概要・あらすじ
都会から車で2時間ほどの山麓にある「薔薇の郷リゾート別荘地」。この別荘地は「薔薇村」とも呼ばれ、別荘を定住者用にリフォームし、移住者を募集している。薔薇の郷の管理事務所で働く丸木倫太郎は、見学に来た西山慶一に別荘を案内していた。その途中、近くの別荘オーナーに用事を頼まれた倫太郎は、西山を物件に残して席を外した。倫太郎が部屋に戻ると、西山は椅子の上に乗って、照明器具の紐をつかんでいた。倫太郎は西山が首つりをしようとしていると思い、「早まっちゃいけない。苦しくなったら逃げ出せばいいんです」と叫んだ。しかし西山は、照明器具の生地の柄に興味があって、近くで見ようとしていただけだった。倫太郎は早とちりしたことを謝るが、西山は「あなたの言葉は的外れでもない。自分も逃げたいと思っていた」と平凡なサラリーマンの自分の身に起こったことを語り始める。
登場人物・キャラクター
丸木 倫太郎 (まるき りんたろう)
「薔薇の郷リゾート別荘地」の管理事務所で働いている32歳の男性。東京の大学を出て、都会で就職したものの、訳あって辞職。薔薇の郷リゾートの管理事務所で働きたいと、飛び込みで押しかけて雇ってもらう。薔薇の郷では「ホシオ」と呼ばれている。客に深入りしてはいけないとわかっているが、つい世話を焼いてしまう。人がいいからか、客から無理難題を押し付けられることも多い。
西山 慶一 (にしやま けいいち)
50歳のバツイチ男性。アパレル企業「御田商会」の営業企画部長だったが、勝ち目のない訴訟を抱えている法務部に異動させられる。22歳年下で4歳の子を持つシングルマザーと同棲を始め、家族の大切さを知る。実家は生地屋。前妻との間に2人の子供がいるが、仕事ばかりで子育ても父の介護も妻に任せきりだった。
書誌情報
薔薇村へようこそ 4巻 小学館〈ビッグ コミックス〉
第1巻
(2022-07-29発行、 978-4098613908)
第2巻
(2023-04-28発行、 978-4098617036)
第3巻
(2024-04-30発行、 978-4098627714)
第4巻
(2024-04-30発行、 978-4098627721)