概要・あらすじ
箱崎健は横浜・本牧埠頭の港湾で働きながら暴走族まがいの走りをしていた。彼の兄箱崎修二はオートバイレーサーだったが、勝利を目前にしたレースで事故死していた。ある日レディと呼ばれる女性に魅了され、彼女を追ううちにケンタウロスの面々と知り合う。その走りに圧倒されながらも、対抗心をむき出しにする箱崎健は、ケンタウロスのアーサー・クレイトンと競い合う。
やがて彼らに感化された箱崎健は自らもレースを目指すようになる。
登場人物・キャラクター
箱崎 健 (はこざき けん)
登場時は18歳。大学受験を目指しながら横浜・本牧埠頭で港湾の仕事している。暴走族と付き合って公道をバイクで走り回り、「鷺山のケン坊」の通り名で知られている。兄箱崎修二はオートバイレーサーだったが事故死している。レディに惹かれ、追いかけるうちにボスやアーサー・クレイトンらケンタウロスのメンバーを知る。 彼らに反目しつつも感化され、やがてレーサーを目指すようになる。
水野 あかね (みずの あかね)
ショートヘアーの女子。箱崎健の彼女でハンバーガーショップでバイトをしている。箱崎健がレディに心を奪われても、献身的に応援する。
箱崎 修二 (はこざき しゅうじ)
箱崎健の兄。オートバイレーサーだったが雨中のレースで転倒して事故死した。レース関係者の間では伝説的な存在となっている。死亡時の年齢は22歳。
富樫 (とがし)
2輪修理工場トガシエンジニアリングを経営する。メカニックとして箱崎修二のマシンをチューニングした。箱崎健の2輪レースのコーチ。
ボス
長髪にバンダナを巻き、髭を生やした男性。モーターショップケンタウロスのオーナーで、オートバイレーシングチーム・ケンタウロスのボス。明るく豪快だが、怒ると鋭い目つきになる。ハマ(横浜)のバイク乗りの間で知らぬ者はない有名人。暴走族まがいの半端な走りをしていた箱崎健に厳しい言葉を浴びせ、レーサーへと導く。 脱走兵だったアーサー・クレイトンをMP(アメリカ軍憲兵隊)から保護する。実在のモーターサイクルクラブケンタウロスの代表飯田繁男がモデル。
アーサー・クレイトン
ボスが主催するオートバイレーシングチーム・ケンタウロスのメンバー。レーサー仲間の中では「クレイジー・アーサー」と呼ばれている。箱崎健とはレディを巡ってぶつかり合うなど当初は険悪だったが、走りを通じて友情を培うようになる。横浜生まれ・横浜育ちで日本語が達者。 かつてはアメリカ海軍第7艦隊に所属し、コンピューターを扱う技術兵曹だったが、10年前に脱走しMP(アメリカ軍憲兵隊)から追われる身。かつてベトナム戦争に従軍した。
レディ
長い黒髪の女性。箱崎健の前に現れ彼を惹きつける。ボスが主宰するオートバイレーシングチームケンタウロスのメンバーで、女性ながら他の面々に引けを取らない走りを見せる。一見奔放な振る舞いをするが、時折寂しさを浮かべた表情をする。アーサー・クレイトンとは肉体関係にあるが、彼には自分は誰のものでもないと語り、踏み込んだ仲になることを拒否している。 箱崎健の兄箱崎修二の恋人だった。
杉崎 (すぎさき)
本牧埠頭の港湾での箱崎健の勤務仲間。
イージー
身体が大きなアメリカ人男性。ボスが主宰する2輪レーシングチームケンタウロスのメンバー。怪力の持ち主で、バイクの曲がったハンドルを素手で直すことが出来る。本職は新聞記者。ベトナム戦争に出兵した軍歴がある。
キム
ボスが主催するオートバイレーシングチーム・ケンタウロスのメンバー。通称「全開のキム」。アーサーを追ったMP(アメリカ軍憲兵隊)を罠にはめて海へ落とした。
コウジ
サングラスをかけた男性。暴走族スコルピオの幹部。箱崎健の友人。ケンタウロスを知らなかった箱崎健に忘れるよう忠告する。
主任
港湾荷受の仕事をする箱崎健の上司。箱崎健を心配し、早くやめろと忠告する。
マモル
交通機動隊の巡査長。元は暴走族の旗持ちで、ボスに頭が上がらない。アーサー・クレイトンと箱崎健が工事許可もなく勝手に道路の穴を埋めたところへ駆けつける。
トム・ハーベイ
ベトナム戦争に従軍したアーサー・クレイトンの同僚兵。共にオートバイを愛し親友となるが、ベトコンに殺された。