ナカノヒトゲノム【実況中】

謎のフリーゲーム「ナカノヒトゲノム」をプレイした八人のカリスマ実況者は、気づくと見知らぬ孤島で目を覚まし、謎の男、パカから「ナカノヒトゲノム」の実況プレイを課せられる。ゲームをプレイしつつ謎の島を探索し、真実を解き明かしていく人々の姿を描く、実況型探索系ミステリー。かわいらしくポップな雰囲気ながら、ヘビーで複雑な人間関係が描かれている。「ジーンピクシブ(Web)」で2014年10月から配信の作品。

正式名称
ナカノヒトゲノム【実況中】
ふりがな
なかのひとげのむじっきょうちゅう
作者
ジャンル
アドベンチャー
 
推理・ミステリー
レーベル
MFコミックス ジーンピクシブシリーズ(株式会社KADOKAWA)
関連商品
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あらすじ

第1巻

動画実況者の入出アカツキは、失踪ゲームとも噂されるゲーム「ナカノヒトゲノム」をプレイして、みごとクリアしたところ「お迎えにあがります」という謎のメッセージが届く。そして明くる日、アカツキが目を覚ますとそこは見覚えのない大自然の中だった。同じ境遇の更屋敷カリンと共に状況を探っていると、アカツキは自分を含む八人の実況者が、何者かにさらわれ、リアルゲーム「ナカノヒトゲノム」の実況配信をさせられていることを知る。監視役のパカから再生数を1億稼がなければ出られないと言われたアカツキたちは、その言葉に反発しながらも与えられたゲームに挑んでいく。第1ゲーム、第2ゲームを順調にクリアしていき、一行は第3ゲームに挑戦する。しかし、鬼ヶ崎カイコク忍霧ザクロはその最中にゲームから離れ、こっそりと島の調査を始めるのだった。

第2巻

入出アカツキたちは第3ゲームをすったもんだの騒動の末、なんとかクリアする。そして仲間たちの新たな一面を知り、絆を深める一行であったが、帰還後に鬼ヶ崎カイコク忍霧ザクロが侵入禁止エリアに入ったのをパカに見咎められ、ペナルティとして全員がすぐさま第4ゲームに投入されてしまう。第4ゲーム「ミミクリー・マンイーター殲滅」で、一行は危険なミミクリー・マンイーターとの戦闘を余儀なくされる。擬態能力で仲間たちの姿かたちにそっくり変身し、切っても潰してもすぐさま再生するミミクリー・マンイーターに一行は防戦一方となる。しかし、ミミクリー・マンイーターは夜には活動できないという弱点を抱えていることに気づき、路々森ユズの作り出した毒を武器に一行は反撃を開始する。ユズがアカツキに化けたミミクリー・マンイーターの司令塔を破壊することでゲームはクリア、一行は無事に慌ただしい日々を乗り切る。しかしカイコクはユズの部屋で、大量のアカツキの写真を発見。その異常性を垣間見て、ユズへの疑念を深めていくのだった。

第3巻

入出アカツキは、駆堂アンヤが不眠症で苦しんでいるのを知り、パカから睡眠薬をもらうが、反骨精神の塊のアンヤはパカに頼ったことに大激怒。二人はケンカしてしまうが、アンヤはそれでも自分に心を開いて接してくるアカツキに心を許し始める。一方、忍霧ザクロは実は失踪した妹を探すため、ナカノヒトゲノムにその手掛かりがあると推測し、敢えてゲームに参加していた。一行はさまざまな思惑を抱えつつ、第5ゲーム「鬼退治」に突入。和風地域「カクリヨ」で鬼から生贄の娘を取り返すことを課せられた一行は、村の長老のキハチとその孫娘のキッカと出会う。キハチたちの協力のもと、鬼に挑もうとする一行であったが、実はキハチたちこそがその鬼張本人で、ワナに掛けられたアカツキと更屋敷カリンは彼らにさらわれてしまう。鬼ヶ崎カイコクとザクロは彼らを追い、脱出してきたアカツキと合流。アカツキたちはカリンと生贄の娘たちを救うため、手分けして鬼の住処を探索するも、アカツキは凶悪なキハチに遭遇し、戦闘不能に追い込まれる。しかしそこにパカが現れ、アカツキを救ってキハチの行動を封じるという謎の行動を取る。戦意喪失したキハチが戦線を離脱したため、キッカは成す術なくカイコクに敗北し、ゲームをクリアすることに成功する。

第4巻

ナカノヒトゲノムの第6ステージ「カラカラ遺跡」は、男女ペアの二人組のみがゲームに参加することとなった。くじ引きの結果、駆堂アンヤ伊奈葉ヒミコという相性の悪い組み合わせとなり、一行は不安を覚えつつも二人を見送る。遺跡には「決して噓をついてはいけない」というルールがあり、アンヤとヒミコは遺跡の番人の質問に一つずつ答えていく。途中、プニツキという新たなお供を加えつつ、アンヤとヒミコは最終質問で己の罪を告白し、ゲームをクリアするのだった。一方、居残り組は束の間の休息を堪能していた。そんな中、路々森ユズに疑念を抱いていた鬼ヶ崎カイコクは、第5ゲームでの出来事をきっかけにしてユズ、パカ入出アカツキの三人がなんらかの形でつながっているのではないかと推測し始める。第7ゲーム「呪奪の三姉妹」は、プレイヤーの生活空間を使ったかくれんぼだった。カイコクはこのかくれんぼを利用して単独行動を取り、ユズの部屋へと侵入する。そこでカイコクは、怪しい写真と書類を発見。書類には自分たち13番街メンバーの詳細なデータが書かれていたため、カイコクはユズへの疑念をさらに深めていく。

