概要・あらすじ
麻雀が大好きな大学生渡辺裕一こと通称辺ちゃんは、麻雀にかまけて恋人めぐみとの約束をすっぽかしてしまうこともしばしば。スキーの約束の日にも麻雀を打っていて、その費用まで使い込んでしまうが、最後に逆転の純チャン三色を張る。既に待ち合わせの時間を過ぎていたが、牌を持って駅に向かった辺ちゃんは、この手をあがらせてほしいと、めぐみに頼む。
登場人物・キャラクター
渡辺 裕一 (わたなべ ゆういち)
大学2年生の男子。取り立てて強いわけではないが、麻雀が大好きで麻雀のことばかり考えている。前向きで温かい性格。楽しそうに麻雀を打つ姿を山崎に気に入られたことから、ヤクザ間の麻雀などにも関わるが、基本的な性格のゆるさは変わらない。めぐみという恋人がいたが、後に歌舞伎町でナンパをする際に「彼女がいない」という話をしていることから、別れた模様。 中華料理店「上海」でバイトしている。
山崎
ヤクザ「近代組」の男性幹部。38歳。夢中になって麻雀を打つ辺ちゃんを気に入り、彼と麻雀を打つ。以降、辺ちゃんに懐かれて事務所などに遊びに来られるなど、歳の離れた友人となる。
めぐみ
辺ちゃんの恋人。麻雀に夢中でよく約束をすっぽかす辺ちゃんに愛想を尽かしていたが、山崎のとりなしによってもう一度辺ちゃんとよりを戻す。イニシャルは「M・S」。
荒崎 源一
ヤクザ「近代組」の男性幹部で、山崎の先輩。同性愛者で、昔から山崎を狙っていた。若い子を探して身内を回っている最中に、辺ちゃんに出会い、山崎も含めた3Pを賭けた麻雀勝負を仕掛ける。
よしゆき
ヤクザ「近代組」の下っ端。山崎の部下有田のもとで働いている。若くて血の気の多い青年。三井の雀荘でケンカになって暴れ、全自動卓を壊した。
有田
ヤクザ「近代組」の構成員。山崎の部下。自分が連れてきた下っ端のよしゆきが三井の雀荘で暴れたため、山崎に怒られる。「すいません」と謝ってばかりいる男。
吉田
ヤクザ「近代組」の構成員。山崎の部下。荒崎源一が来ると聞いた山崎に留守番を任せられる。若いが荒崎の好みではなかったため、「ブス」呼ばわりされてしまう。
三井
山崎とは古い付き合いのヤクザ。経営している雀荘で山崎のところの下っ端よしゆきが暴れたことを口実に、山崎に500万円の麻雀勝負を吹っかける。
向井 正
辺ちゃんと同じ大学の男子学生で、麻雀仲間の一人。九州出身。合コンで文学の話をしてしまうためモテない。高田馬場駅で初恋の浅田優子と偶然に再会し、付き合い始める。
浅田 優子
向井正の幼馴染。中学生時代は向井と親しく、向井の誕生日を二人きりで祝ったこともあるが、それ以上進展しなかった。上京後、高田馬場駅で偶然に再会した向井と付き合い始める。
木島 (きじま)
辺ちゃんのバイト先である中華料理店「上海」の店長。父親の木島退助が麻雀で身上をつぶしたことから、家族や従業員に麻雀を禁じている。妻とは退助の問題がこじれて別居中。
木島 退助 (きじま たいすけ)
中華料理店「上海」の店長木島の父親。麻雀で身上を潰した。浮浪歴13年。道楽本位の自分勝手な性格。病院で余命三ヶ月と宣告されて入院するが、病院から自分を担ぎ出してほしいと辺ちゃんに頼む。
木島 みな子 (きじま みなこ)
中華料理店「上海」の店長木島のまだ幼い娘。木島退助との問題がこじれ、木島と別居中の母親と二人暮らしをしている。
三沢 ゆりえ (みさわ ゆりえ)
辺ちゃんと同じ大学の3年生女子。友人の間で噂になるほどの美女。社長令嬢で、病院院長の子息や市長の次男坊から求婚話が来ているが、身の振り方に悩んで辺ちゃんに相談をする。ピアニスト志望。