暗殺教室

暗殺教室

月の7割を破壊し、地球の破壊を宣言した謎の生物・殺せんせー。何故か中学校のクラスなら担任してもいいと申し出た殺せんせーと、法外な報酬を狙って殺せんせー暗殺を狙う生徒たちとの奇妙な交流を描く。暗殺を通じて生徒たちが大事なことを学んでいく、ブラックな要素を持った学園コメディ作品。

正式名称
暗殺教室
ふりがな
あんさつきょうしつ
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
レーベル
ジャンプコミックス(集英社)
巻数
全21巻完結
関連商品
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世界観

月を破壊した超破壊生物殺せんせーの存在は一般には隠されており、彼が「次の年の3月に地球を爆破する」と宣言していることについては最重要国家機密で、3年E組など一部の関係者を除いては各国のトップクラスしか知らない。

殺せんせーの存在が明らかになり、パニックが起きることを恐れた各国首脳陣は、秘密裏に「暗殺」することを決定。その首に多額の賞金をかけた。暗殺の成功報酬は、当初は百億円だったが、のちに「団体で暗殺した場合に限る」という条件付きで三百億円にアップしている。

そんな殺せんせー3年E組の担任になることを日本政府が許可した理由は、1つめは監視が楽になるため、2つめは3年E組の生徒による暗殺が可能と考えたためである。殺せんせー自身も3年E組による暗殺を容認しており、「テストの点が良ければハンデを与える」といったように、生徒を発憤させるために暗殺をエサに使うこともある。3年E組の生徒の安全は殺せんせーによって保証されており、暗殺が成功した暁には報酬として百億円が約束されている。ただし、殺せんせーに関する一切は家族や友人にも秘密で、3年E組を抜けるなどの理由で暗殺から手を引く場合は、記憶を消去されることになっている。3年E組の生徒に使用が許されているのは、国が開発した対先生用特殊弾とナイフ。これらは人体には無害で、殺せんせーにのみ効果を発揮する。また、防衛省所属の烏間惟臣が体育教師として生徒たちの暗殺技術面のサポートをしている。

殺せんせーが教師として赴任した椚ヶ丘中学校は、有数の進学校として知られている。学内では理事長浅野學峯の教育方針により、学力による差別が公然と行われており、勉強についていけなかった者、または素行に問題ありとされた者は通称エンドのE組に送られる。E組の生徒は山の上にある隔離教室に通わされ、付属校への進学や修学旅行の交通手段など、あらゆる面で差別される。一応、定期テストで学年50位内に入り、元の担任にクラス復帰の許可をもらえばE組から抜け出すことはできるが、この条件をクリアできる者はなかなかいない。

作品が描かれた背景

本作が始まった2012年、東京スカイツリー完成など明るいニュースはあったものの、社会全体には前年に起きた東日本大震災の影響がまだ色濃く残っていた。掲載誌である「週刊少年ジャンプ」では、この年『ハイキュー!!』『食戟のソーマ』といった人気作品が連載を開始している。

作品構成

3年E組の生徒たちが、殺せんせーの暗殺を通して成長していくというのが大まかなストーリー。暗殺のリミットである3月までの約1年間を、時系列に沿って描いている。学園モノということで、修学旅行など一部の例外をのぞき、校内が舞台となっている。「暗殺」がキーワードということでバトルシーンも多いが、殺せんせーが展開する独自の教育論や、生徒たちの心の問題の解決など「教育漫画」としての一面もある。

ギャグは多いが、前作『魔人探偵脳噛ネウロ』で見られた時事ネタ系はほとんど見受けられない。その理由について作者の松井優征は、「テレビの衰退によって、皆がわかるネタが減ったため」と語っている。

ら抜き言葉など、文法上正しくないとされる言葉遣いも見受けられるが、これは「たとえ誤用だったり乱れたりしていても、現代で一般的に使われる、伝わりやすい言葉遣いを優先して使う」という作者の考えによるもの。

