ディアスポリス 異邦警察

日本に不法入国した外国人たちの互助組織異邦都庁の警察官である久保塚早紀と、とある事件がキッカケで異邦都庁と関わることになった日本人鈴木博隆らが、不法入国外国人を狙ったさまざまな事件に立ち向かっていく姿を描いたバイオレンスノワール作品。脚本はリチャード・ウー(長崎尚志)。

正式名称
ディアスポリス 異邦警察
漫画
脚本
ジャンル
推理・ミステリー
 
サスペンス
レーベル
モーニングKC(講談社)
巻数
全15巻
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概要・あらすじ

日本に密入国し不法に就労している外国人たちが、東京で組織した互助組織・異邦都庁。横領の濡れ衣をかぶせられて異邦都庁に転がり込んだ元銀行員・鈴木博隆は、そこで異邦都庁で警察感を勤める久保塚早紀に出会う。そして異邦都庁に所属する外国人たちを狙って起きる、殺人などのさまざまな事件に対峙していくことになる。

登場人物・キャラクター

久保塚 早紀 (くぼづか さき)

日本に不法入国した外国人たちの互助組織である異邦都庁の警察署長。アフロヘアーが特徴で、国籍や本名を知る者はほとんどいない。明晰な頭脳と大胆な行動力の持ち主で、異邦都民たちの間で起きるさまざまな事件を解決している。多国語を自由に使いこなすことができ、他人の言葉を聞いてその口調から出身地を当てる特技を持っている。 腕っぷしは強くないが、捜査の過程で知り合ったロシア人ユーリ・ビタエフから格闘技システマを伝授されたことで、強力な敵とも渡り合える戦闘力を身につけた。かつては軍隊が支配する独裁国家にいたことがあり、そこで出会った最愛の女性のことが忘れられずにいる。

鈴木 博隆 (すずき ひろたか)

マルハ銀行で融資を担当していたが、50億円横領の濡れ衣を着せられて異邦都庁に転がり込んだ。出身は鳥取で小学5年生の時東京に越してきた生粋の日本人だが、優秀な経理マンを欲しがっていた異邦都庁に採用される。異邦都庁では久保塚早紀の下で捜査官を手伝わされることに。 肥満体質で脂性。一見軟弱者に見えるが、上司に逆らって中国人残留孤児に融資を行うなど情に篤いところもある。久保塚の勧めで整形手術を受けグルメタレント似のイケメンとなり、不自然に高いシリコン鼻を目印に外国人を狙う殺人犯を逮捕するための囮とされた。その後、彼の行方を追う馬飼典章刑事によって正体を見抜かれるが、逆に馬飼の母親を殺した犯人を捜すために協力することになる。 大食漢でとくにラーメンが大好きであり、馬飼刑事からの逃走中も全国のラーメン屋で食べ歩きを行っていた。

イサーム

全身を黒ずくめの衣装で包み、奇妙な形状の刀剣を使いこなす女性。北アフリカで有名なテロリストだったという噂があり、異邦都庁では暗殺などの裏の仕事を担当する。普段はほとんど顔を見せることもないが、素顔は美形で、プロポーションも抜群の美人。褐色の肌の持ち主で全身に刺青が施されている。

コテツ

異邦都庁の第2代・第3代都知事として、異邦都庁内で起きるさまざまな事件に関わった。異邦都庁創設時のメンバーでもある。異邦都知事選挙にも出馬して、阿さん候補と激しい選挙戦を繰り広げた。その過程でS・O・Pと裏で通じ、多額の資金を得ていたことが暴露される。都知事選の後、祖国に残してきた妻と8人の娘を日本へ呼び寄せた。

阿さん (あーさん)

ネズミやゴキブリ、スズメバチなどの駆除をする会社を持っている。日本での就労許可がないため、日本人の若者・八馬を形式的にオーナーとしているが、実質敵な経営者。異邦都庁の助役をつとめる。異邦外国人排斥を目的とするS・O・Pの犬崎健介に拉致されていた久保塚早紀を救出し、犬崎を殺害する。 コテツの対立候補として異邦都知事選挙に出馬。異邦都民の支持が厚い久保塚との関係を前面にして選挙を戦うが苦戦する。故郷で悪徳警官を殺害し、日本に密入国したと主張している。

マギレビッチ

ロシア料理店「バイカル湖」の店主で、異邦都庁の第五代都知事に就任した人物。堂々たる巨体の持ち主で、故郷のロシアではシベリア地区でレスリングとサンボのチャンピオンだった。ロシア指導者の片腕とマフィアの癒着の証拠をつかんでビラをまいたことで祖国を追われ、日本に逃げてきた。 大酒飲みでどんな強いドラッグも効かない体質の持ち主。裏都民の名簿が外部に流出したことを受け、異邦都庁の解散を宣言した。

伊佐久 真人 (いさく まさと)

暴力団「黒銭会」に所属するヤクザ。武闘派だがかつてはキリスト教の牧師をしていた過去を持つ。教会にいたころはヤクザを信者に持っており、それが原因で「ヤクザ牧師」と呼ばれ、息子の伊嵯也もいじめを受けた。息子の伊嵯也が中学生のころ友達をかばって自殺したのをきっかけにしてヤクザに転身する。 中国人留学生の周と林に組員を殺された事件をきっかけにして久保塚早紀らと知り合い、協力体制を築く。