第5巻

鬼ヶ崎カイコク路々森ユズの部屋で手に入れた書類を見て、祖父が危篤であることを知る。一刻も早く家に帰るため、パカを襲撃したカイコクは、ペナルティで脱落者と見なされ、脱落者を隔離する「白の部屋」に連行されてしまう。入出アカツキたちはカイコクの突然の脱落にショックを受け、彼を解放するためストライキを決起。パカとの交渉の結果、彼の敗者復活を懸けた高難易度の第8ゲーム「ホワイトパズル」に挑戦することとなる。頭脳明晰でパズルゲームが得意なユズが先頭に立ってゲームを進めるも、72時間の制限時間があるパズルゲームは難解そのもの。刻一刻と迫るタイムリミットに向け、ユズは不眠不休でパズルに挑む。焦りと疲労によりユズは倒れるものの、そこにパカが現れ、こっそり彼女のゲームを手助けするのだった。一方、閉じ込められたカイコクは、部屋に抜け道があるのに気づき、地下へと脱出する。そこでカイコクは、過去のゲームの参加者である男女嶋ナナミ赤札チヒロ、そして忍霧ザクロの双子の妹、忍霧サクラと出会う。

第6巻

鬼ヶ崎カイコク男女嶋ナナミたちからゲームの事情を聞き、一度部屋に戻ることを決意。折しも路々森ユズがパズルゲームをクリアしたのもあり、そのまま仲間のもとへと戻る。ユズが自分のために尽力したのを知り、カイコクはユズと腹を割って話す。ユズが運営側の人間で「記録係」と正体を明かしたこともあり、二人は一時的に休戦関係となる。再び八人揃った一行は、続く第9ゲームのゲームを進めていく。一方、更屋敷カリンの兄の更屋敷ヒノキは探偵で、駆堂アンヤの兄の駆堂シンヤから弟の行方を調査する依頼を受けていた。自身も妹を探したいと考えていたヒノキは、目的を同じくするシンヤの依頼を引き受け、調査を開始する。調査の中で、二人の失踪は世を騒がす連続失踪事件と関連することを疑い、同じく失踪した逢河マキノ入出アカツキの身辺調査を行う。二人はマキノの隣人である小泉スミレからマキノのタブレットPCを受け取り、調べたことで彼らの失踪にはフリーゲーム「ナカノヒトゲノム」がかかわっていると目星をつける。

第7巻

更屋敷ヒノキ駆堂シンヤは、入出アカツキについて調べたところ、彼らが目にしたのはあまりに異常で壊れた家庭環境だった。精神を病んでいたアカツキの義母の入出ユカコは、人形をアカツキと思い込み、甲斐甲斐しく世話をしていた。ユカコの弟の仁木イチヤからユカコとアカツキの関係を聞いた二人は、歪み切った家庭環境に絶句する。入出家をあとにした二人は、唯一の手掛かりであるフリーゲーム「ナカノヒトゲノム」を敢えてクリアし、何が起こるか確認しようとする。ヒノキはプログラムをいじり、強制的にゲームをクリアして「お迎えにあがります」のメッセージを出す。そして深夜、ヒノキは寝たふりをして来訪者を罠に嵌め、失踪事件の手掛かりを得ることに成功する。しかしその謎の来訪者は、入出家で別れたばかりのイチヤだった。ヒノキはイチヤを尋問したところ、彼自身罪悪感で自暴自棄になっており、説得の末に彼の助力を得ることに成功する。そしてヒノキとシンヤはイチヤの力を借りることで、リアルゲーム「ナカノヒトゲノム」が行われている島へと赴く。

第8巻

入出アカツキたちは第10ゲームでちょっとしたアクシデントから、パカと協力し合うこととなり、危機に陥りながらも辛うじてゲームをクリアする。そして続く第11ゲーム「過感情ドール」は、停電を利用した肝試しだった。その内容は停電したゲノムタワーを探索しつつ、人形の供養をするというもの。鬼ヶ崎カイコクは停電という状況を利用して、更屋敷カリンを連れて男女嶋ナナミと再び接触する。そこでカイコクは、ナナミから路々森ユズも過去のゲームの参加者であったことを教えられる。また、カリンは肝試しの最中に「幽霊」を発見。ナナミも過去に幽霊の目撃証言を聞いたことがあったため、それらの情報を集めた結果、その幽霊はユズそっくりな外見をしていた。これらの情報から再びユズに疑念を抱いたカイコクは、ユズの部屋を訪れるも、そこはもぬけの殻でユズの姿はどこにも見つからなかった。

第9巻

路々森ユズはたった一つの願いを叶えるため暗躍を続けていたが、長年にわたる孤独な戦いの中で罪悪感を募らせ、ついに心折れてしまう。そして第11ゲームをクリアした入出アカツキたちが聞いたのは、ユズがゲームをリタイアしたという知らせだった。ユズが行方知れずとなった事実に一行は騒然とし、一時期は仲間同士で争いかけたが、鬼ヶ崎カイコクが事情を話したことで一同はユズを探すことを決意。ユズを探すため、パカと交渉し、ゲームをクリアしたあとも島に滞在し、探索する許可を得ようとする。パカは交換条件として第12ゲーム「巨大ラフレシア攻略」を提案し、ラフレシア内部に囚われたゴールデンパカメラを奪還してくることを条件として提示する。これを受けて忍霧ザクロ駆堂アンヤはラフレシア内部を探索し始めるが、ザクロのちょっとしたミスが原因で二人は脱出不可能となってしまう。ラフレシア内部には女性の幽霊が徘徊していたが、特に何をする訳でもなく、二人はそんな幽霊を不気味に思っていたが、アカツキが二人の救助に訪れた瞬間、幽霊はアカツキに反応を見せる。そして幽霊はアカツキと何かの言葉を交わし、その瞬間に崩れ去るように消え去るのだった。

