テリトリーMの住人

テリトリーMの住人

不器用な美少女の奥西瑛茉は、引っ越しを機に同じマンションに住む五人の仲間達と出会う。そんな彼らと瑛茉の、友情と恋愛を育む姿を描いた青春ラブストーリー。集英社「別冊マーガレット」2017年2月号から2020年8月号まで連載。

正式名称
テリトリーMの住人
ふりがな
てりとりーえむのじゅうにん
作者
ジャンル
恋愛
 
友情
レーベル
マーガレットコミックス(集英社)
巻数
既刊4巻
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あらすじ

第1巻

奥西瑛茉は両親の離婚がきっかけで、母親の奥西小枝子の地元である、舛花市銀鼠町(ますはなしぎんねずちょう)のマンション「ミルフィーユ」に引っ越した。しかし引っ越し初日、瑛茉はいっしょにエレベーターに乗ろうとしていた男性に気づかずに、ドアで挟んでしまう。謝ろうとした瑛茉だったが、彼はそのままエレベーターに乗らずに去ってしまうのだった。こうして瑛茉の新生活が始まるが、口下手の瑛茉は新しい学校になじめず、人の恋人を奪ったという根も葉もない噂まで立てられてしまう。唯一の癒しはマンション近くのレストラン「Ma Maison(マ メゾン)」だったが、ここは「ミルフィーユ」に住む学生達のたまり場であった。ここも居づらさを感じる瑛茉だったが、彼らはおおむね好意的で、同じクラスの駒井のえるや、子供の頃一度会った事のある皆本宏紀とは、次第に会話できるようになっていく。また、引っ越し当初エレベーターで出会った櫛谷郁磨との誤解も解け、少しずつだが瑛茉の新生活は前進していた。しかし、穂積怜久だけは不愛想な瑛茉を気に入らず、冷たい態度を取るのだった。そんなある日、瑛茉と怜久は女子からの嫌がらせで、倉庫に閉じ込められてしまう。

第2巻

奥西瑛茉穂積怜久は、いっしょに倉庫から脱出した事で以前より少しだけなかよくなり、瑛茉は駒井のえるら「ミルフィーユ」の面々に馴染みつつあった。そんなある日、瑛茉は母親の奥西小枝子と、櫛谷郁磨の母親の櫛谷美月がかつての友人である事を知り、母娘揃って櫛谷家に招かれる。しかし、小枝子は酔った勢いで別れた夫の悪口を言い始め、聞くに堪えなくなった瑛茉は、郁磨に話を聞いてもらう。郁磨は見た目こそ近寄りがたいが、実際は面倒見がよく、他人を甘えさせるのが非常に上手なのである。そんな郁磨に優しく励まされた瑛茉は、その日から郁磨の事を意識するようになるのだった。その直後瑛茉達は、皆本宏紀が誕生日を迎えるという事で、プレゼントを買いに行く。しかしその途中、怜久は以前喧嘩になった不良に因縁をつけられ、瑛茉まで巻き込まれてしまう。二人は慌てて逃げ出して事なきを得るが、瑛茉はこの日怜久から言われた、郁磨にあまり迷惑をかけるなという言葉が気になり、後日尋ねる。これは、瑛茉は郁磨に思いを寄せているようだが、あまり露骨に態度に出すべきではないし、特にのえるにはばれないようにしろという意味だった。

第3巻

奥西瑛茉は、なぜ自分が櫛谷郁磨に思いを寄せている事を駒井のえるに知られてはならないのか不明なまま、郁磨と流星群を見に出掛けた。翌日、瑛茉はのえるに郁磨と出掛けた事を知られて焦るが、のえるは郁磨の事を弟のように捉えており、特に恋愛感情はないのだという。安堵した瑛茉は、その日からさらに積極的に郁磨にアプローチするが、自分の恋に夢中になるあまり、周囲が見えなくなっていた。瑛茉はまったく気づいていなかったが、のえるは穂積怜久に思いを寄せており、怜久はそれに応えられないために、特に好きでもない女性との交際を繰り返していたのである。怜久は現在も同じ理由で児玉花蓮との交際を始めており、のえるは花蓮に対して複雑な感情を抱いていた。そんなある日、瑛茉達は皆本宏紀の応援のため、バスケットボール観戦に行く。しかし、そこで怜久と花蓮の親しげな様子を見たのえるは、ショックで近くの海へ走り去ってしまう。心配した郁磨は追いかけるが、なにも知らない瑛茉は、今こそ郁磨にアプローチするチャンスだと捉え、さらに追いかける。しかし瑛茉が見たのは、泣いているのえるに郁磨が告白したが、ふられてしまう場面だった。そこで瑛茉は、ふられたのならば問題ないと判断し、翌日郁磨に告白する。

