カゲロウデイズ

じん(自然の敵P)の「カゲロウデイズ」をはじめとする楽曲群を原作とした小説『カゲロウデイズ』のコミカライズ作品。不思議な能力を持った少年少女による集団「メカクシ団」の活躍や日常を描く、青春グラフィティ。コミックス第4巻からは、じんが本作用に書き下ろしたオリジナルストーリーが描かれており、小説版とはストーリーが異なる。「月刊コミックジーン」2012年7月号から連載の作品。

正式名称
カゲロウデイズ
ふりがな
かげろうでいず
原作者
じん(自然の敵P)
漫画
ジャンル
青春
レーベル
MFコミックス ジーンシリーズ(メディアファクトリー)
巻数
全12巻完結
関連商品
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あらすじ

人造エネミー(第1巻~第2巻)

8月14日。引きこもりの青年、如月シンタローは、パソコンに住み着いた電脳少女のエネのいたずらをきっかけに、愛用のパソコンを壊してしまう。パソコンがないのが我慢できないシンタローは、携帯電話に入れたエネを連れて、久しぶりに外出する事となる。しかし、辿り着いたデパートでは立てこもり事件が発生し、シンタローは人質の一人になってしまう。そしてとなりにいた謎の青年、カノの協力を得たシンタローは、エネにハッキングをさせて、建物のシャッターを開く事に成功する。その後、銃声を聞いたシンタローは意識を失ってしまう。目覚めた先は知らない誰かの家で、そこには人気アイドルとして活躍する妹の如月桃とカノがいた。さらにキドマリーも現れる。シンタローは「メカクシ団」を名乗るキド達から話を聞き、桃が彼らに出会った経緯と、立てこもり事件の顛末を知る。

メカクシコード(第2巻)

8月14日。如月シンタローの知らぬ間にデパートで起こったさまざまな出来事では、如月桃メカクシ団メンバー達の出会いや活躍があった。キドの能力で人気アイドルとしての存在感を隠した桃は、マリーカノと共にデパートにやって来た。そして桃は、引きこもって部屋から出ていないはずの兄、シンタローの姿を発見する。情けないシンタローの様子に幻滅しながらも、桃は必死で他人のふりをしようとする。そして立てこもり事件が発生し、その人質となってしまった桃は、キドとマリーと共に作戦を立てて行動を開始する。

夕景イエスタデイ/ヘッドフォンアクター(第2巻~第3巻)

メカクシ団の団員達と遊園地に遊びに行った如月シンタローは、エネがどこから来たのかを尋ねるが、はぐらかされてしまう。一方のエネは、自分が人間の少女「榎本貴音」だった頃の出来事を思い出していた。3年前、養護学級に通う貴音は、学園祭まであと1週間しかない中で、唯一のクラスメイトである九ノ瀬遥と共に、出し物を考える事になった。担任の楯山研次朗の協力も得て、シューティングゲームを作る事になった貴音達は、急いで準備に取りかかっていた。学園祭当日、完成したゲーム「ヘッドフォンアクター」の対戦相手を務める事になった貴音は、最初の挑戦者をいとも簡単に倒すものの、ネットゲームでのハンドルネームやチーム名を遥に知られてしまう。その後、貴音はさまざまな出会いを体験し、遥と共に思い出となる時間を過ごす。しかし学園祭が終わりに近づいた頃、挑発的な謎の少年が、貴音に挑戦を仕掛けてくるのだった。

カゲロウデイズ(第4巻~第5巻)

8月14日の昼。如月シンタローは昔の夢にうなされて目覚めるが、その夢の内容を思い出せずにいた。そんな中、ペットのウサギのエサを濡らしてしまったシンタローは、買い直すために如月桃と外出する。シンタローと桃は、道中で桃のファンを名乗る朝比奈日和と、彼女の友人、雨宮響也と出会う。日和や響也と親交を深めた桃は、日和にプレゼントを渡そうとしている響也に対し、おすすめスポットとして近くの公園を紹介する。その夜、日和から助けを求める1本の電話が、桃の携帯電話に入る。日和を助けようとシンタローと共に飛び出した桃は、秘密組織を名乗るカノ、そして気絶した響也を抱えた謎の青年、コノハに遭遇する。一方、桃とはぐれたシンタローは、日和と響也を探しているキドに遭遇していた。

