コメットさん

コメットさん

数々の少女漫画を送り出した横山光輝が、最後に手掛けた少女向けジュブナイルファンタジー。同名テレビ特撮作品と連動しての連載で、横山光輝の名前は「原作」ではなく「原画」とクレジットされている。1964年の『メリー・ポピンズ』をイメージソースに、魔法を使うお手伝いさんのコメットさんの活躍をコメディタッチに描く。連載は番組放送途中の1967年11月に「第一部おわり」という形で幕を閉じ、第二部を描くことはなかった。

正式名称
コメットさん
ふりがな
こめっとさん
作者
ジャンル
魔法使い・魔法少女
関連商品
Amazon 楽天

概要・あらすじ

河越武と弟の河越浩二が下校途中にあった女の子は、ベータ星からやってきた魔法使いコメットさんだった。泊まるところが無い彼女は、河越家がお手伝いさんを募集中だと知り、これ幸いと河越家に潜り込む。料理に掃除、そのほかいろんな面倒事はマジックバトンをひと振りすれば、魔法の力で即解決。でも頼りすぎると、監視しているベータ星の先生に怒られたり、思わぬしっぺ返しにあったり。

様々な困難を切り抜けて幸せを振りまくコメットさんの活躍が描かれる。

登場人物・キャラクター

コメット

ベータ星から地球へと勉強しにやってきた魔法少女。髪は金髪で、活動しやすいショートカットにしている。性格は明朗快活、多少のことにはへこたれない元気が取り得。ただし調子が良すぎて、時折やりすぎてしまうことも。マジックバトンで魔法を使うことができる。

河越 武 (かわごえ たけし)

川越家の長男で、学ランに学帽という出で立ちをしている。弟が出てくるのを校門で待ち続けるなど、弟思いの人物。

河越 浩二 (かわごえ こうじ)

河越家の次男の小学生。お調子者で、頭の出来はあまりよくない。35点という点数を取って、教師に叱られたこともある。少々おませなところがあり、怪我で入院した時は隣室の泉千恵子のおかあさんにホレてしまい、ガールフレンドだとまで言い始めている。

河越 竜子 (かわごえ たつこ)

河越武と浩二の母親。髪をアップにし、釣り目の眼鏡をかけたインテリ女性。国際会議の通訳の仕事などで忙しく、家事をしているヒマが無い。お手伝いさんを募集しているが、厳しくこき使うために居つかなかったという。

藤川 弓彦 (ふじかわ ゆみすけ)

河越家の隣に住む城南高校に通う男子高校生。さわやかな好男子で、コメットさんに好意を持っている。しかし素直に言うことはできず、コメットさんの女心にも気づかないタイプ。町内の野球ではピッチャーを務め、学園では劇の演出を担当するなど、様々な場所で活躍している。

春美 (はるみ)

藤川弓彦のガールフレンド。少しお高くとまった女の子で、コメットさんと親しくする弓彦を見て、嫉妬心を燃やす。

ベータ星の先生 (べーたせいのせんせい)

ベータ星からコメットさんを見守っている校長先生。体は小さく、角帽を被り、長い白ヒゲとマントが特徴。悪戯をしてばかりのコメットさんをよく叱っているが、心の中では心配しており、コメットさんがマジックバトンを心無い男に持っていかれた時は地球まで助けに来ている。

ジョー

潮海岸にある女優の高倉佳子の別荘に盗みに入った、ぐれん隊のひとり。実は高倉佳子のファンで、一番高価なダイヤの指輪だけでも返そうと考えたために、他の仲間に殴り殺されてしまう。

エミ

コメットさんのことを姉の由美と勘違いして、家に連れて帰ろうとした女の子。最後までコメットさんと由美の見分けがつかなかった。

由美 (ゆみ)

コメットさんそっくりな顔をした、お金持ちの家の娘。自分のことを気にかけてくれる後妻になじめず、またそんな自分に気を遣いすぎる父親にいたたまれなくなり、家出してしまった。

泉千恵子のおかあさん (いずみちえこのおかあさん)

河越浩二が怪我で入院した時に、隣の108号室に入院していた美貌の人妻。脳腫瘍のために余命いくばくもない状況にあるが、娘の泉千恵子に心配かけないように病気のことを隠している。

五十嵐 花代 (いがらし はなよ)

最終エピソードに登場する。山田クリーニングで働く女の子。足が悪い兄と2人きりでアパート暮らしをしている。山田クリーニングの給料が強盗に奪われ、困窮する。

その他キーワード

マジックバトン

『コメットさん』に登場する、コメットさんが持つ宝石のついたバトン。バトンを振ると、心の中で思ったこと、言葉に出したことを現実化できる。これはコメットさんの能力ではなく、マジックバトンの力のためで、バトンを手に入れれば誰でも魔法が使えてしまう。

SHARE
EC
Amazon
logo