カメレオン

高校進学を機にヤンキーデビューをした少年、矢沢栄作が、天性の閃きで数々の修羅場を乗り越えることで仲間たちを得て、不良のカリスマへと成り上がっていくストーリー漫画。矢沢栄作の暴走や欲望から危機の連続が生み出されるなど、ギャグテイストが強めに描かれている。加瀬あつしの『ポリコーマン』および『くろアゲハ』と世界を共有している。 第23回講談社漫画賞少年部門受賞(1999年)。

概要・あらすじ

中学時代に想像を絶するイジメを受けていた矢沢栄作は、これまでの生活を一変させるべく成田南高校への進学を機にヤンキーデビューを果たすことを決意する。腕力はけっして強くないが、天性の閃きだけは一流の矢沢栄作は、土壇場で見せる男気溢れるハッタリとクソ度胸だけで、成田南高校のトップツーとも言える悪童、相沢直樹椎名雄二に自分を認めさせることに成功した。

だが、それを機に噂を聞きつけた別の学校のヤンキーをはじめとする悪童たちが、続々と矢沢栄作の前に出現。その実力は本物か否か、デッドラインギリギリの抗争を仕掛けていくが、それすらも矢沢栄作は乗り越えて悪童たちのカリスマとしての地位を高めていく。そして、周囲の悪童を束ねた矢沢栄作は、のちに伝説となる暴走族OZを結成し、そのリーダーにまで成り上がる。

登場人物・キャラクター

矢沢 栄作 (やざわ えいさく)

低身長で短足なうえ下膨れ顔という子供のような風貌ながらも、リーゼントに長ランとボンタンというひと昔前の番長ルックスに身を包んだ成田南高校に通う高校1年生の少年。中学生の頃は壮絶なイジメを受けていたが、高校進学にあたりヤンキーデビューを果たす。腕力はないが天性の閃きのセンスを持っており、ハッタリと度胸だけでどんな修羅場をも切り抜けるという異才の持ち主。 また、性に対しても異常な執着を持っており、その力が原動力となってピンチをくぐり抜けることも多い。数々の悪童たちとの抗争に勝ち続け、関東一帯のヤンキーたちのカリスマにまでその地位を高めていく。

浅岡 ひかる (あさおか ひかる)

矢沢栄作のクラスメイトで、ショートカットが似合う清楚な雰囲気の少女。矢沢栄作からストーカー行為といえるほどの陰湿で執拗な求愛を受けている。何度もトラブルに巻き込まれて辟易としていたが、いざというときに見せる矢沢栄作の男らしさに少しずつ惹かれれていく。

相沢 直樹 (あいざわ なおき)

成田南高校に通う高校1年生の少年。優しい顔立ちをしているが、一本芯の通った男らしい性格をしており、喧嘩になると凶暴で残忍な面を見せる。女性の扱いに慣れており、中学時代から数々の浮名を流してきた色男だが、それ故に女性絡みでの失敗も多い。中学時代の親友・椎名雄二と誤解により絶縁状態となっていたが、矢沢栄作が間に入ることで和解して友情を取り戻した。 数々の修羅場をくぐり抜ける矢沢栄作をやがて男として認めるようになり、矢沢栄作を中心としたヤザワファミリーのナンバー2的存在となった。

椎名 雄二 (しいな ゆうじ)

成田南高校に通う高校1年生の少年。スキンヘッドの強面で腕っ節も強く、義理人情に厚い。中学時代は友人の相沢直樹とツルんでいたが、女性関係の誤解により絶縁。高校進学にあたり相沢直樹を倒そうと目論むが、矢沢栄作の助力により逆に友情を取り戻す。それ以後は盲目的とも言える敬愛ぶりで矢沢栄作に心酔。 他校との抗争がおこると率先して喧嘩におもむくようになる。それ故に最初に敗北することが多くなり、そのことを揶揄されて、周囲の仲間たちからは役立たずと思われることも。

坂本 昌明 (さかもと まさあき)

矢沢栄作のクラスメイトで、その腰巾着的な存在。矢沢栄作の腕っ節が強いと本気で信じ込んでおり、目障りな輩がいると、すぐに喧嘩を売って矢沢栄作を恐怖させてしまう。それにも関わらず、矢沢栄作の危機を見て裏切るような言動を見せることも多い。自身は矢沢栄作の側近と思い込んでいるが、その存在は矢沢栄作を中心としたヤザワファミリーのメンバーたちの眼中には入っていない。

小山 裕造 (こやま ゆうぞう)

成田南高校の教員で担当科目は体育。自身が若い頃に不良だったため、悪童たちには一定の理解を持つ。生徒である問題児・矢沢栄作からは愛車を破壊されるなど散々な目にあっており、そういった度を超えた行為に対しては鉄拳制裁も辞さない。かつて相沢直樹の父である相沢健吉と暴走族・影舞を結成したが、事故によって相沢健吉は死去。 そのことを長年悔いており、毎月の仕送りをするなど相沢直樹、相沢純菜の相沢健吉の遺児に対して世話を焼いている。

相沢 純菜 (あいざわ じゅんな)

キツめの顔立ちおよび性格の美少女。見た目は不良少女だが、両親のいない相沢家の家事全般を担当したり、家計を支えるためにアルバイトをするなど家庭的な面もある。また、不良街道を突き進む兄・相沢直樹の行き過ぎた行動を諌めるなど、芯の強さも併せ持つ。兄の仲間である矢沢栄作からは、性的嫌がらせを頻繁に受けていたが、そのたびに怒りの反撃で逆襲していた。 松戸苦愛のトップ・松岡英治と両想いとなり結婚し、彼を支えるためにともにアメリカに旅立つ。

松岡 英治 (まつおか えいじ)

松戸を拠点とする愚連隊「松戸苦愛」(マツドクラブ)のリーダーで、ギラギラとした眼光に違わぬ凶暴性を秘めている。父親が大手ラブホテルチェーンを経営しているために金回りがよく、その潤沢な資金で宿敵の矢沢栄作を奸計に嵌め、危機へと陥れた。その後、矢沢栄作を認めるようにはなったが、その傘下に加わるのではなく、独自の勢力を維持し続ける。 卒業後は自立のために仲間たちとともにアメ車ブローカーを設立。その後、事業拡大のためにアメリカへと渡った。ヤザワファミリーのナンバー2・相沢直樹の妹・相沢純菜ジュンナと良い関係になり結婚する。

集団・組織

成田南高校 (なりたみなみこうこう)

『カメレオン』に登場する高校。主人公・矢沢栄作らが通う、千葉県成田市にある県立高校。のちに設定が変わり私立高校になる。矢沢栄作らが引き起こすトラブルで校内はかなりの被害を受けることになる。

影舞 (かげまい)

『カメレオン』に登場する暴走族。かつて現・成田南高校教員である小山裕造と相沢直樹の父親である故・相沢健吉が中心となり結成した。特攻旗を託された者が次の総長となり、17代続いた名門だったが、後を託す有力候補だった相沢直樹やその親友・椎名雄二らが矢沢栄作とともに新たに暴走族OZを結成したため、その勢いは衰えていった。

OZ (おず)

『カメレオン』に登場する暴走族。矢沢栄作とともに数々の修羅場をくぐり抜けた11人の悪童たちが旗揚げした。千葉の暴走族連合・京葉狂走連合や横浜の巨大暴走族・黄泉などと抗争を繰り広げ、数々の武勇伝を残していった。チーム名は物語の『オズの魔法使い』から取られている。

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