概要・あらすじ
東宮千愛は、兄の東宮武と共に不陶花学園のマッサージ研究会にて学内の生徒のマッサージに励んでいる。そんなある日、学内のモテ男として有名な森泉陽介の背中に一目惚れした千愛は、彼をマッサージすることを熱望するようになる。それを陽介に申し出ると、彼からは「俺を本気にさせたら」という条件を出されるのだった。
こうして千愛と陽介の攻防が始まる。
登場人物・キャラクター
東宮 千愛 (とうぐう ちあき)
不陶花学園のマッサージ研究会に所属する1年生女子。マッサージ研究会ではエースと目されている。東宮武と東宮明佳の妹。マッサージが好きで、森泉陽介に想いを寄せている。元々は姉である明佳に無理やり習わされたはずのマッサージが人を幸せな気分にさせることを知り、マッサージを続けている。ツボのあるところにツボーズが見え、押すべきツボが簡単に分かるという能力を持つ。 天真爛漫な性格だが、恋愛に対しては奥手なところがあり、突然の陽介のラブコールに赤面することが多い。
森泉 陽介 (もりいずみ ようすけ)
不陶花学園に通う1年生男子。背中が異様に凝っていて、東宮千愛にマッサージさせて欲しいと熱望されている。学園内では百戦錬磨のモテ男として有名。かつて弟である森泉克久が「東宮千愛」と名乗る女性に手ひどくふられた過去があり、弟に頼まれて千愛を自分に惚れさせ手酷く振ることで、弟の代わりに復讐しようと考えていた。のちに弟を振ったのは千愛でなく、姉の東宮明佳であることが判明し、復讐をやめる。 以降は陽介の方が千愛に対して本気になってしまう。
東宮 武 (とうぐう たけし)
不陶花学園のマッサージ研究会に所属する2年生男子。東宮千愛と東宮明佳の兄で、現在は実家を離れて師匠である大貫朝登のもとに住み込みで弟子入り中。そのため、千愛が明佳のせいで、学園のみならず家庭内でもいじめにあっていることを知らなかった。相沢優奈に想いを寄せており、さらにその気持ちを隠さないタイプ。 学内学外問わず「マッサージのプリンス」と呼ばれている。
相沢 優奈 (あいざわ ゆうな)
不陶花学園のマッサージ研究会に所属する1年生女子。東宮千愛の友人で、ことあるごとにマッサージに逃げる千愛のことを心配している。美青年ウォッチングと美青年ファイル作りに余念がなく、東宮武のことを顔だけは良いと認め、密かに想いを寄せている。
春海 千歳 (はるみ ちとせ)
不陶花学園のマッサージ研究会で部長を務める3年生男子。春海グループの御曹司で、卒業後のお見合いまで決まっている。部長というだけあってマッサージの腕も優れており、東宮千愛をエースとして期待している。阿部夏江と、お見合いする予定の花城綾芽の間で気持ちが揺れ動くが、最終的に5年後に帰ってくる夏江のことを待っている。
阿部 夏江 (あべ なつえ)
不陶花学園のマッサージ研究会の会計を務める3年生女子。美女として有名で、スタイルも良い。お金のことになると目の色が変わるため、会計に抜擢された。大貫朝登に買収され、よくメイド服を着たりしている。
三姫 周 (みひめ あまね)
山茶花高校のマッサージ部に所属する2年生男子。通称「山茶花高校のローレライ」。東宮武からは「三姫(さんひめ)」と呼ばれているが、本人は不服。幼なじみの武のことを一方的にライバル視しており、武が大貫朝登に勝手に弟子入りしたことを怒っている。フェロモンたっぷりの声を意識的に出すことが可能で、これを使ってマッサージする人をリラックス状態にできる。 裏マッサージ大会を通じて東宮千愛のことを知り、彼女に好意を抱くようになる。
桜ノ宮 恵太 (さくらのみや けいた)
山茶花高校のマッサージ部で部長を務める3年生男子。凝りを実体化させることができる「悪魔のイリュージョン」という技を持ち、裏マッサージ大会でその力をいかんなく発揮した。結構な美形で、山茶花高校ではファンも多い。
