概要
宇宙屈指の名門として知られるスコーラン家の執事を名乗るバレンスチノスという男から、病気の令嬢を輸送して欲しいと緊急の依頼を受けたクラッシャージョウ。令嬢を収容したコンテナを愛機ミネルバに乗せて宇宙を航行中、謎のワープ現象に巻き込まれるが、一同が気を失っている間にコンテナと依頼人は船内から姿を消していた。
まんまと騙された事に気付いたジョウたちは、事件の陰にいる宇宙海賊に戦いを挑む。
登場人物・キャラクター
ジョウ
宇宙の何でも屋、クラッシャーをしている19歳の青年。クラッシャーの草分け的存在だったダンの息子。出世して偉くなったた父親に反発感を抱いている。人命救助を信じてバレンスチノスからの依頼を請け負ったため、宇宙海賊との戦いに身を投じる事になる。
バレンスチノス
名門スコーラン家に執事として入り込んでいた宇宙海賊の一味で、本名はヨーゼフ・ドッジ。ジョウに偽りの依頼を持ちかけ、冷凍睡眠状態のマチュアを運ばせる。
クラッシャー
『クラッシャージョウ』の登場組織、あるいはそこに従事する者の呼称。報酬次第で宇宙のどんな難事にも取り組む何でも屋。請負内容は惑星改造から宇宙航路整備まで多岐に亘る。クラッシャーの創始者ダンが現役を引退してから惑星アラミスに評議会を設立し、議長の座に納まった。
ダン
ジョウの父親にしてクラッシャー評議会の議長。宇宙で最初にクラッシャー稼業を始めた男で、現役時代はタロスやバードと組んでいた。評議会に仕事請負の報告しないまま行動したジョウに謹慎処分を言い渡す。
デュプロ・マルドーラ (でゅぷろまるどーら)
太陽系国家ラゴールの大統領。ラゴール政府を脅かす海賊退治をするようジョウに取引を持ちかける。
コワルスキー
連合宇宙軍所属の軍人で大型巡洋艦コルドバの艦長。階級は大佐。石頭だが任務に熱心で行動力はある。ジョウたちに海賊の疑いをかけて取調べをする。
ビッグ・マーフィ (びっぐまーふぃ)
宇宙海賊マーフィ・パイレーツの冷酷なボス。片手に杖を持つ小柄な中年男だが、部下たちから恐れられるほどの威圧感と支配力を持っている。惑星ラゴールにある火山島を要塞化して拠点を構えている。
タロス
かつてはジョウの父親ダンと組んでいたベテランのクラッシャー。ジョウの補佐役として行動を共にしている。身体の8割をサーボーグ化しており、左手首を取り外すとガトリング砲が現れる。強靭な巨体と怪力で数々の難関を突破する。
リッキー
ジョウと組んでいるチーム最年少のクラッシャー。15歳の少年で、宇宙船ミネルバでは機関担当。お調子者で口が達者。親子ほど歳が離れたタロスとは喧嘩仲間でもある。
アルフィン
惑星ピザンの元王女で現在はクラッシャー。ジョウに夢中な17歳の美少女。酒乱の癖があり、酒が入ると性格が豹変するためリッキーに恐れられている。宇宙船ミネルバの航行担当。
バード
宇宙軍情報部所属の中佐。20年前はジョウの父、ダンやタロスと組んでいたクラッシャーだった。バレンスチノスに関する手がかりを与えてジョウたちを焚きつける。
ジョナ・マチュア (じょなまちゅあ)
重力物理学研究所で働いていた美貌の女性化学者。冷凍睡眠状態でカプセルに収められていたが、ビッグ・マーフィが新型ワープ装置の操作をさせる目的で誘拐した。
場所
ラゴール
『クラッシャージョウ』に登場する惑星。太陽系おひつじ座宙域の開発途上国家。人口拡大を目的に移民を無制限に受け入れたため、犯罪者や無法者の巣窟になっている。ラゴール政府の大統領はデュプロ・マルドーラという男で、ビッグ・マーフィが率いる宇宙海賊に脅迫されているという。