概要・あらすじ
昭和21年、東京近郊。進駐軍の車にはねられて野本家の娘、姿子の姉である初子が亡くなった。一緒に遊んでいた隣に住む千恵子の母親は責任を感じて、大切にしていた市松人形を棺にと供養に差し出す。ところが立派な市松人形を祖母が隠し持ってしまった。それからまもなく千恵子は川で溺れて亡くなってしまう。
次に野本家が原因不明の火災で両親が焼死するが、何故か市松人形だけは焼けずに残っていたのだった。
登場人物・キャラクター
野本 陽子 (のもと ようこ)
黒髪の長髪でおかっぱ頭、地味で大人しい女性。母姿子が実家の土地に新築したことで仕舞い込まれていた市松人形を発見する。
野本 姿子 (のもと しなこ)
野本陽子の母親。小さい時に姉初子を亡くしたことが事件の発端となっているが当人は気づかないまま大人になった。
竹内 陽 (たけうち みなみ)
野本陽子とおなじ大学の美術部。不思議な美貌の青年で霊感が強い。実は市松人形を副葬品として贈った千恵子の母は祖母にあたる。
その他キーワード
市松人形 (いちまつにんぎょう)
『わたしの人形は良い人形』に登場する呪いの人形野本家の隣に住む佐々木家の市松人形。野本家の死んだ子供への副葬品として棺のなかに入れられる筈が、家族が隠し持ったことで事件は始まる。