クレヨンしんちゃん

クレヨンしんちゃん

臼井儀人の代表作。埼玉県春日部市を舞台に、とんでもなくマイペースな5歳の幼稚園児、野原しんのすけが、家族や町内、幼稚園の人間を巻き込んで展開する日常系ギャグ漫画。登場キャラたちが、ファンタジーや時代劇、刑事ドラマを演じる外伝や番外編も、多く描かれる。双葉社「Weekly漫画アクション」1990年9月4日号から連載開始。2000年11月、同社「月刊まんがタウン」へと移籍。2009年9月に作者が急逝したため、2010年3月号で一旦連載終了となった。その後『新クレヨンしんちゃん』として、臼井儀人&UYスタジオ名義で作品は継続している。1992年4月テレビアニメ化。また、1993年7月に初の劇場版アニメが公開されて以降、毎年新作劇場版アニメが公開されている。

正式名称
クレヨンしんちゃん
ふりがな
くれよんしんちゃん
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
レーベル
アクションコミックス(双葉社) / ACTION COMICS(双葉社)
関連商品
Amazon 楽天

あらすじ

埼玉県春日部市のアクション幼稚園に通う野原しんのすけ(しんちゃん)は、超マイペースな5歳の幼児。家族や近所の人々や、幼稚園の友達や先生を、しんちゃんはその奇抜な言動で混乱と困惑に巻き込んでいく。また、外伝や番外編という形で、しんちゃんが小学生になったり、0歳児の妹が幼稚園児になったり年齢が変わるもの、しんちゃんが考えたキャラが活躍するファンタジー作品、しんちゃんの家族が時代劇や刑事ドラマを演じるなど、多数の派生形がある。

パロディネタ

作中に登場する子供向け番組の「アクション仮面」と「カンタムロボ」はそれぞれ特撮ドラマ「仮面ライダー」とテレビアニメ「機動戦士ガンダム」を基にしている。また漫画の他作品のパロディも多く登場し、最も顕著なのは怒りを表現する際に髪の毛が逆立つ描写。こちらはテレビアニメ「ドラゴンボール」を基にしている。

モデルになった町

本作の舞台は埼玉県春日部市。これは作者の臼井儀人の居住地であることが影響しており、作中でよく登場するデパートのモデルも春日部に実在する。また、2004年4月には、野原一家が埼玉県春日部市に特別住民登録され、同市では駅周辺や市役所に至るさまざまな場所で『クレヨンしんちゃん』のキャラクターを見かけることができる。

コラボレーション

ロッテ、森永乳業

野原しんのすけの好物のお菓子であるチョコビは元々漫画内のオリジナルアイテムだったが、現在ではさまざまな形で商品化されている。ロッテはチョコスナックとして「チョコビ」「ロイヤルチョコビ」を1993年に発売。2014年には森永乳業からアイスモナカの「チョコビアイス」が期間限定で発売された。

埼玉西武ライオンズ

2011年7月30日、同じ埼玉に本拠地を置く「埼玉西武ライオンズ」とコラボレーションが実現し「クレヨンしんちゃんデー」が開催された。その時には始球式に野原しんのすけの着ぐるみが登板した他、コラボグッズやコラボ弁当などが販売された。

テレビアニメ

1992年4月からテレビ朝日系列にてテレビアニメが放送されている。実に30年以上放映されている長寿番組で、日本のみならず世界各国で放映されている人気番組。2009年9月11日に作者の臼井儀人が亡くなった影響で原作のストックが尽き、一時はテレビアニメオリジナルのエピソードが多くなったが『新クレヨンしんちゃん』が執筆されるようになってからは再び原作エピソードが使われるようになった。

登場人物・キャラクター

野原 しんのすけ (のはら しんのすけ)

