概要・あらすじ
ある日の天界。八百万の神々が一同に介した中、最高神である神様が引退を表明する。そこで古からの伝統に則り、次の神様にふさわしい「人間」を選ぶことになった。問題はその方法だが、「力比べ」「知恵比べ」「運比べ」などさまざまなアイデアが出た中で、麻雀の神の陳魚門は、麻雀バトルを提案する。「麻雀は神に選ばれしものが勝つ遊戯である」との言葉に乗せられた神様は、史上最も運命力の高い人間による「神様決定麻雀大会」の開催を決定する。陳魚門謹製の「運命の麻雀牌」によって選ばれた、神様となるべき運命を持つ人間は34人。その全員が偉人と呼ばれる人々だった。そして迎えた大会当日、メンバーに選ばれなかった呂布奉先、レオニダス王、本多忠勝は、「なぜ我々が神様候補に選ばれていないのか」と不満を漏らし、会場で暴れ始めた。呂布たちのあまりの強さに危険を感じた陳は、神様候補の一人、諸葛亮孔明を呼んだ。そして、呂布たち3人対孔明の麻雀勝負での決着を呂布に申し入れる。「呂布たち三人の誰か一人でも孔明を上回れば、その時点で神様にしてやる」。陳のその言葉に、呂布は応じた。こうして、孔明VS呂布、レオニダス王、本多忠勝の麻雀バトルが行われた。勝負は、東1局で天和を和了(アガ)った孔明の圧勝だった。孔明とほかの三人とは圧倒的に「運命力」が違ったのだ。呂布たちが、麻雀バトルの結果に納得して会場を去り、あらためて「神様決定麻雀大会」第一回戦第一試合の開催となった。東の方角から伏竜の諸葛亮孔明、南の方角から最後の魔術師アイザック・ニュートン、西の方角からPN(ペンネーム)画狂老人卍の葛飾北斎、北の方角から奇跡の人ヘレン・ケラーが入場。いよいよ人類史上最高の麻雀大会が幕を開けた。
登場人物・キャラクター
神様 (かみさま)
八百万の神々の頂点にいる最高神。元は人間の女性で、長い髪、巨乳、フリルスカートが特徴。ある日、「普通の神に戻りたい」と神様を辞めることを発表。そのため、次代の神様を麻雀バトルで決定することになる。
陳 魚門 (ちん ぎょもん)
麻雀の神で、ツインテールと中華服が特徴の少女。次世代の神様を決める方法として、麻雀バトルを提案し、神様に採用される。陳が作った「運命の麻雀牌」により、史上最も運命力の高い34人の偉人が選ばれ、「神様決定麻雀大会」が開催される。麻雀バトル中は、解説者の役割を果たす。一人称は「ワシ」。あだ名は「チン子」である。
諸葛 亮 孔明 (しょかつ りょう こうめい)
天才軍師で、史上最も運命力の高い34人の偉人の一人。次代の神の座をめぐり、麻雀バトルに参加する。黒い長髪が特徴の美男子で、太陰太極図が付いた頭巾をかぶり、羽扇を手にしている。「伏竜」の異名を持つ。計略を巡らし、雀技である石兵八陣(マリオネット)を繰り出し、対戦相手を「孔明の罠」に陥れる。同名の実在人物がモデル。
ヘレン・ケラー
史上最も運命力の高い34人の偉人の一人。次代の神の座をめぐり、麻雀バトルに参加する。外見は、大きなリボンを頭につけた少女。1歳半の時に罹患(りかん)した髄膜炎により、視力と聴力を失う。盲ろう者ながら、障害者の福祉、教育の発展に貢献したことから「奇跡の人」の異名を持つ。麻雀の際は、彼女の先生であるアン・サリバンが、他者の打牌を伝える。運命に打ち勝つ強い意志とあきらめない心が、最大の武器。同名の実在人物がモデル。
アイザック・ニュートン
史上最も運命力の高い34人の偉人の一人。次代の神の座をめぐり、麻雀バトルに参加する。長い金髪が特徴の英国紳士であり、「最後の魔術師」の異名を持つ天才科学者。激情家で執念深い性格。河(捨て牌)の演出により、自らの手牌を読み切らせないという雀技、万有引力(ユニバーサル・グラビティ)の使い手。同名の実在人物がモデル。
葛飾 北斎 (かつしか ほくさい)
天才浮世絵師で、史上最も運命力の高い34人の偉人の一人。次代の神の座をめぐり、麻雀バトルに参加する。サングラスにアロハシャツが特徴のファンキーな老人。「PN(ペンネーム)画狂老人卍」の異名を持つ。超人的な動体視力と記憶力で山牌の九割を覚えるという雀技、富嶽三十六景神奈川沖浪裏の使い手。同名の実在人物がモデル。
クレジット
- 原作
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河本 ほむら , 武野 光
- 監修
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水口 美香(日本プロ麻雀協会)