カイタン

カイタン

ホストとしては鳴かず飛ばずだった一人の男が、回収担当となり、一癖も二癖もある女性客達から「カケ」を切り取っていく。さいたま市を舞台に、ホストクラブの裏側を描く裏社会の物語。「ヤングマガジン」2009年44号から2010年38号にかけて連載された作品。

正式名称
カイタン
作者
ジャンル
水商売
レーベル
ヤンマガKCスペシャル(講談社)
巻数
全5巻
関連商品
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あらすじ

回収担当・朝倉仁誕生(第1巻)

ホストクラブ「CLUB Face」に所属する朝倉仁は、ホストとしてまったく人気が上がらず、後輩達にもバカにされていた。2年という節目を目前に、社長の片瀬銀次からホストを辞めるよう示唆された仁は、ヤケになって借金を重ね、自腹で230万円を売り上げる。その帰り道、仁は、片瀬から借金を肩代わりする条件でホストを辞めて、「カケ」の回収担当に任命されるのだった。早速、回収担当として時塚黒の依頼を受けた仁は、客の女が差し向けた男を返り討ちにし、見事回収を成功させる。この事実に、仁は在籍して初めて達成感を感じ、回収担当を続けようと決意する。そんな中、仁は後輩の水神涼の依頼を受けるが、その途中で涼の冷酷な営業方法を目の当たりにし、以後、事あるごとに意見が対立するようになる。

乱舞と蓮と黒(第1巻~第2巻)

平成21(2009)年2月期の決算会(給料日)において、時塚黒が11か月連続で売り上げNo.1だったと発表された。その壇上で、黒はV12達成を宣言して幹部ホスト達を挑発。そんな彼に、過去、時東茜を巡る因縁を持つ殿咲乱舞は、殺意を向ける。乱舞は犯罪請負ビジネスを展開している市川蓮と共謀し、黒を殺そうと画策。蓮が派遣した外国人に黒が拉致される瞬間を偶然目撃した朝倉仁は、黒を助けるため、そのあとを追う。

十島組登場(第2巻)

時塚黒のV12達成阻止を目論む殿咲乱舞は、自身の誕生日イベントで黒に迫る売上を上げていた。営業後、片瀬銀次より店のテナント料を振り込むよう命じられた朝倉仁は、ATM操作に苦戦しているスキに、店のテナント料を二岡勇に持ち逃げされてしまう。そんな危機的状況の中、乱舞から「カケ」の回収の依頼が入る。本日中に全額回収できれば報酬を25%から40%に上げてもらう約束を取りつけ、盗まれたテナント料を穴埋めするため、仁は奔走する。順調に回収をこなしていく仁は、いよいよ最後の一人である、心菜のもとを訪ねる。しかし心菜は、暴力団「十島組」組員、折原慎二の妹であった。「十島組」の事務所に通された仁は、そこでテナント料を持ち逃げした二岡と再会する。「カケ」をチャラにするよう脅す折原と、盗んだテナント料をしらばっくれて仁を犯そうとする二岡。その騒ぎを聞きつけて現れた大島雄大は、仁の在籍店を聞くや否やゴルフクラブで二岡と折原を打ちのめし、心菜の「カケ」を肩代わりして、盗まれたテナント料も仁に返すよう指示するのだった。

平成21年3月期締日(第2巻~第3巻)

遂に時塚黒のV12達成を賭けた締日がやって来た。黒が決算会で挑発したため、その日は幹部ホストの卓を中心に、高額ボトルのオーダーが飛び交う営業となった。そんな中、何としてでもNo.1になりたい殿咲乱舞は無理なオーダーを煽るが、それに対して客が怒って帰ってしまう。そこへ、会社経営者を自称する女性が突然新規で来店し、乱舞を指名。高額ボトル数本がオーダーされ、No.1が見えた乱舞は調子に乗りまくる。しかし結果は、10分だけ来店し、1100万円の超高額ボトルをオーダーして帰った時東茜のお陰で、結局黒がV12を達成することとなった。絶望に打ちのめされる乱舞は、さらに新規で来店した女社長が黒の仕込みであったのを立ち聞きしてしまう。怒りに我を忘れた乱舞は黒の腹をナイフで刺し、そのまま姿を消すのだった。

倉本サトシ登場(第3巻~第4巻)

