アクセル・ワールド

アクセル・ワールド

主人公・ハルユキが、最底辺の境遇から救ってくれたヒロイン・黒雪姫に誘われた仮想現実世界で、分身であるデュエルアバターを駆り、彼女を守り戦い、彼女や仲間と共に最強を目指す様を描く。角川書店・電撃文庫の同名ライトノベルを原作とする作品で、アスキー・メディアワークス創立20周年記念の第1弾として制作された。原作1巻~4巻および10巻のエピソードが含まれる。

正式名称
アクセル・ワールド
ふりがな
あくせるわーるど
原作者
制作
サンライズ
監督
小原 正和
放送期間
2012年4月6日 〜 2012年9月21日
放送局
TOKYO MX
話数
24話
ジャンル
その他SF・ファンタジー
 
アクション
関連商品
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概要・あらすじ

ニューロリンカー」というウェアラブルコンピュータにより仮想現実やネットワークの利用が一般的になった近未来。いじめられっ子ハルユキは、学校の有名人・黒雪姫に声を掛けられ、ニューロリンカー用の謎のプログラム「ブレイン・バースト」を渡される。

それは現実世界を元にした仮想現実空間を作り出し、そのフィールドを舞台にポイントを奪い合う、対戦格闘ゲームだった。黒雪姫は「ブレイン・バースト」の持つ「加速」の力を使っていじめの主犯である不良を排除し、ハルユキに自分を正体不明の刺客から守ってほしいとお願いする。

ハルユキは、いじめられっ子の境遇から救ってくれた黒雪姫のため、彼女を守るナイトになることを誓い、戦いの中へ身を投じていく。

登場人物・キャラクター

黒雪姫 (くろゆきひめ)

「黒雪姫」はあだ名で本名は不明。私立梅郷中学校に通う中学生でハルユキの1学年上の先輩。生徒会副会長を務めるが、校則の隙をついて黒いシャツを着用しているため、教師には疎ましく思われている。 ハルユキの素質を見出し、「ブレイン・バースト」を渡して「加速世界」に誘った。過去の経緯から親元を離れて一人暮らし。通常アバターは黒揚羽蝶の羽をあしらった露出の多いドレスを着た現実世界の姿に近いもの。 デュエルアバターは「絶対切断(ワールド・エンド)」の二つ名を持つ「ブラック・ロータス」で、四肢は「絶対切断属性」を持つ剣となっている。レギオン「☆ネガ・ネビュラス」を率いる純色の黒の王。

有田 春雪 (ありた はるゆき)

私立梅郷中学校に通う中学生。小柄で肥満体型。学校内格差最底辺のいじめられっ子で、不良の荒谷とその手下にいじめられていた。生粋のFPSゲーマーで、学内ローカルネットに設置されているスカッシュゲームで途方も無いスコアを叩き出すほどの反応速度の持ち主。 通常アバターはデフォルメされたピンクの子豚。デュエルアバターは小柄で細身な「シルバー・クロウ」で、加速世界初の「飛行」アビリティ持ち。

氷見 あきら (ひみ あきら)

中学2年生。「~なの」という言い回しをよく使う。通常アバターはメガネをかけたカワウソ。デュエルアバターはネガ・ネビュラス4人の幹部「四元素(エレメンツ)」の「水」を司る「アクア・カレント」で、純水に覆われた装甲を持つ。 バーストポイントが枯渇しかけているレベル2以下のバーストリンカーを救済する用心棒「唯一の一(ザ・ワン)」として知られており、最初にハルユキと会ったのも用心棒としてであった。

掛居 美早 (かけい みはや)

中学3年。簡潔な話し方を好む。洋菓子店に努めており、その制服であるメイド服で外を歩き回ることがある。デュエルアバターは「血まみれ仔猫(ブラッディ・キティ)」の二つ名を持つ「ブラッド・レパード」で、豹頭に細いネコ科の四肢が特徴。 レギオン「プロミネンス」のサブマスターで、ニコに対し友情以上の忠誠心を持つ。

倉崎 楓子 (くらさき ふうこ)