第10巻

第12ゲームクリア後、入出アカツキは倒れ、2日間意識不明状態となる。目覚めたアカツキはどこか様子がおかしく、周囲も彼に違和感を感じていた。そんな中、第12ゲームクリアによって当初のクリア条件である再生数1億回を突破したことで、一行は島中の探索を許されることとなる。しかしそこでパカパカメラを使い、一行に悪夢を見せる。伊奈葉ヒミコは悪夢の中で、自分自身忘れ去っていた過去に直面する。アカツキが自分の実の兄であるという事実を思い出す。アカツキは悪夢の中で、自分とまったく同じ顔をした何者かと遭遇。己の役割を思い出し、目を覚ます。そして目覚めたアカツキは一行を連れ、ゲノムタワーの最上階「黒の部屋」へと赴く。黒の部屋は島の主であるマダラメか彼に近しい者にしか入れないが、アカツキはまるで己の部屋であるかのように無造作に鍵を開け、入り込む。そして一行はアカツキは多重人格者で、彼の中に潜んでいた真の人格こそがマダラメであると、衝撃の事実を明かされるのだった。

メディアミックス

TVアニメ

2019年7月から9月にかけて、本作『ナカノヒトゲノム【実況中】』のTVアニメ版『ナカノヒトゲノム【実況中】』が、TOKYO MX、AT-X、インターネット配信ほかで放映された。制作はSILVER LINK.が担当している。入出アカツキ役を山下大輝、更屋敷カリン役を鬼頭明里、鬼ヶ崎カイコク役を佐藤拓也が演じた。

登場人物・キャラクター

入出 アカツキ (いりで あかつき)

高校1年生の少年。フリーゲーム「ナカノヒトゲノム」13番街の参加者の一人。黒髪にひと房白いメッシュの入った髪型をしている。年齢は16歳。誕生日は4月1日で、血液型はO型。優しく穏やかな性格をしており、誰とでもなかよくなれる。ナカノヒトゲノムでは、仲間たちはおろかパカや無人島の動物たちともなかよくなろうとするため、周囲から呆れられている。好きなゲームは脱出系とRPG系のゲームで、「ナチュラル動画」の名でゲームの実況動画が人気を集めている。全国の花粉をコンプリートしているというほどの花粉症で、森に近づくだけでくしゃみが止まらなくなる。このため、彼の動画は「花粉症実況」とも呼ばれている。ただナカノヒトゲノムのゲームに参加して以降は、なぜか花粉症の症状が治まっている。人当りのよい性格の反面、怒りや悲しみといった負の感情が欠落しており、ストレスを感じた出来事を極端に忘れやすいという性質がある。路々森ユズやパカとは初対面のはずだが、彼らからは以前に会ったことがあるように振る舞われており、13番街メンバーの中ではユズと並んで謎多き人物となっている。ユズからは「あっきー」の愛称で呼ばれる。実は伊奈葉ヒミコの実の兄で、本名は「アキラ」。一人息子を病気で亡くした入出家に養子に出されたあと、義父が事故で死亡。義母の入出ユカコは父親と子が亡くなったことで精神を病み、亡くなった息子「アカツキ」と「アキラ」を混同。アキラは義母の異常な愛情に応えるため、自らの名前を改名した。この出来事によって入出アカツキは過去の記憶を思い出せなくなっており、ヒミコと自分が兄妹だと気づかない原因となっている。

更屋敷 カリン (さらやしき かりん)

高校1年生の少女。フリーゲーム「ナカノヒトゲノム」13番街の参加者の一人。桃色の髪をミディアムヘアにセットしており、白と黒を基調としたジャンパースカートの制服を身にまとっている。誕生日は7月26日で、血液型はA型。気が強く、素直ではないためツンデレ的な言動が多い。好きなゲームはホラー系のオカルトゲームで、その筋では「たたり姫」の通り名で知られており、「今年度踏まれたい女性実況者ナンバーワン」といわれるほど人気を博している。実況時はクール系の性格となるが、これはオカルト体験に遭っているのが自分ではないという部分からくる余裕で、実際は臆病な性格をしており、自分がオカルト体験した場合は周囲が呆れるほど狼狽し、怯えていた。常識人であるため13番街メンバーの中では基本的にツッコミ役だが、怯えた際には混乱のあまり周囲からツッコまれるほど言動が怪しくなる。からかい甲斐のある性格のため、路々森ユズからセクハラ紛いのボディタッチを受けており、よくからかわれている。ふだんの言動から肉体派と思われているが、実は記憶力が抜群によく、一度見聞きしたものは決して忘れないという特技を持つ。更屋敷ヒノキは実の兄で、かつては仲がよかったが、兄が起業のため家出同然に出奔して関係は変化。両親の期待を一身に受け、それに応えようとした結果、多大なストレスを抱え込んでしまう。兄が家に電話してきた際に、些細なきっかけでそれが爆発。歩み寄ろうとした兄に心無い言葉を投げかけてしまったことに罪悪感を感じている。

鬼ヶ崎 カイコク (おにがさき かいこく)