あらすじ

椚ヶ丘中学校の落ちこぼれクラス、3年E組の担任を務めるのは月の7割を破壊した謎の生物。殺せんせーと生徒たちから呼ばれるこの謎の生物が、3年E組の担任ならやってもいいと申し出た結果生まれた状況だった。「次の年の3月に地球を破壊する」と宣言した殺せんせーを抹殺するため、政府は3年E組の生徒に殺せんせーの暗殺を依頼。その成功報酬として百億円を約束する。こうして生徒が担任の先生を標的として狙う、奇妙な1年間が始まった。

暗殺教室』と『魔人探偵脳噛ネウロ』の関係性

魔人探偵脳噛ネウロ』に登場した右妻鷹之丞が、本作でも同じ総理大臣役で登場している。ただし、本作と『魔人探偵脳噛ネウロ』の関連については明言されていない。

メディアミックス

TVアニメ

2015年、フジテレビにて放送開始。監督に『人類は衰退しました』や『Persona4 the ANIMATION』で知られる岸誠二、制作を『真剣で私に恋しなさい!!』や『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生THE ANIMATION』を手がけたLercheが担当している。第1期(全22話)では、潮田渚が過保護な母親と対決する「渚の時間」(原作:第114話)までがアニメ化された。第2期の制作も決定している。

映画

2014年、「Hey!Say!JUMP」の山田涼介主演で映画化。殺せんせーの声を「嵐」の二宮和也が務めた。監督は大ヒット作『海猿』のメガホンをとった羽住英一郎。興行収入27億、動員数200万人を越す大ヒットとなり、2016年に続編となる『卒業編』の公開が決定している。なお、この『卒業編』では原作者である松井優征が脚本を含めた作品監修に参加している。

ゲーム

2015年、バンダイナムコゲームスよりニンテンドー3DS用ソフト『暗殺教室 殺せんせー大包囲網!!』が発売。ジャンルは「コミカルアサシンアクション」。プレイヤーは3年E組の生徒となり、クラスメイトたちと共にさまざまなミッションをこなしながらストーリーを進めていく。スマートフォンアプリとしては、3人のキャラクターでターゲットを囲い込んで倒す『暗殺教室 囲い込みの時間』(バンダイナムコゲームス)がある。

その他の書籍

関連書籍として、『暗殺教室 殺たん』『暗殺教室 殺たん 基礎単語でわかる熟語の時間』(原作:松井優征、小説:久麻當郎)が出版された。「殺せんせーが書いた英単語張」という設定で、英単語が『暗殺教室』のイラストを交えて紹介されている。原作者の松井優征は、本書について「学習本は『暗殺教室』の連載が始まった当初からどうしても出したかった悲願だった」と語っている。またリアル脱出ゲームとのコラボ企画イベント、「暗殺教室からの脱出」も開催された。参加者が3年E組の生徒となり、謎の殺し屋が仕掛けた謎を解いて教室から脱出するという内容で、東京をはじめ全国5都市で開催された。

社会に与えた影響

連載開始直後から話題となり、第1巻発売後、約2年弱で累計発行部数1000万部超を達成。これはコミックスとしては、異例の売れ行きだった。

登場人物・キャラクター

殺せんせー (ころせんせー)

本名は不明だが、殺せない先生という意味で生徒の茅野カエデが名づけた。タコに近い見た目で、過去は不明だが宇宙人ではなく地球生まれ。月の7割を破壊し永遠に三日月しか見られない状態にした後、1年後の3月に地球も破壊すると宣言。だが、それまでの間、椚ヶ丘中学校3年E組の担任ならやってもいいと日本政府に申し入れ、着任した。 マッハ20の速度で移動し、服の中からはぬめりのある触手が何本も出てくる。通常兵器はまったく効果がなく、特殊な材質でできた暗殺専用のナイフや弾でないとダメージを与えられない。地球の破壊を企む謎の生物であるが、体育以外の全教科を教える授業内容は非常に分かりやすいと生徒たちから評判。 女性のグラビア雑誌や巨乳が好き。弱点は水で、ネクタイの真下には急所の心臓がある。

塩田 渚 (しおた なぎさ)