ホストクラブ「CLUB Face」の面々は、カリスマホスト、時塚黒の入院と、人気ホスト、殿咲乱舞の退店を知らされて動揺するものの、どうにか通常営業に戻っていた。そんなある日、朝倉仁は路地裏でレンガを振り回して喧嘩する倉本サトシに遭遇する。仁は、戦意喪失している相手になおも殴りかかろうとするサトシを、腕尽くで止めて諭し、一方のサトシはそんな仁の姿に憧れ、仁を追いかけて「CLUB Face」に入店する。仁はサトシの教育係に任命され、彼の面倒を見るようになる。

それから2週間後。キャッチの様子を見に行った仁は、サトシが、ホストクラブ「Club Nero」の太陽や孝介らと揉めている場面に遭遇する。仁が土下座して、その場はおさめたものの、そんな仁の姿に納得のいかないサトシは、次第に彼と距離を取り始める。後日、太陽に電話で仁をバカにされたサトシは怒りを爆発させ、金属バットを持って「Club Nero」に殴り込む。

CLUB Face vs Club Nero(第4巻~第5巻)

朝倉仁は、桐島晋也から片瀬銀次をホストクラブ「Club Nero」に寄越すよう連絡を受けるが、あいにく片瀬は不在であった。そこで、仁は倉本サトシから事情を聞こうと、単身「Club Nero」に出向く。そこで、全裸で手足を縛られ、ボコボコにされて気絶しているサトシを見た仁は、その場にいる全員に喧嘩を売って殴りかかる。仁は椿と壮絶なタイマンを繰り広げるが、目を覚ましたサトシに止められ、そこに暴力団「十島組」の大島雄大が登場。大島は自身が「Club Nero」のオーナーであると明かし、ホストクラブ「CLUB Face」側の片瀬と真鍋秀臣の到着を待ち、責任の所在を決める話が展開される。結果として仁とサトシは解雇処分、身柄は「十島組」に拘束されることとなった。ここで大島は仁に対し、サトシの責任を問わないという条件で、「今回の殴り込みは真鍋の指示である」と、「講談会」執行部の前で証言するように強要。さらにその後、大島は片瀬との話し合いにおいても、かつて仁が折原慎二の妹から「カケ」を回収した時の防犯カメラの映像をネタに言い掛かりをつけ、二岡勇と折原の怪我を偽装し、2億4000万円もの金額を請求する。そして現金がなければ、「CLUB Face」の権利書を渡すよう要求するのだった。

5日間(第5巻)

片瀬銀次大島雄大の話し合いが終わり、朝倉仁倉本サトシは解放された。仁は暴力団「講談会」執行部を前に証言させられたことを謝罪するため、ヤクザ組織「金餅組」を訪ねるが、そこで聞かされたのは、片瀬が大金を用意しないといけないこと、そして「金餅組」と「講談会」のあいだで抗争が起こることであった。早速その日の夜、「講談会」傘下の「十島組」のヒットマンが真鍋秀臣を殺害。怒りに燃える「金餅組」に、満身創痍のサトシが自らの行為のケジメをつけるために姿を現す。

一方、入院中の時塚黒のもとには殿咲乱舞が訪れていた。乱舞の謝罪を受け入れて和解した黒は、以前自分の命を救ってくれた仁を助けてほしいと、乱舞に頼む。その後、合流した仁と乱舞は市川蓮に誘導され、「十島組」組長が入院している病院を訪れる。そこで二人は、「十島組」の実権はすでに大島が握っており、十島自身に影響力がないことを知る。だが、十島は、ヤクザ者の喧嘩で若者が犠牲になるのをよしとせず、真鍋の通夜に現れ、切腹をして大島の暴走を詫び、手打ちを願って絶命する。

同時刻、人気のない場所で片瀬と大島が対峙する。過去にシノギで下手を打った頃から成長してないと指摘された大島は、怒りに任せて片瀬を殺害。片瀬の死亡を知って怒りに燃える仁は、乱舞や水神涼と共に蓮から銃を調達し、大島のもとへ向かう。その頃、「十島組」には、「講談会箱船一家」から絶縁状が送られていた。