少年ブレイヴ/空想フォレスト(第5巻~第6巻)

数年前、まだ幼いセトは知らない森の中に迷い込み、森の動物達に囲まれていた。動物達のリーダーである森の長に出会ったセトは、彼らと共に野宿をする。目を覚ましたセトは、長の案内で家から帰る道中、赤い目を持つ蛇の怪物の話を聞く。その怪物に住処に連れていかれそうになったセトは逃げ出し、森の中で再び迷ってしまう。その頃森の奥にある小さな家では、メデューサの子孫、マリーが絵本を読みながら、絵本の王子様へのあこがれを胸に、外に出る事を夢見ていた。孤独に苦しむマリーの声を聞いたセトは、その声を頼りに森の奥に進む。そしてセトは、昔の夢から目覚めたマリーと出会い、手を差し伸べる。

シニガミレコード(第7巻~第8巻)

消えたままの朝比奈日和を捜している雨宮響也は、公園で赤いマフラーをした謎の少女、楯山文乃と出会う。響也は彼女の「目をかける」能力によって、赤い目の能力者達が持つさまざまな能力を作った張本人である、アザミの過去を見せられる事になる。遠い昔、アザミは洞窟の中で、自分の正体が何者なのかわからずにいた。そして洞窟にやって来た人間と遭遇し、アザミは自分が化物である事を自覚する。そして洞窟の中で好奇心のままに自分の正体を探る彼女は、洞窟を出て人間に会いに行こうとする。その後街で人間達と会い、彼らと話しても自分の正体を知る事はできないと悟ったアザミは、一人で森の中をさまよう。森の中で一人で生きようと決意したアザミは、ツキヒコと出会い、彼に家を作るよう命じる。快諾したツキヒコは泥だらけになりながら、長い時間をかけてアザミの家を作ろうとする。アザミは彼と長い時間を過ごすうちに、自分に向けられた思いに気づき、次第に彼に思いを寄せるようになる。

チルドレンレコード(第8巻)

エネと共に朝比奈日和を捜し続ける如月桃は、街中でコノハとすれ違う。エネの言葉を受け、桃はそのままコノハを追いかける。一方、雨宮響也と共に赤い目の能力者に関する話を聞いた如月シンタローは、能力に詳しい楯山文乃と共に、桃を助けるべく行動を開始。そしてキドを捜していたカノは、路地裏で血まみれで倒れているキドと、日和の姿を目にする。この事件を機に、何者かによる罠が世界に張り巡らされ、能力を持ってしまった少年少女達の運命は、複雑に絡み合っていく。

夜咄ディセイブ(第8巻~第9巻)

倒れた如月桃を家に送る道中、カノエネに「暇つぶし」のための昔話を始める。それはカノの幼少期の過去であり、赤い目を持つ化物のメデューサとの因縁の話だった。母親を亡くして養護施設で暮らす事になった幼いカノは、同じく孤児のキドセトと出会う。三人の共通点は過去に一度死にかけた事、そしてそれをきっかけに不思議な能力を持つようになった事だった。カノ達はそれぞれの能力を周りに隠しつつ、互いに身を寄せ合いながら暮らすようになる。やがてカノ達は、メデューサの伝承を研究している楯山彩花に引き取られ、彼女の家で暮らす事が決まる。そこで彩花の娘、楯山文乃に出会ったキドは彼女を警戒し、傷を負わせてしまう。

アヤノの幸福理論(第9巻)

カノキドセトの三人を引き取った楯山彩花は、彼らを新たな家族として受け入れる。彩花の一人娘である楯山文乃は、新たな家族が増えた事を喜び、彼らと本当の兄弟のように接する。そして赤い目の能力者である彼らを励ますため、文乃はメカクシ団を結成。のちに彩花達は、セトが連れて来たマリーと対面し、彼女を新たな家族として迎え入れる。マリーが人間ではない事を悟った彩花は、マリーの持っていた絵本から、メデューサのアザミに関する伝承と、マリーの関係を探るようになる。彩花の話を立ち聞きしてた文乃は、カノ達が持つ能力がいずれ命にかかわる可能性があると知り、弟達を守るために行動するようになる。森の奥にあるマリーの住んでいた家に、メデューサの真実、そしてカノ達が持っている能力が関係していると考えた彩花は、楯山研次朗や文乃と共にマリーの家に行く事を決意する。しかしそれは、家族の絆を崩壊させる惨劇の始まりだった。