3年E組の一員で、人当たりのよい草食系の男子生徒。女装すると美少女に見えるほど中性的だが、本人は女装を嫌がっている。暗殺者であるビッチ先生に気付かれないほど気配を消すことが可能。逆に他人を威嚇できるほどの殺気を放つこともでき、実は暗殺者の才能をクラスの誰よりも持っている。 それを見抜いたビッチ先生の師匠に、暗殺者としての必殺技を教え込まれたことも。

茅野 カエデ (かやの かえで)

3年E組の女子生徒。椚ヶ丘中学校には3年時に転入してきた転校生。塩田渚と仲が良く、修学旅行でも同じ班で行動した。貧乳を気にしており、自分と正反対の巨乳の女性には強く対抗心を燃やす。暗殺では基本的にサポート役だが、自分の好物であるプリンを使った暗殺計画ではリーダーとなって巨大プリンを制作。 プリンに対する深い知識を暗殺に生かそうとした。

赤羽 業 (あかばね かるま)

3年E組の一員だが、暴力事件を起こして停学を受けていたため、クラスに復帰したのは殺せんせー赴任の少し後だった。人を食ったような性格で、いたずら好き。学力や身体能力も非常に高く、策を巡らせて殺せんせーに初めてダメージを与えた。プロの暗殺者との1対1の対戦でも、勝利を収める。 塩田渚とは1年次、2年次とも同じクラスだった。

寺坂 竜馬 (てらさか りょうま)

3年E組の一員。性格は直情的で、カルマは単純バカと評している。体格がよく、体力は自他共に認めるレベル。当初は殺せんせー暗殺に消極的であり、クラスで浮いた存在だった。そこをシロに突かれてクラスメイトを裏切り、巻き込まれる形で暗殺を企むもシロの真意に気付き中止。以降はクラスになじみ始める。 同じくシロに利用されたイトナを保護し、イトナがクラスにやってきた後は自分のグループに招き入れた。

堀部 糸成 (ほりべ いとな)

殺せんせー暗殺のため3年E組に転入してきた転校生。シロによって殺せんせーと同じ触手を頭部に埋め込まれている。シロのサポートのもと、同じ触手を持つため兄と呼びつつ殺せんせーを暗殺しようとした。しかし失敗を重ねたことでシロに見捨てられ暴走。力と強さへの執着を捨てることで触手を殺せんせーに取り除かれ、普通の生徒となった。 実家は電子機器を扱う町工場だったため、電子工作が得意。3年E組では寺坂竜馬のグループに所属している。

磯貝 悠馬 (いそがい ゆうま)

3年E組のクラス委員長。品行方正で周囲からの信頼も厚いイケメン。ナイフ術でもクラス男子1位の成績を誇るなど、身体能力も高い。誰もが認めるクラスのまとめ役だが、唯一、実家が貧乏なことが欠点。夏祭りで大量にすくった金魚を家の食事に使おうとしたりと、周囲を驚かせる行動を見せる時がある。

岡島 大河 (おかじま たいが)

3年E組の一員。坊主頭が特徴で、写真撮影を趣味とする。エロに熱い情熱を燃やしており、同じく巨乳好きな殺せんせーの趣味を把握し、グラビア雑誌などを使ったトラップを考案した。ナイフ術では木村正義と並んでクラス男子4位。

木村 正義 (きむら じゃすてぃす)

3年E組の男子生徒。クラス一の俊足を誇る。ナイフ術では岡島大河と並んでクラス男子4位。両親は警察官。名前は「まさよし」ではなく「じゃすてぃす」と読む。ただし本人は気に入らないどころか恥ずかしいと思っており、周囲には「まさよし」と呼ぶよう頼んでいる。

杉野 友人 (すぎの ともひと)

『暗殺教室』の登場人物で、3年E組の一員。かつて野球部に所属しエースピッチャーを務めていた。球速はあまり早くないが、カーブとスライダーとチェンジアップを得意としている。野球の経験を生かし、球技大会では3年E組男子生徒を引っ張る存在として活躍した。運動神経の高さからか、ナイフ術ではクラス男子3位。野球のほかにイラストも得意としている。 塩田渚の親友。

