概要・あらすじ
放浪の托鉢僧・外道坊。人間のオーラを感じ取ることや、前世を見ることといったスピリチュアルな能力を持つ彼は、今日も裏で女性を食い物にした挙げ句殺害してきたカリスマホストの愛咲誠、「ボクサー王子」と呼ばれ人気を博す裏で人を撲殺する通り魔を行っていたボクサーの如月勇児、10人以上を殺してきた快楽殺人者の鮫津四郎といった世に潜む外道を、仕込み錫杖と仕込み網代笠で人知れず始末していく。
登場人物・キャラクター
外道坊 (げどうぼう)
托鉢僧をしている男性。人間の前世やオーラを見ることができる能力を持ち、快楽殺人者などの外道を人知れず殺害している。武器は刀が仕込まれている錫杖と刃が仕込まれている網代笠で、刀の腕は、車に乗った人間を車ごと真っ二つにできるほどの人間離れしたもの。悪人を殺害する際には、前世でもどのような外道だったかについて教えるのが常となっている。
田辺 清
東北の過疎の村出身の青年。テレビで見たホストの愛咲誠に憧れて、ホストになるために歌舞伎町へやってきた。愛咲誠によって引き立て役としてホストに雇われるが、歌舞伎町でNo.1のキャバ嬢・麗歌に対する愛咲誠の非道を見て考えを改める。東北方言丸出しのしゃべり方をしている。
愛咲 誠
歌舞伎町でホストをしている男性で、テレビなどにも出演しているカリスマ。女性のことを金ヅルとしか思っておらず、今まで34人をペテンにかけてソープランドに沈めてきた。また、邪魔な人間については殺害も辞さない。外道坊が明かした前世は女たちが水浴びする沼に住んでいたヒル。
麗歌
歌舞伎町でNo.1のキャバ嬢である女性。死んだ弟に似ている田辺清のことを気にかけていたが、そのためにNo.1ホストである愛咲誠の同席を拒んだことで愛咲の怒りを買い、レイプされた上で覚醒剤漬けにされてしまう。
正木
刑事である男性。殺人事件を追う中で、「人を殺した目をしている」という刑事としての勘から外道坊に疑いを抱く。
鮫津 四郎
連続して4人を殺した罪で死刑囚となった快楽殺人者である31歳の男性。護送中に脱走し、自分を逮捕した正木と長沢への復讐を誓う。
長沢 (ながさわ)
刑事である壮年男性。正木にとっては刑事のイロハを教えてくれた恩人。かつて自分と正木が逮捕した凶悪犯・鮫津四郎によって殺害されてしまうが、外道坊の力で幽霊としてこの世に姿を現す。
田中 美佐江
バブル銀行に勤める銀行員である36歳の女性。自分が独身であることに悩み、幸せを掴みたいと強く願っているが、自己中心的で嫉妬深い性格もあって上手くいっていない。そのような中で霊神天啓の霊感商法に騙され、銀行の金を横領してしまう。カラオケの十八番は「天城越え」。
霊神天啓 (れいがみ)
霊感商法を行っている詐欺師である男性。銀行の預金係に目をつけ、預金を横領させて高額な数珠や水晶球を売りつけ、最終的には殺してしまうというという残虐な犯罪を白神と組んで繰り返している。外道坊が明かした前世は、礼寛という名の江戸時代の悪辣な易者。
白神 (しらがみ)
霊神天啓の霊感商法詐欺の協力者である男性。霊神の計画に必要な殺人の実行犯となっている。天越幸男の偽名を使って田中美佐江の前に現れ、彼女の殺害を目論んだ。
如月 勇児
ウェルター級の男性ボクサーで、甘いマスクから「ボクサー王子」と呼ばれている。父親は元ボクサーでジム経営者。自分をいじめた不良への復讐のためにボクシングを始めたところその才能が開花したが、同時に不良は殺しても構わないと考えるような冷酷さも身についてしまっている。それがエスカレートし、ついには密かに不良を撲殺する通り魔になっていた。 外道坊が明かした前世は、女性を撲殺する異常性癖を持っていた明治時代の貴族、真王子公麻呂。
夜露死苦爆人 (よろしくばくと)
男性ボクサーで、日本ウェルター級チャンピオン。暴走族上がりで、モヒカン頭の悪そうな外見をしており、宇宙一性格が悪いと豪語している。しかし実際はボクシングと出会ってから改心しており、近所での評判は非常に良い。元レディースの妻と息子がいる。本名は佐々木。
立花
新宿◯△病院の心療内科に勤めている精神科医の女性。父親に性的虐待を受けてきた過去があり、男に対する復讐のため、変装しては男をラブホテルに誘い殺害するということを続けてきた。外道坊が明かした前世は、19世紀のイギリスで男を次から次に殺した二重人格の精神科医、ジル・ハイデン。