大学1年生の青年。フリーゲーム「ナカノヒトゲノム」13番街の参加者の一人。鬼のお面を付けた黒髪で、黒無地に菱万字柄の模様が施された和服を身にまとい、つねに番傘と日本刀を持ち歩いている。江戸っ子口調で話すのが特徴。誕生日は2月3日で、血液型はO型。高い能力を持つ行動派タイプで、勝手気ままに振る舞う。好きなゲームは、戦国統治や和風系のゲーム。芸術方面を除くあらゆる能力が高く、特に戦闘能力に関しては13番街メンバーの中でもダントツの力を持つ。ただし、優秀な自由人であるため単独行動することが多く、コミュ力はあるが協調性は薄い。忍霧ザクロがストッパーとして彼と行動を共にするが、基本的にザクロの制止もあまり効果がない。パカに禁止されたゲノムタワー探索を勝手に行い、ペナルティを課せられることもしばしば。単独でゲームの裏で調査を続けていたが、第7ゲームの際に路々森ユズの部屋で参加者の資料を発見。ゲーム終了後、パカに襲い掛かったため白い部屋に連行される。抜け道を見つけ白い部屋から脱出した際に男女嶋ナナミたちと知り合い、以降密かに連携を取っている。ユズが敗者復活を賭けた第8ゲームをクリアしたため、ナカノヒトゲノムに復帰する。由緒ある旧家の一人息子だが、実家から勘当を食らっている。ユズの失踪後は、それまでの自由人っぷりが鳴りを潜め、年長者として全員をまとめるリーダーとして振る舞うようになる。

駆堂 アンヤ (くどう あんや)

高校1年生の少年。フリーゲーム「ナカノヒトゲノム」13番街の参加者の一人。目つきが悪く黒髪で、フード付きのパーカーを羽織り、つねにバイク用のフルフェイスヘルメットを持ち歩いている。誕生日は10月10日で、血液型はB型。がさつで短気な性格で、口が悪いために周囲ともめ事を起こすことが多い。好きなゲームは、格闘アクション全般。忍霧ザクロとは仲が悪く、よくケンカしているほか、柄が悪いため伊奈葉ヒミコからはよく怯えられている。駆堂アンヤも怒ったヒミコが苦手で、当初はお互いに苦手意識を抱いていたが、ナカノヒトゲノムの第6ステージをペアでクリアして以降は少しずつ距離を縮めていく。一方でケンカっ早いものの、一度気を許した人間には面倒見のよい一面を見せるため、入出アカツキとはマブダチと呼べるほどなかよくなっていく。ピーマンが大嫌いで食べられないため、アカツキに代わりに食べてもらっている。三人兄弟の末っ子ながら兄貴肌タイプで、周囲を引っ張っていくバイタリティを持つ。また一番上の兄の駆堂ケンヤはすでに故人で、つねに持ち歩いているヘルメットは兄の形見となっている。実は遺伝的な睡眠障害を先天的に患っており、睡眠薬なしでは眠れない体質。このため睡眠不足状態で活動していると、限界がきたら急に倒れてしまうことがある。

忍霧 ザクロ (おしぎり ざくろ)

高校2年生の青年。フリーゲーム「ナカノヒトゲノム」13番街の参加者の一人。白に近い薄茶色の髪で、顔の下半分をつねに黒いマスクで隠した特徴的なファッションをしている。誕生日は12月25日で、血液型はA型。まじめで面倒見のいい性格をした常識人で、個性的な面子が多い13番街メンバーの中では振り回されることが多い。また女性が非常に苦手で、女性に触られそうになると極端に怯えだす癖がある。好きなゲームはステルスゲーム。実は双子の妹の忍霧サクラが行方不明になっており、その手掛かりがナカノヒトゲノムにあると考え、自発的にナカノヒトゲノムに参加した。そのため、体中にナイフや発煙筒といった護身道具を隠し持っている。ゲームの裏側を探ろうとする鬼ヶ崎カイコクと手を組み、妹を探すため探索を開始する。

伊奈葉 ヒミコ (いなば ひみこ)

中学2年生の少女。フリーゲーム「ナカノヒトゲノム」13番街の参加者の一人。茶色のエアリーボブの髪型で、山吹色のロングマフラーをしてゴーグルを首にかけている。誕生日は5月22日で、血液型はO型。ウィスパーボイスで囁くように実況するため、彼女の実況は「ささやき実況」と呼ばれている。好きなゲームは育成シミュレーションで、農園を作ったり、動物を育てたりするのが好き。趣味は料理と家庭菜園で、自分で野菜を育てたりもする。世話好きな優しい性格で、一行の中ではご飯を用意したり、寝てばかりの逢河マキノの介護をしたり、縁の下の力持ち的な存在。ふだんはおとなしいが、丹精込めて育てられたものを「ベイビー」と呼び、粗末にすると激怒する。自分が育てたもののほか、料理に使われている野菜も農家の人が大切に育てた「ベイビー」と呼び、食べ残したりすると烈火のごとく怒り出す。護身道具として閃光弾をつねに携帯しており、怒るとそれを味方に放つこともある。世話好きな割に怒った時は苛烈という現在の性格は、実家が大家族で弟たちの世話をしていたのが起因となっている。小さい頃は兄もいたが、自分が原因で養子に出された。その後、兄が行方不明になり、7年後に死亡届が受理されたため、そのことを伊奈葉ヒミコ自身が原因と考え、「兄を殺した」と自責の念を抱え込んでいる。実は行方不明になっている兄は入出アカツキこと「アキラ」で、アキラとは実の兄妹関係に当たる。

逢河 マキノ (あいかわ まきの)

