ダーリン・イン・ザ・フランキス

ダーリン・イン・ザ・フランキス

TVアニメ『ダーリン・イン・ザ・フランキス』のコミカライズ作品。巨大移動要塞都市を舞台に、謎の巨大生物、叫竜に挑むヒロとゼロツーの戦いや恋愛を描く。「少年ジャンプ+」で2018年1月より連載の作品。

正式名称
ダーリン・イン・ザ・フランキス
ふりがな
だーりん いん ざ ふらんきす
原作者
Code
漫画
ジャンル
その他SF・ファンタジー
関連商品
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あらすじ

第1巻

燃料資源の採掘によって環境破壊が進み、荒廃した世界。人類は巨大移動要塞都市に住居を移すが、謎の生命体、叫竜によって平和が脅かされていた。叫竜に対抗するため、人類は「フランクス」を開発し、そのパイロット「パラサイト」を育成していた。そんな中、パラサイト候補の一人だったヒロは、接続実験に失敗してフランクスとの同調力を失い、落第してしまう。パラサイトになれなかった自分に価値を見出せず、意気消沈する中、ヒロは謎の少女、ゼロツーと出会う。ゼロツーはエリートのパラサイトであると同時に、叫竜の血を引く少女でもあった。そんなゼロツーには、いっしょに戦うと3度目の出撃でパートナーが必ず死ぬという、「パートナー殺し」の不穏な噂があった。後日、イチゴ達が第13都市部隊の入隊式に出る中、育成所への帰還が決まったヒロはプラント船を待っていたが、第13都市に向かって進撃する叫竜が出現。ヒロが仲間を心配する中、ゼロツーは一人で「ストレリチア」に乗って出撃。ゼロツーを放っておけないヒロは、彼女と共にストレリチアに搭乗する。ゼロツーと共に叫竜を撃退したヒロは、育成所に戻らず第13都市に残る事になる。ゼロツーとの出会いで自分の価値を見出したヒロは、彼女や仲間達と共に、過酷な戦いに身を投じる事となる。

第2巻

再びパラサイトとして生きる希望を見出したヒロだったが、彼とゼロツーとの関係に、リーダーのイチゴは複雑な思いを抱えていた。そんな中、訓練中の模擬戦で、ヒロはイチゴとフランクスに搭乗する事になる。しかし二人のコネクトは失敗に終わり、ヒロは再び自信をなくしてしまう。後日、第13都市部隊は初めての実戦任務に挑む事になる。ゼロツーと共に待機を命じられていたヒロだったが、実戦に出たイチゴ達は予想外の数の叫竜と戦う事になり、ピンチに陥っていた。見兼ねたヒロは仲間を助けるために、再びゼロツーと共にストレリチアで出撃する事を決意。出撃許可が下りた二人は、ストレリチアの攻撃で叫竜の群れを一掃し、イチゴ達の救出にも成功する。パラサイトとして仲間と共に戦えた事を心から喜ぶヒロだったが、「パートナー殺し」の噂を持つゼロツーとは2度目の搭乗だった。それ以来ヒロの体には、胸の激痛などの異常が発生するようになる。

第3巻

ゼロツーとの搭乗以来、ヒロの胸元には血管が沸き上がるようになり、体の不調が続いていた。一方でヒロを心配するイチゴゴローの前には、「APE」直属親衛特殊部隊「9's」のリーダーを務める少年、9'αが現れる。9'αの挑発を受けたイチゴ達だったが、同時に彼からは「ゼロツーに近づかない方がいい」と警告され、ゼロツーへの不信感は増すばかりだった。そんな中、第13都市と第26都市とのあいだでは、燃料交換「キッシング」が実施される事になった。翌日には友好セレモニーが開催され、両都市は協力関係となる。しかしキッシングの燃料に導かれ、外部からは叫竜の大群が迫りつつあった。かつてない規模の戦いが迫る中、ヒロの体は限界を迎えており、ゴローの前で体調を崩してしまう。さらにゼロツーには帰還命令が下るが、ゴローに止められて戦えなくなったヒロには彼女を引き止める事ができず、二人はそのまま離れ離れになってしまう。

