あらすじ
第1巻
まるで少女のようなかわいらしい容姿を持つ男子大学生の相沢楓は、大学の講義中に落ちていた生理用品を誤って手に取ってしまう。それを萌川愛に目撃されるが、女の子だから持っていて当然と考えた愛には深く追求されなかった。しかし楓はこの出来事で、本来の性別を隠して女性ではあるが男性の姿の「男装女子」として大学生活を送る事になってしまう。そんな楓に対して、女性が恋愛対象である愛、本物の男装女子であり、男性とかわいい女性が恋愛対象の清堂アキラ、ゲイながらに初めて女性に好意を抱いた鈴木一郎など、それぞれの事情を抱えた仲間たちが楓に好意を寄せて来る。一方の楓は、アキラがかつて女性らしい服装をしていた時の写真に一目惚れし、二人は互いの好意を確認し合う。しかし、それを認めようとしない一郎は、人前で楓と交際しているふりをする。
登場人物・キャラクター
相沢 楓 (あいざわ かえで)
文学部に在籍する男子大学生。血液型はA型。かわいらしい顔立ちをしており、昔からボーイッシュな女性にまちがわれる事が多い。大学入学当初、講義の時間中に落ちていた女性用生理用品を偶然拾い上げた際、その姿を萌川愛に目撃されてしまう。生理用品を持ち歩く変態男子だとカンちがいされるより、男性の身なりをした女性「男装女子」と認識される方がいいと判断し、それからは大学内では女性と偽るようになる。しかし恋愛対象は女性で、かわいらしい感じの女の子がタイプ。そのため、最初は愛たちからのスキンシップに喜んでいたが、次第に男性だとばれたら殺されるのではないかという、強迫観念を抱くようになる。のちに、女性の服装をしていた頃の清堂アキラに一目惚れをする。「男装女子」のアキラからも好意を向けられているため、いびつながらも両思いの関係にある。
清堂 アキラ (せいどう あきら)
相沢楓と同じ大学に通う女性。清堂まどかの妹で、文学部に在籍している。血液型はA型。実際の性別は女性であるものの、男性の身なりをして生活する「男装女子」。恋愛対象は基本的に男性だが、かわいらしい女性も嫌いではない。楓が男性である事は知らない。数年前までは女の子らしい服装をしており、周囲の女性から嫌がらせを受けるほどの美少女だった。また、見た目で寄ってくる男性にも散々な目に遭わされており、男性にはいい印象を抱いていない。女性らしい服装をした写真を楓に見せた事により一目惚れされ、楓とはいびつながらも両思いの関係となり、楓の彼氏だと言い張る鈴木一郎をライバル視している。整った顔立ちで女子学生からの人気が高い。言動も男性的ではあるものの、楓との交際が進むにつれ、女性らしい態度を見せるようになる。最近は筋肉質になりたいという思いから、トレーニングを欠かさない。周囲には隠しているが、一時期、見た目が好みという理由だけで萌川愛と交際していた。
鈴木 一郎 (すずき いちろう)
相沢楓と同じ大学に通う男性。文学部に在籍している。血液型はO型。恋愛対象は男性だが、出会った頃の楓を女性だと認識しつつも好きになったため、鈴木一郎自身はゲイではなくバイだと思っていた。しかし、楓に男性である事をカミングアウトされてからは、ゲイだった事を再認識して楓にアプローチを続けている。人前で楓の彼氏だと公言するため、清堂アキラからライバル視されている。
萌川 愛 (もえかわ あい)
相沢楓と同じ大学に通う女性。文学部に在籍している。血液型はB型で、かわいらしい容姿ながら、言いたい事ははっきり主張するタイプ。恋愛対象は女性で、楓を「男装女子」だと思い込んでいる事もあり、交際したいと積極的にアプローチを繰り返している。白石桜とは親友で、萌川愛自身の恋愛対象が女性である事や、楓が好きな事も打ち明けている。周囲には隠しているが、一時期見た目が美しいという理由だけで清堂アキラと交際していた。
白石 桜 (しらいし さくら)
相沢楓と同じ大学に通う女性。文学部に在籍している。血液型はAB型で、明るくノリのいい性格をしている。恋愛対象は男性で、現在も童貞でキスが下手な彼氏がいる。萌川愛の親友で、愛が楓に恋をしている事や、愛の恋愛対象が女性である事も知っている。しかし楓が男性である事は知らず、気の合う女友達だと認識している。ほかの女性のバストサイズの変化に敏感で、すぐに触りたがる。
小池 和成 (こいけ かずなり)
相沢楓と同じ大学に通う男性。教育学部に在籍している。将来の夢は幼稚園か小学校の先生になる事で、どちらを選択しようか悩んでいる。楓とは出身高校が同じ事もあり、男性である事を知っている。純粋かつ天然ボケな性格で、西野椎七が男性の姿になっているのは呪いによるもので、何度もキスをされる事で本来の美少女の姿に戻れるというウソを信じ込んでいる。椎七の呪いを解き、美少女に戻った際にはそのまま彼女として付き合おうと、言われるがままに交際をスタートさせた。本来の恋愛対象は女性だが、椎七と交際していくうちに男性も受け入れるようになっていく。人畜無害そうな顔をして絶倫。
西野 椎七 (にしの しいな)
高校3年生の男子で、相沢楓、小池和成の後輩にあたる。恋愛対象は男性。小池に熱烈な恋心を抱き、付き合ってもらうために、現在は呪いを受けて男性の姿になっているが、何度もキスをされる事で本来の美少女の姿に戻れるとウソをついている。このウソを小池が疑う事なく信じたため、恋人同士となる。小池に対しては、愛する故に毒づく事も多い。
清堂 まどか (せいどう まどか)
清堂アキラの姉で、アキラの事を溺愛している。年齢は29歳。相沢楓を女性だとカンちがいしており、女性同士の恋愛は応援できないと交際を反対している。ただし、誰よりもアキラの幸せを願っている事もあり、楓に対しての態度も次第に軟化していく。容姿はかつて女の子らしい服装をしていた頃のアキラと瓜二つの美人。