第4巻

奥西瑛茉櫛谷郁磨は交際を始めたが、以前から瑛茉に思いを寄せていた皆本宏紀はこれにショックを受け、穂積怜久も納得できずにいた。一方、児玉花蓮は瑛茉と怜久が親しげにしているのを見ては傷ついていたが、言い出せずにいた。そのまま夏休みが始まり、瑛茉達は銀鼠まつりへ出掛ける。しかし駒井のえるは、途中で下駄の鼻緒が取れそうになったうえに体調を崩してしまい、離脱する事になる。郁磨はこれに付き添うが、看病中眠るのえるにキスをしそうになり、のえるへの思いを断ち切れていない自分に気づくのだった。それから少し経ったある日、のえるは怜久と花蓮が別れた事を知って安堵する。郁磨は、これでのえるにチャンスが巡って来るのではないかと考えるが、花蓮が別れを告げた理由は、怜久が瑛茉に思いを寄せているのではと考えたからであった。一方その頃、そんな事は露知らぬ瑛茉は、郁磨ともっと親しくなるべく、デートを繰り返していた。しかし郁磨はいい雰囲気になってもなにもせず、次第に瑛茉は郁磨の心はまだのえるにある事に気づく。しかし、それでも郁磨を手放したくない瑛茉は、この事実を無視して交際を続ける。

第5巻

夏のある日、奥西瑛茉駒井のえる穂積怜久にはっきりふられた事を知って驚く。のえるはまったく新しい男性と恋をすると言っているが、瑛茉は納得できず、やはり櫛谷郁磨とのえるは両思いになりつつあると悟る。そこで瑛茉は、郁磨と別れる事を決意。わざと身勝手な事を言い、郁磨のもとを去るのだった。そんな瑛茉を怜久は励まし、季節は巡り春となる。山吹中央高校には新1年生として皆本宏紀が入学し、一時は気まずくなっていた瑛茉と郁磨の関係も、すっかり元に戻っていた。しかし郁磨とのえるは、両思いであるにもかかわらずその後まったく進展せず、瑛茉はこれを不思議に思っていた。そんな入学式の最中、瑛茉達は「ミルフィーユ」には、同じクラスの国枝という女子も住んでいた事を知る。これまでまったく接点がなかった事に驚く瑛茉達だったが、国枝の方は瑛茉達を知っており、特に郁磨とはいっしょに学級委員になった事で、親しくなっていく。そして遠足の日が訪れ、瑛茉はなかなか距離を縮めようとしない郁磨とのえるのために、無理やり怜久を連れ出して二人きりにさせる。しかし、その途中で瑛茉は転んで足をひねってしまい、怜久におんぶをしてもらう。これによって二人は距離を縮め、怜久は瑛茉への思いを自覚。二人の楽しげな様子を見た宏紀は、怜久に嫉妬する。

第6巻

穂積怜久奥西瑛茉への思いを自覚し、それを察した皆本宏紀は複雑な思いを抱いていた。三人は幼い頃一度だけ会った事があり、ケガをした怜久と、それを見て困っていた宏紀を助けたのが瑛茉だったのである。当時からずっと瑛茉に思いを寄せていた宏紀は、櫛谷郁磨の次は怜久がライバルになるのかと落ち込むが、今は自分を一人の男性として瑛茉に認めてもらうのが先決と考え、より一層努力を重ねるのだった。一方その頃怜久は、同級生の木下に告白され断っていた。しかし木下は納得せず、怜久は偶然やって来た瑛茉を利用して、これまで秘密にしていたが、自分は瑛茉と交際しているので、木下とは付き合えないと噓をつく。巻き込まれた瑛茉は仕方なく話を合わせ、この日から二人は恋人を演じる事になってしまう。翌日、これを知った宏紀はショックを受けるが、噓である以上、これから嫌がらせを受ける事もあるだろう瑛茉を支える事を決意。瑛茉はそんな宏紀の優しさに感謝する。しかし、一方でこれ以上自分の気持ちを隠し通すのは不可能だと判断した怜久は、瑛茉をめぐって宏紀にライバル宣言する。

