概要・あらすじ
天才的な味覚、嗅覚を持つ日本人ソムリエ佐竹城。フランスでのソムリエコンテストに優勝するが、ここに求めているワインはないと辞退してしまう。幼いころに別れたフランス人の継母に飲ませてもらったワインを探して、珍しいワインがあると聞けば飲みに出かける。フランスのレストランMONCEAU(モンソー)で働いていたところを、日本のアトランティックグループにスカウトされ、日本へ。
アトランティックホテルお台場のLA MER(ラ メール)で働く。流行や知名度などにとらわれず、優れた観察力とともに、客への最適なワインを選ぶというスタイルを貫いていく。
登場人物・キャラクター
佐竹 城 (さたけ じょう)
1968年生まれ。実母とは生まれて間もなく死別。幼い頃に育ててもらったフランス人継母レジーヌの消息と呑ませてもらったワインを探している。都内の高校卒業後、渡仏し、ソムリエコンテストで優勝するまでなるが、その栄誉は辞退。レストランMONCEAU(モンソー)で働いていたところを、日本のアトランティックグループ木崎本部長にスカウトされ、日本へ。 アトランティックホテルお台場のメインダイニングLA MERでチーフソムリエ兼グループ統括ソムリエとなる。フランスでの呼び名はジョー。
佐竹 龍三 (さたけ りゅうぞう)
佐竹城の父親。佐竹城を産んだ母親とは死別。その後、秘書をしていたフランス人レジーヌとは結婚していたも同然だったが、籍は入れていなかった。経営が傾いていた会社と働く社員、その家族を救うため、外堀銀行頭取令嬢と結婚。
レジーヌ
佐竹城が幼い頃に別れた継母。ワインを佐竹城に教えた。佐竹龍三と別れた後は、父親とともにロレーヌで過ごす。そこで小さなブドウ畑を育てていたが、その思い出を断ち切るために父親がブドウ畑を無断で売却。もともと病気がちだったこともあり、衰弱して病死。
ミレーヌ・エドラ
フランスの新聞記者。ソムリエコンテスト優勝を辞退したジョーに興味を持ち、取材を行う。ジョーが日本へ行っている間も、継母レジーヌについて調べてており、その消息を突き止める。
ポエミ
MONCEAU(モンソー)のオーナーシェフ。ジョーがソムリエとして働いていた。頑固だが情に厚い。
北村 冴子 (きたむら さえこ)
日本の雑誌『EYE』(アイ)の編集者。フランスで活躍する日本人特集で、佐竹城を取材。
木崎 (きざき)
アトランティックグループの本部長。グループがフレンチに注力し、MONCEAU(モンソー)と提携。日本でのオープンするため、佐竹城をスカウトした。佐竹城に、原産地を当てるテイスティング勝負をして勝つ。かつてワインの仕入れ担当をしていた。
斉藤 (さいとう)
LA MERのシェフ。寡黙で完璧主義の男。
大久保 (おおくぼ)
LA MERのメートル・ドテル(支配人)。過去の接客記録をメモしており、細かな対応を行う。一人息子、健太がいる。
水谷 (みずたに)
LA MERのコミソムリエ(ソムリエアシスタントだが、日本では見習いを意味する)。ワインの薀蓄を語りだすと止まらない。ソムリエになりたいという思いは強いが、空回りしてトラブルを起こす。
森下 聖子 (もりした せいこ)
LA MERのソムリエール(ソムリエの女性名詞)。アトランティックグループ合同ソムリエ研修会で、佐竹城がLA MERへ異動させた。
志村 (しむら)
大阪アトランティックホテルのLA PLAGEのチーフソムリエ。フランス産の赤ワインにこだわり、高価なワインをすすめ、佐竹城と対立。ワインは味でその価値をはかるべき、という佐竹城に、伝統を味わうという贅沢さの存在をわからせ和解。チリワインによるバイ・ザ・グラスフェアにおいて、使い物にならなくなったワインの替わりを見つけようと奔走するが、佐竹城によって救われた。
田淵 (たぶち)
ワインマニア。そのコレクションはコレクションとして愛でるのみで、飲まない。佐竹城のアパートの隣に住んでいる。千本以上のワインコレクションのために給料の9割をつぎこみ、自室はエアコン2台をフル回転させ14°Cを保っている。佐竹城、水谷と知り合うが、ソムリエであることには気づいていない。
ジョエル・ロシュ
フランスの三ツ星シェフ。レジオン・ドヌール勲章を授けられた世界的料理人。完璧主義で、海外はおろかフランス国内でも支店を出そうとはしなかった。LA MERへ変装して入り、佐竹城の接客を評価し、自分の店へとスカウトするも断られる。その後、アトランティックホテルお台場の隣ホテルに支店をオープン。
クレジット
- 監修
-
堀 賢一