アクション幼稚園ひまわり組(年中組)の、5歳の男子児童。とてつもなくマイペースで、かつ何にでも首を突っ込みたがり、様々な状況を混乱と困惑に至らせる。下膨れの輪郭に、坊主頭と太い眉毛が特徴。頭は石頭で、殴った小学生が手の痛みを訴えるほど(ただ、母親のげんこつグリグリ攻撃には弱い)。 一人称は「オラ」。なにかというと下半身を露出する悪い癖がある。好きなものは「きれいなおねいさん」と「ピチピチギャル」とお菓子。母親の名前は呼び捨てにするが、それなりに恐れている。0歳児の妹には弱い。「アクション仮面」と「超電導カンタム・ロボ」というテレビ番組のファン。「ぶりぶりざえもん」という、自分で考えた豚のキャラクターがいる。 幼稚園の同じクラスの子供らと、かすかべ防衛隊を結成している。本編以外に、「えんぴつしんちゃん」というしんちゃん(野原しんのすけ)が小学1年生になった番外編も描かれている。その他、番外編では盗まれたものを取り返すヌパン4世や、救いのヒーローぶりぶりざえもんを呼び出す流れ者や、魔法のイカリングを処分する旅に出るチョビット族などを演じた。

野原 みさえ (のはら みさえ)

野原しんのすけと野原ひまわりの母で、野原ひろしの妻。29歳の専業主婦で、熊本県出身、旧姓は小山(こやま)。三姉妹の次女で、姉はまさえで妹はむさえ。バストが豊かでないことを気にしている。短気でケチで負けず嫌いで見栄っ張りで乱暴(すぐ手が出る)で、整理整頓はからっきしだが、情に厚く、夫と家族への愛は人一倍。 作中で、苦労して自動車免許をとった(ただし、ペーパードライバー)。しんのすけを「良い子」にしようと奮闘中。宝石やイケメン好き。

野原 ひろし (のはら ひろし)

野原しんのすけと野原ひまわりの父で、野原みさえの夫。35歳の会社員で、秋田県出身。霞ヶ関にある双葉商事営業2課の係長。埼玉県春日部市に、一戸建ての家を持つ(一度ガス爆発で壊れたが、保険が適用され、再建)。足がものすごく臭く、顔にはいつも髭剃り痕が残っている。 仕事はできる方だが、家では妻の尻に敷かれている。特にこれといったものもない普通の性格だが、誰よりも家族を愛している。身長は180㎝で、大柄。

野原 ひまわり (のはら ひまわり)

野原しんのすけの妹。作品中盤で誕生した0歳児。母と同じく、イケメンと宝石が好き。また、人を振り回す兄のしんのすけを振り回す行動を取る。番外編「もしもひまわりが幼稚園児だったら」では、アクション幼稚園に入園し、兄以上の混乱を園や人々にもたらした。

シロ

野原家の飼い犬。段ボール箱に捨てられていた子犬を、野原しんのすけが拾い、白くてモコモコしていたので、「シロ」と命名した。「わたがし」のような外見の白いオス犬で、庭の犬小屋で飼われている。とてもしっかりした性格。身体を丸め「わたあめ」に見せる、という技がある。

よしなが みどり

アクション幼稚園ひまわり組の先生で、野原しんのすけの担任。24歳、ポニーテールにリボンをつけていて、胸はそれなりに大きく、美人。怒るとものすごく怖くなる上、アルコールが入ると暴れるが、園児からは非常に慕われている。作品中盤で石坂純一という美男子と結婚し、桃という女の子を産んだただ、結婚しても「よしなが先生」と、みんなから呼ばれている。 ばら組の担任、まつざか梅とはライバル関係にある。

風間 トオル (かざま とおる)

アクション幼稚園ひまわり組]の園児で、美男子の5歳児。野原しんのすけの友達。裕福な親の教育のせいもあり、英語をはじめとして知識は豊富で頭もよく、身体能力も高い。しんのすけから大親友扱いされ、少し閉口しているが、激しく嫌悪しているわけではない。プライドは高いが、いつもしんのすけに砕かれている。 かすかべ防衛隊のメンバー。

桜田 ネネ (さくらだ ねね)

アクション幼稚園ひまわり組]の園児で、可愛いが、ものすごくおませな5歳女児。短めのツインテールの髪型をしている。野原しんのすけの友達。でしゃばりで自分勝手で、他人のゴシップが大好き。すごく細く設定や脚本を作る「リアルおままごと」を好むが、参加させられるしんのすけや風間くんたちには大不評である。 ストレスが溜まると、うさぎのぬいぐるみを殴って発散する。芸能界に憧れている。かすかべ防衛隊のメンバー。

佐藤 マサオ (さとう まさお)