ロストデイズ(第9巻~第10巻)

如月シンタロー朝比奈日和を捜しに行った如月桃を追って、廃ビルに来ていた。シンタローと連絡を取るカノは、冴える蛇雨宮響也に宿っていたと推測する。ずっと蛇に欺かれていたと悟った瞬間、シンタローは桃が落下して行く光景を目にする。ビルの屋上には、蛇に取り憑かれた響也の姿があった。一方、カノは日和と遭遇し、あこがれの桃が殺された事を知った日和は、犯人への復讐のために動き出す。そこにコノハが現れ、その姿を見たエネは彼に話し掛ける。しかし、記憶喪失のコノハはエネの事を覚えておらず、エネは悲痛の表情を浮かべる。コノハの本当の過去、それは孤独な少年だった九ノ瀬遥の人生だった。病弱な少年の遥は医者から余命が数年しかない事を告げられ、病院で孤独な日々を送っていた。同じ病院で入院している榎本貴音と出会った遥は、彼女と中庭で対戦ゲームをしながら楽しい日々を過ごすようになる。やがて貴音は退院し、遥は手足のケガで入院したシンタローと同室になる。遥はシンタローとなかよくなっていくが、彼とのゲームに夢中になり、見舞いに訪れた貴音には気づかずにいた。二人の楽しそうな様子を目にした貴音は、素直に顔を出せず、遥とは疎遠になってしまう。その後、シンタローは退院して長らく貴音とも会えずにいた遥は、再び孤独に苦しむようになる。

アディショナルメモリー(第11巻)

如月桃が目の前で死んだ事で、如月シンタローはショックで座ったまま、動けなくなってしまう。そんな中、冴える蛇雨宮響也に宿ったまま現れ、そこに楯山文乃が駆けつける。暴走する蛇を止めるべく、文乃は蛇と再び対峙する。怒りをあらわにする文乃は、蛇が悲劇を繰り返そうとする本当の理由を知る。そこにコノハ朝比奈日和が現れ、彼らは力を合わせて蛇を止めようとするものの、今度はコノハの体を奪った蛇に逃げられてしまう。新たに赤い目の能力者となり、「目を凝らす」能力を得た日和は、文乃と共にカノ達のアジトを訪れるのだった。

RED(第11巻)

逃亡した冴える蛇を血眼で捜索し続ける如月シンタローは、ついに街中に潜んでいた蛇の居場所を見つけ出す。大切な妹の如月桃を失ってしまったシンタローは、彼女と過ごした幼い日々を思い返していた。たった一人で蛇のもとへ向かおうとするシンタローの怒りに気づいたエネは、彼を必死に止めようとする。

登場人物・キャラクター

如月 シンタロー (きさらぎ しんたろー)

引きこもりの青年で、如月桃の兄。パソコンがないと生きていけないというほどのネット中毒者で、2年も外出していない。謎のメールを開いた事で、エネが愛用のパソコンに住み着き、以来いたずらを繰り返す彼女に振り回されている。パソコンが壊れたのをきっかけに買い物のために外出し、デパートの立てこもり事件に偶然出くわし、これをきっかけにメカクシ団に巻き込まれるようになる。 基本的に常識人なため、周りに振り回される事が多い。また長いあいだ引きこもっていたせいで人と話すのが苦手で、小心者な面がある。凄腕のゲームプレイヤーでもあり、中学生時代に出会った榎本貴音を、シューティングゲームで打ち負かしている。幼い頃から勉強を得意としており、成績はよかったものの、学校生活を楽しんではいなかった。 また高校時代に複数の事件をきっかけに高校を自主退学した過去を持つ。自室で「殿(との)」という名のウサギを飼っており、溺愛している。妹の桃の事は幼い頃から大切に思っており、彼女が能力に目覚めて苦しむ姿を見てきたため、楯山文乃に会ったのをきっかけに、彼女を能力から解放する方法を模索するようになる。

