クロノクルセイド

クロノクルセイド

近代アメリカを舞台としたマグダラ修道会と悪霊や悪魔たちとの戦いを描いた森山大輔の漫画デビュー作。序盤のスチームパンク風世界観から、地球存亡にかかわるサイバーパンクな悪魔同士の戦いへと発展していく。

正式名称
クロノクルセイド
作者
ジャンル
バトル
 
ファンタジー
レーベル
ドラゴンコミックス(角川書店)
巻数
全8巻
関連商品
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あらすじ

第1巻

未曾有の経済発展を遂げる1920年代のアメリカでは、その発展に隠れて目に見えぬ怪異がうごめいていた。お転婆シスターのロゼット=クリストファは相棒のクロノと共に、怪物退治や悪魔祓いを行う専門組織「マグダラ修道会」の一員として活躍していた。しかし彼女達は、悪霊を退治する確かな腕を持ちつつも、トラブルをより大きな物にするトラブルメーカーでもあった。ニューヨークではタンカーを港に突っ込ませ、新開発の武器を勝手に使っては暴走させトラブルを巻き起こす二人であったが、ある日、彼女達は悪魔使いの資産家リカルド=ヘンドリックに囚われたアズマリア=ヘンドリックの保護を任務として請け負う。ロゼットは悪魔使いのもとから逃げ出したいアズマリアを助け、彼女の持つ不思議な力に助けられながら脱出する事に成功する。そして仲を深めていくロゼット達とアズマリアであったが、追っ手に差し向けられたレライエによってアズマリアは再び囚われの身となってしまう。アズマリアを取り戻しに向かったロゼットは、クロノの本来の力を解放してレライエを倒し、アズマリアを助け出すのに成功するのだった。

第2巻

幼い頃、両親を失ったロゼット=クリストファは弟のヨシュア=クリストファとセブンスベル孤児院でなかよく暮らしていた。しかしある日、二人は森の奥に隠された墓所に偶然迷い込み、そこで自らを悪魔と名乗る少年クロノと出会う。悪魔と聞いても物怖じないロゼットとヨシュアは、クロノと友人となり穏やかな日々を過ごす。しかしそんなある日、ロゼットとクロノの前に一羽の鳥が現れ、彼等に不吉な言葉を告げる。鳥の正体はクロノのかつての仲間であるアイオーンで、彼は失ったクロノの代用品としてヨシュアに目をつけたのだ。アイオーンの甘言にたぶらかされたヨシュアはクロノの尖角を付けるも、その力を暴走させて周囲一体の時間を停止させ、姿を消してしまう。残されたロゼットはクロノと契約し、ヨシュアを見つけ出す事を誓うのだった。そしてそれから4年後の現在、ロゼットのもとにヨシュアの手がかりがもたらされる。いても立ってもいられなくなったロゼットは、ユアン=レミントンの課した試練を突破して自らの力を証明し、アズマリア=ヘンドリックを加えた三人で旅に出るのだった。

第3巻

サンフランシスコを目指していたロゼット=クリストファ達は、立ち寄ったニューヨークで「宝石の魔女」の異名を持つサテラ=ハーベンハイトと出会う。仇である「尖角のない悪魔」を探していたサテラは、クロノがその悪魔ではないかと疑い接触。確かめようとするが、直前にサテラに恨みを持った悪霊達の襲撃を受けてしまう。クロノの助けを受けて事態を乗り切ったサテラは彼を信用し、ロゼットの旅に同行する決意を固める。一行はゴタゴタの中で足である車が壊れたこともあり、列車でサンフランシスコを目指す。しかし列車は、すでに敵であるリゼールの手に落ちており、ロゼットは列車の乗務員や客を人質に取られ、仲間達とも引き離されてしまう。圧倒的な窮地に孤軍奮闘するロゼットであったが、罠と気づいたクロノとアズマリア=ヘンドリックの力によって窮地を乗り切る事に成功する。そしてリゼールの本体と対峙したロゼットは、苦戦しつつも機転を利かした戦術で優位に立ち、仲間達の助けを借りつつリゼールを打ち倒す。そして倒されたリゼールは、一行に不穏な言葉を残しつつ息絶えるのだった。

