概要・あらすじ
ルポライターの御子神隼人は、髑髏の仮面をしたスカルマンの事件を探るために故郷でもある大伴市に戻る。そこで隼人は、恩人の黒潮豪蔵や政財界、さらには軍までも加わった陰謀を進めていることを知り、その阻止を決意する。
登場人物・キャラクター
御子神 隼人 (みこがみ はやと)
ルポライター。大伴市出身だが、7年前の父の死を機に上京した。父の上司だった黒潮豪蔵が、大伴市での身元引受人となっている。しかし、父は黒潮豪蔵に事故を装って殺されていた。本人は知らないが、戸籍上は御子神隼人という人物は存在していない。
スカルマン
神楽辰之が発掘した遺構の一部であるスカルマスクを被った人物。スカルマスクにより、超常的な力を手にすることになる。神崎芳生はヴォグートの配下により倒され、その志は友人である隼人が継いだ。
間宮 霧子 (まみや きりこ)
隼人を利用して大伴市に入り込んだカメラマン。反戦運動組織のメンバーで、写真を教えてくれた神を探している。隼人の家に居候してその人柄に触れ、彼を兄のように慕うようになる。
黒潮 豪蔵 (くろしお ごうぞう)
大伴グループの会長で、大伴市のすべてを握っている。商売人として冷静な判断をもっている。かつてガ號研究を隠すために隼人の父を殺害するなど、多くの悪事を働いたことを後悔。ガ號計画を廃棄しようとする。
神崎 芳生 (かんざき よしお)
御子神隼人の友人で神父。孤児院のあすなろ園を営んでいる。東南アジアの戦場で真行寺姉弟と出会った。先代の神父からスカルマスクを託され、スカルマンとしての義務を果たす。
神代 正樹 (くましろ まさき)
黒潮豪蔵の秘書で、実の息子。豪蔵から会社では「父さん」と呼ばないように厳しく言われている。ガ號計画を推進し、白鈴會の遺構を使用して自ら新人類になろうとする。
黒潮 真耶 (くろしお まや)
黒潮豪蔵の義理の娘で、黒潮沙羅の連れ子。宗教団体白鈴會の教祖。子供好きで神崎芳生の孤児院あすなろ園に出入りしているが、異教の施設だと黒潮沙羅から叱責される。新人類の母胎として選ばれていた。
神 (じん)
間宮霧子に写真を教えた元反戦活動家。2年前、軍に追われていたところを助けられた縁で、白鈴會で働いている。黒潮豪蔵の指示によりスカルマンの扮装をして邪魔者の暗殺などをする。
真行寺 麗奈 (しんぎょうじ れいな)
スカルマンに仕えるガ號と呼ばれる改造人間。獣人化できる。教会のシスターをしていることがある。東南アジアの戦場で戦線を離脱し神崎芳生と出会い来日。
真行寺 徹郎 (しんぎょうじ てつろう)
スカルマンに仕えるガ號と呼ばれる改造人間。獣人化できる。大伴製薬生科学研究所の所員。東南アジアの戦場で戦線を離脱し、神崎芳生と出会い来日。
黒潮 沙羅 (くろしお さら)
黒潮豪蔵の後妻で、白鈴會の理事長。亡夫は旧神楽製薬社長の神楽辰之。沙羅は辰之が夢見た新人類誕生を実現するために、黒潮豪蔵と娘の真耶を利用しようとしている。
神楽 辰之 (かぐら たつゆき)
現在は大伴製薬となっている旧神楽製薬の社長。神楽村の遺跡から発掘した遺構による新人類誕生を夢見た。また、番場壮吉と名乗って、遺跡を中心とした新興宗教白鈴會を創設。遺構の危険性を感じた黒潮豪蔵によって殺された。
ヴォグート
BG社の幹部。黒潮豪蔵の大伴グループとはビジネスパートナーとして深く関わっている。ガ號計画に興味がある。
集団・組織
白鈴會 (びゃくれいかい)
『スカルマン』に登場する宗教団体。神楽村に古くから伝わる土着信仰をもとに番場壮吉が設立した。本尊は、黄泉の国から来迎したとされる遺構。神楽湖に浮かぶ社殿に安置されているのは複製で、実物は大伴グループ本社にある。
BG社 (ぶれいんぎあしゃ)
『スカルマン』に登場する企業。GROを商品として扱う会社。「黒き幻影のために」が合い言葉。GROを倒す力を持つ者を探している。
場所
大伴市 (おおともし)
大戦後、南北に分断されて進駐軍の占領下にある日本で、閉鎖区域として事実上独立している都市。大伴グループの城下町といえる。
その他キーワード
ガ號 (がごう)
『スカルマン』に登場する用語。BG社ではGROと呼ぶ 。海外で発掘されたオーパーツから誕生した改造人間。BG社には「闇のサーカス」と呼ばれるGRO部隊がある。各所で実験投入されているが、実用化には至っていない。
関連
スカルマン