アクション幼稚園ひまわり組]の園児で、おにぎり型の輪郭に坊主頭で獅子鼻の5歳男児。あだ名は「おにぎり」。野原しんのすけの友達。常識人で優しい性格だが、臆病で泣き虫。ネネに好意を抱いているが、「リアルおままごと」ではいつも貧乏くじを引かされる。手先はあまり器用ではないが、将来漫画家になりたいと思っている。 かすかべ防衛隊のメンバー。

ボーちゃん

アクション幼稚園ひまわり組]の園児で、歳の割に大柄な体格であるが、いつも鼻水を垂らしてボーっとしている5歳男児。本名不明。野原しんのすけの友達。鼻水は自由に操ることができる。外見の割に鋭い発言をすることがある。石集めが趣味。かすかべ防衛隊のメンバー。

高倉 文太 (たかくら ぶんた)

野原しんのすけが通うアクション幼稚園の男性園長で、48歳。温厚な性格だが、目付きが鋭く、天然パーマ。しかも右頬に傷跡があるため、園児から「組長」「地上げ屋」と呼ばれている。外見ゆえに子どもたちから避けられて落ち込むが、チンピラを追い払ったことで園児たちからの信頼を得、以後は皆から慕われる。 妻は副園長で、先生もしている。趣味はカメラ。

まつざか 梅 (まつざか うめ)

アクション幼稚園ばら組担任の先生。胸はよしなが先生より大きく、プロポーションが自慢で、園のプールでハイレグ水着を身につけて顰蹙を買う。化粧が濃くて、ブランド品が好き。地方出身だが、都会人を気取り、性格は悪い。野原しんのすけの所属するひまわり組とその担任のよしなが先生を見下している。三姉妹の末っ子。

野原 銀の介 (のはら ぎんのすけ)

野原しんのすけの祖父で、野原ひろしの父、65歳。秋田県で農家を営んでいる。性格も顔つきもしんのすけにそっくりで、ピチピチギャルが好き。新しいものや車も大好き。みさえの父の小山よし治とはあまり仲が良くない。

酢乙女 あい (すおとめ あい)

作品中盤で、アクション幼稚園ひまわり組に転入してきた大富豪の娘で5歳。転入は、庶民の生活を知るため。髪は肩甲骨のあたりまである長髪で、美人。何人もの男子園児を虜にする。「年上の女性にしか興味が無い」という理由で彼女を相手にしなかったしんのすけを落とそうとしているうちに、本当に彼を強く慕うようになってしまった。 桜田ネネと、何かと対立する。黒磯という黒ずくめの服にサングラスの大柄な男性ボディガードが、常に園内に潜んであいを見守っている。

大原 ななこ (おおはら ななこ)

しんのすけが激しく好意を抱いている、近所のお姉さん。女子大生で、保育士志望の20歳。アパート「メゾン毒とかげ」で一人暮らしをしている。美人で性格が良く、優しい上に料理が得意。相撲取りのような体格の男性が好み。父はベストセラー作家で、ものすごく娘のことを心配している。

ぶりぶりざえもん

野原しんのすけが考えた二足歩行する豚のキャラクターである。上半身は裸で、タイツを履いている。目と鼻の穴の大きさが、左右でそれぞれに異なっている。自分勝手だが、強いものには卑屈になる。番外編の「ぶりぶりざえもんの冒険」などに、「救いのヒーロー」として登場し、活躍する。「ぶりぶりざえもんの冒険」では、流れ者のしんのすけが、マラカスを振ると異世界からやってくることになっている。

続編

新クレヨンしんちゃん (しんくれよんしんちゃん)

前作『クレヨンしんちゃん』の作者である臼井義人が急逝した後に、そのアシスタントらがキャラクター設定を引き継いで描いた『クレヨンしんちゃん』の続編。前作同様、主人公である野原しんのすけを中心にちょっとお... 関連ページ:新クレヨンしんちゃん

関連

アクション仮面 (あくしょんかめん)

西脇だっとの代表作で、臼井義人の『クレヨンしんちゃん』のスピンオフ作品。現代の埼玉県を舞台に、郷剛太郎が正義のヒーロー「アクション仮面」に変身し、憎しみの種を植え付けられて怪人化した人間たちと激闘を繰... 関連ページ:アクション仮面

野原ひろし昼メシの流儀 (のはらひろしひるめしのりゅうぎ)