渋谷の高校に通う高校生。先天的遺伝子異常により両脚が短い状態で生まれたため義足を使用しており、その制御にニューロリンカーを利用している。デュエルアバターはネガ・ネビュラス4人の幹部「四元素(エレメンツ)」の「風」を司る副長「スカイ・レイカー」で、ロケットブースター型の強化外装「ゲイルスラスター」を持つ。 ハルユキに心意を教授した師匠でもある。

上月 由仁子 (こうづき ゆにこ)

小学5年生。愛称は「ニコ」で、そう呼ばれることを好む。通常アバターは昔話の王子様風の格好をしたリアルの姿に近いもの。デュエルアバターは「不動要塞(イモービル・フォートレス)」や「鮮血の暴風雨(ブラッディ・ストーム)」などの二つ名を持つ「スカーレット・レイン」で、主砲・ミサイルポッド・機銃つきコクピット・背面スラスター・脚部の5つのパーツで構成された強化外装群「インビンシブル」を持つ。 レギオン「プロミネンス」を率いる二代目赤の王。

私立梅郷中学校 (しりつうめさとちゅうがっこう)

『アクセル・ワールド』に登場する架空の中学校で、主な舞台となる。東京都杉並区にある。

倉嶋 千百合 (くらしま ちゆり)

私立梅郷中学校に通う中学生でハルユキやタクの幼馴染。頭の左側に大きな猫の顔のヘアピンを付けている。通常アバターはリアルの姿に近い猫耳娘。デュエルアバターは、その能力から「時計の魔女(ウォッチ・ウィッチ)」の二つ名を持つ「ライム・ベル」で、極めてレアな「時間遡行」能力持ち。 左手の巨大なベルは強化外装「クワイアー・チャイム」。

黛 拓武 (まゆずみ たくむ)

新宿の小中高一貫校に通う中学生でハルユキやチユの幼馴染。後に私立梅郷中学校に転校してきた。通常アバターはブリキの鎧を着込んだリアルの姿に近いもの。デュエルアバターは大柄でタフネスに優れる「シアン・パイル」で、右手に持ったパイルバンカー状の装備は強化外装「パイル・ドライバー」。 黒雪姫の刺客として現れたが、ハルユキに倒され改心し、ネガ・ネビュラスに移籍した。ハルユキとは「レベル7になったらもう一度全力で対戦する」という約束を交わしている。

場所

無制限中立フィールド (むせいげんちゅうりつふぃーるど)

『アクセル・ワールド』に登場する「ブレイン・バースト」ゲーム内のフィールドの1つで、レベル4以上になると入ることが出来る。通常の対戦フィールドでは対戦格闘ゲームだが、ここではMMORPGのように多人数がひしめき合い、制限時間は無く常時戦闘状態で、痛覚が通常の倍に設定されており、敵となる「エネミー」が跋扈する。 フィールドからの離脱には各地に設置されたポータルを使用する。現実世界とリンクしたマップを持ち、現実世界の皇居に相当する場所に「帝城」と呼ばれるダンジョンがある。 また、バーストポイントを通貨としてアイテムが購入できる「ショップ」が点在する。

その他キーワード

心意システム (しんいしすてむ)

『アクセル・ワールド』に登場する「ブレイン・バースト」ゲーム内のテクニックで、プレイヤーのイメージをデュエルアバターの操作に反映させる「イマジネーション回路」に対し、強力なイメージを押し付け「事象の上書き(オーバーライド)」を引き起こすことで、システムに規定されていない動作を行う。 習得や使用には自らのデュエルアバターを創り出した「心の傷」と向き合わなければならず、心の闇に呑み込まれる危険性を孕む。

ブレイン・バースト (ぶれいんばーすと)

『アクセル・ワールド』に登場する架空のアプリケーション。ニューロリンカー用で正式名称「Brain Burst 2039」、通称「BB」。2039年4月に東京都在住の小学1年生100名に配布された。 ソーシャルカメラの映像から再構成された加速世界を舞台とし、デュエルアバターと呼ばれる分身を操作、バーストポイントを賭けて戦う対戦格闘ゲーム。インストールするには「出生直後からニューロリンカーを装着している」「ニューロリンカーとの一定レベル以上の親和性を備えている」ことが必要。 対戦中は思考が1000倍に加速されており、ゲーム内で1800秒(=30分)ある対戦時間も、現実世界では1.8秒に過ぎない。 また、対戦以外にもバーストポイントを消費することで加速し、様々なことに利用できる。

