概要・あらすじ
A.D.2025年。地球生命を殲滅(せんめつ)しようと、宇宙から銀河怪獣が飛来するようになった。それに対抗して、人類は対怪獣戦線「E-RDE(エルデ)」を設立。また、科学者の流鏑馬虎鹿は、自律稼働爆弾、スノウマンの開発に成功した。敵に突貫して自爆するロボットである。ところが、スノウマンは自爆を断固拒否。「ロボ権侵害」であるとして、虎鹿博士に猛抗議していた。そこへ、銀河怪獣が襲来。虎鹿博士は、むりやりスノウマンを出撃させようとする。それを見ていた虎鹿博士の9歳の息子、流鏑馬鉄男は、スノウマンの手動操作コクピットに乗り込む。鉄男はスノウマンを「ユキオ」と呼び、自分がユキオを死ななくてすむようにすると宣言。そして見事に怪獣の撃破に成功した。それ以来、鉄男は「救世主」と崇(あが)められ、パワーアップしていくユキオとともに地球を守り続けた。超人見知りの鉄男にとって、ユキオはたった一人の友だちだった。それから10年後、人類は最終決戦を迎えようとしていた。戦いの舞台は地球から一千光年先。銀河怪獣本隊2万頭に対し、人類は、外銀河踏破戦艦エルデ号と地球防衛大機星スノウマン(ユキオ)という戦力であった。銀河怪獣と遭遇した鉄男とユキオは、一撃で相当数の怪獣を撃破する。楽勝ムードが漂う中、エルデ号は「無限(インフィニティ)レーザー」を発射しようとする。しかし、なぜかシステムがダウン。バリヤーも消失したエルデ号は、銀河怪獣に撃沈されてしまう。残された鉄男とユキオは孤軍奮闘するが、いかんせん敵が多すぎた。満身創痍(そうい)となった二人は自爆を決意する。ここで自爆すれば、地球の残存兵力で対応できるまで怪獣を減らせるのだ。死を覚悟していた鉄男だったが、ユキオは操縦権を奪い、緊急脱出ポッドで鉄男を宇宙へ放出する。「地球に戻った後、多くの友だちを作って幸せに過ごしてほしい」そんなユキオの言葉に、鉄男は泣きながら、友達をつくることを約束するのであった。それから8年後、緊急脱出ポッドは地球に到着。コールドスリープから目覚めた鉄男は、扉を開けて外に出る。そこにはかつての地球の姿はなかった。地球は、雪と氷で覆われた状態「全球凍結(スノウボールアース)」となっていたのだ。
登場人物・キャラクター
流鏑馬 鉄男 (やぶさめ てつお)
地球防衛大機星スノウマン(ユキオ)のパイロットの少年。9歳のとき、父の流鏑馬虎鹿が作った自爆ロボ、スノウマンへの同情から、ユキオと名付けたスノウマンに乗り込み、銀河怪獣を撃破。以来、「救世主」と崇められて戦いの日々を送る。そのため、まともに学校へ行けず、他人とのコミュニケーションに支障をきたすようになる。
ユキオ
地球防衛大機星スノウマンという巨大自律ロボット。ユキオという名は、流鏑馬鉄男によって付けられた。銀河怪獣を一蹴できるほどの能力を持つ。鉄男の父、虎鹿博士により、自律稼働爆弾として誕生。しかし、「ロボットにも生きる権利がある」と自爆を拒否。ユキオの境遇を哀れんだ鉄男により命を救われ、戦闘ロボットとして成長していく。銀河怪獣群との最終決戦で自爆するが、鉄男が乗った脱出ポッドに、自分の全データ(人格)を転送。可変脱出ポッド"SNOWFLAKE"第一戦闘形態「スノウボール」として復活する。
書誌情報
スノウボールアース 7巻 小学館〈ビッグ コミックス〉
第1巻
(2021-07-30発行、 978-4098611072)
第2巻
(2021-11-30発行、 978-4098611874)
第3巻
(2022-03-30発行、 978-4098612635)
第4巻
(2022-08-30発行、 978-4098613960)
第5巻
(2023-02-28発行、 978-4098615896)
第6巻
(2023-10-30発行、 978-4098626465)
第7巻
(2024-04-30発行、 978-4098627639)