登場人物・キャラクター

朝倉 仁

ホストクラブ「CLUB Face」に所属する男性。年齢は21歳。リーゼント頭に3ピースのスーツを着用し、ジャケットを羽織らずベスト姿でいることが多い。2年間ホストを務めたもののまったく人気が上がらずに、借金をして自腹で230万円を売り上げる。社長の片瀬銀次に、その行動の愚かさを諭され、借金を肩代わりしてもらう条件で、人気ホストの「カケ」の回収担当に任命された。 片瀬には、仕事に対する真面目さと根性を買われており、この人事もいわば適材適所を図ったものであった。一方の朝倉仁も、ホストとして芽が出ない自分にチャンスをくれた片瀬に対し、義理を感じている。正義感あふれる熱血漢で、ホストという職業柄、モラルを欠いた営業方針を持つ水神涼とよく対立している。 ちなみに、2年というキャリアは、一般的にホストとしてはベテランであるため、ほとんどの在籍ホスト達からは「サン」付けで呼ばれている。しかし、ホスト時代の売り上げ実績では、ほかのホスト達には内心バカにされており、仁自身もそれを自覚している。当初は時塚黒にも舐められていたが、彼の命の危機を助けたため認められるようになる。 喧嘩が強く、その腕っ節と男気で倉本サトシに憧れられており、仁自身もサトシを可愛がっている。サトシが太陽と路上で揉めそうになった時も、土下座してまでその場をおさめるなど、他店の人間と関わる際には「個人と個人」ではなく「店と店」を意識する思慮深さも持つ。一方で機械には弱く、銀行のATM操作にまで苦戦するほど。 片瀬に対する借金の返済もあるので、「回収」一本で生活できるようになるまでは、店内アルバイトとして「CLUB Face」内の雑用を一手に引き受けている。

時塚 黒

ホストクラブ「CLUB Face」の代表の男性。年齢は19歳。入店3か月目にしてNo.1の座に就き、代表に就任した。ちなみに、体験入店した際には、朝倉仁に世話をしてもらっている。当初は仁をバカにした言動があったが、市川蓮と殿咲乱舞の策略で殺されかけた時に助けてもらってからは、仁に一目置くようになる。 棒付きの飴を舐めていることが多く、手持ち無沙汰の時はPSPでゲームをしている。乱舞と同日に入店し、当時は仲もよかったものの、乱舞が付き合っていた時東茜に「色恋」を仕掛けて自分の客にしたため、乱舞からは目の敵にされている。また時塚黒が入店するまでNo.1だった蓮からも疎まれている。11か月連続でNo.1の座を守っており、V12(1年を通してNo.1を獲り続けること)達成を皆の前で予告して幹部を挑発したり、締日に殿咲乱舞の売り上げを意図的に伸ばさせてV12達成のピンチを演出したりと、自分自身の舞台をプロデュースする能力に長ける。 これにより乱舞の憎悪が頂点に達し、ナイフで刺されるが、のちに乱舞からの謝罪を受けて和解する。 その際に、以前命を助けてくれた仁がトラブルに巻き込まれているのを心配し、乱舞に仁のサポートを頼むなど、義理堅い一面もある。一人称は「オイラ」で、飄々とした態度を取り、普段はノリが軽い。女性客からは「くろ助」と呼ばれることが多い。ちなみに、実は酒が非常に弱い。

片瀬 銀次

ホストクラブ「CLUB Face」のオーナーを務める男性。年齢は30歳。過去にヤクザ組織「金餅組」に所属していた。当時は大島雄大と兄弟分で、大島がシノギで失敗した責任をかぶってヤクザから足を洗い、堅気の経営者になった。「金餅組」の組長である真鍋秀臣とは今でもつながりが深く、よく一緒に食事をする仲。 真鍋からの信頼は今も変わらず、真鍋の息子である水神涼を預かって面倒を見ている。経営者として器が大きく、従業員達の良い部分を把握しており、朝倉仁の真面目さと根性を認め、回収担当に抜擢したほどに信頼している。昔から兄弟分である大島と比較され、「器量が違う」と周囲から高い評価を受けていたため、大島からは嫉妬と憎悪を抱かれている。 眼力が強く、怒った際には喧嘩慣れしている仁がビビるほどの迫力を見せる。過去の人脈から半グレたちに顔が利き、仁が回収で揉めた時などは、逆に慰謝料を取っておさめたりもする。仁はもとより、過去の弟分達からも信頼が厚く、慕われている人物。

