バーテンダー

フランス帰りの若きバーテンダー佐々倉溜を主人公に、さまざまな酒にまつわるエピソードをからめながら描かれる人間ドラマ。原作は城アラキ。連載終了後、同じく城アラキ原作による世界観を共有する作品『バーテンダー à Paris』、『バーテンダー à Tokyo』が発表されているが、これらの作画担当は加治佐修に代わっている。

あらすじ

第1巻 優しい止まり木

8年振りに日本に帰国した佐々倉溜は、偶然知り合った来島美和にホテル・カーディナル料飲部の実技試験に連れて行かれる。同ホテルの料飲部に所属する美和は、「神のグラス」で有名なバーテンダーの溜を使って、バーテンダーを軽視する部長・神嶋の鼻を明かしてやりたいと考えていたのだ。しかし溜が神嶋に出したカクテルは、まさかの水割りだった。出された瞬間に憤慨して溜を追い出そうとした神嶋だったが、その水割りのうまさに圧倒される。溜は神嶋を観察し、その荒れた舌に合う硬い氷を中座してまで探していたのだ。(Glass1「優しい止まり木」。ほか、6エピソード収録) 

第2巻 完璧な味

来島興業の会長・来島泰三に連れられ、佐々倉溜葛原隆一の「バー・K」を訪れる。泰三の狙いは溜と葛原に同じカクテルを作らせ勝負させる事だった。二人が作ったマンハッタンを目をつぶって飲んだ来島美和は、溜のカクテルの方がおいしいと感じる。だが、溜は葛原のカクテルを飲んで絶句する。数分後、美和は葛原のカクテルの方がおいしくなっている事に気づく。葛原のマンハッタンは、時間が経っても味が崩れない完璧なカクテルだったのだ。(Glass8「完璧な味」。ほか、6エピソード収録)

第3巻 バーの顔

佐々倉溜は銀座の「バー東山」でヘルプとして働く事になった。だが溜は、ホステスの可奈子を伴い訪れた峰岸隆一への請求額を見て、金持ち相手のぼったくりバーだと反発を覚える。しかしオーナーバーテンダーの東山稔は、バーにも客にもいろいろな顔があると、溜を諭す。そんな中、再び訪れた可奈子にグラスでシャンパンを出した溜だったが、彼女からまだ青いと苦言を呈される。東山はなにがダメなのかがまったくわからない溜に、客の見せたい顔とはなにかを教える。しかし溜は、お客様が見せたい顔だけを見るのがバーのルールだと言う東山に納得がいかない。そこで東山は峰岸の接客を、次回は溜に任せる事にする。(Glass16~18「バーの顔」。ほか、3エピソード収録)

第4巻 旅人のための一杯

佐々倉溜は歌舞伎町のバー「North Wind」で、8年振りに北方と再会する。しかし、溜に「バーは魂の病院」だと教えてくれた北方は、やさぐれており、客を酔い潰すためのカクテルを出していた。後日、北方は気取った店が苦手な慶子を伴い「バー東山」を訪れる。そんな彼女に溜は、ブラジルの国民的スピリッツを使ったカイピリーニャというカクテルを出して慶子の心をほぐす。腕を上げた溜を見た北方は、バーテンダーは職業ではなく生き方だといい続けて来た師匠・加瀬五朗の末路を見せるべく、彼を病院に連れて行く。変わり果てた師匠の姿に言葉をなくす溜だったが、北方は加瀬が倒れて以降、加瀬の面倒を見ながら、自分の店を切り盛りしている事を後日慶子から聞かされる。(Glass24「ふたつの顔」、Glass25「お嬢さんのスピリッツ」、Glass26「旅人のための一杯」。ほか、5エピソード収録)

第5巻 One for the Road

珪子は雨宿りがてら、「バー・イーデンホール」を訪れた。佐々倉溜に酔いたいがお酒ではないモノがいいと、わがままな注文をするが、溜が出したブルショットというカクテルに珪子は癒される。帰り道に酔いが醒めないように飲む最後の一杯「ワン・フォー・ザ・ロード」は、今日の嫌な自分にサヨナラを言う意味かもしれないという、溜の言葉が胸にしみわたる。(Glass35「One for the Road」。ほか、5エピソード収録)