エネ

如月シンタローのパソコンに住み着いている、謎の電脳少女。シンタローの事は「ご主人」と呼ぶ。イタズラ好きで、よくシンタローのパソコンにイタズラをしたり、彼にちょっかいを出しては楽しんでいる。大半の電子機器に移る事ができ、ハッキングを得意としている。シンタローをからかう事が多いものの、いっしょに遊園地に行きたがるなど、普通の少女らしい一面もある。 電脳少女になる前は、榎本貴音という人間の女子高校生だった。また貴音として生きていた頃に、当時中学生だったシンタローとも何度か会っている。

カノ

メカクシ団の団員を務める青年。猫のような釣り目で、黒いパーカーを着ている。本名は「鹿野修哉」だが、周りには「カノ」の愛称で呼ばれる事が多い。デパートの立てこもり事件の際に人質となり、如月シンタローと出会う。赤い目の能力者の一人で、「目を欺く」能力を持ち、表情を中心に自分の姿を別の姿に変えて見せる事ができる。 普段は笑ったりおちゃらけている事が多く、一見飄々とした能天気な性格に見えるが、これらの振る舞いは、自分の能力で他人の目を欺いている事も多い。また痛みを負う事で、この能力は解除される。幼少期に母親を亡くし、養護施設に移される。養護施設で出会ったキド、セトの事を本当の兄弟のように思っている。のちに三人で楯山彩花に引き取られる。

キド

メカクシ団の団長を務めている、クールな性格の女性。髪型はロングヘアで、紫色のパーカーを着ている。一人称が「俺」で、見た目も一見青年のように見えるが、ジェットコースターで叫んだり、お化け屋敷を怖がるなど、女性らしい一面も持っている。本名は「木戸つぼみ」だが、かわいらしい名前で呼ばれるのは苦手で、カノから「つぼみちゃん」と呼ばれると怒る。 赤い目の能力者の一人で、「目を隠す」能力を持ち、自分や周囲の存在感を消す事ができる。幼少期に火事で家族を失った際に養護施設に移り、そこで出会ったカノ、セトと出会ってなかよくなる。また火事で死にかけた際に「目を隠す」能力を得た。幼少期は能力を自分で制御できず、悲しい事を考えると体の一部が透けてしまうなど、意図せずに能力が発動する事があった。 のちに楯山彩花に引き取られる。

セト

メカクシ団団員を務める青年。緑色のツナギに似たパーカーを着ており、カノからは「でかいカエル」と言われている。幼少期はつねに敬語で話していたが、現在は「~っす」が口癖になっている。本名は「瀬戸幸助」だが、周りからは「セト」の愛称で呼ばれる。いつも笑顔の大らかな性格で、敬語で話す事が多い。またさまざまなアルバイトをこなす働き者。 赤い目の能力者の一人で、周囲の人の心の声や動物の声を聞き取る、「目を盗む」能力を持つ。幼少期に森に迷い込んだ際にマリーと出会い、孤独で寂しい思いに苦しんでいた彼女を外に連れ出し、メカクシ団に誘った。このため、メカクシ団の中でもマリーとは特に仲がいい。もとは孤児としてカノやキドと共に養護施設で暮らしていたが、のちに楯山彩花に引き取られた。

マリー

メカクシ団団員を務める少女。白い肌とウェーブのかかった長い白髪を持ち、エプロンドレスを着ている。極度の人見知りで、臆病なため、普段は家にこもりがちだが、人懐っこく意外な行動力を持っている。また天然な面があって少々抜けており、幼なじみのキド達でも予想のつかない行動に出る事もある。赤い目の能力者の中でも特別な能力者であり、目を合わせる事で相手を石のように固める「目を合わせる」能力を持つ。 正体はメデューサの末裔(アザミの孫)で、幼少期に人間に襲われて母親のシオンを失って以来、人目を避けながら森の奥でひっそりと暮らしていた。体は不老不死に近い状態となっており、家を出てメカクシ団に入った頃と見た目が変わっていない。 このため少女の見た目に反し、実年齢は100歳を超えている。本来の能力は「目を合体(あわ)せる」であり、すべての能力を統括する事ができる。またこの能力を秘めているために、一時期は楯山文乃に命を狙われたり、冴える蛇に利用されそうになっていた。メカクシ団に誘ってくれたセトとは特に仲がよく、外出時は彼に貰った白いパーカーを着ている。 趣味は読書で、蜂が苦手。