菅谷 創介 (すがや そうすけ)

3年E組の一員。美術に秀でており、暗殺では迷彩などで技術を発揮しサポートを行う。変装グッズの制作もお手の物で、三者面談に臨む殺せんせーを烏間惟臣に似た姿に仕立て上げた。教師生徒を問わずその能力は重宝されている。

竹林 孝太郎 (たけばやし こうたろう)

3年E組の一員。実家は病院で、東大医学部に通う兄が2人いる。家ではできそこないとして扱われており、3年E組でも暗殺の技術で他生徒に届かなかったため、学園理事長の誘いに乗って一度は3年E組を脱出。しかし自分の意志で、3年E組に戻ることを選んだ。クラス復帰後は爆発物の使用責任者に自ら名乗りを上げたりと、頭脳面で暗殺をサポート。 クラスから浮いている寺坂竜馬はあまり好きではなかったが、寺坂がなじむようになってからは一緒にメイド喫茶に行くなど仲を深めている。

千葉 龍之介 (ちば りゅうのすけ)

3年E組の一員。寡黙な性格で、目が隠れるほどに垂らした前髪がトレードマーク。射撃の精度はクラス男子1位で、女子1位の速水凛香とともに狙撃を行うことが多い。殺せんせーや他生徒のサポートを受け、本職の暗殺者を射撃で追い込んだこともある。

前原 陽斗 (まえはら ひろと)

3年E組の一員。磯貝悠馬とは幼なじみであり親友。ルックスが良くスポーツ万能なためモテるが、自他共に認める女癖の悪さを持つ。付き合っていた女子生徒から、3年E組に送られたことでひどい別れ方をされた過去の持ち主。ナイフ術はクラス男子2位。

三村 航輝 (みむら こうき)

3年E組の一員。映像編集を得意とし、殺せんせーの恥ずかしい姿をまとめた映像を作ることで精神的ダメージを与え、暗殺をサポートした。趣味は校舎裏でこっそり弾いているエアギターだが、殺せんせーをはじめ周囲にはバレている。

村松 拓哉 (むらまつ たくや)

3年E組の一員で寺坂竜馬のグループに所属する。実家は味が非常にまずいラーメン屋。実家の店を立て直して繁盛店にすることを将来の夢としている。料理の腕はかなりのもので、文化祭の出し物など食事面でクラスに貢献した。

吉田 大成 (よしだ たいせい)

3年E組の一員で寺坂竜馬のグループに所属する。ドレッドヘアが特徴だが、そのワイルドな外見は中学デビューで実行したもの。バイクが好きで、実家であるバイク屋の敷地内やサーキットで乗り回している。そのためメカには強い。

奥田 愛美 (おくだ まなみ)

3年E組の一員。眼鏡と三つ編みの外見にたがわず、大人しく引っ込み思案な性格。科学に強く、1人で劇薬を作れるほどに精通している。その技術で怪しげな薬も作れそうと感じたカルマから一目置かれた。しかし周囲はカルマのいたずらがエスカレートしそうなため、絶対にくっつけたくないと考えている。 修学旅行では塩田渚、杉野友人、カルマ、茅野カエデ、神埼有希子と同じ班になり行動した。

神埼 有希子 (かんざき ゆきこ)

3年E組の一員。クラスのマドンナ的存在で、真面目でおしとやかな性格。美人ではあるが、修学旅行では不良グループに絡まれて拉致されるなど運は悪い。厳しい父親に抑圧された影響で、過去には恰好を変えてゲームセンターに通うなど、名門校に通う自分の肩書から外れようとし、遊び回っていた。 殺せんせーの影響を受け、肩書に振り回されず自分のしたいことをはっきり言う、芯の強さを身につける。

片岡 メグ (かたおか めぐ)

3年E組の一員でありクラス委員長。男子顔負けの体格と頼れる性格で、クラスを引っ張っている。夢はお姫様抱っこされることと乙女な一面も。だが普段のイメージからお姫様抱っこする側だと周囲には思われている。泳ぎを教えていた友人が溺れかけたことを負い目に感じ、その友人を甘やかしていた。殺せんせーの説得により友人を突き放す選択をする。