第6巻 葉巻の煙

仕事で苛立っていた早瀬は、「バー・イーデンホール」で葉巻を吸わずに、くゆらせているだけの君島瑠美とトラブルとなる。早瀬は佐々倉溜から、女医である瑠美が、担当していた子供が元気になったらその葉巻を吸おうと思っていた事を聞かされ、後日お詫びのしるしに彼女に葉巻をプレゼントする。そんな中、瑠美の地方病院勤務が決まり、早瀬は彼女を思い切って食事に誘う。だがその日、急な仕事で早瀬は約束をキャセルせざるを得なくなってしまう。(Glass40~41「葉巻の煙」。ほか、5エピソード収録)

第7巻 マティーニの顔

カクテルコンクールに出場すると決めた川上京子は、師匠の南浩一にコンクールの課題となるマティーニを試飲してほしいと申し出る。だがそれを飲んだ南は、京子のマティーニには「顔がない」と、冷たくつき放す。傷ついた京子は「バー・イーデンホール」の佐々倉溜に愚痴をこぼすと、溜はそんな京子を「バーHell's arms」に連れて行く。そこで、3年目のバーテンダー金城ユリが作る自己主張の強いマティーニを飲み、京子はある事に気づく。(Glass48~49「マティーニの顔」。ほか、4エピソード収録)

第8巻 イーデンホールの幸運

若い頃、名取は「バー・イーデンホール」のオーナー真木裕輔と薪炭屋で丁稚奉公をしていた。成功者となった彼はバーを訪れ、50年前には口をつける事ができなかったという、ミリオンダラーというカクテルを佐々倉溜に注文する。当時、ミリオンダラーを飲んだと名取に自慢していた真木も、バーを訪れ、同じカクテルを注文。貧乏という同族嫌悪から、互いに憎み合うかのように生きて来た二人だったが、一方で自分の分身のようにも思っていたのだ。真木はそんな名取を待つために、今日まで「バー・イーデンホール」を続けて来たのだ。そして、真木は溜に店を閉店すると告げるのだった。(Glass56~58「イーデンホールの幸運」。ほか、4エピソード収録)

第9巻 最初の客

ホテル・カーディナル内に移った「バー・イーデンホール」で接客シミュレーションが行われた。ホテル・カーディナルのメインラウンジ・バーでチーフを務める西沢弘之、コンシェルジュの三谷淳一、部長の神嶋はシングル一杯分しか残っていないマッカランの樽出し原酒を、あえて飲みたいと申し出た。佐々倉溜は料金は頂かないとして、ショット3000円のマッカランを三人に振る舞う。しかし西沢は、採算を無視したサービスは許されないと苦言を呈する。(Glass64「最初の客」。ほか、4エピソード収録)

第10巻 たゆたえども沈まず

東京本社に戻って来た宇崎からCM制作を任された山下次郎だが、起用された歌手・城島ルミと揉めてしまう。宇崎から「バー・イーデンホール」に呼び出された山下は、佐々倉溜が世界一のバーテンダーたる所以は、努力を惜しまないからだと言い聞かされる。宇崎が店を出てしばらくすると、偶然ルミが来店し、二人のあいだに気まずい空気が流れる。山下とルミの音楽の趣味を知る溜が、ジャニス・ジョプリンの曲を流し、彼女のファンである二人は次第に心を通わせる。翌日、山下は宇崎に自分が納得する仕事をするために、CMのプランの変更を申し出る。(Glass75~76「たゆたえども沈まず」。ほか、6エピソード収録)

第11巻 それぞれの転機

中国赴任が決まったサラリーマンの木村哲平は、「バー・イーデンホール」で自分はタイミングやチャンスを逃してばかりいる人間だと弱音を吐く。そんな哲平に佐々倉溜は、二つの国の人が出会うという意味を込めて、楊貴妃というカクテルを出す。こうして溜は哲平を元気づける事に成功するも、自分は入院中の来島泰三のためになにもできない無力さを感じていた。(Glass87「それぞれの転機」。ほか、5エピソード収録)

