概要・あらすじ
ポッド星人の少年ドビンソンは、宇宙で事故に巻き込まれ、地球に漂着した。そこで地球人のマサルと出会ったドビンソンは、彼の家で暮らすこととなる。そんな中、なんとか持てる知識を駆使してポッド星に帰還するための道具を製作しようとするドビンソンだったが、本人の未熟さと、必要な材料がうまく手に入らないことからことごとく失敗し、おかしな騒動ばかりを巻き起こす。
登場人物・キャラクター
ドビンソン
ポッド星人の少年。宇宙船に乗っていた時に事故に遭い、宇宙救命ボート・ロボートに乗って地球に漂着する。ポッド星人の特徴として、耳が大きく尻尾があるが、それ以外の外見は地球人とほぼ同じ。「ドビンソン漂流記」という日誌をつけており、ポッド星に帰ったらそれを出版しようと考えている。物体をひっくり返すことができるなど、ちょっとした超能力を使えるが、あまりそれが役に立つ機会はない。 親からは「ドビンちゃん」と呼ばれている。
ロボート
ドビンソンが事故に遭った時、たまたま手近にあった宇宙救命ボート。正式名称は「ロボットボート」。自我と知性を持っており、二足歩行形態に変型することもできる他、物体を吸い込んで収集する機能なども持つ。ただし、本来は簡易宇宙船であり、あまりそれと関係ない雑用を命じたり、あるいはペット扱いしたりすると、プライドを傷つけられて怒り出す。
マサル
ドビンソンと友情を育む地球人の少年。つまらないことでケンカをしたり、あるいはドビンソンのおかしな発明品によってトラブルに巻き込まれて迷惑をこうむったりもしているが、基本的にはドビンソンの境遇に同情し、友好的に接している。
ブタオコゼ
マサルの友人のガキ大将。喧嘩自慢の少年ながら、透明人間になる薬の研究をするなど、知性派な一面も持つ。しかし、その研究は成功したことがない。愛犬家で、「デカ」という大型犬を飼っている。ドビンソンの境遇を知っており、それなりに同情的に接している。
自動販売星 (じどうはんばいぼし)
星の形をした自動販売機のような機械。宇宙を単独航海して過疎地域などを巡っている。商品は仕入れておらず、必要に応じてその場で合成する。ちなみに最初の1個は何を注文しても無料。本来、地球は巡回範囲に入っていなかったが、間違って降りたところでドビンソンと遭遇する。商品を注文しておいて代金を払わないと、運営会社のある惑星に連れ去られてしまう。 ドビンソンはその性質を利用し、適当なものを注文してわざと代金を踏み倒し、自動販売星に拉致されることで宇宙パトロールと連絡を取ろうと考えていた。しかし、たまたまその注文が自動販売星にとって100億人目の客の注文であったため、自動販売星はその記念品を残して飛び去っていった。
宇宙ガメ (うちゅうがめ)
光圧を利用して宇宙空間をさまよって生きている自由気ままな生物で、星の光をエネルギー源として生きている。学名は「オヤマゲコマゲマゴマゲヒマゴマゲ」。もとは「リュグジョー」という星の生物であり、何らかの恩義を受けると、その相手をリュグジョーに連れて行くという性質を持つ。ちなみに、リュグジョーは定期便でポッド星と連絡している。 ドビンソンは地球に遊びに来ていた1匹の宇宙ガメと出会い、何とかリュグジョーに連れて行ってもらおうとした。しかし、うまく恩を売ることができず失敗、宇宙ガメは飛び去ってしまった。
集団・組織
宇宙パトロール (うちゅうぱとろーる)
事故に遭って行方不明になったドビンソンを捜索している組織。ドビンソンの両親は、宇宙に電波を発信して漂流中のドビンソンに対し宇宙パトロールによる捜索が続けられていることを伝えようとした。これがたまたまマサルの家のテレビに受信されたため、ドビンソンはそれを見て初めて、両親が自分の生存を信じていることを知ることができた。
星連警察 (せいれんけいさつ)
宇宙の警察組織。宇宙密輸団の首領であるバゲールを捜索し、パトロール円盤に乗って地球にやって来た。バゲールを逮捕した時に、ドビンソンとニアミスする。ドビンソンは名乗り出て救助を求めようとしたが、星連警察はドビンソンに気付かず、そのまま去って行った。宇宙パトロールとの間の関係性は不明。
場所
地球 (ちきゅう)
ドビンソンの所属する星間文明にとっては、宇宙の果ての辺境にある星。ドビンソンははじめ地球のことを知らず、まったく未知の星であると考えて「ドビンソン星」という名前を付けた。逃走中の異星人の犯罪者が隠れていたり、自動販売星がやって来ることがあったりと、ポッド星とまったく接点がないというわけではない。ただし、ドビンソンがこの星にいるという事実は知られておらず、またドビンソンの側も、自分の所在を伝える能力や手段を持っていない。
その他キーワード
次元チャック (じげんちゃっく)
ドビンソンが地球から脱出するために作ったアイテムの1つ。大きなチャックの形をしていて、四次元空間へのゲートを開きどこへでも移動できるという、一種の瞬間転移装置である。ただし、ドビンソンが作った次元チャックは機能はするものの長距離の移動ができず、とても地球から別の星に行く役には立たなかった。