登場人物・キャラクター

ヒロ

第13都市部隊に所属するパラサイトの少年。本名は「Code:016」。黒い短髪で、イチゴやゴローとは幼なじみで仲がいい。かつては「神童」と呼ばれるほどの才能の持ち主だったが、ナオミとの接続実験に失敗し、フランクスを起動できなくなって落第する。気力をなくしていたところで、第13都市に来ていたゼロツーと出会う。 なりゆきでゼロツーのフランクス「ストレリチア」に乗る事になり、起動と叫竜の撃退に成功した事で、パラサイトとしての力を取り戻す。以来、ゼロツーに翻弄されながらも、彼女と共にストレリチアを駆る事になる。しかしゼロツーとの搭乗2度目を迎える頃には、心臓周りの血管が湧き上がるようになり、体調不良が続くなど不安定な状態となる。 コードネームしか持たないコドモに名前を付けるのが得意で、友人達とはニックネームで呼び合っている。仲間思いの一途な性格で、パラサイトとして戦う事に強いこだわりを持つ。一方で、パラサイト適性を失った時はかなり卑屈になっていた。恋愛には疎く、イチゴに片思いされている事にも気づいていない。神童扱いされていた幼少期には、特別研究対象として過酷な訓練や実験に参加しており、コドモ達の中でも高い能力を持つ。

ゼロツー

特殊機関「APE」直属親衛特殊部隊「9's」に所属するパラサイトの少女。ピンク色のロングヘアで、叫竜の血を引いているため、頭部には赤いツノが生えている。本名は「Code:002」で、一人称は「ボク」。9'sメンバーからは「ι(イオタ)」と呼ばれる。第13都市を訪れた際に、落第していたヒロと出会い、興味を持つ。 搭乗するフランクスはストレリチア。当初は別の少年とパートナーだったが、なりゆきでヒロとストレリチアに乗る事になり、彼と共に叫竜を撃退する。これをきっかけに、ヒロとコンビを組むようになる。ヒロの事は「ダーリン」と呼び、気に入っている。パラサイトとしての能力が高いエリートだが、数度の戦闘で共に戦ったパートナーに強い負担をかけて使い潰してしまう、「パートナー殺し」の噂が流れている。 このため、多くのパラサイト達から警戒されており、ナナや七賢人をはじめとするオトナ達からも、じゃじゃ馬扱いされている。甘いものが大好きで、いつもポップキャンディをくわえており、ホットケーキには大量のハチミツをかける。好戦的な性格で、過去に「叫竜を多く倒せば人間になる」と聞かされた事を信じており、叫竜討伐には積極的に参加している。

イチゴ

第13都市部隊のリーダーを務めるパラサイトの少女。本名「Code:015」。紺色のボブカットの髪型で、白いヘアピンを付けている。生まじめな委員長のような優等生タイプで、ほかのコドモ達から姉のように慕われており、幼なじみのヒロとゴローとは特に仲がいい。また、ゴローとは同じフランクス「デルフィニウム」に乗るパートナー関係でもあり、互いに気の置けない仲。 無自覚ながらヒロに片思いしており、フランクスを起動できなくなった彼を心配していた。ヒロがゼロツーとコンビを組むようになって以来、二人には複雑な感情を抱くようになり、ゼロツーを警戒したり対抗心を燃やす事がある。リーダーとしての責任感は強く、仲間からの信頼も厚い。 反面、ヒロが気になって感情に流されたり、怒りや焦りに任せた行動や言動に走る事がある。

ゴロー

第13都市部隊に所属するパラサイトの少年。本名は「Code:056」。黄土色の短髪で、メガネをかけている。ヒロ、イチゴとは昔からの親友。イチゴとはパートナー関係でもあり、フランクス「デルフィニウム」に搭乗する。リーダーとして第13都市部隊を率いるイチゴを支える、サブリーダーのような存在で、パラサイトとしての実力も高い。 控えめでまじめだが、イチゴと共に個性の強い仲間達をまとめる、コドモ達の兄貴分のような存在。また、ヒロが第13都市部隊に残れた事を素直に喜ぶなど、仲間思いでやさしい性格。イチゴのヒロへの思いも知っている事から、二人の仲を取り持とうとする一方で、ゴロー自身はイチゴの事が気になっている。

ゾロメ

第13都市部隊に所属するパラサイトの少年。本名は「Code:666」。無造作にはねた短髪で、小柄な体型をしている。ミクのパートナーで、フランクス「アルジェンティア」に搭乗する。物事をあまり深く考えずに行動する。明るく子供っぽい性格で、感情的になりやすい。オトナ達に対しては、人一倍強い憧憬を抱く。

ミク

第13都市部隊に所属するパラサイトの少女。本名は「Code:390」。茶髪のロングヘアをツインテールにまとめている。ゾロメのパートナーで、フランクス「アルジェンティア」に搭乗する。気まぐれで陽気な性格ながら、少々わがままで負けず嫌いな一面があり、気が強く、言動がコロコロと変わる。

