ガールズ&パンツァー リトルアーミーⅡ

ガールズ&パンツァー リトルアーミーⅡ

槌居の『ガールズ&パンツァー リトルアーミー』の続編。前作の主人公・西住みほの小学校時代の親友・中須賀エミが高校生となり、問題児だらけのベルウォール学園の戦車道チームを再建する姿を描いた青春友情ストーリー。「コミックアライブ」2015年6月号から2016年5月号にかけて掲載された作品。

正式名称
ガールズ&パンツァー リトルアーミーⅡ
ふりがな
がーるずあんどぱんつぁー りとるあーみーつー
原作者
ガールズ&パンツァー製作委員会
作者
ジャンル
部活動
 
戦車
関連商品
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あらすじ

序章

小学校時代の親友・西住みほとの約束を果たすため、中須賀エミはドイツから日本に留学することになった。しかし、転入先のベルウォール学園は、「戦車道」どころではないほどに荒れていた。失望するエミだったが、幼なじみの柚本瞳との再会したこともあり、ベルウォール学園の戦車道チームを立て直すことを決意する。持ち前の気の強さで不良たちからも一目置かれる存在になったエミは、マネージャーとしてチーム再建に奔走し、全国戦車道大会で優勝するという目標を掲げるのだった。

西グロとの対決

中須賀エミが率いるベルウォール学園は、全国大会の出場権をかけて西呉王子グローナ学園(西グロ)と対戦することになった。西グロ隊長を務めるキリマンジァロの挑発的な態度により、ベルウォール学園チームは闘争心を燃やす。さらに試合直前、ベルウォール学園の新人・白鳥渚が相手チームのスパイであることが判明する。しかし、ベルウォールのチームは渚を許し、当初の予定どおり砲手として試合に出場させる。戦車の数で劣るベルウォールは、西グロ相手に善戦するものの、徐々に苦戦し始める。追い詰められたエミだったが、相手のスキをついて一か八かの賭けに出た。

全国大会・黒森峰女学園戦

全国大会への出場権を獲得したベルウォール学園は、開催地の大洗にやって来た。そこで中須賀エミは、かつてのチームメートで、現在は黒森峰女学園に所属するツェスカと再会する。二人には過去の因縁があるようで、ツェスカはエミに敵対的な態度を取る。ベルウォール学園は初戦で難なくギルバート高校を破り、二回戦で黒森峰女学園と対戦することになった。ところが試合の直前、不慮の事態のためにエミとツェスカが倉庫に閉じ込められてしまう。試合開始時刻になってもエミが現れず、ベルウォール学園はピンチに陥る。しかし、柚本瞳が代わりに指揮を執り、エミの到着まで戦うことになった。

全国大会・大洗女子学園戦

ベルウォール学園は、二回戦で惜しくも黒森峰女学園に敗れた。中須賀エミが幼い頃に西住みほと交わした、いっしょに「戦車道」をしようという約束は、実現せずに終わると思われた。ところが、みほのいる大洗女子学園も同じく初戦で敗退しており、敗者復活戦で期せずして対戦することになる。エミは、同じメンバーでまた試合ができることを嬉しく思う。その時、エミは知らないうちに大切な仲間と、自分の戦車道を見つけられていたことを悟るのだった。

登場人物・キャラクター

中須賀 エミ (なかすが えみ)

ドイツから日本のベルウォール学園に留学してきた女子。ツインテールの髪型をしている。気が強く、感情に任せて相手の挑発に乗ってしまうことが多い一方で、あとになって自分の感情的な言動を後悔するなど、繊細な一面を持つ。小学生時代の親友だった西住みほとの約束を果たすため、「戦車道」をするために日本にやって来た。転入先のベルウォール学園は荒れており戦車道どころではなかったため、転入先を変えようと考えていた際に、幼なじみの柚本瞳に再会し、このベルウォール学園で自分の戦車道を見つけようと考えを改めた。当初はベルウォール学園の問題児たちに手を焼いていたが、瞳のサポートもあって徐々に打ち解け、大切な仲間を得たと実感するようになる。