岡野 ひなた (おかの ひなた)

3年E組の一員。元体操部で抜群の身体能力を誇り、暗殺にも積極的に取り組む。ナイフ術でも片岡メグに並んでクラス女子1位の実力を誇る。

倉橋陽 菜乃 (くらはし ひなの)

3年E組の一員。天真爛漫な性格をしており、生き物好きで昆虫から動物まで生物全般の幅広い知識を持つ。その知識を生かして、イルカを使っての暗殺を実行しようとした。将来の夢は動物学者になること。

中村 莉桜 (なかむら りお)

3年E組の一員。金髪ロングの外見とは裏腹に、性格は少しセクハラ親父が入っている。カルマとともに塩田渚に女装を勧めて面白がることも多い。小学生時代は天才と呼ばれるほど成績が良かったが、それが原因で周囲から浮いため素行の悪い行動を続けていたところ、すっかり成績が落ちてしまった。 それでも英語の成績は校内中でもトップクラス。

速水 凛香 (はやみ りんか)

3年E組の一員。射撃の精度ではクラス女子1位。男子1位の千葉龍之介とともに、狙撃のエキスパートとして暗殺に取り組む。芯の強い性格であるため周囲への対応はキツめだが、それをツンデレだとして好意的に捉えている男子生徒も多い。当初はセミロングだったが、球技大会以降は後ろで2つに束ねる髪型にイメージチェンジした。

原 寿美鈴 (はら すみれ)

3年E組の一員。時に寺坂竜馬さえも脅かすほどの迫力を持った、ふくよかな体型をしている。自称「動けるデブ」。非常に食欲旺盛で、体育祭のパン食い競争では、パンは飲み物だと言い放ち、一瞬で食べきった。得意分野は料理だが、実はクラス女子2位の射撃の腕前も持っている。

狭間 綺羅々 (はざま きらら)

3年E組の一員。寺坂竜馬のグループに所属する唯一の女子生徒で、当初は殺せんせーの暗殺には非協力的だった。明るそうな名前とは裏腹にネガティブな発言を好む。幼いころは「ミス肝試し日本代表」というあだ名を周囲からつけられていた。

不破 優月 (ふわ ゆづき)

3年E組の一員。少年漫画を読むことが趣味で、特に推理ものを好んでいる。その影響から、卓越した推理力でクラスを危機に陥れた外部の人物の正体を見破ったことも。週刊少年ジャンプだけでなく、ライバル誌の週刊少年マガジンや週刊少年サンデーなどもチェックしている様子。作者の前作『魔人探偵脳噛ネウロ』をさりげなく宣伝するなど、メタ発言も多い。

矢田 桃花 (やだ とうか)

3年E組の一員。ポニーテールとEカップの巨乳がトレードマーク。巨乳に対抗心を燃やす茅野カエデから、その技術や努力が認められ巨乳ながら憎悪対象から唯一外された。交渉術などを将来に活かせる技術だと考え、ビッチ先生から積極的に学ぶ。病弱な弟がいる。

烏間 惟臣 (からすま ただおみ)

防衛省臨時特務部に所属する男性自衛官で、殺せんせーの監視と暗殺実現のため3年E組に出入りする。対外的には3年E組の副担任であり、担当科目は体育。戦闘能力は殺せんせーには遠く及ばないものの人間としては非常に高く、象を気絶させるガスを吸っても体が動かせるほどにタフ。かなりの堅物であるため周囲には冷たい印象を持たれがちだが、生徒の安全を第一に考え、必要とあらば政府にかけ合う優しさを持つ。 そのため、生徒からは頼れる指導者として信頼されている。恋愛については超がつくほどの鈍感で、ビッチ先生からの好意にもなかなか気付かなかった。