殿咲 乱舞

ホストクラブ「CLUB Face」で主任を務める男性。年齢は20歳。No.3の座をキープしているやり手ホスト。店内でのキャッチフレーズは「CLUB Faceの爆弾小僧」。肌が黒く目の下に星、首と胸元に梵字のタトゥーを入れた、ギャル男然とした風貌をしている。感情が昂ぶると涎を垂らす癖がある。時塚黒と同じ日に入店し、3か月目にしてNo.4まで登りつめた。 だが、同月にNo.1を獲得した黒の影に隠れて注目度が低かったこと、さらに、新人の頃に付き合っていた時東茜を、黒の「色恋」で奪われて客にされたことを根に持っている。先輩である朝倉仁に対してもタメ口で命令し、客の女性にも上から目線で接する、典型的な「オラオラ営業」のスタイルで売っている。 実は情報通で、市川蓮が裏でやっている犯罪請負の人材派遣の情報も握っている。これをネタに脅して蓮から外国人を借り、因縁がある黒を殺害しようと目論むが、仁の妨害により失敗。のちに自分を抑えられずに黒をナイフで刺してしまうが、その後は頭を坊主にし、茜に匿ってもらいながらそのことを後悔していた。黒に謝罪して和解したが、その際に仁の力になってやってくれと頼まれ、以降、仁と行動を共にするようになる。 イケイケな言動とは裏腹に、怒った仁にビビったり、ヤクザの事務所に向かう際にはメンバーの中で唯一震えていたりと、気の弱い一面もある。

市川 蓮

ホストクラブ「CLUB Face」で常務を務める男性。年齢は25歳。落ち着いた熟練した営業スタイルでNo.2の売り上げを誇る。時塚黒が現れるまではNo.1だったため、態度には出さないが、黒を疎ましく思っている。裏では犯罪を請負う人材を派遣するビジネスを展開しており、ヤクザの大島雄大ともつながっている。 ちなみに、金次第で拳銃も用意できるほどの人脈を持つ。自分は表には出ず、裏で暗躍するタイプ。倉本サトシと太陽が揉めたのを発端に、互いの店のバックについている暴力団「講談会」とヤクザ組織「金餅組」が抗争に発展した際にも、裏で動いていたことを匂わせている。

水神 涼

ホストクラブ「CLUB Face」で幹部補佐を務める男性。年齢は21歳。つねにサングラスを着用している。初登場時はNo.5だったが、翌月はNo.4に上がっている。ヤクザ組織「金餅組」の組長である真鍋秀臣の息子で、本名は「真鍋涼」。「CLUB Face」社長の片瀬銀次とは、水神涼が学生の頃から付き合いがあり、片瀬を慕っている。 売り上げを伸ばすのは片瀬のためであり、そのためには手段を選ばず、「色恋」にはまった女性客に無理な「カケ」をさせてソープに沈めるなど、冷酷な営業スタイルをとっている。これは、片瀬からも「ビジネスという観点から見ると正しい」と評価され、良い器量を持っていると認められている。千秋の「カケ」の回収を朝倉仁に依頼し、結果的にその営業スタイルが露呈。 以降、正義感の強い仁と、事あるごとに対立するようになる。一方で、売り上げの締日に、仁に「バクダン(店の不利益になる行動。厳密には涼にとっての不利益)」されるが大袈裟にはせず、また罰金も請求せずに、互いの立場を諭すに留まったので、仁の言い分にも一応の理解は見せている。

倉本 サトシ

ホストクラブ「CLUB Face」に所属する男性。年齢は18歳。路地裏で喧嘩した際、戦意喪失した相手をさらに痛めつけているところを朝倉仁に止められ、仁の器量に惚れて「CLUB Face」に入店した。ヤンキーらしく喧嘩っ早く、また基本的に仁の言うことしか聞かないため、入店初日から先輩ホスト達を困らせていた。自分の在籍している店の名前も覚えられないほどに頭が悪いが、持ち前の根性でキャッチを頑張り、入店2週間で指名客を三人捕まえている。 仁にも「噓のない素直な性格」と評されており、弟分として可愛がられている。のちに、キャッチ中に太陽にからかわれたことを発端に、単身金属バットを握ってホストクラブ「Club Nero」に乗り込み、互いのバックについている暴力団「講談会」とヤクザ組織「金餅組」の抗争の原因を作ってしまう。 その際には、東條椿に捕らえられてリンチを受けるが、屈しない根性を見せる。仁に救出されたあとは、自分のやったことに対するケジメをつけるため、「講談会」に対する鉄砲玉として名乗りをあげる。