フトシ

第13都市部隊に所属するパラサイトの少年。本名は「Code:214」。茶髪の短髪で眉が太く、小太りな体型をしている。ココロのパートナーで、フランクス「ジェニスタ」に搭乗する。明るい性格で誰とでも分け隔てなく接する。食い意地が張っており、いつもなにか食べている。マイペースで楽天的に見えるが、意外と常識的な考え方もできる。

ココロ

第13都市部隊に所属するパラサイトの少女。本名は「Code:556」。ウェーブのかかったロングヘアに、ヘアバンドをしている。フトシのパートナーで、フランクス「ジェニスタ」に搭乗する。おっとりしたやさしいお姉さんタイプだが、思慮深い一面もある。男子達のマドンナのような存在。

ミツル

第13都市部隊に所属するパラサイトの少年。本名は「Code:326」。敬語口調で話し、シニカルな言動が多い。プライドが高く、昔は仲がよかったヒロに対抗意識を抱いている。パラサイトとしての能力が高いゼロツーに興味を持つ。イクノのパートナーで、フランクス「クロロフィッツ」に搭乗する。しかし、不調が続いているイクノに対しては冷たい態度を取る。

イクノ

第13都市部隊に所属するパラサイトの少女。本名は「Code:196」。紫色のセミロングをポニーテールでまとめている。いつも本を読んでいる物静かな性格で、あまり感情を表に出さない。ミツルのパートナーで、フランクス「クロロフィッツ」に搭乗する。不調が続いており、ミツルとうまくコネクトできない事がある。

ナオミ

パラサイト候補だった少女。本名は「Code:703」。ウェーブのかかったセミロングの髪型をしている。ヒロのパートナーだったが、ヒロが力を失った事で落第し、育成所に強制送還される事になる。その際に乗っていた船が叫竜に襲われ、行方不明となる。

ナナ

第13都市部隊のパラサイト達を管理している女性。茶髪をロングヘアにしている。特殊機関「APE」作戦本部所属のパラサイト管理官を務めている。ヒロ達からは「ナナ姉」と呼ばれている。ふだんは温厚だが、戦闘や任務の際は、コドモ達に厳しい態度で接する。ゼロツーの監視・管理を担当するようになるが、じゃじゃ馬な彼女には手を焼いている。

ハチ

第13都市部隊に指示を出している青年。特殊機関「APE」作戦本部所属の都市防衛作戦司令官を務めている。髪を刈り上げており、つねに無表情。ナナの同僚だが彼女よりも軍事色が強く、パラサイト達の事はニックネームではなく、本名のコードナンバーで呼んでいる。

ヴェルナー・フランク (ゔぇるなーふらんく)

特殊機関「APE」に所属する研究者の老人。主にフランクスの研究・建造にかかわっている。本名は「ヴェルナー・フランク」。体の一部がサイボーグ化されている。

9'α (ないんあるふぁ)

特殊機関「APE」直属親衛特殊部隊「9's」のリーダーを務めるパラサイトの少年。金髪で、慇懃無礼な物言いをする。同じ部隊のゼロツーの事は「ι(イオタ)」のコードネームで呼び、化物呼ばわりしている。ゼロツーやほかのパラサイトとは事なり、フランクスのシステムに囚われない特異体質と高い身体能力を持ち、ステイメンとしてもピスティルとしても操縦ができる。 専用フランクス「九式」での戦闘力はゼロツーのストレリチアにも匹敵する。

090 (ぜろきゅーぜろ)

第26都市部隊のリーダーを務めるパラサイトの少年。黒い短髪で、まじめな性格をしている。第13都市と第26都市の燃料交換が実施された際に、第13都市部隊とは協力関係になる。経験が浅い急造チームである第13都市部隊の事は少々見下しているが、「神童」と呼ばれていたパラサイトであるヒロには興味を持っている。

集団・組織

七賢人 (しちけんじん)

パラサイトやフランクスの運用計画について決議・指導している、七人のオトナの集団。全員が白い服を着て仮面をつけている。コドモ達にとっては父親や指導者のような存在で、いずれも「パパ」と呼ばれている。空中移動要塞「コスモス」を拠点としている。

APE (えいぷ)

ナナやハチが所属している、天才科学者による特殊機関。人類を統治し、フランクスを開発した。もともと、燃料資源採掘とそれを用いた不老不死技術などで世界に影響力を持っていたが、叫竜の出現後はフランクスの開発によって、世界を統治するほどの権力を持つようになる。

第13都市部隊 (だいじゅうさんとしぶたい)