高校2年生の青年。フリーゲーム「ナカノヒトゲノム」13番街の参加者の一人。紫紺色の髪でいつも寝てばかりで、つねに市松模様のアイマスクを身につけている。誕生日は2月14日で、血液型はB型。会話がほとんど成立しないほど口数も少なく、彼が長い単語を発音すること自体が稀。食事の時間すら寝てばかりいるため、伊奈葉ヒミコや忍霧ザクロが介護さながらに彼の世話を焼いている。好きなゲームは恋愛シミュレーションで、言葉よりも目で落とす実況者として知られている。寝てばかりいるため、能力値は13番街のメンバーの中でぶっちぎりで最下位だが、彼の目を5秒以上見つめていると魅了されるという特殊能力を持ち、ナカノヒトゲノムの攻略のカギになることもある。実は幼い頃から家庭環境がかなり荒(すさ)んでおり、両親のケンカばかり見て育ったため、人間関係に諦観し、生きていること自体への未練が薄い。また唯一、自分を気にかけてくれた小泉スミレにかつて淡い恋心を抱いていたが、彼女の結婚によって失恋。これが逢河マキノが心を閉ざす大きな要因となった。ナカノヒトゲノム第9ゲーム「なかげの幼稚園」で、仲間たちの絆と入出アカツキの言葉により過去を受け入れる。それ以降は少しだけ口数も多くなり、仲間たちと能動的にかかわるようになる。視野が広く、根は仲間思いであるため、仲間たちのフォロー役として活躍する。なぜかアフロが大好きで、彼の周囲には何かとアフロにかかわるものが多い。

路々森 ユズ (ろろもり ゆず)

フリーゲーム「ナカノヒトゲノム」13番街の参加者の一人の女性。真っ白な髪を長く伸ばし、眼鏡をかけている。黒セーラー服の上に白衣を身にまとい、ガスマスクを背負う形で持ち歩いている。誕生日は10月31日で、血液型はAB型。13番街メンバーの中では最年長で、一行のリーダー役を務める。頭脳明晰で海外の大学で飛び級をしており、現在は植物系の研究所で熱帯植物の研究を行っている。好きなゲームはパズルや迷路のやり込み系で、その実況は「ロロロのやり込み実況」で知られている。一人称は「ボク」で、性格はピエロのような狂言回し的な言動が多く、つかみどころのない自由人として振る舞う。料理は人並みにできるが、なぜか彼女の作る料理は全部蛍光ピンクに発光する異様な見た目となる。入出アカツキが大好きで、彼のことを「あっきー」と呼ぶ。アカツキに対してストーカーのような行動を取っていたり、実況者の詳細なデータを把握していたりと怪しい行動が目立つが、実は運営側の人間。ナカノヒトゲノム参加者を内側から記録する「記録係(レコーダー)」で、パカと通じている。しかしそれすら真実の一端でしかなく、過去に9番街のメンバーとしてナカノヒトゲノムに参加していたり、ナカノヒトゲノムの核心部分について知っている素振りを見せるなど謎多き人物。現在のムードメイカー的な性格も、過去の失敗を反省して敢えて作ったもので、本来は興味のあるもの以外にはいっさい目を向けない偏執的な性格をしている。ナカノヒトゲノム第12ステージ直前にゲームをリタイア。その後はなんらかの決意を秘めて立ち上がり、単独で行動を開始する。それ以降は長い髪を肩口で切りそろえ、黒い服を身にまとうようになる。

パカ

アルパカのマスクをかぶったスーツ姿の男性。フリーゲーム「ナカノヒトゲノム」運営の一人。物腰は丁寧だが、どこか抜けた部分があり、マイペースに運営を行っている。入出アカツキたち13番街メンバーの担当の監視役で、メンバーの選出もパカが行った。伊奈葉ヒミコが特にお気に入りで、彼女のファンを公言し、何かとちょっかいを掛けている。マスクの下は火傷でただれているらしく、また火傷の影響で痛覚がなく、汗がかけない体質になっている。ゲーム運営の幹部の中では唯一、マダラメを主人に仰ぎ、その意に従って行動している異質な存在で、ほかの幹部からもその独断専行っぷりを苦々しく思われている。過去を知る者たちからは「墓守」の名でも呼ばれる。路々森ユズとは古くからの付き合いで、アカツキを特別視するなど怪しい行動を取っている。

プニツキ

伊奈葉ヒミコが飼っているカペカペスライム。フリーゲーム「ナカノヒトゲノム」の第6ステージ「カラカラ遺跡」最奥の番人が生み出した。カペカペスライムは人の心の拠り所を映し出す特性があり、ヒミコと駆堂アンヤを前にしたところ、入出アカツキの顔そっくりな姿となる。ただし再現したのは顔のみで、首から下はスライム状の非常に気持ち悪い姿となり、初見では怯えられることが多い姿となっている。ヒミコが気に入り、そのまま拾って持ち帰り、大事に育てられている。食事は光合成で行っており、光と水さえあれば生きていける。ヒミコと行動を共にすることが多く、意外な場所で活躍する。

男女嶋 ナナミ (おめじま ななみ)

フリーゲーム「ナカノヒトゲノム」9番街に参加していた金髪の男性。長身の美丈夫だが、自らを「レディ」と称するオネエ系で眼鏡をかけている。一人称は「アタシ」で、女性っぽい仕草としゃべり方をする。誕生日は7月3日で、血液型はAB型。好きなゲームはFPS系で、4年前ナカノヒトゲノムに参加した。白の部屋に連行されるも、当時相棒だった仁木イチヤと共に抜け道を掘って脱出した。その後、イチヤとは意見の対立でそれぞれ別行動を開始。男女嶋ナナミはずっと島の地下に隠れ住み、赤札チヒロと忍霧サクラを助け、地下でナカノヒトゲノムの謎を調査している。ゲーム参加前は大学の工学部に通っていたため、機械いじりが得意で、地下の研究施設跡地を漁り、武器やアイテムを作り少しずつ戦力を拡充している。地下で行動する際には正体を隠すため、黒いアルパカのマスクをしている。実は過去に、9番街メンバーだった路々森ユズに会っており、彼女の姉とは友人関係だった。