第4巻

リゼールを退け、何とかシカゴにたどり着いた一行であったが、クロノ達はそこで悪魔達の襲撃を受ける。クロノを罪人と言い、襲い掛かる悪魔から逃げ出した一行。そしてクロノは自らの過去をロゼット=クリストファ達に語り始めるのだった。クロノの過去を受け入れた上で協力して戦う一行はマグダラ修道会の援軍が来るまで持ちこたえ、辛くも襲撃をしのぎ切る。そしてロゼット達はマグダラ修道会の助けを借りて、空路でサンフランシスコを目指すのだった。間もなく弟との再会が叶うと知り、不安と重圧で押しつぶされそうになるロゼットだったが、クロノの言葉で全力を尽くす事を改めて誓う。そしてたどり着いたロゼットが目にしたのは、カーニバル真っ最中のカリフォルニアだった。周囲の仲間達も緊張しているロゼットに気をつかって、カーニバルへと送り出し、一行は賑やかな祭りを楽しむ。記念写真も撮りかけがえのない思い出となった瞬間であったが、ロゼットは賑わう祭りの中にヨシュア=クリストファの姿を見つけ、二人は運命の再会を果たすのだった。

第5巻

運命の再会を果たしたロゼット=クリストファであったが、ヨシュア=クリストファは正気を失っており、ロゼットを姉と認識せず、精神的にとても不安定な状態だった。アイオーンはロゼットの信念を完膚なきまで叩き折り、彼女の懸命な努力をあざわらう。さらにアイオーンは正気を失ったヨシュアをロゼットに差し向け、彼女をかばったクロノに大ケガを負わせるのだった。圧倒的な危機の中、アイオーンは瀕死のクロノを挑発し、クロノの悪魔の力を暴発させる。暴走したクロノによって街は壊滅的な打撃を受けるが、ロゼットの献身でクロノは我に返り、暴走を鎮めるのだった。しかしクロノは、その隙を突かれアイオーンに敗れ去ってしまう。マグダラ修道会の助力でかろうじて命をつなぐロゼットとクロノだったが、アイオーンはアズマリア=ヘンドリックをさらい、何処かへと去って行くのだった。戦いのあと、ロゼットはクロノが意識不明になったうえに、街を破壊した責任を取らされ処分される事を知る。絶望的な状況に一時は足を止め挫折しそうになるも、ロゼットは仲間達の絆に支えられ再び立ち上がる。そしてロゼットはクロノを救うための行動を始めるのだった。

第6巻

クロノの意識に呼びかけるため、クロノの魂に「潜霊(ダイブ)」したロゼット=クリストファはそこで彼の過去を垣間見る。50年前、アイオーンの仲間であったクロノは先見の聖女マグダレーナと行動を共にし、心を通わせていた。アイオーン達とすら交流し、平和で穏やかな日々を過ごしていたマグダレーナであったが、ある日、回収した魔界の中枢制御体の暴走に巻き込まれてしまう。マグダレーナの力によって暴走を退ける事に成功するも、マグダレーナは魔界の新たな依代となってしまい、アイオーンにその命を付け狙われる事になるのだった。自らの命をあきらめクロノに殺される事を望むマグダレーナであったが、クロノはアイオーンの命にもマグダレーナの予言にも逆らい、彼女を助ける事を決意。アイオーンに尖角を折られ半死半生の傷を負わせられるも、彼女を連れて逃避行へと旅立つ。しかし、尖角を失ったクロノと衰弱するマグダレーナの旅は長く続かず、マグダレーナはアイオーンの手によって殺されてしまうのだった。クロノの過去を知ったロゼットは、彼に思いの丈をぶつけ、二人は共に生き抜く事を約束する。

