あらすじ
暗殺を完璧に遂行し、すべてのマフィアから恐れられる凄腕(すごうで)の暗殺者であるダンテは、今日も確実に暗殺をこなしていた。気配を消して現場から立ち去ったダンテは、街中で偶然見かけたジェラートの店を訪れる。お土産のジェラートを購入して田舎(いなか)町にある屋敷に帰宅したダンテは、ウェハースチョコや庭に生えている木の葉を使ってジェラートを綺麗(きれい)に盛り付け、心行くまでジェラートの味を堪能するのだった。(第1話「ジェラート」)
登場人物・キャラクター
ダンテ
暗殺を生業としているイタリア人の男性。短髪で体格に恵まれたワイルドな風貌をしている。無表情なうえ、ほとんどしゃべらない寡黙な性格の持ち主。請け負った依頼は完璧にこなす凄腕の暗殺者で、その類まれなる殺しの才能と手腕はイタリアンマフィアにすら恐れられている。「ダンテ」という名は暗殺者としてのコードネームで、本名は不詳。暗殺完了後に自宅で飼っている鷹(たか)を飛ばし、依頼者への合図にしている。仕事がない時は自然に囲まれた田舎町の屋敷で、悠々自適に暮らしている。子供と動物が大好きで、街中でたむろする猫と時間を忘れて戯れてしまうこともある。弱っている動物がいると見捨ててはおけない性質のため、あらゆる動物から懐かれている。お菓子作りを大の得意としており、特にケーキ作りはプロ顔負けの腕前。その技量を活かし、休日にケーキ屋でアルバイトをすることもある。スマホ占いに一喜一憂するなど、乙女チックな一面もある。となりに住んでいるキッズからは「おじさん」と呼ばれ、家族のように慕われている。
キッズ
田舎暮らしをしている少年。ウェーブがかかった髪を持つ。本名は不詳。明るく元気一杯で、疑うことを知らない天真爛漫(らんまん)な性格をしている。ダンテの屋敷のとなりで家族と暮らしている。ダンテのことを「おじさん」と呼び、家族のように慕っている。ダンテが動物好きなことを知っており、気性が荒く食料にされそうになっていた鶏を懇願して引き取ってもらうなど、何かと親しくしている。
ピッコ
狼に育てられた少女。無表情で言葉も発しないが、本当は感情表現が豊かで心優しい性格の持ち主。本名は不詳。稀少な狼(おおかみ)の毛皮を集めていた金持ちのコレクターに引き取られ、犬と同様の環境で飼育されていた。その後、コレクターを暗殺したダンテに引き取られた。ダンテとの出会いで本来の感情を少しずつ取り戻し、ダンテの仕事仲間の闇医者に家族として迎え入れられる。ピッコとの出会いで冷酷非情だったダンテが、人間性を取り戻すきっかけとなった。
流星 (りょうしん)
黒髪ロングヘアの端正な顔立ちをした男性。凄腕の暗殺者で、暗殺者としてのプライドが非常に高い。凄腕の暗殺者として裏社会で名を知られていたが、いつしかNo.1の座をダンテに奪われてしまう。そのためダンテに強い敵意を抱いており、所属する組織を勝手に抜け出し、ダンテの暗殺に死力を尽くすようになる。