赤札 チヒロ (あかふだ ちひろ)

赤みがかった髪をした少年。フリーゲーム「ナカノヒトゲノム」11番街に参加していた一人。猫耳フード付きの黒いパーカーを身につけている。勝気で直情的な性格で、鬼ヶ崎カイコクからは駆堂アンヤに似た性格と言われている。誕生日は11月11日で、血液型はO型。好きなゲームはオンラインカードゲームで、2年前ナカノヒトゲノムに参加した。忍霧サクラとは同期の関係で、彼女と共にゲームを脱出し、男女嶋ナナミに拾われる。サクラに恋心を抱いているが、一歩を踏み出せずにいる。また、サクラがナナミに恋心を抱いているのには気づいていない。地下で行動する際には正体を隠すため、黒いアルパカのマスクをしている。

忍霧 サクラ (おしぎり さくら)

白に近い薄茶色の髪をショートカットにした少女。フリーゲーム「ナカノヒトゲノム」11番街に参加していた一人。フリルやリボンの付いた服が苦手で、ズボンにフード付きパーカーというボーイッシュな恰好をしている。忍霧ザクロの双子の妹で、マイペースな性格をしている。家や兄から離れるのを極端に嫌い、兄と行動を共にすることが多かった。告白してきた男子と初デートに行く際にも、兄を同伴させていたほど兄に懐いている。誕生日は12月25日で、血液型はB型。好きなゲームは新しいもの全般。2年前、中学3年生の頃にナカノヒトゲノムβ版をプレイしてさらわれ、9番街メンバーとしてゲームに参加した。赤札チヒロとは同期の関係で、彼女と共にゲームを脱出し、男女嶋ナナミに拾われる。ナナミに好意を抱いており、彼にプレゼントするため、地下の研究施設跡地を探索し、積極的に機械のパーツ集めを行っている。地下で行動する際には正体を隠すため、アルパカのマスクをしている。チヒロ、ナナミのマスクと違い、彼女のだけはカラフルなマスクとなっている。猫好きで、猫系のグッズを集めている。

仁木 イチヤ (にき いちや)

猫のマスクをかぶった男性。フリーゲーム「ナカノヒトゲノム」運営の一人。ナカノヒトゲノム参加者を「荷物」として島に運び込む運搬係を担当しており、仕事時は「カーマイン」の名で呼ばれる。誕生日は2月18日で、血液型はA型。好きなゲームは落ちゲー。入出ユカコの弟で、彼女の夫である「入出アキト」とも顔見知り。アキトに誘われ、かつてナカノヒトゲノムに9番街メンバーとして参加していた。男女嶋ナナミとは相棒ともいえる関係で、当時は彼と協力してゲームに参加していた。だが、ナナミと共に白の部屋に連行され、彼と力を合わせて部屋から脱出するも、姉のユカコのことが心配で精神的に不安定となり、最終的にナナミと決別することとなった。しかしその後、地下から脱出するもパカに捕まり、ナナミと姉の命の保証と引き換えに、彼らに協力することとなる。失踪事件の実行犯として動いていたが、更屋敷ヒノキの張った罠に引っ掛かり、彼らに捕まる。仁木イチヤ自身は罪悪感で疲弊しており、ヒノキたちに力を貸すことを決意する。レクトリとはかつて恋人同士で、レクトリに片思いをしているザウアーからは一方的な敵愾心を抱かれている。

更屋敷 ヒノキ (さらやしき ひのき)

更屋敷探偵事務所の所長を務める男性。更屋敷カリンの9歳年上の兄。眼鏡をかけた青年で、飄々とした雰囲気を漂わせている。誕生日は5月21日で、血液型はO型。好きなゲームは推理もの。少しマゾヒストの気があり、助手の国分寺シズハにぞんざいに扱われるのを喜んでいる。またかなりのシスコンでもあり、ヒマさえあれば幼い頃のカリンの動画を再生して観賞している。要領がよく、大学に首席で入学するほど頭脳も優秀。しかし非常に飽きっぽい性格で、大学も起業を理由に中退した。もともと飽きっぽい性格を問題視されていたが、大学中退をきっかけに家族仲は決裂している。ただし、更屋敷ヒノキ自身は自分に非があると認めており、歩み寄りの姿勢を見せてはいる。妹のカリンが行方不明になったのをきっかけに、自らのツテを使って連続失踪事件の調査を開始する。調査の中、フリーゲーム「ナカノヒトゲノム」がかかわっていることを知り、被害者家族と接触していく。目的を同じくする駆堂シンヤと行動を共にし、運営側に属する仁木イチヤを味方に引き込むことで、ナカノヒトゲノムの行われている無人島に潜入する。

国分寺 シズハ (こくぶんじ しずは)

更屋敷探偵事務所で更屋敷ヒノキの助手を務める女性。現役の大学生で、専攻は心理学。黒のロングヘアを右目を隠すようにセットしたクールビューティーで、冷静沈着な性格をしている。誕生日は3月8日で、血液型はA型。好きなゲームはサウンドノベル。ヒノキが大学を中退する以前からの先輩後輩の間柄で、現在は彼の仕事の手伝いを行っている。ドライな性格をしており、ヒノキには淡々と辛らつな言動をしているが、逆にそれで喜ばれるという関係を構築している。また華奢な見た目に反して格闘術にも長け、成人男性程度ならあっさり無力化する実力を身につけている。ヒノキが仁木イチヤたちと共に島に旅立ったのを見送り、イチヤがいないあいだの入出ユカコのケアを務めている。

駆堂 シンヤ (くどう しんや)