大島 雄大

ホストクラブ「Club Nero」のオーナー。暴力団「講談会箱船一家十島組」の若頭を務める男性。年齢は31歳。黒髪の短髪で、色の薄いサングラスをかけている。もとはヤクザ組織「金餅組」に所属しており、片瀬銀次とは兄弟分だったが、昔から片瀬ばかり周囲から認められているので不満を持っていた。「金餅組」時代にシノギでミスを犯し、その責任を被った片瀬が堅気になり、大島雄大自身は真鍋秀臣の口利きにより「講談会」に籍を置くこととなった。 頭脳派のいわゆる「経済ヤクザ」で、組長である十島を差し置き、「十島組」の実権を握っている。裏では市川蓮とつながっており、朝倉仁を嵌めてホストクラブ「CLUB Face」を手に入れようと画策している。 部下の二岡勇や折原慎二からは、大島のために命を賭けられるほどに信奉されている。

二岡 勇

ゲイのヤクザの男性。年齢は29歳。坊主頭で危ない目つきをしており、首筋に「純国産」というタトゥーを入れている。暴力団「講談会箱船一家十島組」の舎弟頭を務め、立場的には大島雄大の部下にあたる。薬物の販売をシノギにしており、「女とポン中の言うことは信じない」という考え方の持ち主。朝倉仁がATM操作に手こずっているあいだに、ホストクラブ「CLUB Face」の家賃を持ち逃げしたため、仁とは因縁の関係。 その直後、折原慎二の妹である心菜の「カケ」を回収に来た仁と再会し、仁を犯そうとしたが、大島にその場をおさめられた。このような経緯から、仁からは「二度と関わりたくない相手」とされている。シノギを失敗した大島が処分を下されたので不満を爆発させ、折原らと共にダイナマイトを持って、「講談会」本家に自爆覚悟のカチコミを行うなど、大島の熱狂的な信奉者である。

モモ

ホストクラブ「Club Nero」代表の男性。年齢は20歳。長髪にヘアバンドを着用し、中性的な顔立ちをしている。隣に座っている桐島晋也が蹴り飛ばされた際にも、まったく動じない肝の太さを持つ。暴れて興奮している東条椿を一声で制するなど、その求心力も強い。

桐島 晋也

ホストクラブ「Club Nero」で専務を務める男性。年齢は23歳。知的な佇まいで、パソコンを得意としており、店の財務を担当している。役職持ちではあるが、部下の東条椿にも舐められており、椿が興奮して暴れた際にも、たしなめはするものの、まったく制御できない。

東條 椿

ホストクラブ「Club Nero」で主任を務める男性。年齢は21歳。顔面はピアスだらけで、顎にタトゥーを入れている。変態的に暴力好きな武闘派ホスト。「Club Nero」が倉本サトシに殴り込まれた際にはサトシを一人で制し、その後リンチにかけた。また、この揉め事の原因となった部下の太陽らにも容赦なくヤキを入れている。 朝倉仁がサトシを引取りに来て喧嘩に発展した時には、仁の強さに勃起するほど興奮していた。発する奇声が特徴的で、「あ゛っはーん」と叫ぶと、テンションのギアが上がって戦闘力が増す。

真鍋 秀臣

ヤクザ組織「金餅組」で五代目組長を務める男性。年齢は68歳。白髪をオールバックでまとめ、ひげを蓄えている。昔気質の組長で情に厚く、かつての子分だった片瀬銀次と大島雄大の不仲を心配している。特にヤクザから堅気の経営者に転身した片瀬のことを気にかけており、よくいっしょに食事をしたり飲みに行ったりしている。 過去に大島がシノギで下手を打ったせいで、相手に実家に殴り込まれて妻を失っており、息子の水神涼の身を案じて、信頼している片瀬に預け、面倒を見てもらっている。

折原 慎二

暴力団「講談会箱船一家十島組」に所属する男性。年齢は27歳。髪型はパンチパーマでサングラスをかけ、恰幅の良い体型をしている。妹の心菜が殿咲乱舞の客で、180万円の「カケ」を作っており、乱舞の依頼を受けて回収に来た朝倉仁に対し、「カケ」をチャラにするように脅しをかけた。大島雄大の部下にあたり、主に二岡勇と行動していることが多く、彼らには「オリ」と呼ばれている。 狙った相手の額を一撃で射抜くほど拳銃の扱いに慣れている。