黒松 了 (くろまつ りょう)
山茶花高校のマッサージ部に所属する1年生女子。周囲からは女子ではなく、男子だと思われている。本人もそのつもりで振舞っているところがあり、フリルやレースが苦手。周りの音を遮断する「無音」という技を裏マッサージ大会で使い、東宮千愛を不安にさせた。
一条 里奈 (いちじょう りな)
山茶花高校の新聞部に所属する2年生女子。信条は「話題のためなら、友をも売る。信じられるものは己の目のみ」で、その言葉通り親交のある三姫周をネタにすることが多い。その度に周は憤慨して新聞の発行を止めようと尽力するが、いつも失敗に終わっている。
東宮 明佳 (とうぐう さやか)
東宮千愛の姉で、東宮武の妹。千愛と顔が似ており、それを利用して数多の男性を本気にさせてはふっていた。彼女持ちの男性にも容赦なく手を出すため、彼らの元彼女からも恨まれており、その恨みが勘違いから本物の千愛にぶつけられるため、いじめのような状況が作り出されている。
大貫 朝登 (おおぬき あさと)
マッサージ界でピカイチの腕を持つといわれている男性。若い時にマッサージ学校を設立し、そこの理事長を務めている。教員への指導はするが、表には一切出てこない。弟子は取らない主義だが、東宮武の「俺をマッサージ界のプリンスにしてくれ」との言葉に感化され、唯一の弟子として武を迎えた。
白岩 梶 (しらいわ かじ)
大貫朝登の設立したマッサージ学校で進級できずに1年生に留まり続ける、気さくな32歳の男性。鍼師としての腕前はトップクラスで、マッサージ学校でも話題にあがるほどだが、勉強はからきしできないため進級できずにいる。
伏見 倫太郎 (ふしみ りんたろう)
大貫朝登の設立したマッサージ学校でも一目置かれている21歳の男性マッサージ師。相沢優奈の美青年ファイルにも載っている、野性味溢れたイケメン。マッサージの腕そのものは東宮千愛を超えるが、マッサージをするお客さんへの愛はなく、それを朝登に指摘される。
花城 綾芽 (はなしろ あやめ)
不陶花学園のマッサージ研究会で副部長を務める少女。今まで友達が春海千歳と阿部夏江しかいなかった。体が非常に弱く点滴を持ち歩かないと倒れてしまうため、常に点滴の予備を用意している。それでも倒れてしまった場合は、強制的に薬を飲ませるしかない。可愛らしく、おっとりした人物。
森泉 克久 (もりいずみ かつひさ)
森泉陽介の弟。かつて東宮千愛を騙った東宮明佳に本気になったものの手酷く振られ、兄の陽介に千愛への復讐を頼んだ。しかし、兄の行いが非道なものであると考えを改め、途中で止めるよう兄に進言した。
集団・組織
不陶花学園のマッサージ研究会 (ふとうかがくえんのまっさーじけんきゅうかい)
マッサージをしたい生徒たちの集まる同好会で、マッサージの研究に余念がない。また、放課後には一般生徒たちをマッサージするサービスを行っている。部員は皆かなりの腕前で、指名が入ることもある。
イベント・出来事
裏マッサージ大会 (うらまっさーじたいかい)
秘密裏に開催しているため、一般生徒は知らない大会。高校生のみが参加でき、各学校の代表者同士がマッサージの技術を競い合う。優勝した学校は豪華賞品がもらえる。参加メンバーは各学校から3名、原則として1~3年生までの各学年から1名ずつ選ぶことになっている。負けると罰則があり、それを逃れるためだけに優勝を目指す高校もある。
その他キーワード
ツボーズ
東宮千愛や東宮武、大貫朝登が見えているツボの化身。基本的にツボのあるところからにゅるりと生えてくるもので、凝っている場所を教えてくれる。また、人によって見え方が違い、朝登レベルになると、ナビ機能付きになる。あまりに凝り過ぎると、凝っている場所からはじき出されてしまい、廊下を闊歩することもある。