第7巻

奥西瑛茉は、国枝櫛谷郁磨に思いを寄せているらしい事に気づき、改めて駒井のえるにこのままでいいのかと尋ねた。これによってのえるは、瑛茉は以前自分のために身を引いたのかもしれないと気づく。そこで瑛茉のためにも、この恋を成就させる決意をするのだった。しかし郁磨は、以前のえるにふられている事から、二人きりになる事を避けていた。郁磨はのえるから逃げるために学級委員の仕事があると噓をつき、これに乗った国枝は噓がばれないようにいっしょに過ごす。そこで郁磨は、国枝が天体観測の趣味がある事を知り、今度星を見に行く約束をするのだった。しかしその直後、郁磨はのえるに告白される。のえるは国枝の存在に焦ったのだった。だが郁磨は、これ以上仲間内でいざこざを起こしたくないという理由でこれを断ってしまう。このままでは二人が両思いでありながらこじれてしまうと判断した穂積怜久は一肌脱ぎ、二人にアドバイスする。これによって郁磨は素直な気持ちになり、郁磨とのえるはついに交際を始めるのだった。これで心配事はなくなったと安堵する瑛茉だったが、その直後に母親の奥西小枝子に恋人ができたらしい事を知ったうえ、突如怜久に告白される。

登場人物・キャラクター

奥西 瑛茉 (おくにし えま)

山吹中央高校1年B組に在籍する女子。のちに2年D組に進級する。マンション「ミルフィーユ」の住人でもある。両親が離婚する前の姓は「中野」。前髪を目が隠れそうなほど伸ばして左へ向かって流し、胸の下まで伸ばしたピンク色のロングウェーブヘアにしている。誰もが認める美少女だが、いつもぼんやりしており、あまり人の話を聞いていない。さらに口下手でコミュニケーションが苦手なため、周囲から誤解されやすい。高校1年生のある日、両親の離婚により母親の奥西小枝子についていく事になり、舛花市銀鼠町に引っ越す。しかし、コミュニケーション下手な事がたたって早速クラスメートから誤解されてしまい、孤立していたところを、櫛谷郁磨をはじめとする「ミルフィーユ」に住む学生達と知り合い、親しくなる。そのうち郁磨に思いを寄せるようになるが、同時に「ミルフィーユ」に住む仲間達の、複雑な人間関係を知る事となる。料理は苦手。

櫛谷 郁磨 (くしたに いくま)

山吹中央高校1年A組に在籍する男子。奥西瑛茉の友人。のちに2年D組に進級する。櫛谷美月の息子で、河田貴文の甥。マンション「ミルフィーユ」の住人でもある。前髪を目が隠れそうなほど伸ばして真ん中で分けた、灰色のボブに近い短髪にしている。三白眼で、視力が非常に悪い。そのため、櫛谷郁磨自身は単純に物を見ようとしているだけのつもりでも、傍からは睨みつけているように見えてしまう。穂積怜久からは「くっしー」、皆本宏紀からは「いっくん」と呼ばれている。極端に目つきが悪いせいで誤解されやすいが、心優しく面倒見のいい性格。また、昔から「ミルフィーユ」に住む面々の世話をして来たため、他人を甘えさせるのがうまい。以前から駒井のえるに思いを寄せているが、のえるの思い人は怜久である事を理解しており、かといってほかの女性を好きになる事も出来ず身動きが取れずにいる。瑛茉とは、瑛茉が引っ越して来た日、エレベーターホールで出会った。しかし、その際瑛茉が誤って郁磨をドアに挟んでしまったうえ、郁磨がこれに激怒したと誤解されたため、しばらく気まずい関係だった。だが誤解が解けた事で、親しく付き合っていくようになる。天体観測が大好き。

穂積 怜久 (ほづみ りく)

