作品の概要
基本情報
MAAM、サンドロビッチ・ヤバ子の代表作の一つで、二人がタッグを組んだ最初の連載作品。サンドロビッチ・ヤバ子が原作を務める代表作『ケンガンアシュラ』と世界観を共有している。
要旨と舞台設定
現代日本の高校を舞台に、食べることが大好きな女子高校生の紗倉ひびきが、スポーツジムでダイエットに励む物語。友人の一言をきっかけにダイエットを決意したひびきは、文武両道の令嬢で筋肉フェチの同級生、奏流院朱美や、謎めいた爽やかイケメントレーナーの街雄鳴造らが在籍するシルバーマンジムに入会する。
ストーリー展開
ひびきはトレーニング仲間の朱美との友情を深めながら、さまざまなトレーニングマシンや筋力トレーニングの基礎知識、正しいフォーム、さらには栄養学を習得していく。街雄をはじめとする個性的なトレーナーたちの指導により、ひびきは徐々に筋力トレーニングの奥深さを理解し、当初のダイエット目的から本格的な肉体改造への関心を抱くようになっていく。また、ボクシングやプロレスなどの格闘技の要素も取り入れられ、登場人物たちの成長が描かれる。
ジャンル的特徴と位置づけ
本作は、実際のトレーニング方法や栄養学の知識を詳細に解説する教育的要素を持つスポーツ漫画。登場人物たちの極端な筋肉描写や誇張された身体能力の表現によるコメディ要素を交えながら、プロテインの摂取方法や効果的なダイエット手法などの専門知識を楽しく学べる構成になっている。
作品固有の表現技法と特徴
作中では、実在するトレーニングマシンや筋力トレーニングの理論が正確に描写され、具体的な方法が紹介されている。また、解説パートでは筋力トレーニングの専門用語や理論がわかりやすく説明され、実践的なトレーニング情報が提供されている。
世界観の構築と設定
世界設定として、現代日本の高校生活とスポーツジムでの日常が描かれ、実在するトレーニング器具や栄養補助食品が登場する。また、ジムでのトレーニング文化や筋力トレーニングに関する専門知識が物語の基盤となっており、現実的なフィットネス理論に基づいた設定が構築されている。さらに、『ケンガンアシュラ』と世界観を共有しているため、同作のキャラクターがカメオ出演することもある。
連載状況
小学館「裏サンデー」および「マンガワン」2016年8月5日から連載。
メディアミックス情報
テレビアニメ
第1期:2019年7月から9月まで放送。AT-X、TOKYO MXほかにて放送。キャストは紗倉ひびきをファイルーズあい、奏流院朱美を雨宮天、上原彩也香を石上静香が演じる。
あらすじ
食べ歩きを趣味としている皇桜女学院2年生の紗倉ひびきは、ある日、友人の上原彩也香から太り気味ではないかと指摘を受けたため、ダイエットを決意する。当初は自己流でランニングや筋トレをしていたひびきだったが、1人ではなかなかやる気が持続しない。そこでひびきは、思い切って地元の駅前にある「シルバーマンジム」首括町支部の見学に訪れる。
しかしそこは彼女が思い描いていたようなスポーツクラブではなく、現役ボディビルダーとプロ格闘家の巣窟であった。そのあまりにもハードすぎる練習風景を見て、ひびきは入会せずに帰ろうとするものの、爽やかイケメンジムトレーナーの街雄鳴造を一目見て、あっさりと入会を決めてしまう。こうして、ひびきたちのトレーニング生活が幕を開けるのであった。
登場人物・キャラクター
紗倉 ひびき (さくら ひびき)
皇桜女学院2年の女子高校生。食べ歩きを趣味としている。金色のロングヘアで、友人のセリフに何かと鋭いツッコミを入れる癖がある。上原彩也香とは親友で、そろって「超」が付くほどの映画マニア。ある日、彩也香から太ったのではないかと言われる。それ以来、自分の体型を気にし始め、地元の駅前にある「シルバーマンジム」首括町支部に入会して、日々ダイエットのためのトレーニングに明け暮れている。 当初は、「シルバーマンジム」を見学した際に出会った、同じ学校に通う奏流院朱美に苦手意識を持っていたものの、同時期に入会した縁もあり、のちに互いを下の名前で呼び合うほどに打ち解ける。
奏流院 朱美 (そうりゅういん あけみ)
皇桜女学院2年の女子高校生。文武両道、容姿端麗、成績優秀なうえに、1年生の時から生徒会長を務める、非の打ちどころのない人物。非常に高いカリスマ性の持ち主でもあり、実家は「超」が付くほどの金持ちというお嬢様でもある。普段はおしとやかな優等生然として振る舞っているが、実は紗倉ひびきも引くほどの重度の筋肉フェチ。筋肉やトレーニングに関する知識を豊富に持つ。 ひびきと同時期に「シルバーマンジム」首括町支部に入会し、のちに互いを下の名前で呼び合うほどに打ち解ける。ちなみに筋肉フェチな性格は姉譲りで、「シルバーマンジム」に入会する以前から、いくつかのトレーニングジムを転々としていたと語っている。
上原 彩也香 (うえはら あやか)