第7巻

クロノとの絆を取り戻し、ユアン=レミントンの思いを受け取って送り出されたロゼット=クリストファは決戦の地へと赴く。アイオーンの隠れ家の地下に隠された転移装置で、敵の本拠地である「楽園(エデン)」へとたどり着いたロゼットとクロノが目にしたのは、天を覆うほどの悪魔の群れの姿だった。罪人を追う悪魔達は遂に楽園へとたどり着き、アイオーンと戦っていたのだ。悪魔を率いる公爵デュフォーは、圧倒的な力でアイオーンを追い詰める。しかしアイオーンは、自らの大願を果たすための罠を張り巡らしており、ヨシュア=クリストファやアズマリア=ヘンドリック代行者を利用し、アストラルラインを掌握。その力を以って魔界を浮上させるのだった。魔界の復活でレギオンを暴走させ、まともに動けなくなる悪魔達をアイオーンは一蹴し、魔界の中枢へと向かう。ロゼットとクロノは暴走した悪魔達に襲われるも、サテラ=ハーベンハイトと合流し、結界船「メタトロン」で駆けつけたマグダラ修道会の援護を受けつつ魔界へと突入する。そしてサテラ、クロノと仲間達に送り出されて、ロゼットは先へと進むのだった。

第8巻

混沌とした空で、それぞれの戦いを繰り広げる人間と悪魔。クロノの封印を解放し、残り少ない命の火を燃やすロゼット=クリストファは、激戦の中、ヨシュア=クリストファと二度目の再会を果たす。正気を失ったヨシュアを取り戻すため、彼と戦うロゼットはヨシュアの尖角を折り、ヨシュアを本当の意味で取り戻す事に成功するのだった。正気に戻ったヨシュアとクロノのもとへと向かうロゼットであったが、クロノは満身創痍、さらにロゼットの命も遂に尽きてしまう。ロゼットの亡骸を前に、ヨシュアとクロノは悲嘆に暮れる。しかしそこにアズマリア=ヘンドリックが姿を現し、ロゼットを救う道を提示するのだった。そしてクロノはロゼットを救うため、そして悲しみの連鎖を終わらせるため、アイオーンのいる魔界中枢を目指す事を決意する。アイオーンによって世界の終わりが始まる中、クロノ、そして仲間達は最後の戦いを繰り広げる。

メディアミックス

TVアニメ

GONZO DIGIMATIONによる制作で、2003年11月24日から2004年6月9日にかけてフジテレビ系列ほかで放送された。原作とは別の展開で、アニメオリジナルの結末を迎えている。また当時のメディアミックス展開としては珍しく、原作コミックスとアニメーションがほぼ同時期に完結している。

登場人物・キャラクター

主人公

マグダラ修道会に所属する金髪のお転婆シスター。相棒のクロノ共に行動し、16歳ながら悪魔や悪霊と渡り合う戦闘技術を持つが、性格は勝気で生粋のトラブルメーカーとなっている。彼女が戦闘を行う度、悪魔以上の被... 関連ページ:ロゼット=クリストファ

主人公

ロゼット=クリストファと行動を共にする黒い髪を三つ編みにした少年。穏やかでまじめな性格をしており、ふだんはロゼットに振り回されつつも、その無茶な行動をフォローしている。その正体は「百人殺し」「爵位剥奪... 関連ページ:クロノ

ポルトガルド出身のソプラノ歌手の少女で、年齢は12歳。不思議な力を持ち、その力を悪魔崇拝者であるリカルドに目をつけられ捕らえられていた。実は代行者の一人で、歌によって霊素(アストラル)を集め、あやつる... 関連ページ:アズマリア=ヘンドリック