第12巻 クロスロード

ホテル・カーディナルのメインラウンジ・バーのチーフ西沢弘之と、良好な関係を築いていた川上京子だったが、ここ最近、西沢はホテルのスタンダードなサービスについて、再び京子に口うるさく注意するようになる。そんな中、西沢は苛立ちを募らせていた京子を、「バー・イーデンホール」に誘う。そこで西沢は京子に、メインレストランに異動になったと告げ、ホテルのバーは扉のないクロスロード(交差点)であり、どんな仕事でも10年間は自分の中に扉を作らないようにしていると、静かに語るのだった。(Glass95「クロスロード」。ほか、4エピソード収録)

第13巻 失敗の優しさ

人気歌手・城島ルミと広告会社社員・山下次郎がお忍びで「バー・イーデンホール」を訪れた。しかし、新人バーテンダー和久井翼の発した不注意な一言で、山下とルミの関係が、山下の上司・宇崎、さらにライバル社の会長・嶋岡に露呈してしまう。ルミの担当を外され落ち込む山下は、佐々倉溜から店に呼び出される。そこで彼を待っていた鶴岡から、ブルームーンというカクテルを振る舞われる。そして山下は鶴岡から、宇崎と溜が部下の失敗をカバーすべく、陰で尽力していた事を聞かされる。(Glass99~100「失敗の優しさ」。ほか、5エピソード収録)

第14巻 献杯

師匠である加瀬五朗の四十九日の法要で、佐々倉溜北方に、初めて弟子を持った悩みを打ち明ける。数日後、加瀬を真似て和久井翼に氷を入れないハイボールを作らせた溜は、黙って席を立ち、翼を「バー東山」と「バー・K」に連れて行く。一流のバーテンダーによる加瀬への献杯を見せ、その技術とサービスの深さを教えるのが溜の目的だった。(Glass108~109「献杯」。ほか、4エピソード収録)

第15巻 過去

毎朝新聞のデスク武井徹は、相馬幸司の新党立ち上げについての情報を得ようと「バー・イーデンホール」を訪れるが、佐々倉溜に軽くいなされてしまう。しかし武井は、溜の父親が永田町の妖怪と呼ばれた政治家・佐々倉源一だと突き止め、再び「バー・イーデンホール」に来店。そして溜に、君の手は権力の汚濁によって生まれた時から汚れていると言い放つ。そんな武井に対して溜は、フレンチ95というカクテルを出す。そんな中、渦中の相馬が来店して、酔った勢いで新党決起をほのめかす。スクープに色めきだつ武井だったが、彼を諫めたのは溜だった。相馬は自分を裏切った鬼頭和馬を罠にハメるため、情報操作を目論んでいたのだ。だが、マスコミに蔓延する真実より目先のスクープという風潮の中、武井は本社から左遷を命じられる事になる。(Glass112「秘密」、Glass113「過去」、Glass114「嘘」、Glass115「記憶」。ほか、2エピソード収録)

第16巻 竹鶴・リタの物語

北海道を旅する佐々倉溜は、汽車で知り合った久米ハナとその孫・久米雅夫と共に、ニッカウヰスキー余市蒸溜所を訪れる。この蒸溜所に詳しいハナは、竹鶴政孝と竹鶴リタの恋愛話を交えて蒸溜所を案内する。夫も息子も道楽者であるがゆえに、人知れず苦労して来たハナは、異国の地で強く生き抜いたリタを敬愛しており、結婚が決まった雅夫にウイスキー作りを恋愛に喩えてアドバイスを送る。三人は小高い丘にあるリタと竹鶴の墓前で乾杯し、「バー・YAZAKI」に向かうと、そこには意外な人物達が彼らを待っていた。(Glass125~127「竹鶴・リタの物語」。ほか、6エピソード収録)

第17巻 明日への扉

ホテル・カーディナル内のレストランのシェフを務める山之内が、弟子の岸田を連れて「バー・イーデンホール」を訪れた。岸田はパリの一流店からシェフに指名されたものの、自分に自信がなく、中々その申し出を受け入れる事ができない。お手上げ状態となった山之内は、岸田を溜に託しバーを出て行ってしまう。そこで、溜は自分のような者でも山之内を超えるものを作れると、岸田にブラッディ・ブルというカクテルを差し出す。(Glass128「明日への扉」。ほか、6エピソード収録)

