概要・あらすじ
太平洋戦争の戦中、戦後の沖縄を舞台に、アメリカ軍と日本軍に悩まされる地元住民の苦悩が描かれたヒューマンドラマ。全6話構成で、登場人物は繋がっておらず、各話が独立している。
登場人物・キャラクター
秋月 (あきづき)
日本軍の少尉。部隊が自分を残して玉砕したことに絶望し、自殺をしようとしていた。区長に救われたことで、沖縄で静かに暮らすが、強姦を働くアメリカ軍兵士を倒すために立ち上がり、人々を指揮する。
友子 (ともこ)
アメリカ軍の空爆が始まると、母親と妹、弟を連れて防空壕に逃れる。しかし、少し目を離したうちに、日本軍により母を殺され、妹と弟は防空壕を追い出されてしまう。
我喜屋 宗一 (がきや そういち)
日本軍の元二等兵。中国人の処刑を命令されたが、正気を失い、全うできなかった。その後は日本軍を離れ、一言も喋らずに馬鹿のフリをしていた。
国仲 源太 (くになか げんた)
漁師である国仲源次の息子。当初は日本軍の勝利を信じていたが、自分が釣った魚を日本軍兵士に奪われそうになった際に、一抹の不安を抱くことになる。
左門 勝男 (さもん かつお)
沖縄本島南部の日本軍中隊長。階級は中尉。援軍を呼ぶために本部まで赴くが、すでにもぬけの殻になっていた。その後、追いはぎをしていた日本軍兵士を発見して、日本の勝利はないと確信する。
通事 史郎 (つうじ しろう)
駐在所に勤務する巡査。空手の名人。強制的に人々を疎開させようとする日本軍の轟大介と激突する。
区長 (くちょう)
秋月の自殺を間一髪で食い止め、アメリカ軍に送り届けた。沖縄の人々の中心人物として、アメリカ軍兵士による事件が起こった時も、率先して抗議に向かった。
アユ
アメリカ軍兵士による強姦事件に遭遇するが、なんとか逃げ延びる。しかし、これにより母親が殺害され、アメリカ軍兵士への逆襲の引き金となる。
曽根 甲造 (そね こうぞう)
友子の母親を殺し、友子の妹、弟を防空壕から追い出した張本人。終戦後も生き延び、アメリカ軍の基地に運び込まれていた。そこで友子に出会い、命を狙われることになる。
我喜屋さん (がきやさん)
我喜屋宗一の祖母。日本軍を離れた孫を匿っていた。アメリカ軍による空爆が始まると、我喜屋 宗一の指示に従い事なきを得た。その際、孫がわざと馬鹿のフリをしていると知る。
国仲 源次 (くになか げんじ)
国仲 源太の父親。漁師。アメリカ軍の空爆があった際、漁を3日休んだことを日本軍に咎められる。この時は同じ漁師仲間に救われ、事なきを得る。
轟 大介 (とどろきだいすけ)
内地から沖縄に赴任してきた教師。しかし、裏の顔は日本軍の特務機関員であった。住民を強制的に疎開させようとしたが、通事史郎に阻まれる。
前盛 (まえもり)
通事史郎らが暮らす集落の村議。轟大介が疎開を強行しようとした時は、いの一番に反対したが、殴られて一蹴されてしまう。
場所
沖縄 (おきなわ)
太平洋戦争時、地上戦が行われ、アメリカ軍と日本軍により多くの地元住民が亡くなっている。戦後はアメリカ軍の指揮下に置かれるが、後に日本に返還されている。