柚本 瞳 (ゆずもと ひとみ)

ベルウォール学園に通う高校2年生の女子で、中須賀エミとは幼なじみ。温厚な性格で人当たりがよく、エミのよき理解者である。気の強い性格のエミを周囲に溶け込ませるため、大きな役割を果たしている。「戦車道」の試合では装塡手を務める。戦車道に対しては真摯に取り組んでおり、勉強も怠らない。そのため、黒森峰女学園との試合で、エミが試合開始に間に合わなかった時には代役で指揮を執ることになった。

山守 音子 (やまもり ねこ)

ベルウォール学園に通う高校生の女子。ギザギザの歯が特徴で、荒っぽい言動で喧嘩も強いが、さっぱりした人情家でもある。不良のリーダー的な存在で、いつも子分を従えている。「戦車道」の実力者だが、キャプテンの座を巡り、土居千冬と対立関係にあった。中須賀エミの提案で千冬と戦車で対決し、引き分けに終わる。そのあとは千冬と和解し、エミを戦車道チームのマネージャーとして認め、協力するようになった。

土居 千冬 (どい ちふゆ)

ベルウォール学園に通う高校生の女子。落ち着いた言動で、いつも不敵な笑みを浮かべており、威圧感を漂わせている。山守音子と並ぶ不良のリーダー格で、いつも配下を従えている。「戦車道」の実力者で、山守とはキャプテンの座を争っている。山守と戦車で対決して引き分け、それ以降は山守と和解。中須賀エミが戦車道チームのマネージャーになることを認め、指揮に従うようになる。

柏葉 金子 (かしわば かなこ)

ベルウォール学園に通う高校生の女子。自動車部の部長を務めている。つねに双子の妹・柏葉剣子といっしょに行動している。権力者の娘で、学園内ではいつも横暴に振る舞っている。中須賀エミが転入したばかりの時、エミに喧嘩を仕掛け、レースでの勝負を挑まれる。勝負に敗れてからはエミに頭が上がらなくなり、エミの戦車道チームに協力するようになる。

柏葉 剣子 (かしわば つるぎこ)

ベルウォール学園に通う高校生の女子。自動車部の副部長を務めている。つねに双子の姉・柏葉金子といっしょに行動している。容姿とわがままな性格は姉そっくりで、ほとんど区別がつかない。中須賀エミにレースで敗れてからは、姉と共に戦車道チームに協力するようになった。

喜多 (きた)

ベルウォール学園に通う高校生の女子で、戦車道チームの一員。サイドテールの髪型をしている。明るく社交的な性格で、どんな相手でもすぐに打ち解けることができる。鷹見優とは仲がよく、いっしょに行動していることが多い。試合では中須賀エミや柚本瞳と同じ戦車に搭乗し、通信手を務める。

鷹見 優 (たかみ ゆう)

ベルウォール学園に通う高校生の女子で、戦車道チームの一員。背が高く、つねにフードをかぶっている。寡黙で非常に口数が少ないが、時折愛情表現が豊かになる。喜多とは仲がよく、いっしょに行動していることが多い。試合では中須賀エミや柚本瞳と同じ戦車に搭乗し、操縦手を務める。

白鳥 渚 (しらとり なぎさ)

ベルウォール学園に通う高校生の女子。中須賀エミが立て直したベルウォール学園の戦車道チームに新たに加入した。引っ込み思案ながら潜在能力は高く、砲手に抜擢される。実は、対戦相手の西呉王子グローナ学園の隊長を務めるキリマンジァロの妹で、姉の命令でベルウォール学園にスパイとして潜入させられていた。試合直前にそのことが露見するが、ベルウォール学園の生徒たちに許され、そのあともチームの一員として出場し続けることになった。姉への劣等感から卑屈な性格となったが、試合を通じて一人前の砲手として成長していく。