第18巻 バーの宝物

和久井翼は立ち飲み屋の小倉から、バーは古い物、新しい物、借りた物、青い物、その四つを備えると幸運になると教えられた。後日、佐々倉溜と翼は、バーの情報を誰よりも熟知しているという老舗酒卸問屋「柳」を訪ねる。偏屈な柳は溜のカクテルの美味さにうなり、店舗を探す事を約束して、古いボトルを溜に譲る。柳から「椿製氷」を紹介してもらった溜は、椿に見事な氷さばきを見せ、新しいアイスピックを譲られる。だが、椿は「バー皆瀬」で貴重なボトルを割った疑いをかけられたため、店を閉めるというのだ。そこで溜は、椿の疑いを晴らすべく、「バー皆瀬」に客として赴く。(Glass136「バーの宝物-開店準備-」、Glass137「バーの宝物-柳と椿一-」、Glass138「バーの宝物-氷解-」。ほか、6エピソード収録)

第19巻 旅立ち

「バー・イーデンホール R&T」のオープンの日、佐々倉溜はひょんな事から、人気漫画家・山科クラをバイクに乗せ、東京案内をする事になる。19歳のクラは創作の重圧と周囲への不信感から家を逃げ出して来たのだった。そんなクラに溜は、世界中を敵にまわしても、君の味方になるのが自分の仕事だと、彼女をバーに招待する。その後、クラは「バー・イーデンホール R&T」に来店するが、彼女のスクープを狙うカメラマンの桑田に飲酒する場面を激写される。(Glass147「旅立ち」。ほか、4エピソード収録)

第20巻 善い人

片桐有香は5歳の時に鉄道事故で親兄弟を亡くしていた。彼女は仕事で世話になった現場監督と、「バー・イーデンホール R&T」を訪れ、子供の頃にバーでカクテルを飲んだ記憶を語る。バーに来ていたほかの客達により、そこは東京ステーションホテルのバーだと判明。そこでは幼い有香を巡って、親戚の誰が彼女を預かるかという話し合いが行われていたという。そんな辛く孤独な有香にカクテルを出したバーテンダーの気持ちを想像した佐々倉溜は、彼女にシャーリー・テンプルというカクテルを差し出す。そのカクテルを口にした瞬間、有香の記憶の扉が開き、20年前に自分の我儘のせいで両親達が鉄道事故を起こした電車に乗った事を思い出す。(Glass157~158「善い人」。ほか、5エピソード収録)

第21巻 サヨナラの教え

首相の椅子がやっと見えて来た相馬幸司だったが、倒れた母親が故郷の島で死にたいと懇願している事で、その心は揺れていた。しかし、佐々倉溜との会話の中で、本心は既に決まっていた。相馬は直筆の「勧酒」という五言絶句を溜に贈り、最後の一杯を注文。溜は相馬へのはなむけに、アイアンマンというカクテルを差し出す。一方、白石賢は師匠の葛原隆一から突き放された態度を取られ、思い悩んでいた。ダイヤモンドスターホテルの取締役でもある葛原は、ホテル・カーディナルとの合併にあたり、賢の退職を3か月延ばす代わりに自身もホテルを辞めると役員会で発言していたのだ。溜は賢にその事情を説明し、ウイスキーが雑酒と蔑まれた時代を戦って来た葛原にふさわしいと、オールドボトルのVAT69を差し出す。(Glass164~166「サヨナラの教え」。ほか、3エピソード収録)

メディアミックス

TVドラマ

本作『バーテンダー』のTVドラマ版が、2011年2月からテレビ朝日系列「金曜ナイトドラマ」枠で放映された。全8話。脚本は高橋ナツコ、演出は片山修、ゼネラルプロデューサーは横地郁英が担当している。佐々倉溜を相葉雅紀、来島美和を貫地谷しほりが演じている。

登場人物・キャラクター

佐々倉 溜

パリから日本に帰国したバーテンダーの男性で、初登場時は26歳。ヨーロッパの有名なカクテルコンテストで優勝している。その味は繊細さと驚きに満ち、「神のグラス」と呼ばれている。永田町の妖怪と恐れられた政治家・佐々倉源一の次男。一流大学に合格したものの、大学には入学せずに渡仏。ラッツホテルのチーフバーテンダーまで登り詰めたが、自分のせいで一人の客を死なせてしまうという苦い体験から、日本に帰国。渡仏前に「バー・風」でバーテンダー見習いとして働いていた。帰国後、銀座の「バー・ラパン」「バー東山」「バー・イーデンホール」を経て、ホテル・カーディナルの「バー・イーデンホール」に移る。そこで初めて見習いの和久井翼に仕事を教える事になり、「バー・イーデンホール」が閉店した際、翼に背中を押されて独立を決め、「バー・イーデンホール R&T」をオープンさせる。客にとって、これ以上の、そしてこれ以外の一杯はないという一杯を目指し、つねに客と寄り添う姿勢を崩さない。プライベートでは、洗練されたバーテンダーとしての雰囲気は微塵も感じさせず、子供のように無邪気。