如月 桃 (きさらぎ もも)

如月シンタローの妹で、人気アイドル。赤い目の能力者の一人で、人の目を引きつける、「目を奪う」能力を持っている。この能力により、知り合いや他人を問わず、周りに異様に注目されてしまうため、外出時は目立たない服装で出かけている。しかし本音では、普通の少女のように友達を作ったり、普通に出かけたいと思っている。この事から次第に自分の力を嫌悪するようになり、アイドルを辞める決意をしたところでキド達と出会い、メカクシ団に入団する。 キドの能力によって自分の存在感を隠せるため、遊園地で遊ぶ際はキドと共に行動していた。プライベートでは「鎖国」や「阿吽」など変わったロゴの入った服を着ている事が多く、少々ずれたセンスの持ち主。5年前に海で溺れた事をきっかけに、「目を奪う」能力が現れるようになった。 その能力により、幼少期は知らない人に付きまとわれる日々に苦しんでいた。

榎本 貴音 (えのもと たかね)

人間だった頃のエネその人。黒髪のツインテールの髪型をした女子高校生。持病により睡眠時間が普通より長く、日中は眠気でイライラしている事が多いため、目つきが悪い。この病気の事情により養護学級に通っている。友人がほとんどおらず、学校では同じ養護学級の唯一のクラスメイトである、九ノ瀬遥と過ごす事が多い。実はシューティングネットゲームの世界的トッププレイヤーで、ほかのシューティングゲームも得意としている。 ネットゲーム上では「エネ」というハンドルネームを使用しており、「閃光の舞姫エネ」の異名を持つ。遥をはじめとした周りの人には、ネットゲームのトッププレイヤーである事や、ハンドルネームなどはかたくなに隠していた。学園祭をきっかけに、それらは遥に知られてしまうが、まったく気にせずに接してくれる遥に、次第に思いを寄せるようになる。 学園祭では出し物のシューティングゲームの相手プレイヤー役を務め、その際にキドやカノ、さらに如月シンタローと楯山文乃とも出会っている。学園祭終了後に担任の楯山研次朗に謎の薬を飲まされて死亡し、人格だけがインターネット上に残った電脳少女「エネ」として、バーチャル世界に住むようになる。

九ノ瀬 遥 (ここのせ はるか)

榎本貴音のクラスメイトの男子高校生。時おり発作を起こし、急に気絶する事があるなど、深刻な病気を抱えている。この病気の事情から貴音と同じ養護学級に通っている。貴音とは正反対にのんびり屋で大らか、天然な性格をしている。華奢な見かけによらず大食いだが、多く食べても太らない体質。絵を描くのが得意で、学園祭の出し物のシューティングのイラストやデザインを担当した。 学園祭終了後に、貴音がプレイしているネットゲームを「コノハ」のハンドルネームでプレイするようになる。その後、学校で発作を起こして入院し、次第に欠席する事が多くなっていく。

楯山 研次朗 (たてやま けんじろう)

楯山文乃の父親。教師を務めている。妻の楯山彩花と共に、孤児だったキド、カノ、セトを引き取って家族として迎え、共に暮らしていた。かつては榎本貴音と九ノ瀬遥の、現在は如月桃の担任をしている。プログラミングが得意で、貴音達の学園祭の出し物となるシューティングゲームの作成を担当した。 何かと理事長に気に入られようとしたり、クラスの予算で趣味の珍海魚標本をこっそり買ったりなど、教師としては問題行動が目立つ。反面、生徒のために徹夜をしたり食事をおごってあげるなど、面倒見のいい一面も見られる。一見冴えない中年男性だが、貴音が死亡してエネとなった事件とかかわりがあるなど、謎の多い人物。

楯山 文乃 (たてやま あやの)

