概要・あらすじ
歌手に憧れていた鈴木ありすは、コネを使って、祖母である鈴木そのが経営しているプロダクションに所属することに成功する。だが、そのからは、演歌アイドルとしてデビューすることを告げられる。日本一の若手の演歌歌手になるため、マネージャーの兎田と共にありすの芸能活動が始まる。
登場人物・キャラクター
鈴木 ありす (すずき ありす)
歌手になりたいと強く願う女子高校生。歌に関しては音程がとれないことも多く、周囲からは音痴と見なされている。祖母の鈴木そのが経営する芸能プロダクション「サンハウス・プロ」に所属している。ポップスの歌手を目指していたが、社長のそのからは演歌アイドルとしてデビューするように言われてしまう。言う通りにしていれば、デビューさせてあげるというそのの言葉を信じて、鈴木ありすは演歌アイドルとしての道を歩み始める。
兎田 (とだ)
芸能プロダクション「サンハウス・プロ」のスカウトマン。マネージャーも兼務する男性。元々はとき明未のマネージャーだったが、社長の鈴木そのの命によって鈴木ありすのマネージャーになる。チャラチャラしているように見えるが、ありすを真剣にデビューさせようと考えている。
鈴木 その (すずき その)
芸能プロダクション「サンハウス・プロ」の社長。鈴木ありすの祖母。歌手になりたいというありすの情熱に負けて、自らの経営する芸能プロダクションに受け入れた。良い結果を残さない歌手には辛辣で、ありすに対しても同じように厳しく接している。
兵藤 しょうじ (ひょうどう しょうじ)
鈴木ありすの演歌の師匠。これまで何人もの演歌歌手を輩出してきた凄腕の先生。村戸時子や今泉弘などが、兵藤しょうじの家に住み込みで働いている。宮田綺良々は弟子として優秀ながら、最年少のため、通いで彼の指導を受けている。
兵藤 瑛子 (ひょうどう えいこ)
兵藤しょうじの妻。後妻で、昔は銀座でホステスをしていた。ホステスをしていた店で、しょうじに見初められ、今は子持ちの主婦になっている。鈴木ありすたち、弟子にも優しく穏やかな性格。
村戸 時子 (むらど ときこ)
鈴木ありすの先輩にあたる女性。兵藤しょうじのもとに住み込んで修行をしている。ありすに強くあたることもあるが、根は優しくてありすの面倒をよく見ている。ありすが努力して成功していく様を見て、一番喜んでいる。
今泉 弘 (いまいずみ ひろし)
鈴木ありすの先輩にあたる男性。兵藤しょうじのもとに住み込んで修行をしている。料理やお菓子作りが趣味で、少々オカマっぽいところがある。その性質から、ありすからも男性として見られてはおらず、心を許されている。
宮田 綺良々 (みやた きらら)
兵藤しょうじの弟子の少女。弟子のなかでは最年少の10歳。他の弟子よりも秀でた歌唱力を持ち、他の弟子たちを小間使いのように扱っても、兵藤しょうじからは許されている。一方で鈴木ありすには、その様子を異常なものと捉えられている。
己村 徹夜 (こむら てつや)
作曲家の男性。兵藤瑛子がホステスだった時代からの知り合い。レッスンを受けにきた鈴木ありすの声を聞き、演歌よりもポップスの方が向いていると評した。
とき 明未 (とき あけみ)
旬のポップス歌手の女性。兎田が自分のマネージャーをやめ、鈴木ありすのマネージャーになったため、八つあたり的にありすを憎んでいた。しかし、ありすが自分のファンであることを知り、次第にありすに心を許すようになる。
集団・組織
サンハウス・プロ (さんはうすぷろ)
鈴木そのが社長を務める芸能プロダクション会社。兎田もこの会社の社員で、そのには逆らえない。とき明未は専属歌手。実力重視で、本来はコネでどうにかなるような甘い会社ではないが、鈴木ありすはコネを使って、兵藤しょうじのもとへ修行に行くことに成功する。