来島 美和

ホテル・カーディナルの料飲部に勤めている若い女性。「神のグラス」と呼ばれる佐々倉溜と偶然出会い、バーテンダーの存在を軽視する神嶋部長の考えを改めさせるべく、溜にカクテルを作ってもらう。それからは溜の働く店を頻繁に訪れ、仕事上の悩みを相談するようになる。いつも一言多い気の強い性格ながら、次第に溜に恋心を抱くようになる。実は、ホテル・カーディナルを運営する来島興業の会長・来島泰三の孫娘で、幼い頃に両親を亡くしており、祖父に育てられた。来島美和自身はふつうのOL生活を強く望んでおり、その事情は人事部長しか知らない。仕事には人一倍真剣に取り組む頑張り屋さん。

来島 泰三

日本屈指のホテルグループ来島興業の会長、およびホテル・カーディナルの代表取締役を務める高齢男性で、来島美和の祖父。もともとは横須賀の割烹旅館の四代目で、その手腕で旅館をどんどん拡大させた。だが西洋嫌いのため、これからはアーバンホテルの時代だと指摘した息子と、仲違いしてしまう。その後、息子夫婦が事故死して孫の美和を引き取って育てたという経緯があり、息子の夢だった世界規模のホテルを建てるべく、ホテル・カーディナルのオープンに尽力する。今は亡き、「バー・ラパン」のマスターとは古い友人で、彼が作る酒以外は飲まないと店で偏屈な態度を取り続けていた。だが、佐々倉溜がマスターの真意を汲み取り、かつてのカクテルの味を再現したため、なんとしてでもホテル・カーディナルに溜を引き抜こうと決意する。

神嶋

ホテル・カーディナルの飲料部部長で来島美和の上司。ホテルのバーにとってはバーテンダーなど添え物に過ぎないと考えおり、「バーテンには何の期待もしていない」などとと公言していた。しかし、溜が作った水割りの美味さに感銘を受けたことで、その認識を改める。

葛原 隆一

ホテル・ダイヤモンド・スターの取締役にしてBar・Kのオーナーバーテンダーを務める人物。日本でも有数の腕を持つバーテンダーで、業界内では「ミスター・パーフェクト」の異名で知られている。常に完璧な味を出すことを身上としており、溜の腕を認めつつも、その姿勢や未熟さを度々指摘する。

東山 稔

溜がヘルプとして一時的に務めることになった銀座のバー、「Bar東山」のオーナーバーテンダー。「サービスの東山」とも呼ばれ、銀座界隈では非常に評判が高い。その客に対する姿勢や深い洞察力で、溜に数多くの示唆を与えた。

北方

歌舞伎町のバー「North Wind」のバーテンダーを務める男性。「バー・風」では佐々倉溜の先輩として、バーでの一通りの仕事と、バーは魂の病院であるということを溜に教えた人物。やさぐれた態度を取る偽悪者だが、慈悲の心が深く、ふてくされながらシェーカーを振っていた溜の成長を内心嬉しく思っている。「バー・風」を独立しようとした矢先、加瀬五朗が倒れた事により、本格的なバーをあきらめ、以降は家族のいない加瀬の面倒を見続けて来たという経緯がある。

加瀬 五朗

「バー・風」のオーナー・バーテンダーを務めていた高齢の男性で、佐々倉溜の師匠にあたる。バーにふさわしくない客などおらず、ふさわしくないサービスがあるだけで、常連でも初めてのお客様でもつねにそれが最初で最後の一杯だと思って作るよう、佐々倉溜や北方に教えた人物。かつては知らぬ者がいないほどの名バーテンダーで、口癖は「人はバーテンダーという職業に就くんじゃない、バーテンダーという生き方を選ぶんだ」。帰国した溜が必死で探していたものの、行方知れずとなっており、北方との再会により、長期の入院中である事が判明する。一時退院をした際には、北方が自分の店で「バー・風」を復活させ、多くの客に最後のカクテルを作り、その10日後に息を引き取った。