臼井儀人の『クレヨンしんちゃん』のスピンオフ作品。漫画は『こちらツカハラ探偵事務所』などのオリジナル作品がある塚原洋一が担当。野原ひろしが営業の外回りのかたわら、その土地にある適当な飲食店に入り、昼飯... 関連ページ:野原ひろし昼メシの流儀

書誌情報

クレヨンしんちゃん 全50巻 双葉社〈アクションコミックス〉

第1巻

(1992-04-11発行、978-4575932928)

第2巻

(1992-06-12発行、978-4575932980)

第7巻

(1993-12-09発行、978-4575933475)

第50巻

(2010-07-16発行、978-4575942897)

クレヨンしんちゃん 38巻 双葉社〈ACTION COMICS〉

v.3

(1992-09-01発行、978-4575933048)

v.4

(1992-12-01発行、978-4575933161)

volume 5

(1993-04-01発行、978-4575933246)

volume 6

(1993-08-01発行、978-4575933406)

volume 8

(1994-04-01発行、978-4575933581)

volume 9

(1994-08-01発行、978-4575933680)

volume 10

(1995-01-01発行、978-4575933772)

volume 11

(1995-05-01発行、978-4575933918)

volume 12

(1995-08-01発行、978-4575934045)

volume 13

(1995-11-01発行、978-4575934199)

volume 14

(1996-04-01発行、978-4575934397)

volume 15

(1996-08-01発行、978-4575934571)

volume 16

(1997-01-01発行、978-4575934786)

volume 17

(1997-05-01発行、978-4575934960)

volume 18

(1997-08-01発行、978-4575935110)

volume 19

(1998-01-01発行、978-4575935424)

volume 20

(1998-05-01発行、978-4575935608)

volume 21

(1998-08-01発行、978-4575935769)

volume 22

(1999-01-01発行、978-4575935974)

volume 23

(1999-05-01発行、978-4575936117)

volume 24

(1999-08-01発行、978-4575936346)

volume 25

(2000-01-01発行、978-4575936612)

volume 26

(2000-05-01発行、978-4575936827)

volume 27

(2000-08-01発行、978-4575937039)

volume 28

(2001-01-01発行、978-4575937213)

volume 29

(2001-05-01発行、978-4575937343)

volume 30

(2001-08-01発行、978-4575937466)

volume 31

(2002-01-01発行、978-4575937657)

volume 32

(2002-05-01発行、978-4575937749)

volume 33

(2002-08-01発行、978-4575937923)

volume 39

(2004-08-01発行、978-4575938982)

v.40

(2005-01-01発行、978-4575939200)

v.41

(2005-05-01発行、978-4575939453)

v.42

(2005-08-01発行、978-4575939590)

v.43

(2006-01-01発行、978-4575939859)

v.44

(2006-08-01発行、978-4575940206)

v.45

(2007-01-01発行、978-4575940534)

v.46

(2007-08-01発行、978-4575941104)

v.47

(2008-01-01発行、978-4575941425)

volume 48

(2008-08-01発行、978-4575941821)

volume 49

(2009-07-01発行、978-4575942347)

第1巻

(1995-10-28発行、978-4575820898)

第2巻

(1996-01-12発行、978-4575821062)

第3巻

(1996-03-01発行、978-4575821291)

第4巻

(1996-06-30発行、978-4575821536)

第5巻

(1996-08-11発行、978-4575821673)

第6巻

(1996-10-27発行、978-4575821895)

第7巻

(1996-12-28発行、978-4575822038)

第8巻

(1997-02-27発行、978-4575822175)

第9巻

(1997-05-14発行、978-4575822373)

第10巻

(1997-06-28発行、978-4575822564)

第11巻

(1997-08-28発行、978-4575822717)

第12巻

(1997-11-11発行、978-4575822946)

第13巻

(1998-05-24発行、978-4575823363)

第14巻

(1998-07-27発行、978-4575823554)

第15巻

(1998-09-28発行、978-4575823721)

第16巻

(1998-11-28発行、978-4575823875)

第17巻

(1999-02-11発行、978-4575824025)

第18巻

(1999-04-27発行、978-4575824216)

第19巻

(1999-07-28発行、978-4575824384)

第34巻

(2003-01-01発行、978-4575938104)

第35巻

(2003-05-01発行、978-4575938241)

第36巻

(2003-08-01発行、978-4575938418)

第37巻

(2004-01-01発行、978-4575938685)

第38巻

(2004-05-01発行、978-4575938883)

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