ガクラン仁義

ガクラン仁義

肩に相棒の鷹を乗せ、仕込み刀を手にしたガクラン男が、暴力や殺人などの凶行を犯す悪漢たちと対決しながら各地を巡っていく、仁義アクション漫画。

正式名称
ガクラン仁義
ふりがな
がくらんじんぎ
作者
ジャンル
学園
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概要・あらすじ

相棒のクロとともに各地を巡っていたガクラン男は、ある町で山村角太郎の非道な行いを目撃する。山村は、かつて両親がコレラであると疑われたため自分以外の家族を殺害されたが、村人がそれをひけ目に感じているのをいいことに、傍若無人な態度を貫いていたのである。たけしに重傷を負わせ、その姉である医者の娘にまで暴力を振るった山村に、ガクラン男は激怒し、決闘を申し込むのだった。

登場人物・キャラクター

ガクラン男 (がくらんおとこ)

ガクランを着こみ、仕込み刀を腰に差して各地を旅する青年。礼儀正しく、強きを挫き弱きを助ける正義漢で、彼の行動によって救われた人も少なくない。剣の腕に秀でており、仕込み刀を自在に操り敵対する悪漢を次から次へと薙ぎ倒す。山村角太郎との戦いでは、彼の銃撃を刀で弾くといった芸当を見せた。

クロ

ガクラン男の旅に同行している鷹。ガクラン男とは心の通じ合った親友ともいえる間柄で、普段はガクラン男の肩に止まっている。ガクラン男が悪漢に立ち向かう時は、自在に飛び回ることでかく乱などの役割を果たす。生命力も強く、山村角太郎から目障りという理由で銃撃されるが、無事に生還している。

山村 角太郎 (やまむら かくたろう)

ガクラン男の訪れた町で、非道な振る舞いを繰り返していた悪漢。極めて自己中心的な男で、自分の意に添わぬ者を簡単に殺害し、あまつさえその罪を町の人に擦り付けるなど、その悪行は枚挙に暇がない。これらの行為を山村角太郎本人は、コレラであると誤診され、焼き討ちされた家族の恨みであるとうそぶいているが、女性や子供に暴力を振るうことを楽しむなど、その行動は極めて悪質。 ガクラン男からは「家族など関係なく悪意を振りまく悪党に過ぎない」と断じられた。

医者の娘 (いしゃのむすめ)

ガクラン男の訪れた町で、弟のたけしと2人で暮らしている少女。父親は医者だったが、山村角太郎の家族をコレラであると誤診してしまい、焼き討ちに遭う彼の家族を救うために命を落としている。そのため、山村が村で悪さをしている現状を人一倍憂えている。

たけし

医者の娘の弟。無邪気な性格の少年だが、町を走り回っていた際に山村角太郎とぶつかってしまい、それを咎められて暴行を受け、怪我を負ってしまう。このことは医者の娘を大いに悲しませるとともに、ガクラン男が山村を憎む理由の1つとなった。

鱒次郎 (ますじろう)

ガクラン男が雨宿りのために利用した山小屋で出会った青年。ガクラン男を遥かに凌駕する剣の腕を持つ。さらに気配を消す術に長けており、ガクラン男はおろか、クロすらもその存在を感知することができなかった。医者になることを夢見ていたが、父親である和尚は彼に剣の道を歩ませようと訓練を積ませ、その中で片腕を失ってしまう。 それからは狂気に取りつかれたのように剣の修業に打ち込むが、それは父親である和尚を自らの手で討ち取るためだった。

和尚 (おしょう)

鱒次郎の父親。かつては名だたる剣術家で、鱒次郎にも自らの剣を継ぐよう、厳しい稽古を強いていた。ガクラン男を圧倒する剣術の使い手で、ガクラン男は彼を鱒次郎の父親であると知らなかったが、その立ち振る舞いに鱒次郎と似たようなものを感じ取っていた。自らを討ち取るために訪れた鱒次郎の想いを汲み、彼と戦うことを決意する。

鱒次郎の妹 (ますじろうのいもうと)

和尚の娘で、鱒次郎の妹。和尚が住職を務めている寺で暮らしており、鱒次郎とは長らく会えない日が続いていた。兄想いの心優しい少女で、和尚と鱒次郎の争いが避けられないという事実に強く心を痛めている。そのため、鱒次郎と和尚の因縁をガクラン男に伝え、彼らを止めることを懇願した。

