二日目の酔い子ちゃん

二日目の酔い子ちゃん

中村よいこはグルメ雑誌の敏腕編集者ながら、酒で失敗することも多い。そんなよいこが繰り広げる、楽しい飲みと次の日の出来事をワンセットで描いた二日酔いコメディ。「月刊アクション」2018年9月号から2019年11月号にかけて連載された作品。

正式名称
二日目の酔い子ちゃん
ふりがな
ふつかめのよいこちゃん
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
 
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あらすじ

第1巻

ある朝、自宅のソファで目を覚ました中村よいこは、例によって自分が昨日飲みすぎたことを自覚し、酔いに任せて変なことを書いていないかと慌ててSNSをチェック。特に問題は見受けられず、一安心したよいこは、水を飲もうとキッチンへ向かう。するとそこには、白いご飯に焼き魚、煮物に小鉢と完璧な朝食が用意されていた。混乱しながらもよいこは、なぜこんなことになっているのか、心を落ち着かせて一つ一つ可能性を探っていく。料理ができない自分がこんなものを作れるはずがない。となると、これを作ったのは誰だろうか。怖い考えに行きつきそうになったよいこは、意を決して自宅の捜索を開始する。(第1話。ほか、7エピソード収録)

第2巻

思いがけず仕事が早く終わった中村よいこは、その足でマーさんがマスターを務める行きつけのBAR「やぶれかぶれ」へとやって来た。そこでよいこと話すうちに、マーさんは、店で使うジンを切らしていることに気づく。早い時間ということもあってよいこのほかには客はいなかったため、マーさんはよいこに店番を頼み、ジンを買うために店を離れてしまう。マーさんの帰りを待つあいだ、よいこはカウンターの裏側に回り、ふだんは見ることのできない店員視点での風景を肴にビールを楽しむのだった。だがそんな楽しみもつかの間、その日に限ってなぜか早い時間から客がやって来る。そして、よいこは店員とカンちがいされ、その客から「想い出のモスコミュール」の注文を受けてしまう。同時に、マーさんから戻りが遅くなるという連絡を受けたよいこは、ネットでレシピを確認しながら、見よう見まねでモスコミュールを作ってみることにする。(第10話。ほか、7エピソード収録)

登場人物・キャラクター

中村 よいこ (なかむら よいこ)

グルメ雑誌「月刊ノムクー」編集部で働く女性で、年齢は26歳。額を大きく出したショートボブヘアにしている。明るい性格で誰が相手でも屈託なく会話し、すぐに友達になれる。また、相手が話したいと思っていることを巧みに引き出す聞き上手で、優れた文章構成力も合わせて、編集部では自他ともに認めるエースとなっている。食べることと飲むことが大好きで、酒では特にビールが好き。ただし酒の強さは人並みで、簡単に酔っぱらってはその後の記憶をなくしてしまう。これが理由で寝坊したり電車を乗り過ごしたりと失態を演じることも多く、会社関係の飲み会では、酔ったと見なされるやすぐに同僚の山内や矢沢にタクシーに押し込められ、自宅へと強制送還されている。

編集長

グルメ雑誌「月刊ノムクー」の編集長を務める中年男性で、本名は「湯川」。黒髪を短く刈り込んで口ひげを生やし、眼鏡を掛けている。中村よいこの編集者としての能力を認めており、編集部のエースとして高く評価している。飲み会の席などで、よいこの酒癖に苦言を呈することもあるが、それもすべて酒でダメになってほしくないという親心からくるもの。ちなみに、よいこは知らなかったが、BAR「やぶれかぶれ」に足しげく通っている常連客で、マーさんとは旧知の仲。

山内 (やまうち)

グルメ雑誌「月刊ノムクー」編集部で働く若い女性で、中村よいこの後輩。黒髪をロングヘアにしている。ネットでの情報収集力に優れている。明るく人付き合いが巧みで、仕事をうまく成功に導くよいこのことを非常に尊敬している。ちなみに、会社での飲み会で酒に酔って正体をなくしたよいこを、タクシーに押し込めて家に帰らせるのは山内の役目となっている。酒はふつうに飲めるが、ビールが苦手。

矢沢 (やざわ)

グルメ雑誌「月刊ノムクー」編集部に新人として配属された青年。黒髪ショートヘアの爽やかな容姿をしている。大学生時代に調理師免許を取得しており、舌も確かで食べたものの細かい食材を隠し味に至るまで言い当てることができる。食に関してはコストパフォーマンスも重視しており、チェーン店の餃子であっても安くておいしければ偏見を持たずに素直に絶賛する。また、熊本出身で酒に非常に強く、高校時代は野球部のエースで四番、甲子園でベスト4入りしたこともあるなど、人柄から体力までまったく欠点が見つからない。そのため、時に中村よいこにひがまれて劣等感を抱かれることもあるが、矢沢自身はよいこを尊敬している。中でもよいこの取材の手腕について高く評価し、彼女の指導を受けたいと考えている。のちに、会社での飲み会で酒に酔って正体をなくしたよいこを、タクシーに押し込めて家に帰らせる役目を山内から引き継ぐ。

マーさん

BAR「やぶれかぶれ」で、マスターを務める女性。淡い色のストレートロングヘアで、ニット帽をかぶっている。常連客の中村よいこやリエとは、いっしょにキャンプに行くほど仲がいい。26歳の時に結婚して2年で離婚し、それからは10年ほど一人で生きてきた。料理はあまり得意ではなく、店ではつまみはチョコレートと乾き物しか出していない。一方でカクテル作りには定評があり、モスコミュールからレモンサワーまでなんでも絶品。面倒見がよく、その豊富な人生経験から、よいこやリエの悩みを聞くことも多い。

リエ

中村よいこの親友の女性で、幼稚園の先生として働いている。年齢は26歳。ぱっつん前髪の黒髪セミロングボブで、眼鏡を掛けている。よいことは同郷で、学生時代からの付き合い。当時から幼稚園の先生になることを夢見て、ピアノの練習に明け暮れていた。ただし現在は、過酷な業務や保護者の突き上げにより、日々疲れ果てている。いい男を見つけて早く結婚したいと願っており、ヒマを見つけては合コンでの男あさりに余念がない。

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