如月シンタローの友人で、楯山研次朗の娘。幼い頃からいつも赤いマフラーをしている、黒髪の少女。研次朗が引き取ったキド、カノ、セトを本当の兄弟のように思っており、幼い頃から姉として彼らをまとめていた。いつも笑顔で明るくしっかり者で、心優しい性格。赤い目の能力者の一人で、他人に思いや記憶を見せる事ができる「目をかける」能力を持つ。 雨宮響也の前に現れ、能力によってアザミの過去を見せる。中学生の頃にシンタローと訪れた学園祭で榎本貴音と出会い、同じ高校に入学後は彼女となかよくなる。マリーが新たな家族となった際に両親と共に事故に遭い、カゲロウデイズに飲み込まれた過去を持つ。そこでアザミの記憶を何度も見せつけられ、カゲロウデイズの秘密を知ると同時に、「目をかける」能力を得た。 現実世界に戻ったあとは、同じく能力を持ったキド達を救うべく、マリーを殺害しようとしたため、彼女達とは決別し、長らく会わずに一人で行動していた。

朝比奈 日和 (あさひな ひより)

雨宮響也の友人で、如月桃の大ファン。気が強くしっかり者の少女だが、少々わがままで気まぐれな面もある。如月シンタロー達が住む町に響也と遊びに来ていた際に、桃と出会う。しかし、桃と別れたあとに突如行方不明になってしまう。コノハには密かに片思いしている。のちに赤い目の能力者となり、自分が知っている対象であれば離れていても探る事ができる、「目を凝らす」能力を得る。

雨宮 響也 (あめみや ひびや)

朝比奈日和の友人の少年。日和と共に町に遊びに来ていたところで如月桃達と出会う。しかし、その日の夕方に日和が消えてしまい、彼女を捜し続けている。年齢の割りに大人びており、無愛想でそっけない態度が目立つが、日和の事は大切に思っている。

コノハ

雨宮響也と朝比奈日和を探していた謎の青年。カノと出会ってメカクシ団に入団する。九ノ瀬遥と顔が瓜二つだが、髪色や服装などは白く、黄緑色のヘッドホンをしている。記憶喪失で、エネとは知り合いだが、彼女の事を覚えていない。赤い目の能力者の一人で、自分を理想の身体に作り変える「目を醒ます」能力を持つ。 正体は病死した際に「目を醒ます」能力を得て生まれ変わった遥の姿。病弱だった過去の自分を変えるべく、屈強で高い身体能力を有した身体に生まれ変わっている。このため高所からでも軽々と飛び降りるなど、常人離れした運動能力を持つ。無表情でいる事が多いが、好奇心旺盛で、友人思いの性格。

アザミ

メカクシ団のメンバーをはじめとする赤い目の能力者が持つ、さまざまな能力の大元であるメデューサの女性。「目をかける」「目を奪う」といった、10の能力を持っている。もともとは全身が真っ黒な怪物の姿をしていたが、人間に遭遇したのをきっかけに少女の姿になる。足元まである長い黒髪に蛇のような肌、血のような赤い目を持っている。 自分が何者であるかを知るために日本に赴き、人間と出会うが、自分を知る者がいない事に絶望し、孤独のままに森の奥に住むようになる。そこでツキヒコと出会い、彼と長い時間を過ごす内に彼からの思いに気づき、次第に彼を愛するようになる。ツキヒコの建てた家が完成したあとは彼と結婚し、娘のシオンを産んで幸せに暮らしていた。 しかし、不老不死同然の自分を置いてツキヒコが年老いていくのを恐れるようになり、冴える蛇と共に永遠に続く世界「カゲロウデイズ」を創造する。その後、ツキヒコと祝言を挙げようとした際に人間に襲われて絶望し、カゲロウデイズの世界に閉じこもったままでいる。アザミの存在はのちの日本で、「メデューサの伝承」として伝えられている。

ツキヒコ

森の中でアザミと出会った、元兵士の白髪の青年。アザミに一目ぼれし、「この森に家を作れ」というアザミの無茶な願いを叶えるべく、一から家を作りながら森に住むようになる。もともとは山の麓にある村で暮らしていたが、生まれつき色素が薄く、肌や髪が白い事から、村人達から迫害を受けていた。兵士として戦地に駆り出されるものの役立たず扱いされ、戻って来たところでアザミと出会う。 アザミを思うと同時に、役立たず呼ばわりされていた過去から、誰かの役に立ちたいと願っていた。家の完成後はアザミにプロポーズして二人で暮らすようになり、アザミがシオンを出産後も幸せに暮らしていた。アザミが家族との永遠を望んだ際に祝言を挙げようとするものの、家を離れた隙にアザミが人間に襲われて絶望し、カゲロウデイズにこもったため、彼女とは離れ離れになってしまう。