大学の医学部に通う1年生の青年。駆堂アンヤの兄、駆堂ケンヤの弟で、彼らと似た顔立ちをしている。アンヤと違い、かなりしっかり者で、幼い頃から弟の面倒をきちんと見てきた。誕生日は9月9日で、血液型はA型。数学に強く、好きなゲームも数字を使うナンバープレース。兄弟の中で唯一不眠症を患っておらず、兄の死もあり、人一倍責任感が強い性格へと育った。しかし、自分の物わかりのよい性格に嫌気も差しており、アンヤが失踪した際にはすぐさま更屋敷ヒノキに依頼。自分も調査に同行するなど、強い行動力を見せるようになる。兄が事故に遭う寸前、その性格から兄を止められなかったことが強い罪悪感となっており、アンヤの失踪でその後悔と罪悪感が爆発。今度こそ、間違えないと決意を固めている。そのためヒノキに制止されるが、フリーゲーム「ナカノヒトゲノム」の島へも同行する。兄の付けていたピアスを形見として肌身離さず持っている。好きな食べ物はラーメンで、ラーメンの屋台巡りが趣味。

入出 ユカコ (いりで ゆかこ)

入出アカツキの義母で、仁木イチヤの姉。黒い髪を肩まで伸ばした中年女性で、優しげな風貌をしている。一見すると義理の息子のアカツキともなかよく過ごしているように見えるが、実は精神を病んでおり、現実をうまく認識できないでいる。もともと一人息子がいたが、生まれつき病弱で死に別れてしまう。その境遇を不憫に思った夫「入出アキト」の知人から、とある事情で家族と離れ離れになった子供を養子にもらう。しかしその後、夫が事故で死亡。息子と夫を失った入出ユカコは正気を失い、亡くなった息子「アカツキ」と義理の息子「アキラ」を混同してしまう。現在の「入出アカツキ」は彼女の壊れた愛情に応えるため、アキトが法的に名前を改名したもので、アキトは義理の母を気遣いながら育った。フリーゲーム「ナカノヒトゲノム」でアカツキが失踪後は、等身大の人形を自分の手で作り上げ、それをアカツキと思って世話をしている。イチヤが主に世話をしており、イチヤはそのためにたびたび彼女の家を訪れている。

小泉 スミレ (こいずみ すみれ)

逢河マキノの隣人の主婦。生まれたばかりの愛娘「小泉レモン」の子育てに忙しい若い女性で、マキノとは彼が幼い頃からの付き合い。隣人という立場からマキノの両親の不仲を知っており、幼い彼をこっそり連れ出してご飯を用意したり、相手になったりと、彼の面倒を見ていた。マキノが失踪したことを知っており、彼の安否を心配している。マキノが遊んでいたタブレット端末を取っており、それを調査に来た更屋敷ヒノキへと手渡す。これによってヒノキがフリーゲーム「ナカノヒトゲノム」に気づく大きな手掛かりとなった。

駆堂 ケンヤ (くどう けんや)

駆堂家の長男で、故人。享年18歳。バイクが好きで、フルフェイスヘルメットをいつも大事に持ち歩いていた。誕生日は8月8日で、血液型はB型。好きなゲームはレースゲーム。弟の駆堂アンヤと駆堂シンヤとは仲がよかったが、アンヤとはケンカしたまま和解せずにバイク事故で死亡したため、彼の心に深い傷を残している。彼の身につけていたフルフェイスはアンヤに、ピアスはシンヤにそれぞれ形見として受け継がれている。

キハチ

和風地域カクリヨで村の長老を務める男性。フリーゲーム「ナカノヒトゲノム」の登場人物の一人。見た目は白いヒゲを生やし、枯れ木のように痩せた小柄な老爺の姿をしている。ナカノヒトゲノムの第5ステージ「鬼退治」で孫娘のキッカと共に村に暮らしており、訪れた入出アカツキたちに鬼退治を頼む。実は村を襲っていた鬼で、本来の姿に変身すると見上げるほど大きな鬼の姿となる。本来は消え去るべき前回のゲームの登場人物で、消されずに残った残留ミミクリーの一つ。本来はバグとして運営に消される存在だが、パカからは見逃されている。ただしあまりに目が余る場合は、パカから警告されており、渋々ながらその命令を受け入れている。孫のキッカをかわいがっており、彼女と自分が生き残るためパカたちに従っているが、直接的に反逆できずともスキあらば彼らに一矢報いようと考えている。第10ステージ「珍獣イエティ狩り」で再登場する。同じ残留ミミクリーのイエティとは古い知り合い同士で、彼のもとをたびたび訪れている。雪山ではパカに直接攻撃できないのを逆手に取って、怪力で洞窟の入り口を破壊し、パカを生き埋めにする。

キッカ

和風地域カクリヨで村長のキハチの孫娘を務める少女。フリーゲーム「ナカノヒトゲノム」の登場人物の一人。長い黒髪を四つ結びの三つ編みにし、巫女服のような衣装を身にまとっている。ナカノヒトゲノムの第5ステージ「鬼退治」で祖父のキハチと共に村に暮らしており、訪れた入出アカツキたちに鬼退治を頼む。実は村を襲っていた鬼である。鬼の本性を現しても姿かたちは変わらないが、かなり高慢でワガママな性格をしている。生贄の娘を持ち帰り、その娘たちを使って等身大の人形遊び「オニバリア・ファミリー」をするのが趣味。更屋敷カリンをさらって新米メイドのヴェロニカ役を強制させた。カリンを取り戻しにきた鬼ヶ崎カイコクに敗北する。性格は悪いが祖父に向ける愛情は本物で、家族の問題を抱えるカイコクに呪いにも思える言葉を投げかけている。第10ステージ「珍獣イエティ狩り」で再登場する。祖父の力でパカを生き埋めにした。