皇桜女学院2年の女子高校生。髪をお団子にまとめている。紗倉ひびきとは、高校で同じクラスになってからの付き合い。ひびきと同様に「超」が付くほどの映画マニアということもあり、現在では親友となっている。実家はボクシングの世界チャンピオンが在籍する「光栄ボクシングジム」であり、たびたび家の手伝いと称して、門下生のトレーニングに付き合っている。 元プロボクサーである父親に、ボクシングを無理やり習わされたと語っている。その卓越した身体捌きや常軌を逸したトレーニング方法は、ひびきも引いてしまうほど。
立花 里美 (たちばな さとみ)
紗倉ひびきたちが通う皇桜女学院で、世界史を担当する女性教師。年齢は29歳で、独身。実は人気コスプレイヤー「百合亞リコ」としての顔も持つ。夏の大型イベントに向けて減量を考えていたところ、同僚の紹介で「シルバーマンジム」首括町支部に通うこととなった。職場である学校から「シルバーマンジム」までの距離が近かったため、同僚や生徒に知られることを恐れて、最初は見学だけで済ませる予定だった。 ところが、爽やかイケメントレーナーの街雄鳴造を見て、即座に入会することとなった。ちなみにコスプレ趣味があることを隠すため、妙な言動を取ることがある。そのせいで、ひびきたちからはBL好きなオタクという誤解を受けている。
ジーナ・ボイド (じーなぼいど)
ロシア出身の留学生の女性。年齢は17歳。日本のアームレスリング大会に出場するため、「シルバーマンジム」のモスクワ支部から、はるばる紗倉ひびきたちが通う首括町支部を訪れた。まだ若いながらも、モスクワ町内アームレスリング大会で5位入賞を果たす実力派。だが、日本のアームレスリング大会でひびきと対決して惨敗し、それ以来、ひびきをライバル視。 リベンジのため、日々トレーニングに燃えている。
街雄 鳴造 (まちお なるぞう)
「シルバーマンジム」首括町支部でトレーナーを務める青年。爽やかなイケメンで、紗倉ひびきや立花里美が一目惚れしてしまうほど。トレーナーとして、ひびきたちのトレーニングをサポートしている。ちなみに、首から下は顔に不似合いなほどの筋肉質な肉体となっている。トレーニングの解説の最中、得意なポージングを見せて、たびたび衣服を破り散らかしている。
上原 ナナ (うえはら なな)
上原彩也香の姉。実家の「光栄ボクシングジム」の運営を手伝っている。家に遊びに来た紗倉ひびきに、気まぐれでサンドバッグを殴らせ、ひびきの意外なボクシングの才能を引き出すきっかけにもなった人物。ひびきの才能を高く買っており、それ以来、何かとプロボクサーとして世界を目指さないかと勧誘している。ちなみに街雄鳴造とは同学年で、小学校から高校まで同じ学校に通っていた。
場所
シルバーマンジム
紗倉ひびきたちが日々通っているトレーニングジム。世界でも屈指の設備を誇り、現役ボディビルダーやプロの格闘家が多く在籍している。ひびきたちが通っているトレーニングジム以外にも、いくつかの支部が存在する。ちなみに、ひびきたちが通うジムが首括町支部で、ロシア人留学生のジーナ・ボイドが在籍していたのは、モスクワ支部となっている。
光栄ボクシングジム
上原彩也香、上原ナナ姉妹の実家が経営しているボクシングジム。世界チャンピオンも多く在籍している名門中の名門として知られ、指導はかなりのスパルタぶり。トレーニング方法も、身体にかなりの負荷がかかるものを多く取り入れており、ジム通いをしている紗倉ひびきも驚くほど厳しいものとなっている。
クレジット
- 原作
書誌情報
ダンベル何キロ持てる? 20巻 小学館〈裏少年サンデーコミックス〉
第1巻
(2016-12-19発行、978-4091274663)
第2巻
(2017-06-12発行、978-4091276322)
第3巻
(2017-12-12発行、978-4091280503)
第4巻
(2018-04-12発行、978-4091282668)
第5巻
(2018-10-19発行、978-4091286741)
第6巻
(2019-01-18発行、978-4091287564)
第7巻
(2019-06-19発行、978-4091292384)
第8巻
(2019-08-08発行、978-4091293756)
第9巻
(2020-04-10発行、978-4098500925)
第10巻
(2020-08-12発行、978-4098502196)
第11巻
(2021-01-19発行、978-4098504367)
第12巻
(2021-04-12発行、978-4098505005)
第13巻
(2021-08-11発行、978-4098506651)
第14巻
(2021-12-10発行、978-4098508303)
第15巻
(2022-05-18発行、978-4098511099)
第16巻
(2022-07-19発行、978-4098511990)
第17巻
(2022-12-19発行、978-4098514519)
第18巻
(2023-04-12発行、978-4098520022)
第19巻
(2023-09-19発行、978-4098528325)
第20巻
(2024-08-19発行、978-4098535286)







