概要・あらすじ
伊達瓶太郎が入部したアイスホッケー部はメンバーが5人しかいない弱小チームだった。助っ人を頼んでやっと練習試合の初戦を迎えた瓶太郎だったが、郷田弾という親父違いの兄貴が突然押しかけて来てその試合を振り回されてしまう。性格も体格も違う弾をバカにする瓶太郎の大反対をびくともせず、あるきっかけから弾はアイスホッケー部へ入部することになる。
6人になったチームは早速、新人戦へ出場するものの、監督の見栄で負ければ廃部になってしまう事態に陥り、彼らは体力を使う過酷な試合にたった6人挑んでいく。しかしクジ運悪く去年の優勝校と試合をすることになってしまう。
登場人物・キャラクター
伊達 瓶太郎 (だて びんたろう)
千鳥横浜高の一年生。メンバーが5人しかいない弱小アイスホッケー部の背番号27番。メガネをかけた小柄な男で、将来ナショナルホッケーリーグに選手として出場するのが夢。心の中では言いたいことがたくさんあるが実際口に出せない小心者で、クラスの中ではイジメられている。釧路から親父の葬式を瓶太郎とするために突然やって来た郷田弾という親父違いの兄貴と出会うが、性格も体格も違う兄とその後同居することになって迷惑している。 弾には初対面の時に、小さくて弱い見た目からハタハタとあだ名をつけられる。嫌なことから逃げてしまう癖がある。魚が大の苦手。同じ部の先輩、横田まひるの事が好き。
横田 まひる (よこた まひる)
伊達瓶太郎があこがれる部活の先輩。千鳥横浜高の二年生でメンバーが5人しかいない弱小アイスホッケー部の背番号16番で活動している気が強いが優しい女性。高い実力を持ち、スラップショットが上手いエース選手。昔、厳しいコーチの母親の元でフィギュアスケートをやっていた。それによる過去のトラウマがアイスホッケーの試合に影響してしまう。 ある試合会場で郷田弾に抱きつかれ、罰として後日欠けたメンバーの代わりとして彼に試合でゴールキーパーをやらせた。彼女自身はしなやかなプレイスタイルから弾に𩸽と呼ばれている。
郷田 弾 (ごうだ だん)
伊達瓶太郎の親父違いの兄貴。千鳥横浜高の二年生で、魚に人の名前を付けて持ち歩いたり、人に魚の名前をつけたりする変わり者。漁師の親父が死んで弟の瓶太郎と葬式をやろうと釧路から突然やって来た。素直な性格は瓶太郎からバカにされている。視力2.0、身長180センチ、体重74キロ、足のサイズ28センチのがっしりとした体格で人並み外れた体力を持っている。 食べ物の好き嫌いはないが甘いものが苦手。釧路の魚市場で働いていたため魚に詳しい。将来のことは気にしていない能天気な面がある。訪れたアイスホッケーの試合会場で横田まひるに抱きついたバツとして、後日欠けたメンバーの代わりを探していた彼女に誘われ試合でゴールキーパーをされられる。 まひるに一目ぼれした弾は彼女を??と呼び、神奈川に住むことを決めて瓶太郎と同じ部屋で生活することになる。さらに彼女の所属するメンバーが5人しかいない弱小アイスホッケー部に入部した。背番号1番。
陽子 (ようこ)
化粧っ気のある千鳥横浜高二年の女子。横田まひるの友達で、モテるまひるに嫉妬しているものの、彼女が所属するアイスホッケー部の試合を応援しに来ている。ある試合で出場した寒林に一目惚れする。
監督 (かんとく)
尻ポケットに酒瓶を入れている小柄な老人。千鳥横浜高でメンバーが5人しかいない弱小アイスホッケー部の監督をしている。耳がとがっているのが特徴で、生徒からはヨーダと呼ばれている。ウェイン・グレツキーの幼少時代、彼にスケーティングを教えたことがある実力者という設定で、自身も「氷上のアライグマ」と呼ばれる有名なプロのアイスホッケー選手だった。 横田まひるには特に厳しく指導している。
藪木 丈太郎 (やぶき じょうたろう)
前髪が片方垂れ下がっているのが特徴の男子。千鳥横浜高の二年生。メンバーが5人しかいない弱小アイスホッケー部の背番号40番でゴールキーパーをしている。突然入部した同級生の郷田弾にポジションを奪われそうになる。
大堀 二郎 (おおぼり じろう)
千鳥横浜高の二年生。メンバーが5人しかいない弱小アイスホッケー部の背番号7番で活動している食いしん坊な男子。ひげが青いのが特徴で、口癖は「~げす」。陽子の事が好き。
鬼貝 一平 (おにがい いっぺい)
千鳥横浜高の三年生。メンバーが5人しかいない弱小アイスホッケー部の背番号9番でキャプテンを務める男子。部員をもっと増やしたいと考えている。
寒林 (かんばやし)
千鳥横浜高の三年生。弱小アイスホッケー部の背番号77番で活動する男子。ナンパやカツアゲを得意としている。実力のある人物で、もともと部に所属していたがあまりの弱さにあきれて退部した過去を持つ。試合に勝つためにはどうしても必要だと考えたアイスホッケー部監督に弱みを握られて、勝たなければいけなくなった彼は再び部に復帰することになる。 部にいた一年の頃、極東高校に鼻の骨を折られた経験がある。
ジャン・キング (じゃんきんぐ)
アイスホッケー日本代表の監督に就任したばかりの外国人。長野五輪へ向けて気になる選手を探す事もかねて、千鳥横浜高と極東高校の新人戦を見に来た。無我夢中でプレイする郷田弾に一目置いている。
世戸 (せと)
千鳥横浜高の一年生。同級生の伊達瓶太郎の私物を焼却炉で燃やした黒髪ロングの不良男子。それを知った瓶太郎の兄・郷田弾にやり返され、アイスホッケーの試合の応援に天保と行かされる。しかしそこからアイスホッケーに興味を持ち、弱小アイスホッケー部の背番号2番で活動することになる。
天保 (てんぼ)
千鳥横浜高の一年生。同級生の伊達瓶太郎の私物を焼却炉で燃やした髪を染めている不良男子。それを知った瓶太郎の兄・郷田弾にやり返され、アイスホッケーの試合の応援に世戸と行かされる。しかしそこからアイスホッケーに興味を持ち、弱小アイスホッケー部の背番号3番で活動することになる。
集団・組織
アイスホッケー部 (あいすほっけーぶ)
『アイスマン』に登場する部活。千鳥横浜高にある創部10年の部活。過去インターハイ予選、新人戦は全て初戦で大敗してる弱小チーム。郷田弾の入部でやっと6人そろって試合に出られるようになったものの、後に監督の見栄で負ければ廃部になってしまう事態に陥る。
極東高校 (きょくとうこうこう)
『アイスマン』に登場する学校名。アイスホッケーが強い名門高校で、試合優勝の実力を持つ。冷酷に点を取っていく恐ろしいチームであり、周囲からは氷上の殺し屋と恐れられている。新人戦の試合には一年しか出ない。ある日千鳥横浜高のアイスホッケー部と試合をすることになる。
場所
千鳥横浜高校 (ちどりよこはまこうこう)
神奈川県にある共学の高校。部活はサッカーが人気。人数が少なく、弱いアイスホッケー部がある。