概要・あらすじ
貴族の九晟はパーティの余興にと知人に誘われて訪れた店で、ヒツジの耳を持つ「ミミ付き」のメルと出会う。「ミミ付き」とは獣の耳を持って生まれてしまった人間を指す。ほかはふつうの人間と同じなのだが、獣の耳を持って生まれたことで、差別的な扱いを受け、仕事にもつけず、結婚もできない。これまで「ミミ付き」なんてとんでもないと考えていた九晟だったが、美しく周りに無関心なメルからなぜか目が離せない。九晟は自分を見ようともしない生意気なメルをペットとして飼うことに。メルをパーティの見世物にしたりとひどい扱いを続ける九晟。そんな扱いを受けてもメルは、女性からしびれ薬を盛られて殺されそうになっていた九晟を助けるのだった。「俺に恩を売る気か」とまくし立てる九晟に「無防備に悪意を振りまき、仕返しを恐れないご主人様をある意味尊敬する」とメルが初めて発した言葉は彼への嫌みだった。初めてメルと目が合った九晟は、一瞬にして恋に落ちてしまうが、屈折した性格の彼は小学生男子のようにメルをいじめてしまい、ますますメルに嫌われてしまうのだった。
登場人物・キャラクター
九晟 (くじょう)
貴族の青年で、顎までの長さの黒髪の美男子。独占欲が強く、プライドの高い天邪鬼。ヒツジのミミ付きの美少女であるメルに一目惚れし、ペットとして購入する。ミミ付きということで、メルに差別的な扱いやひどい言葉を浴びせる。これまでは女性に奉仕されるのが当り前だったが、メルだけは自分の思いどおりにならず、好きだと自覚してからも、自分を変えられず、ついメルをいじめてしまう。祖父に帝王学を仕込まれ、学生のうちから家の事業の経営を担う。祖父から厳しくしつけられ、自分の大事なものを壊されたり、奪われたりしてきたので、精神的にも祖父に支配されている。
メル
ヒツジの耳を持つ「ミミ付き」の美少女。とあるお店で九晟に買われ、ペットとしてパーティの見世物にされていた。その後は九晟の屋敷でメイドとして働く。「ミミ付き」ということで、ずっと差別されて生きてきたので、九晟にひどい扱いを受けてもへこたれることなくたくましい。ふだんは無表情で、九晟に嫌みを言ったりと思ったことははっきりと言う。九晟のことを嫌いと言ってはいるが、殺されそうになった九晟を助けたりと慈悲深いところもある。
書誌情報
クズとケモ耳 12巻 小学館〈フラワーコミックス α〉
第1巻
(2019-05-24発行、 978-4098705108)
第2巻
(2019-08-26発行、 978-4098706013)
第3巻
(2019-10-25発行、 978-4098707003)
第4巻
(2020-02-26発行、 978-4098707218)
第5巻
(2020-04-24発行、 978-4098710386)
第6巻
(2020-09-25発行、 978-4098711376)
第7巻
(2021-02-25発行、 978-4098712281)
第8巻
(2021-07-26発行、 978-4098714452)
第9巻
(2021-12-24発行、 978-4098715473)
第10巻
(2022-12-26発行、 978-4098718344)
第11巻
(2023-12-26発行、 978-4098723850)
第12巻
(2024-08-26発行、 978-4098726905)