山吹中央高校1年A組に在籍する男子。奥西瑛茉の友人。のちに2年D組に進級する。マンション「ミルフィーユ」の住人でもある。前髪を目が隠れそうなほど伸ばした、黒のふんわりとした短髪にしている。かわいらしい雰囲気のイケメンで、周囲の女子からは「天使」と評されるほど人気があるが、実際は気難しい性格の皮肉屋。さらに気に入らない相手に対しては容赦がないため、トラブルが絶えずに敵が多い。反面、心を許した相手には徹底的に懐き、「ミルフィーユ」の面々の事が大好き。特に櫛谷郁磨にだけは、絶対に嫌われたくないと思っている。駒井のえるとも仲がいいが、のえるに思いを寄せられている事を知っている。そのため現在の関係を壊さないように、わざと特に関心のない女性と交際しては、のえると距離が近づきすぎないように調節するのを繰り返している。マンションの中で部屋を移動しており、以前は現在奥西家が暮らす部屋に住んでいた。そのため瑛茉とは、瑛茉の引っ越し直後、誤って奥西家に入室した事がきっかけで知り合った。その時は異変に気づいた郁磨が迎えに来た事で事なきを得たが、瑛茉が郁磨に対して冷たい態度を取った事で、瑛茉を一方的に嫌うようになる。しかし、いっしょに過ごすうち、次第に心境の変化が訪れる。

皆本 宏紀 (みなもと ひろき)

銀鼠中学校に通う3年生の男子。奥西瑛茉の友人。男子バスケットボール部に所属している。のちに山吹中央高校1年F組に進級する。マンション「ミルフィーユ」の住人でもある。穂積怜久からは「ひろくん」と呼ばれている。前髪を目の上で切った、亜麻色の刈り上げた短髪にしている。身長180センチを超える長身。明るく人懐っこい性格で「ミルフィーユ」の面々にとっても、学校の友人関係においてもムードメーカー的な存在。幼い頃、公園でブランコに乗っている怜久に触れたところ怜久がブランコから落下し、死んでしまったのではと焦る。そこに偶然通りがかった瑛茉に助けてもらった事から、瑛茉の事をその後ずっと、名前も知らないまま思い続けていた。そして中学3年生の春、桝花市銀鼠町に引っ越して来た瑛茉に再会し、猛アタックを開始。再会当初はまるで相手にされていなかったが、少しずつ距離を縮めていく。特技はバスケットボールで、チームメイト達からも頼りにされている。また、実はマネージャーをはじめとする周囲の女性から非常にもてるが、皆本宏紀本人はその自覚がない。ホラー映画が好き。

駒井 のえる (こまい のえる)

山吹中央高校高校1年B組に在籍する女子。奥西瑛茉の友人。のちに2年D組に進級する。マンション「ミルフィーユ」の住人でもある。前髪を目の上で切り、肩につくほどまで伸ばした金色の内巻きセミロングヘアにしている。華やかな雰囲気を持つ美少女だが実は化粧美人で、すっぴんが地味な事を非常に気にしている。そのため、自分の素の顔には「のえる」という名前はかわいすぎると感じており、そう呼ばれるのを嫌って、周囲には「こま」あるいは「こまちゃん」と呼ばせている。明るく面倒見のいい、さっぱりとした性格をしている。しかし、容姿に対するコンプレックスや、穂積怜久との複雑な関係から、内面にはさまざまな感情が渦巻いている。瑛茉とは、瑛茉が「ミルフィーユ」に越して来てすぐに、駒井のえるの方から積極的に声を掛ける形で親しくなった。容姿に関してはつねに気をつけているが「ミルフィーユ」内では気が緩んでおり、すっぴんにラフな服装で移動している。そのため、住民にものえると気づかれない事が多いが、瑛茉は即座に見抜き、これをきっかけに瑛茉に心を開くようになった。

児玉 花蓮 (こだま かれん)

