概要・あらすじ
ある日少女ミヤコは、自分が人間のみならず生き物が全くいなくなってしまった都市に、一人取り残されたことに気付く。何故か電気などは供給され続けているので、店から食料を持ちだしてそれなりに暮らしていた。何らかの存在の気配を感じていたミヤコだったが、ある日近くの海に行ったとき、しゃべるフラミンゴに出会う。彼は元中学2年の少年だったが、気が付くとフラミンゴになっていた。
登場人物・キャラクター
ミヤコ
小学校高学年くらいの少女。気が付くと、人間のみならず生き物が全くいない世界にいた。前髪を髪留めで上げて、おでこを出している。無人街をさまよい、様々な奇妙なモノを見る。さびしさを紛らわすためにいろいろな奇行も行う。自分以外の存在の気配を感じていたが、ある日海で人語を解するフラミンゴと出会い、彼をオンノジと呼ぶことにする(「とても良いもの」の意味)。 彼に会ったとき、この街に来るまでの記憶が全て失われていることに気がつく。その後、二人だけで季節の行事を行ったり、温泉旅行などをして暮らす。
オンノジ
元は中学2年の少年だったが、ある日気が付くとフラミンゴになって、生き物のいなくなった街で生きていた。海でミヤコと出会い、以後、オンノジと呼ばれることになる。元人間であったため、言葉を喋ることができ、指先(羽)が器用で、調理を行ったり、様々なものを作ったり、スクーターを運転したりすることができる。 飛ぶことはできないが、ミヤコを乗せて歩くことはできる。ミヤコと二人だけの世界で、切なくもおかしく暮らす。
場所
無人街 (むじんがい)
ある日突然、ミヤコとオンノジを除いて、人間のみならず生き物全てがいなくなってしまった街(世界)。しかし、なぜか電気や水道などの一部のインフラは生きている。それ以外にも郵便ポストがやせ細ったり、鉄道線路に巨石が置いてあったり、美術館の絵がほとんどなくなっていたりといった奇妙な現象で、ミヤコとオンノジを悩ませる。
その他キーワード
卵 (たまご)
台風が去った次の日、ミヤコとオンノジが暮らす家の庭に落ちていた、ダチョウの卵くらいの大きさ。特に模様などはない。因縁を感じたミヤコはこれを温め、やがて二人で温め合うことになる。その正体は、作品の結末で判明する。
ロケット
オンノジが、地球の外にいる存在に自分たちの生存を伝えるために、製作してメッセージを入れて撃ち上げる小型ロケット。「羽毛(フェザー)○号」という名称が付けられ、作品中では20号まで打ち上げられる。