地上移動要塞都市「第13都市」に配属されているパラサイトの部隊。前任のパラサイト達は全滅しており、フランクス博士によって集められた、ヒロをはじめとするメンバーで急遽構成された。イチゴがリーダーを務めている。ほかのパラサイト部隊とは事なり、メンバーはヒロが付けたニックネームで呼び合っている。

場所

地上移動要塞都市 (ぷらんてーしょん)

荒廃した地上に作り上げた、人類の新たな居住施設。巨大なドーム状になっており、移動する事もできる。内部は要塞の要となる「中央ビル」を中心に、大都市が広がっている。ヒロ達の住居区となっている地上移動要塞都市は、「第13都市」と呼ばれている。空はドームに覆われているが、シャワー状の雨を降らす事ができ、そのタイミングは七賢人によって決められる。

ミストルティン

地上移動要塞都市内にある、パラサイト専用の居住施設。ヒロをはじめとするパラサイト達が、戦闘時以外に過ごす場所となっている。施設内にある設備などは、パラサイト達のステータスを調整する役割も持つ。「鳥カゴ」とも呼ばれている。

その他キーワード

フランクス

叫竜に対抗するために人類が開発した人型ロボット兵器の総称。欧文表記は「FRANXX」。フランクス博士を中心に、特殊機関「APE」によって開発された。女性の体型に似たフォルムで、名称は「鋼鉄の乙女」を意味している。操縦には生殖機能と化学物質「黄血球」が必要となっており、特別な訓練を受け適性を持ったコドモであるパラサイトのみが操縦できる。 コクピットは複座式になっており、男女のパラサイト二人一組で搭乗・操縦する。後席には男性パラサイトの「ステイメン(雄式操縦者)」が、前席には女性パラサイトの「ピスティル(雌式操縦者)」が着座する。両者がコネクトし起動に成功すると、機体の顔部分に目や口が映し出され、操縦中もピスティルの状態に合わせて表情が変化するようになっている。 ピスティルと同調する形で動力制御されるため、動きなどはピスティルの身体能力が大きく影響する。ピスティル単体で操縦を続けると「スタンピード」と呼ばれる暴走状態になる危険もあり、機体の真の力を発揮するには、ステイメンとピスティルの信頼関係や、同調するための相性なども重要となっている。 大半は量産型だが、ゼロツーのストレリチアのように、見た目や性能に個性がある機体も複数存在する。

叫竜 (きょりゅう)

人類と敵対する謎の巨大生命体。人類はフランクスの開発・運用によって対抗している。大半は巨大な竜のような姿をしており、血液は青色。大きさによって階級があり、同じ階級でも見た目や能力が違う事もある。「マグマ燃料」などの燃料資源のエネルギーに集まる性質があり、地上移動要塞都市同士のキッシングなどにも、大群が押し寄せる事がある。 体内のどこかに「コア」と呼ばれる核があり、コアを破壊しないと完全に倒す事ができない。

パラサイト

フランクスを操縦するパイロットとして育成されたコドモの総称。男子の「ステイメン」、女子の「ピスティル」に分かれている。幼少期に特殊機関「APE」の育成所にて教育を受けてパラサイト候補生となったコドモの内、接続実験を受けてフランクス起動に成功した者のみが、入隊式に出て正式なパラサイトとして認められる。地上移動要塞都市ごとに男女5組の10人が配属されており、叫竜出現の際は二人組でフランクスに搭乗・出撃する。 待機中などの時間は専用施設ミストルティンで過ごしているが、戦闘以外の情報はほとんど与えられず、厳しく監視されている。

ストレリチア

ゼロツーとヒロが搭乗する白いフランクス。頭部には長いツノが生えている。先端から燃料を送り込める槍型の武器「クイーンパイク」を武装している。ふだんは人型だが、暴走しスタンピードモードになると、四足歩行の獣のような姿に変形する。

コドモ

人類のうち、オトナ達に育成された少年少女の総称。フランクス操縦のために必要な、オトナが失った生殖機能を持っている。特殊機関「APE」の育成所で教育を受けたあとは、接続実験に成功した者のみがパラサイトとして認められ、それぞれの地上移動要塞都市に配属される。個々の名前を持たずに3桁のコードナンバーで呼ばれているが、第13都市部隊のメンバーは、ヒロが付けたニックネームで呼び合っている。

オトナ

人類のうちで、「進化した人類」とも呼ばれる成人男性や成人女性の総称。手術により不老不死化しているが、その代償に生殖機能を失っている。オトナの大半は他人との接触を不要な行為と認識しており、他人やコドモには冷たく接する者が多い。

クレジット

原作

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