バーストリンカー

『アクセル・ワールド』に登場する造語で、「ブレイン・バースト」をプレイしているプレイヤーの総称。ただし、一番普及している呼称というだけであり、他の呼称を使用する者も存在する。

バーストポイント

『アクセル・ワールド』に登場する「ブレイン・バースト」ゲーム内で使用されるポイント。プレイヤーが戦う目的であり、プレイヤーの操るデュエルアバターの数値化された生命であり、経験値でもあり、加速世界の通貨でもある。 インストール直後の初期値は100ポイント。対戦結果やポイントの使用などで加減算され、ゼロになる、すなわち「全損」するとアプリケーションが強制アンインストールされてしまい、再インストール不可のうえ、ブレイン・バーストに関する記憶の一切を失う。

レギオン

『アクセル・ワールド』に登場する「ブレイン・バースト」ゲーム内のシステム。レギオンマスターを中心としたバーストリンカーの集団。純色の七王が率いる大レギオンは「7大レギオン」と呼ばれている。 黒雪姫率いる「ネガ・ネビュラス」、上月由仁子率いる「プロミネンス」などが7大レギオンに含まれる。

デュエルアバター

『アクセル・ワールド』に登場する「ブレイン・バースト」ゲーム内で操作し格闘するプレイヤーの分身。「ブレイン・バースト」プログラムが、プレイヤーの恐怖・欲望・強迫観念などを抽出して作成する。ボディーの色により能力的な傾向が決まっており、名前には色名が含まれる。 通常の攻撃手段「通常技」に加え「アビリティ」「必殺技」などを持つ。バーストポイントを消費することでレベルを上げ、能力のアップや「アビリティ」「必殺技」の取得を行うことができる。

ソーシャルカメラ

『アクセル・ワールド』に登場する架空の監視カメラで、住居などプライベートな空間を除く日本のほぼ全土に張り巡らされ、ネットワークに接続されている。私立梅郷中学校内にも存在するが、ハルユキに対するいじめは屋上に存在するカメラの死角で行われていたため写らず発覚していなかった。 「ブレイン・バースト」プログラムは非正規の手段でこのカメラにアクセスし、その映像をフィールドの生成に使用している。

加速コマンド (かそくこまんど)

『アクセル・ワールド』に登場する「ブレイン・バースト」アプリケーションが持つ特殊機能で、思考を加速することができる。意識を肉体から分離し思考を1000倍加速する仮想空間に入る「バースト・リンク」、意識を肉体に留めたまま思考を10倍加速する「フィジカル・バースト」、肉体も含めた全てを100倍加速する「フィジカル・フル・バースト」などがある。 発動の対価として使用した機能に応じたバーストポイントを支払う。 「ブレイン・バースト」の対戦を開始するには「バースト・リンク」コマンドを使用する必要があるほか、通常の対戦フィールドではなく、無制限中立フィールドに移行する「アンリミテッド・バースト」というコマンドもある。

純色の七王 (じゅんしょくのななおう)

青、赤、黄、緑、紫、白、黒の、最強とされる7人のレベル9バーストリンカーのことで、そのうちの「黒」が黒雪姫、「赤」が上月由仁子となっている。

ニューロリンカー

『アクセル・ワールド』に登場する架空のウェアラブル端末。首筋に装着する首輪のような形状をしている。脳細胞と量子レベルでの無線通信を行うことで、仮想現実や拡張現実を実現する。個人を識別するコアチップ(携帯電話で言うSIMのようなもの)が一人一つしか所持できず、端末間の移植も公的機関でしかできないため、基本的に一人が複数のニューロリンカーを使用することはできない。 肉声で「ダイレクト・リンク」と発声すると仮想現実に入ることができ、通常のコマンド操作のほか外部からの刺激などでも現実に戻る。

クレジット

原作

川原礫

キャラクター原案

HIMA

監督

シリーズ構成

総作画監督

愛敬由紀子 , 小川エリ , 吉田南 , 田畑壽之 , 柳伸亮 , 大塚あきら

音楽

大嶋啓之 , onoken , MintJam

アニメーション制作

サンライズ

関連外部リンク

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