キリマンジァロ

西呉王子グローナ学園に通う高校3年生の女子。白鳥渚の姉で、本名は「白鳥霧」。戦車道チームの隊長を務める。「戦車道」の強豪である聖グロリアーナ女学院と、その隊長のダージリンにあこがれている。そのため、キリマンジァロ自身の髪型や言動をダージリンそっくりにしたり、戦車道チームの制服をまねたりしていた。勝つためには手段を選ばないところがあり、対戦相手のベルウォール学園に渚をスパイとして送り込んだ。指揮能力は高く、ベルウォール学園をあと一歩のところまで追い詰めるが、勝利を確信したわずかなスキを突かれて敗北する。

ツェスカ

黒森峰女学園に通う高校生の女子で、ドイツ人。かつて中須賀エミと同じ戦車道チームに所属していた。エースのエミが傲慢な性格だったためにチームが崩壊したと思い込んでおり、エミに恨みを抱いていた。全国戦車道大会では、再会したエミに怒りをぶつけるものの、エミの新しいチームメートとなった山守音子らに言い負かされる。黒森峰女学園とベルウォール学園の試合直前、倉庫でエミと二人きりになって本心を問いただした。その際に誤解も解けて和解するが、事故で倉庫の扉が開かなくなり、二人は試合に間に合わなくなってしまう。

義永 仁子 (よしなが じんこ)

ギルバート高校に通う女子。眼鏡をかけている。ベルウォール学園の元キャプテンだったが、好条件で引き抜かれて移籍していた。全国大会の初戦でベルウォール学園と対戦することになり、試合前に中須賀エミらの前に現れ、挑発的な言葉を並び立てた。ベルウォール学園の仲間割れを誘う作戦だったが、意図は見抜かれており、あえなく敗れた。

逸見 エリカ (いつみ えりか)

黒森峰女学園に通う高校生の女子。戦車道チームの隊長を務めている。厳格な性格で、ツェスカが中須賀エミといざこざを起こしかけた時には厳しく対処した。「戦車道」の強豪校チームを率いているため、プライドと責任感が強く、試合での指揮能力も高い。全国大会ではベルウォール学園と対戦して辛勝し、相手の健闘ぶりを称えた。

西住 みほ (にしずみ みほ)

大洗女子学園に通う高校生の女子。戦車道チームの隊長を務めている。中須賀エミや柚本瞳とは小学生の頃の親友で、またいつかいっしょに「戦車道」をしようと約束した。戦車道の全国大会でエミや瞳と再会し、久しぶりに言葉を交わす。温和な性格だが、試合ではしばしば大胆な作戦を実行し、相手の度肝を抜く。

場所

ベルウォール学園 (べるうぉーるがくえん)

全校生徒3000人を誇る大規模な女子高校。普通科と工業科があるが、近年は工業科で不良生徒が急増したことにより、治安が大幅に悪化した。もともとは強豪の戦車道チームがあったが、最近は学校が荒れてしまったために活動できなくなっていた。中須賀エミがドイツから留学してきたことでチームは立て直され、全国大会に出場を果たす。

西呉王子グローナ学園 (にしくれおうじぐろーながくえん)

戦車道チームのある高校で、略称は「西グロ」。「戦車道」の強豪校として知られる聖グロリアーナ女学院の略称「聖グロ」と読みが同じなため、中須賀エミには当初、聖グロとカンちがいされていた。戦車道チームの隊長はキリマンジァロが務めている。戦車道全国大会の出場権を賭け、ベルウォール学園との試合に臨むが敗れた。

黒森峰女学園 (くろもりみねじょがくえん)

戦車道チームの強豪高校。隊長は逸見エリカが務めている。また、中須賀エミと因縁があるツェスカも所属している。戦車道の全国大会で、ベルウォール学園と二回戦で対戦した。

大洗女子学園 (おおあらいじょしがくえん)

戦車道チームのある高校。隊長は西住みほが務めている。前年の大会で優勝を飾ったため、今回の戦車道全国大会の開催地は大洗女子学園の地元である大洗となった。大洗女子学園自体はメカトラブルのために初戦で敗れ、敗者復活戦でベルウォール学園と対戦することになった。

クレジット

原作

ガールズ&パンツァー製作委員会

協力

, グラフィニカ

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