ユーリ・ビタエフ

異邦都庁を訪れ、裏都会議員のヤセビッチを殺害したロシア人。ロシア中の全部族の武術を統合した格闘技システマの使い手。かつてはソ連特殊部隊(スペツナズ)に所属しており階級は中尉。当時の上官であり、彼にシステマを教えたスペツナズ最強と恐れられたイワンコフによって、妻と息子をなぶり殺しにされた過去を持つ。 イワンコフが北海道に潜伏しているのを知り、復讐のために日本へやってきた。彼の境遇に同情し、行動を共にすることになった久保塚早紀にシステマを教える。

馬飼 典章 (まかい のりあき)

警視庁に勤務する敏腕刑事。捜査していた中華料理屋での殺人事件の過程で、その店から鈴木博隆の指紋が発見されたことを受け、彼の行方を追うことに。母親は文化大革命のときに日本に逃げてきたチワン族出身の中国人。父親が中国残留孤児だったため、典章は日本人として認められたが、日本語が話せないことから学校でイジメを受けた。 母は日本で働き、自家製の肉まん屋を開店するまでにこぎつけたが、店員として雇った不法滞在の漢人2人によって殺害された。このため当初は不法滞在外国人を憎んでおり、警察官になったのも母を殺した犯人に復讐するため。しかしさまざまな外国人と出会ったことで考えを改め、犬崎健介にS・O・Pに誘われたときも断っている。 中国残留孤児のレストランに融資したことで濡れ衣を着せられた鈴木博隆には同情的。

黒く長い腕 (はっちょんべい)

冷酷無比な殺し屋。顔の随所にピアスをしている。短刀を使いこなして相手を切り刻む。故国から逃げて異邦都民になろうとしていた家族を殺害するために雇われたことがきっかけで久保塚早紀やイサームらと対峙することに。この一件で久保塚によって重傷を負わされたことで復讐を誓い、その後もさまざまな事件の現場に出没しては、久保塚の抹殺を狙う。

山本 富士夫 (やまもと ふじお)

日本に不法入国した両手に蝶の刺青を持つ中国人。日本では「山本富士夫」と名乗っている。非常に口がうまく人心を操ることに長けている。裏都庁を作ろうとコテツらに持ちかけ、異邦都庁の初代都知事にもなった。表向きは物腰柔らかだが、人を平然と殺せる残酷性の持ち主でもある。言葉巧みに人を操ることで、人を殺すように仕向けたり、相手を自己嫌悪に陥らせて自殺に追い込むなど、さまざまな非道な行為をしている。 都知事だった時代には、仲間を使って裏都民を多数殺害したことで罷免され、極刑を言い渡されるが、刑の執行を担当したミンの裏切りによって命を長らえた。その後、暁天栄作という大物政治家の私設秘書をつとめた。 殺人の実行を主に担当する弟がいる。久保塚早紀の最愛の女性についての情報も握っている。

暁天 栄作 (ぎょうてん えいさく)

外務大臣と法務大臣をつとめたこともある与党の大物政治家で衆議院議員。父親の暁天栄吉も元閣僚をつとめた大物政治家。表向きは人権団体を運営するクリーンな政治家だが、海外の裏組織と癒着し、ブラックマネーにも精通している。かつて鈴木博隆を50億円横領事件の犯人に仕立て上げ、その金を自分のものとした。 異邦都庁の存在を明るみに出すことで外国人への排斥感情を煽るとともに、外国人排除の政策を公約にして都知事選に出馬した。東京の裏と表の利権を獲得して総理大臣になる野望を持っている。久保塚早紀の最愛の女性とも関係がある。

異邦都庁 (いほうとちょう)

日本に密入国し、不法に就労している外国人たちが、東京で組織した密入国外国人の密入国外国人による密入国外国人のための互助組織。異邦都民となった密入国外国人には、異邦都庁の定める法律を遵守する義務や納税が課せられるが、同時に異邦都庁の選挙権と出来の良い偽造外国人登録証・パスポートが与えられる。 日本政府は認可していないが、異邦都庁内に役所、銀行、病院、学校、警察などの機能もあり、密入国外国人のさまざまな生活をサポートしている。都庁のトップには都知事がおり、外国人たちによる選挙も行われる。

S・O・P 愛国警備コンサルタント (えす・おー・ぴー あいこくけいびこんさるたんと)

表向きは民間の警備会社だが、実態は警察にはできない裏の仕事を請け負う。警察OBだが法を超えて不祥事を起こし警察を去らざるを得なかった人々が作った。日本に不法に滞在する外国人を排除することが目的。主な所属メンバーは、犬崎健介をはじめとして、異邦都庁に潜入してスパイとして活動したカルロス・トチキ、美貌を武器に諜報活動を行っていた戸叶美香(とがのうみか)、犬崎健介を尊敬しトチキに作戦指示を行っていた伊賀部長らがいる。 伊賀の指揮によって異邦都民3万人削減計画を行い、不法滞在外国人を大量に殺害しようとした。

書誌情報

ディアスポリス :異邦警察 全15巻 講談社〈モーニングKC〉 完結

第1巻

(2006年9月発行、 978-4063725520)

第2巻

(2006年11月発行、 978-4063725629)

第3巻

(2007年2月23日発行、 978-4063725797)

第4巻

(2007年5月発行、 978-4063726022)

第5巻

(2007年8月発行、 978-4063726244)

第6巻

(2007年11月発行、 978-4063726428)

第7巻

(2008年2月発行、 978-4063726657)

第8巻

(2008年4月発行、 978-4063726794)

第9巻

(2008年7月発行、 978-4063727159)

第10巻

(2008年10月発行、 978-4063727395)

第11巻

(2009年1月発行、 978-4063727685)

第12巻

(2009年4月発行、 978-4063727883)

第13巻

(2009年7月発行、 978-4063728163)

第14巻

(2009年10月発行、 978-4063728392)

第15巻

(2009年12月発行、 978-4063728507)

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