東海岸を中心に活動する美術商の元締めハーベンハイト家の若き当主。妖艶な雰囲気を漂わせた美女だが、実年齢は19歳となっている。実はハーベンハイト家は「魔石使い(ジュエルサモナー)」の一族で、サテラ=ハー... 関連ページ:サテラ=ハーベンハイト

罪人のリーダーを務める褐色肌の青年。4年前、ロゼット=クリストファとクロノの前に現れ、代行者の力を持つヨシュア=クリストファをさらったり、10年前、サテラ=ハーベンハイトの家族を殺すなど、多くの事件で... 関連ページ:アイオーン

ロゼット=クリストファの弟。代行者の一人で、治癒の能力を持っていたが、自身の傷や病気を治療させる事はできず、能力の代償として幼い頃から病弱だった。4年前、両親を失って以降は姉と共にセブンスベル孤児院で... 関連ページ:ヨシュア=クリストファ

マグダラ修道会に所属する金髪の青年。凄腕の修道騎士で、悪魔とも単独で渡り合える戦闘能力を持つ。ふだんは飄々とした態度でケイト・ヴァレンタインやエドワード=ハミルトンと接するが、着実に成果を上げる優秀な... 関連ページ:ユアン=レミントン

アイオーンに仕えるメイド姿の女性。世話好きな優しい性格をしており、生活能力の低い罪人達の生活を支えている。尖角のせいで精神が不安定なヨシュア=クリストファの世話をするのも役目で、つねに彼の側に控え、甲... 関連ページ:フロレット=ハーベンハイト

集団・組織

マグダラ修道会

悪魔や化け物など、さまざまな超自然現象による被害を防ぐための組織。本部はニューヨークに存在し、各地に支部を作りアメリカ全土の超自然現象と日夜戦っている。組織の発端は宗教改革の時代の魔女狩りに起因するた... 関連ページ:マグダラ修道会

その他キーワード

魔界

悪魔達の母であり、始祖であり、悪魔達の住まう世界そのものを指す言葉。その正体は悪魔達の暮らす船そのものであり、距離感がわからなくなるほどと形容されるほどの巨大な「魚」の姿をしている。内部も広大で、悪魔... 関連ページ:魔界

福音弾

マグダラ修道会の悪魔祓いが使用する対悪魔用の弾丸。錬金術で精製した希少銀に極小単位の呪文を転写した魔法の弾丸で、当たれば強力な力を持つ悪霊も一撃で葬り去る威力を誇る。炸薬の代わりに聖油を用いる「聖火弾... 関連ページ:福音弾

罪人

魔界に反逆した悪魔に押された烙印。主犯者はアイオーンで魔界の支配から脱却し、自由を手にする事を目的として活動している。当初はかなりの数の悪魔が所属しており、空中要塞「楽園(エデン)」を本拠地として活動... 関連ページ:罪人

尖角

悪魔の頭から生えている二本の角。その形状は個人差があるが、悪魔の生命維持活動に必要な霊素(アストラル)を吸収する重要器官となっている。悪魔の力の源にもなっており、悪魔は尖角を利用する事でさまざまな力を... 関連ページ:尖角

代行者

強い神霊力を持った存在で、マグダラ修道会では預言に記された神の地上代行者「御使い」ではないかと考えられている。アズマリア=ヘンドリックとヨシュア=クリストファが代行者とされ、それぞれ特異な能力を持つが... 関連ページ:代行者

書誌情報

クロノクルセイド 全8巻 角川書店〈ドラゴンコミックス〉 完結

第1巻

(1999年12月発行、 978-4049261431)

第2巻

(2000年6月発行、 978-4049261523)

第3巻

(2000年12月発行、 978-4049261615)

第4巻

(2001年10月発行、 978-4049261820)

第5巻

(2002年9月発行、 978-4049262032)

第6巻

(2003年6月発行、 978-4049262254)

第7巻

(2004年1月発行、 978-4049262377)

第8巻

(2004年9月発行、 978-4049262476)

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