イリ―ナ・イェラビッチ

殺せんせー暗殺のため英語教師として3年E組に送り込まれた暗殺者。自他共に認める美貌とプロポーションを利用し、色仕掛けやハニートラップで対象者を暗殺することを得意とする。どんな相手であってもコミュニケーションが取れるよう、日本語含め10ヶ国の言語をマスターしている。もともとは民族紛争が激化する国で両親を失った孤児。 暗殺を生業とする世界から身を移し、3年E組の生徒たちと触れ合うことで豊かな感情を気付かないうちに身につける。烏間惟臣に恋愛感情を抱いておりアタックを仕掛けるが、烏間があまりにも鈍感なためほとんどが空振りに終わった。

シロ

全身を白装束で包んだ人物で、その正体は不明だが殺せんせーに強い憎悪を抱き、暗殺をもくろんでいる。クラスから浮いていた寺坂竜馬を丸めこんで殺せんせー暗殺を決行したり、イトナに殺せんせーと同じ触手を埋め込んで手駒としたりと、行う手段は非情かつ冷酷。失敗したと見るやすぐに撤収するほど見切りも早い。 殺せんせーとは因縁があるようで、ネクタイの真下にある殺せんせーの致命的な弱点を誰よりも早く知っていた。

集団・組織

椚ヶ丘中学校 (くぬぎがおかちゅうがっこう)

『暗殺教室』に登場する中学校。東京都内にある私立中学校で、進学校として知られている。3年生になると3年E組という特別強化クラスが用意されるが、強化とは名ばかりで実際は素行不良な生徒や、成績が著しく悪い生徒を集めた落ちこぼれのクラス。このクラスには落ちたくないと生徒に思わせることで、努力を呼び覚ます特殊な教育システムを採用している。

その他キーワード

自律思考固定砲台 (じりつしこうこていほうだい)

『暗殺教室』に登場する兵器。3年E組の一員。対殺せんせー用の秘密兵器として、ノルウェーから送り込まれた。人工知能が搭載されており、立方体型のボディに取り付けられたモニターに美少女の顔が映し出され、人間と同じように会話できる。当初は周囲の迷惑も顧みず殺せんせー暗殺だけを目的として攻撃を仕掛けていた。 だが、殺せんせーの説得と改造により、クラスメイトと協力しながらの暗殺を目指し始める。

3年E組 (さんねんいーくみ)

『暗殺教室』に登場するクラス。椚ヶ丘中学校の特別強化クラスと銘打たれてはいるが、実態は素行不良の生徒や学力が劣る生徒を集めた落ちこぼれのクラス。他のクラスからは徹底して差別されている。学ぶ場所は本校舎から1kmも離れた山の中にある旧校舎、部活動は一切禁止、他クラスの生徒がE組生徒をどれだけないがしろに扱っても教師からはお咎めなし。 現在の担任は殺せんせーだが、殺せんせーは存在自体が機密扱いであるため対外的には烏間惟臣が担任ということになっている。

書誌情報

暗殺教室 全21巻 集英社〈ジャンプコミックス〉

第1巻

(2012-11-02発行、 978-4088705965)

第2巻

(2012-12-28発行、 978-4088706047)

第3巻

(2013-03-04発行、 978-4088706337)

第4巻

(2013-05-02発行、 978-4088706672)

第5巻

(2013-07-04発行、 978-4088707693)

第6巻

(2013-10-04発行、 978-4088708218)

第7巻

(2013-12-27発行、 978-4088708546)

第8巻

(2014-03-04発行、 978-4088800288)

第9巻

(2014-05-02発行、 978-4088800592)

第10巻

(2014-07-04発行、 978-4088801377)

第11巻

(2014-10-03発行、 978-4088801940)

第12巻

(2014-12-27発行、 978-4088802237)

第13巻

(2015-03-04発行、 978-4088803173)

第14巻

(2015-05-01発行、 978-4088803548)

第15巻

(2015-07-03発行、 978-4088804255)

第16巻

(2015-10-03発行、 978-4088804859)

第17巻

(2015-12-28発行、 978-4088805818)

第18巻

(2016-03-04発行、 978-4088806273)

第19巻

(2016-04-04発行、 978-4088806518)

第20巻

(2016-06-03発行、 978-4088806860)

第21巻

(2016-07-04発行、 978-4088807270)

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