デイジー・ラック

デイジー・ラック

30歳を迎える岩代えみたちは、幼なじみ4人で「ひなぎく会」というグループを作り、定期的に集まっていた。主婦、職人見習い、フリーランス、会社員と、それぞれ異なる環境に身を置く彼女たちを主人公に、女性にとっての生活、仕事、恋愛といったさまざまなテーマを描く。

正式名称
デイジー・ラック
ふりがな
でいじー らっく
作者
ジャンル
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概要・あらすじ

8歳年上の岩代隆と結婚して8年目を迎えていた岩代えみは、穏やかな幸せを感じつつも、変化の少ない生活のなかで、しばらく「ときめき」を感じていない自分に気付いてしまう。次第に家事へのやる気を失い、食事の支度や掃除に身が入らなくなっていたところ、自分と同じ「ひなぎく会」のメンバーである山城楓がパン職人に転職したことを耳にする。

友人の奮闘を知ったえみは「やる気出さねば!!」と張り切るが、かえって疲れを感じるようになっていくのだった。

登場人物・キャラクター

岩代 えみ (いわしろ えみ)

「ひなぎく会」メンバーで、9月生まれの29歳の女性。8歳年上の岩代隆とは22歳で結婚し、今年で結婚して8年になる。子供はおらず、整形外科でパート勤務をしている。料理が好きで、調理器具や製菓材料を多種そろえており、自宅キッチンで「ひなぎく会」による菓子作りの集まりをたびたび開いている。

山城 楓 (やましろ かえで)

「ひなぎく会」メンバーで、10月生まれの29歳の女性。25歳で宝石屋に就職し、30歳を目前にパン屋「KITAMURA BAKERY」でパン職人の見習いになる。「仕事と住む家と友達とおいしいパンがあれば生きていける」と豪語するほどのパン好き。同じ職場で働く、パン職人の先輩である安芸開人に惹かれていくようになる。 ちなみにかつて勤めていた宝石屋は、山城楓の転職後に倒産している。

周防 薫 (すおう かおる)

「ひなぎく会」メンバーで、12月生まれの29歳の女性。周防貴大の姉。アパレル業界で働いていたが、1年で辞めて高級エステサロン「フルクトゥス」に転職。エステティシャンから店舗チーフへと出世し、企画・営業アシスタントに抜擢された。一方で男運が悪いため、優しいが甲斐性のない28歳にして未だ大学生という彼氏と付き合っている。 歴代の彼氏に振り回され続けており、「ひなぎく会」でもよく話題にされている。ファッションビルへの出店コンペでメイン担当を任されたことをきっかけに、外資系大手エステサロン「リュシェール」の営業を務める大和と知り合う。

讃岐 ミチル (さぬき みちる)

「ひなぎく会」メンバーで、4月生まれの30歳の女性。大学在学中の20歳の時からオーダーメイドのバッグ製作を始めた。現在はフリーランスでバッグの修理、リフォームや制作を手がけている。小学校時代から付き合いのある周防貴大からは「アニキ」と呼ばれ、慕われている。1DKの部屋に住んでいるが、マンション購入を検討しており、熱心に情報収集をしている。 新規の注文が途絶えて「プチ失業」状態となったことを機に、「鶴亀革具店」の鶴雄と亀雄に弟子入りし、革製品の技術を学ぶ。

岩代 隆 (いわしろ たかし)

岩代えみの夫で、9月生まれの37歳。結婚後も、えみと2人で旅行に行くなど夫婦仲はいい。週1回仕事帰りに、会社の同僚とともにエアロビを習っており、インストラクターが大会に参加する際には泊りがけで応援に行くほどはまっている。

安芸 開人 (あき かいと)

30歳のパン職人の男性。パン屋「KITAMURA BAKERY」で働いている。ヨーロッパで5年間修行し、最近店に復職した。技術が高く、山城楓 や津幡から尊敬されている。かつて「KITAMURA BAKERY」の店長の娘と付き合っていたことがあり、修行に発つ前に別れたものの、現在も特別な思いを抱えている。

津幡 (つばた)

27歳のパン職人の男性。パン屋「KITAMURA BAKERY」で働いている。「白玉あんぱん」「和風フレンチトースト」など、和テイストの創作パンを得意としている。 周防貴大の紹介で、雑誌の「男前職人特集」の取材を受ける。

大和 (やまと)

外資系大手エステサロンの営業を務める男性。「リュシェール」は周防薫が勤める高級エステサロン「フルクトゥス」のライバル会社。歳は薫より1つ上でやり手との評判が高い。バツイチで、別れた妻は「リュシェール」のサロンでエステティシャンとして働いている。

周防 貴大 (すおう たかひろ)

周防薫の28歳の弟。讃岐ミチルのことを「アニキ」と呼んで慕っており、実の姉よりも仲がいい。学生時代にアルバイトをしていた雑誌社に入社し、現在は情報誌の映画担当をしている。夢はキャメロン・ディアスとツーショットで写真を撮ること。

鶴雄 (つるお)

80歳の革細工職人。双子の亀雄とともに「鶴亀革具店」を営む。讃岐ミチルから革製品の制作の注文を受けている。技術は高いものの、扱う商品が若者向けのデザインではないためほとんど売れず、収入は年金とミチルからの注文が頼り。東京に住む息子がいるが、彼には店を継ぐ気がないため、ミシンなどの道具は、いずれミチルに譲るつもりでいる。

亀雄 (かめお)

80歳の革細工職人。双子の鶴雄とともに「鶴亀革具店」を営む。寝屋川に住む息子の嫁とは、キツい冗談を交わす仲で、はたから見ると「仲がいいんだか悪いんだかわからない」といわれる。

チェルシー・ニコル・カートマン (ちぇるしーにこるかーとまん)

ハリウッドの若手No.1女優。「おかしな隣人マイケル」でマイケルの妹「ナタリー」役を演じたことで注目され、「ハッピー・ウェディング」に出演したことで大ブレイクした。正月映画のプロモーションのため来日し、大阪を訪れた際に、周防貴大から雑誌のインタビューを受ける。大のバッグコレクターで、讃岐ミチルが作ったバッグをプレゼントされて大いに喜ぶ。

集団・組織

ひなぎく会 (ひなぎくかい)

岩代えみ、山城楓、周防薫、讃岐ミチルの4人の幼なじみによるグループ、およびその集まりを指す。ネーミングは楓の思いつきだが、「ひなぎく」の英単語に当たる「デイジー」には、「素敵なもの」「素敵な人」という意味があることが後からわかった。集まりでは、えみの自宅でお菓子作りをしたり、レストランで誕生日会を行ったりすることもある。

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