川上 京子

銀座6丁目の「バー南」でバーテンダー見習いをしている若い女性。バーテンダーを続ける自信がなくなった時、佐々倉溜から投げかけられた言葉を発奮材料として、再びやる気を取り戻す。師匠の南浩一からは、いい意味で弟子の中では一番言う事を聞かないじゃじゃ馬と評されている。のちに、カクテルコンクールでの実力を買われ、ホテル・カーディナルのメインラウンジバーで働く事になる。当初折り合いが悪かったチーフ・バーテンダーの西沢弘之とも、彼独特の優しさに救われた結果、良好な関係を築く。感情の起伏が激しく負けず嫌いで大酒飲みだが、恋愛には奥手で幼なじみの平田賢一を10年間思い続けている。また、「バーHell's arms」のバーテンダー・金城ユリとは、よきライバルの関係。

南 浩一

銀座6丁目にあるBar南のオーナーバーテンダー。笑顔を絶やさない温和な人物で、日本でもトップクラスのバーテンダーとして知られている。葛原隆一の後輩であり、川上京子の師匠でもある。

真木 裕輔

Bar南と同じビルの地下にあるバー・イーデンホールのオーナー。東山稔の紹介で、溜をイーデンホール店長として迎え入れる。バーやバーテンダーに対する理解は薄いようで、溜が来るまでのイーデンホールにはグラスが一種類しか置かれていなかった。

上原

六本木の「バーHell's arms」のオーナーバーテンダーを務める中年の男性。沖縄出身のため、同郷という理由で金城ユリを雇い、バーテンダーとして指導している。オヤジギャグを好む陽気な人物だが、バーテンダーとしては凄腕で、絶品のマティーニを作る。まだ見習いだった佐々倉溜がその噂を聞きつけ、北方に連れられて店にやって来たのが、溜と知り合ったきっかけ。37歳まではエリート銀行員だったが、一人息子がグレて16歳で失踪した事で妻とも離婚した。息子が本当に家族と思っていた暴走族の名前を店名としている。

金城 ユリ

六本木のバー、Hell's Armsに勤める女性バーテンダー。修業を始めてからまだ3年だが、空手の経験者で、並の男なら簡単にあしらえる腕前の持ち主。バーテンダーとしてはまだ未熟だが、勘所はつかんでいるらしく、接客の腕も悪くない。ほぼ同じキャリアの川上京子とは、出会った途端にライバル的な関係となった。

小倉

佐々倉溜が通っている立ち飲み屋のマスターで、溜には「オヤジさん」と呼ばれている。日本一サービスの悪い飲み屋と溜に軽口を叩かれるほど、接客はいささか乱暴気味。溜とは気心が知れた仲で、彼のよき理解者でもある。ちなみに京都大学哲学科卒のインテリで、鋭い洞察力がある。溜は和久井翼が背中を押さなければ独立しなかったと踏んでおり、溜のその高すぎる志は、凡人には理解できないもの悲しさを抱えていると理解している。店はかちどき橋の近くにあり、溜や翼とそのバーテンダーの仲間達が頻繁に訪れている。

アニメ

バーテンダー

銀座にあるバー「イーデンホール」を1人で切り盛りする主人公の佐々倉溜は、お客様に最高のカクテルと癒しを提供するバーテンダー。彼の店にやって来たお客様は、佐々倉溜の手による「神のグラス」に魅了され、そし... 関連ページ:バーテンダー

書誌情報

バーテンダー =Bartender 全4巻 集英社〈集英社文庫〉 完結

第1巻 出会い編 1

(2014年9月発行、 978-4086195119)

第2巻 出会い編 2

(2014年9月発行、 978-4086195126)

第3巻 出会い編 3

(2014年10月発行、 978-4086195133)

第4巻 出会い編 4

(2014年10月発行、 978-4086195140)

バーテンダー6stp 既刊1巻 〈ヤングジャンプコミックス〉 連載中

第1巻

(2017年3月17日発行、 978-4088906010)

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