山吹中央高校1年E組に在籍する女子。前髪を目の下まで伸ばして真ん中で分け、肩につくほどまで伸ばした、ふんわりとしたセミロングヘアにしている。明るく元気いっぱいな性格で、人懐っこい。自分の名前に対しては、少しかわいすぎると感じつつも、両親が真剣に考えて付けてくれた事を理解しており、非常に大切にしている。穂積怜久に思いを寄せており、1年生の夏に自分から告白して交際を始める。しかし、怜久が自分に関心がない事は理解しており、いっしょに過ごすうちに距離を縮められたらいいと考えていた。その後、怜久の友人である奥西瑛茉達にもかかわるようになっていくが、やがて怜久は瑛茉に思いを寄せているのではと考えるようになる。そこで怜久との関係に限界を感じ、自分から切り出して別れた。

国枝 (くにえだ)

山吹中央高校2年D組に在籍する女子。天文学部に所属している。奥西瑛茉達とは、瑛茉達が2年生に進級してから知り合ったため、同学年。マンション「ミルフィーユ」の住人でもある。前髪を長く伸ばして真ん中で分けて額を見せ、胸の下までのロングヘアを、耳の下で二つに結んだおさげにしている。眼鏡をかけている。まじめな性格で落ち着いており、高校2年次は学級委員も務めている。高校1年生の時「ミルフィーユ」に引っ越して来るが、瑛茉達とはまるで接点がなかった。しかし、高校2年生で同じクラスになった事で話すようになり、特にいっしょに学級委員を務める事になった櫛谷郁磨と親しくなる。幼い頃大きな犬に追いかけられた事があり、それ以来犬を苦手としている。

木下 (きのした)

山吹中央高校2年A組に在籍する女子。奥西瑛茉達とは、瑛茉達が2年生に進級してから知り合ったため、同学年。前髪を目の上で切って真ん中で分け、肩につくほどの長さのふんわりしたセミロングヘアにしている。美形でクラスのアイドルとして人気があり、木下自身も自分の容姿に自信を持っている。高校2年生の春、穂積怜久を気に入り、怜久は誰とでも交際するという噂がある事から、積極的にアピールするがふられてしまう。そのため納得できずに、なぜ児玉花蓮程度の容姿の子とは交際できて、美しい自分ではだめなのかと問い詰めた。そして怜久に、今は隠れて瑛茉と付き合っているので、木下とは交際できないと噓をつかれた。

奥西 小枝子 (おくにし さえこ)

看護師を務める女性。奥西瑛茉の母親。マンション「ミルフィーユ」の住人でもある。前髪を目が隠れないように真ん中で分け、後ろの髪の毛だけを肩につくほどまで伸ばしたウルフカットにしている。見た目が非常に若々しく、皆本宏紀は出会った当初、奥西小枝子を瑛茉の姉と勘違いしたほどである。中野裕二郎と結婚していた頃の姓は「中野」。明るく気の強い性格をしている。ある日、裕二郎の浮気を知って離婚する。瑛茉と二人で、地元である桝花市銀鼠町に引っ越して来た。櫛谷美月とは、中学時代の友人。料理が大の苦手。

櫛谷 美月 (くしたに みつき)

櫛谷郁磨の母親で、河田貴文の姉。奥西小枝子の中学時代の友人でもある。マンション「ミルフィーユ」の住人でもある。前髪を長く伸ばして真ん中で分けて額を見せ、ロングヘアを高い位置で一つにまとめたポニーテールにしている。明るく快活な性格の持ち主。夫は単身赴任中で、現在は郁磨とその弟の櫛谷駿典と、トイプードルのモコと暮らしている。

河田 貴文 (かわた たかふみ)

レストラン「Ma Maison(マ メゾン)」の店主の男性。櫛谷美月の弟で、櫛谷郁磨の叔父でもある。額を全開にしたアフロヘアにしている。三白眼で口ひげを生やしており、顔立ちが郁磨によく似ている。あだ名は「タカさん」。明るく面倒見のいい性格で、奥西瑛茉とは瑛茉がマンション「ミルフィーユ」に引っ越して来た直後、食事しに来たのがきっかけで知り合った。人見知りでコミュニケーションが不得手な瑛茉に、いつも優しくアドバイスをする。文字の入ったTシャツが大好き。

書誌情報

テリトリーMの住人 4巻 集英社〈マーガレットコミックス〉

第1巻

(2017-05-25発行、 978-4088457642)

第2巻

(2017-08-25発行、 978-4088458076)

第3巻

(2017-12-25発行、 978-4088458717)

第4巻

(2018-04-25発行、 978-4088440279)

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