概要・あらすじ
過去の経験から心に傷を負った赤星颯人は、ひとつの街に定住することのない流れ者だった。そんな颯人は、公道でのカーレースが盛んに行われている、東アジアの小国にある海辺の街へとたどり着く。「桜井モータース」の借金返済のために奔走する桜井まひろをひょんなことから助けた颯人は、それをきっかけに整備工として雇われることになる。
登場人物・キャラクター
赤星 颯人 (あかぼし はやと)
どこか暗い雰囲気のある、街から街へと移りながら生活をしている青年。整備工としての腕はピカイチで、「桜井モータース」で働くこととなる。ずば抜けたドライビングテクニックを持つが、過去の経験から車を運転をすることを拒んでいる。
桜井 まひろ (さくらい まひろ)
「桜井モータース」の一人娘の女子高生。明るい性格で、店の借金を返済するために前向きに働いている。赤星颯人の整備工としての腕を知り、「桜井モータース」で働くように依頼する。猪突猛進なところがあり、それが事件を起こすきっかけとなることも多い。
桜井 辰二 (さくらい たつじ)
桜井まひろの父親で、「桜井モータース」を営んでいる。目の病気で現在は失明寸前の状態にある。腕は確かだが、整備屋としてのプライドも高く、人に仕事を任せられずにいるため、多額の借金を抱えている。そのような事情から、当初は赤星颯人を雇うことも固辞していた。
黒咲 勇弥 (くろさき ゆうや)
市長の息子で、走り屋。大手チューニングショップも経営しており、多くの最新パーツで車を改造してレースに参加している。「桜井モータース」を目の敵にし、桜井まひろへの嫌がらせを赤星颯人に邪魔されたことで、レースを挑んでくる。傲慢な性格で、自分が正しいと信じて疑わない。
堂本 (どうもと)
赤星颯人の過去に関係がある男性。元はヤクザだったが、出所後はすっかり改心する。服役中に車の整備を覚え、街で小さな工場を営む。颯人に車の魅力と、整備のことを教えた張本人である。颯人は他界している父親と堂本をどこか重ね合わせて見ている。
リオ
走り屋の女性。黒咲勇弥のレース仲間であるが、車にはさまざまな改造を施しており、レースでは勇弥にも勝ちたいと思っている。高飛車な性格で、運転する車の速度を上げることで性的な興奮を感じている。赤星颯人と勇弥がレースをすることになった時には、颯人がレースに参加できないように画策する。
集団・組織
桜井モータース (さくらいもーたーす)
桜井辰二が経営する店。古い年代の車を専門にする整備店だが、かつては辰二の腕を頼りに常連客で賑わっていた。しかし、辰二が目を悪くしてからは、多くの客が黒咲勇弥が経営する店へと流れてしまった。何年も前から高速道路が建設される予定地になっている。
その他キーワード
FC (えふしー)
赤星颯人が過去に堂本から譲り受けた車種。「桜井モータース」に来た時、颯人はこの車を見たことを理由に、借金取りに脅されている桜井まひろや桜井辰二を助けるために手を貸した。旧型であるが、颯人は黒咲勇弥とのレースにこの車で挑む。車体色は白。
ニトロ
大気の約1.5倍の酸素が含まれているナイトラス・オキサイドというガスを噴射して、エンジンを一時的に過給状態にするチューニング方法。使用は2回が限度で、3回目にはエンジンが燃えてしまう危険がある。黒咲勇弥やリオが好んで使用する。