千秋

キャバクラに勤める女性。水神涼の顧客。福島県出身で年齢は20歳。地元からの親友である彩乃と同じ店で働いていた。涼に惚れているが、その気持ちを利用されて200万円もの「カケ」を背負わされ、朝倉仁が回収のため動くようになった。一度は涼から離れようと行方をくらますが、惚れた男に依存する性格により、自分から涼に会いに姿を現わす。 仁や彩乃に止められたが、自ら涼のためにソープに堕ちようと決意した。

時東 茜

かつて時塚黒と殿咲乱舞が新人の頃、ホストクラブ「CLUB Face」に新規で訪れた女性客。職業は学生。初めはフリーで来ていたが、乱舞と本気で付き合うようになり、店には来なくなった。実は大手ゼネコン会長の祖父を持つ令嬢である。その後、素性を知った黒に「色恋」を仕掛けられ、彼の指名客となった。最初はホストにがっつかれることを嫌って最低料金で飲んでいたが、黒の客となって1年経つ頃には、締日に1100万円もするボトルを入れるようになる。

太陽

ホストクラブ「Club Nero」に所属するホスト。ミディアムな黒髪に浅黒い肌というチャラい風貌をしている。同僚の孝介と行動を共にしていることが多い。他店のホストが声をかけている最中に割って入るなど、仕事におけるマナーが悪い。キャッチ中に倉本サトシをからかい、さらにサトシを電話で挑発したうえ、仁までもバカにしたため、互いのバックにいる暴力団「講談会」と「金餅組」が揉める原因を作った。 これが理由で、孝介と共に東条椿に制裁を加えられる。

集団・組織

金餅組

さいたまを拠点とする、昔気質な一本独鈷(どっこ)のヤクザ組織。現在5代目となる組長は真鍋秀臣が務めている。過去に大島雄大、片瀬銀次が所属していた。ホストクラブ「CLUB Face」のバックに付いている組織で、真鍋と片瀬はよく食事などを共にして情報交換をしている。

講談会

かなりの勢力を誇る広域暴力団。傘下に「箱船一家」があり、大島雄大が所属する「十島組」のほか、「尾原組」や「友長組」がその下部組織として存在する。「金餅組」組長、真鍋秀臣と「十島組」組長、十島は仲が良く、大島が「十島組」に所属するようになったのも、真鍋の口利きによるもの。

場所

CLUB Face

第7アートビルに店を構えるホストクラブ。オーナーは片瀬銀次が務め、朝倉仁が在籍する。時塚黒をはじめ幹部連中の売上はかなり高く、近隣のホストクラブでは流行っている店である。そのため大島雄大から店の経営権を狙われている。バックには「金餅組」が付いており、トラブルの際にはケツモチとして真鍋秀臣が出張って来る。

Club Nero

暴力団「講談会箱船一家十島組」直営のホストクラブ。大島雄大がオーナーを務めている。店の開店資金は約6000万円。モモが代表を務めている。太陽や孝介など在籍する下っ端のホストのマナーが悪い。それなりに流行っている店ではあるが、大島は「Club Nero」を潰してまでホストクラブ「CLUB Face」を手に入れようとしている。

その他キーワード

色恋

客を自分に惚れさせ、恋心を利用して金を使わせるという営業方法。「色恋営業」のこと。主に依存心を最大化させる方法がポピュラーだが、中には実際に付き合って恋人を演じる者もいる。友達のように接する「友達営業」に比べ、ホストと客の距離が縮まるため、使う金額が跳ね上がる。

カケ

売り上げとして計上されているが、まだ入金が確認されていない未収売上金。客がカケを払わずに消えた場合、担当ホストに店への支払い義務が生じるため、「カケで潰れるホスト」があとを絶たない。中には売り上げ目的で、客の身の丈を超えた高額ボトルを下ろさせる場合もあるため、店舗でも上位クラスのホストは「いかに売り上げるか」よりも「いかに回収するか」が重要な課題となる。 ちなみに、朝倉仁のようにカケを専門に回収する業務に就く者は「回収担当」と呼ばれる。

書誌情報

カイタン 全5巻 講談社〈ヤンマガKCスペシャル〉 完結

第1巻

(2010年1月6日発行、 978-4063618587)

第2巻

(2010年4月6日発行、 978-4063618839)

第3巻

(2010年6月4日発行、 978-4063619041)

第4巻

(2010年8月6日発行、 978-4063619256)

第5巻

(2010年10月6日発行、 978-4063619546)

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