参考書から現れた謎の家庭教師
高校1年生のまといは、ある日古本屋で100円の参考書を購入するが、その参考書を開いた瞬間、謎の女性、教恵が現れ、まといの家庭教師になると宣言する。遊びたい盛りのまといは家庭教師など必要ないと断ろうとするが、教恵は「参考書を開いた者は受験に合格しなければ死ぬ」という衝撃的な言葉を口にする。教恵の迫力に圧倒されたまといは、仕方なく彼女を家庭教師として受け入れ、平凡だった日常が賑やかな共同生活へと変わっていく。
女子高校生と家庭教師の共同生活
まといは家庭の事情で知人の家に居候していたが、そこに家庭教師の教恵が押し掛けてきて、半ば強引に共同生活を始めることになる。受験生を合格へと導くことを使命とする教恵と、遊びたい盛りのまといは最初は反発し合っていたが、共同生活を送るうちに次第に打ち解けていく。教恵はこれまで受験生のサポートに専念してきたため、受験勉強以外のことに目を向けることがなかったが、まといと共にさまざまな経験を積むことで成長していく。また、まといは教恵との奇妙な共同生活の中で、いつしか彼女に特別な感情を抱くようになり、百合的な描写も見られるようになる。
物語を彩る魅力的な家庭教師たち
まといが古本屋で購入した参考書から、教恵をはじめとした国語、数学、英語、社会、理科の5教科を担当する五人の教師が出現する。彼女たちは教恵に負けず劣らず個性的で魅力的な存在で、まといに強引に勉強を教え込んでいくが、毎回さまざまな騒動を引き起こすのが恒例となっている。また、まといたちが居候している家の住民も一癖も二癖もある人々ばかりで、毎日がドタバタ劇の連続で騒動が絶えないが、まといは教恵たちの講義を受けながら着実に成績を伸ばしていく。
登場人物・キャラクター
まとい
とある高校に通う1年生の女子。青みがかった髪をショートボブにしている。母親は他界し、父親とも離れて、知人のちほの家に居候している。ちほの家は訳ありの人々が集まる場所で、個性的な同居人たちと共に日々を過ごしていた。そんなある日、古本屋で100円で売られていた参考書を軽い気持ちで購入すると、謎の女性、教恵が現れ、「大学に合格しなければ死ぬ」と脅迫めいた言葉を投げかけてくる。高校生活を楽しみたいまといにとって、受験勉強はまだ先の話であり、戸惑いを隠せないが、教恵の強引な押し掛け家庭教師を受け入れることになる。教恵をはじめとする個性的な家庭教師たちとは衝突を繰り返すものの、唯一、数学担当のすうとはすぐに打ち解ける。その後、個性的な家庭教師たちの指導を受けながら、テストの点数も徐々に上がっていく。
教恵 (おしえ)
参考書から現れた謎の女性。家庭教師を務めている。白髪のストレートロングヘアで、スーツを身にまとっている。一見すると完璧な人物に見えるが、実はかなりの天然で、マイペースな行動が目立つ。まといが購入した参考書から出現し、受験生を合格へと導くことを使命としている。教恵自身も多様な教科を教えることができる才女だが、参考書には国語、数学、英語、社会、理科の五人の先生がおり、彼女らのまとめ役も担っている。さらに、生徒が勉強に専念できるよう、受験サポートから家事まで積極的に手伝っている。受験生にとって非常に頼りになる存在だが、「参考書を開いた受験生は、大学に合格しないと死ぬ」と言い放ち、受験生に勉強を強いる迷惑な一面を持っている。本来、参考書は必要とされる受験生にしか手に入らないはずだが、なぜか高校1年生のまといの手に渡ってしまい、奇妙な共同生活を送ることになる。男性に対して強い不信感を抱いており、特にまといの身近な男性に対しては警戒心を隠さない。