シオン

アザミとツキヒコの娘で、マリーの母親。娘のマリーには外出しないように言いつけ、森の奥にあるアザミとツキヒコの家で、ひっそりと暮らしていた。しかしマリーが幼い頃に、言いつけを破って外出した際に人間に襲われ、マリーを守って命を落とす。

楯山 彩花 (たてやま あやか)

楯山研次朗の妻で、楯山文乃の母親。民俗学を研究しており、メデューサの伝承やそれと関連のある赤い目の能力者に、興味を持っている。養護施設に預けられていたキド、カノ、セトを引き取り、家族として迎え入れる。

冴える蛇 (さえるへび)

カゲロウデイズに潜む黒蛇。アザミと接触し、カゲロウデイズを創造した。アザミの事は「主(あるじ)」と呼んでいる。「目が冴える」という謎の能力を持ち、現実世界に住む赤い目の能力者の肉体に乗り移って暗躍している。カゲロウデイズに関するさまざまな事件と深く関連しており、キドや如月桃をはじめとした赤い目の能力者を次々と殺害している。

森の長 (もりのおさ)

セトが幼少期に森の中で遭遇したハムスター。小さな体だが、動物達のリーダーを務めている。昔アザミに会った事があり、カゲロウデイズや赤い目の能力者についても把握している。

集団・組織

メカクシ団 (めかくしだん)

キドを団長として、さまざまな活動をしている秘密組織。主に赤い目の能力者が中心メンバーとなっている。ほかの能力者達を集めたり、助けたりする活動が中心。もともとは幼少期の楯山文乃の提案で結成され、当時の団長は文乃が務めていた。初期メンバーは文乃に加えキド、カノ、セトの四人だった。のちにセトに誘われたマリーが加わる。

その他キーワード

カゲロウデイズ

アザミが冴える蛇と共に作り出した、永遠に続く世界。もしくはこの世界が原因で起こる、謎の怪現象の総称。命の危険を体験した者の何人かが、カゲロウデイズに引き込まれる形で接触・干渉し、その者は悪夢を見せられる。その後、引き込まれた者の内一人だけに、何らかの能力を与えて赤い目の能力者とし、現実世界に放り出されるようになっている。 またこれらの現象が原因で、現実世界では8月15日が出来事を変えながら何度も繰り返されている。

赤い目の能力者 (あかいめののうりょくしゃ)

「目」に関する特殊な能力を保有している能力者の事。メカクシ団メンバーをはじめとした少年少女が持つ能力で、能力者の共通点として、自分の能力を使った時に目が赤くなる。何らかの形でカゲロウデイズに接触した者が、能力の一つをアザミから受け継ぎ、現実世界に戻ってから、その能力を発現するようになる。もともとはアザミが昔から持っていた能力であり、「目を奪う」「目を欺く」など10種類存在する。

クレジット

原作

じん(自然の敵P)

キャラクター原案

しづ ,

書誌情報

カゲロウデイズ 全12巻 メディアファクトリー〈MFコミックス ジーンシリーズ〉 完結

第1巻

(2012年11月22日発行、 978-4040662657)

第2巻

(2013年3月22日発行、 978-4040662664)

第3巻

(2013年8月23日発行、 978-4040665320)

第4巻

(2014年3月27日発行、 978-4040665139)

第5巻

(2014年6月27日発行、 978-4040665955)

第6巻

(2014年12月27日発行、 978-4040672342)

第7巻

(2015年6月27日発行、 978-4040675442)

第8巻

(2016年3月26日発行、 978-4040682358)

第9巻

(2017年3月27日発行、 978-4040690940)

第10巻

(2017年10月27日発行、 978-4040694757)

第11巻

(2018年3月27日発行、 978-4040697611)

第13巻

(2019年3月27日発行、 978-4040655857)

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