概要・あらすじ
人気歌手の二藤ようこは、敏腕マネージャーである不破類とひそかに結婚しているが、それを知るのは事務所の社長と家族だけだった。トップアーティストである自分と、愛する人との平凡な家庭を望む自分とのはざまに立ち、常に不安定な心を抱えている。不破類との約束でもある、「コンサートが終わって照明がついてもアンコールが続く歌手になる」という目標に向かい、初の武道館コンサートで、ようこは自分なりの答えを見つける。
登場人物・キャラクター
二藤 ようこ (にとう ようこ)
歌手。まだ17~18歳だが、大人っぽい雰囲気で、人気実力ともに若手のナンバー1。16歳の時にマネージャーの不破類にスカウトされ、「結婚してくれるなら」という条件で歌手になった。わがままな女王様タイプだが、素顔は幼い。アーティストとしてはかなりの自信家だが、自分が女性として愛されているという自信は持てない。
不破 類 (ふわ るい)
二藤ようこのマネージャー。敏腕で知られ、他にも桂木麗太・日向るみをスターの座に押し上げた。人好きのするタイプで、口がうまく、アーティストのどんなわがままでも笑顔でかわす。外見はさわやかな好青年。二藤ようこの声にほれこんで、要求のままに結婚する。ようこを歌手としても女性としても愛している。
桂木 麗太 (かつらぎ れいた)
歌手。二藤ようこの前に、不破類が担当していたアーティスト。表向きはゲイという事になっている。無機質で中性的なムードが売り物。マネージャーとしての不破類に心酔し、なんとか二藤ようこから取り返そうとするが、うまくいかない。その後、二藤ようことの距離が近づき、好意を持ち始める。
大塚 (おおつか)
二藤ようこをスカウトする前の不破類の婚約者。同じ事務所の同僚でもある類の仕事ぶりに刺激を受け、いったんは結婚をことわった。その後、二藤ようこのマネージャーになったが、2人の関係については知らない。地味な外見だが、よく気が付き、女性らしい。母親を病気でなくし、精神的な痛みから、類に支えを求める。
日向 るみ (ひゅうが るみ)
歌手。二藤ようこの熱烈なファンで、同じ事務所からデビューした。歌い方やドレスなど、徹底して二藤ようこの真似をしていたが、マネージャーの不破類に、それを話題性として売り出され、一気にスターの座へ上っていく。
ヒロ
二藤ようこのバックバンドのベーシスト。二藤ようこの音楽を支える大黒柱。ようこのことが好きだが、拒否され、いったんバンドを抜ける。
二藤 照美 (にとう てるみ)
二藤ようこの母。再婚した夫と一緒にマンションの管理人をしている。デビュー前のようこも一緒に管理人室に住んでいたが、不破類と結婚してから、同じマンションの別の部屋に移っている。娘であるようこの記事やテレビ出演をチェックしている。