首領 (しゅりょう)

騎馬強盗団を束ねる、老年の男性。筋骨隆々とした巨漢で、左目には眼帯を付けている。指揮能力に優れており、銀行などを襲撃する際には自ら出撃し、部下に指示を出す。狂暴かつ豪快な性格で、銃撃や爆発の際には高笑いを響かせる癖を持つ。

鮫島 (さめじま)

元警察官の青年。銃をこよなく愛しており、警察官になったのも銃が撃てるため。ある事件を追っていた際に、発砲して容疑者を殺害してしまったため、職を追われるとともに過剰防衛として逮捕される。しかし、討伐隊に参加し、騎馬強盗団を壊滅させることができた暁には、罪状を消滅させ、警察官に復帰させるという話が持ち上がり、これを受けた鮫島は討伐隊に参加し、ガクラン男とともに戦う。 射撃の腕は確かで、支給されている拳銃の他、秘密裏に所持していたマグナムを使い、騎馬強盗団を苦しめた。

大松 文吉 (だいまつ ぶんきち)

不良学生として知られる大柄な少年。学生生活というものを心底窮屈に思っており、授業に出席こそしているものの素行は非常に悪く、教師からも煙たがられている。大松文吉自身もこういった扱いにほとほと嫌気がさしており、ある日学校に放火をし、逮捕されてしまう。その際に討伐隊への参加を要請されると、あっさりと了承する。暴れん坊ではあるが内心では正義感を持ち合わせており、騎馬強盗団の非道な行いを見ると、彼らを倒すため進んで協力する姿勢を見せた。

浅見 洸一 (あさみ こういち)

爆弾魔として指名手配されている、オネエ気質の青年。爆発に対して性的興奮を覚えるという危ない性格の持ち主で、自らの欲求を満たすためだけに、爆発物を用いた破壊活動を行っていたところをガクラン男たちに拘束され、討伐隊に参加する。性癖を除けば誠実で、騎馬強盗団との戦いにおいては爆弾の製作や、騎馬強盗団のアジトの破壊などに大いに役立った。 なお、大松文吉が好みのようで、彼の危機を救ったこともあるが、文吉からは頼られつつも気味悪がられている。

飛島 佐助 (とびしま さすけ)

窃盗犯として指名手配されている、小柄な青年。ガクラン男同様、鳥を相棒としているが、その鳥は人間を乗せて飛べるほどの大きさで、飛島佐助はそれを自在に操ることで、米俵を盗んでいた。しかし逃げ去るところを鮫島の銃撃で鳥から落とされてしまい、拘束される。騎馬強盗団の恐ろしさから、討伐隊への参加を拒否していたが、鮫島に脅されることによって止むなく参加する。 だが、勝機が見え始めるとやる気になり、偵察やかく乱などに活躍した。

弓矢の少年 (ゆみやのしょうねん)

騎馬強盗団から襲撃を受けた村の、生き残りの少年。両親も騎馬強盗団に殺されているため、敵討ちの機会を狙っており、討伐隊の面々に自分も連れて行くように要求した。まだ子供だからという理由で一度は断られるが、地の利に詳しいことを主張し、同行を許される。優れた弓の腕を持ち、騎馬強盗団のメンバーを何人も倒し、彼らからは討伐隊のメンバーとともに恐れられた。

集団・組織

しまつ屋 (しまつや)

山村角太郎の私兵集団で、彼の護衛や村の襲撃なども行っている。山村の指示を受けることで非道な行いもしているため、ガクラン男からは山村と並んで嫌われている。しかし、実際は力で押さえつけられているにすぎず、内心では山村から解放されることを望んでいた。

騎馬強盗団 (きばごうとうだん)

数々の村や銀行などを襲撃している、大規模な強盗団。移動の際に馬を使うため、騎馬強盗団と呼ばれている。アジトは難攻不落の要塞とされており、銃や大砲などの強力な装備を多数所有しているため、正面からではまず太刀打ちできないといわれている。

討伐隊 (とうばつたい)

騎馬強盗団を討伐するために結成された5人組。ガクラン男も参加しているが、彼以外は全員が犯罪者で、強盗団を壊滅させることですべての罪状を抹消するという取引を交わしている。数の上では圧倒的に騎馬強盗団に劣っており、それぞれの得意分野を活かしたゲリラ戦を仕掛けた。

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