ミミクリー・マンイーター

姿かたちを自在に変えるミミクリーの一種。フリーゲーム「ナカノヒトゲノム」の登場人物の一人。ナカノヒトゲノムの第4ゲーム「ミミクリー・マンイーター殲滅」に登場した。ふだんは人間大の大きさの花の姿をしており、何本もの触手を生やし自分で動き出す。花の中心部分には巨大な口があり、ここから対象を捕食する。高いレベルでの擬態能力を持ち、人間とそっくりの姿に変身し、対象を騙して近づく。太陽の光を活動源にしており、日没になると休眠して夜は動かなくなる。また生命力が強く、つぶしても切ってもあまり効果がなく、すぐ再生する。ただし毒には弱く、路々森ユズの使った毒で殲滅された。通常のマンイーターは擬態能力しか持たないが、司令塔と呼ばれる個体には高い知能が存在し、擬態した相手のフリをして会話したり、演技することが可能。司令塔もユズの毒で滅び去ったと思われていたが実は生き延びており、更屋敷カリンの姿で復活する。入出アカツキたちに復讐しようとするが、パカにバグとして処理される。

マダラメ

パカの主人とされる謎多き人物。素顔はおろか性別などもいっさい不明。フリーゲーム「ナカノヒトゲノム」を配信したり、ミミクリーの存在に深くかかわっていたり、方々にその影響力を与えている。その正体は入出アカツキの主人格。実はアカツキ自身は気づいていないが多重人格者で、アカツキはマダラメが意図的に作り出した別人格である。ナカノヒトゲノムの再生数が1億を突破したところで、パカが見せた悪夢によってアカツキの人格と交代する形で表舞台に現れる。

レクトリ

ライオンのマスクをかぶった女性。フリーゲーム「ナカノヒトゲノム」運営の一人。ゲーム会場である島と外をつなぐ海底通路のゲート管理を担当する。強気な性格をしており、仁木イチヤの元カノ。自分の気持ちをハキハキしゃべり、イチヤに対して辛らつな言葉を投げかける。ただし暗証番号をイチヤの誕生日にしていたり、イチヤの鈍感な態度にイライラしていたりと、彼に対して今も思いを寄せる態度を見せている。

ザウアー

キリンのマスクをかぶった男性。フリーゲーム「ナカノヒトゲノム」運営の一人。裏切り者の粛清を行う処刑役を担当する。かなりそそっかしく粗野な性格で、連絡網の伝え忘れをしたりしている。ただ一方で素直な部分があり、自分がミスを冒していると知れば潔く謝罪する。レクトリに片思いをしており、仁木イチヤに一方的に敵愾心を抱いている。

場所

ゲノムタワー

フリーゲーム「ナカノヒトゲノム」が行われている孤島に存在するタワービル。地上88階建てで、地下は13階まで存在する。ナカノヒトゲノム参加者の生活スペースが6階に存在するほか、生活に必要な施設も一通りタワー内に備え付けられている。51階層以上の階層は参加者の立ち入り禁止区域なっており、立ち入った者にはペナルティが課せられることとなる。また最下層には「白の部屋」と呼ばれる部屋が存在し、ここはゲームをリタイアした者が閉じ込められる場所となっている。最上階には白の部屋と対となる「黒の部屋」と呼ばれる場所が存在するが、部屋に入るためには生体認証を含む厳重なセキュリティを突破しなければならないため、部屋の中に何があるのかわからない謎の部屋となっている。

その他キーワード

ナカノヒトゲノム

フリー配布されている謎のゲーム。ステージに挑戦し、22枚の染色体を集めていくのがゲームの内容となっている。人間の染色体は23組あるとされるが、ゲームでは22組までしか集めることができない。このゲームをクリア寸前に実況者が次々と行方不明となっているため、ネットでは「失踪ゲーム」と噂されている。実はゲームをクリアすると、謎のメッセージが浮かびあがり、プレイヤーは謎の孤島へとさらわれている。孤島にさらわれたプレイヤーはほとんどが有名な実況者で、孤島を舞台にしたフリーゲーム「ナカノヒトゲノム」のプレイを強制的にさせられることとなる。プレイヤーに拒否権はなく、プレイ状況はパカメラによって動画として実況配信させられている。動画には運営により再生数1億のノルマが課せられ、ノルマを達成することでゲームはクリア扱いとなる。プレイヤーの腕にはナノチップが埋め込まれており、体表部分に再生数がカウンターとして表示される。またナカノヒトゲノムは何度も行われており、その回のメンバーは「〇番街」のメンバーと表記される。入出アカツキたちは13回目のメンバーであるため、13番街のメンバーと表記されている。ナカノヒトゲノムのゲームをリタイヤした者、もしくはゲームを著しく妨害する者は「白の部屋」へと連行され、ゲームが終わるまで閉じ込められる決まりが存在する。

ミミクリー

フリーゲーム「ナカノヒトゲノム」の舞台となる無人島に自生する謎の植物。生き物の姿そっくりに変化する「擬態」能力を持つ植物で、人間そっくりの姿になるだけではなく、一部の個体はある程度の知能も備えている。それらの能力から厳密には植物かどうかも不明で、密かに研究が続けられている。ナカノヒトゲノムの登場人物やギミックにも使われており、人の思いに応え、その形になる性質が見られる。また自分の中の養分を使い果たすと、粒子化して消え去ってしまう。養分が大量にあれば消え去る時間は伸びていくが、その分、強力な個体となり制御が難しくなる欠点が存在する。これらの制御が難しい個体はナカノヒトゲノムでは「バグ」と呼ばれている。

パカメラ

島中を飛び回る撮影ロボット。パカのマスクと同じデザインをしており、アルパカの目の部分がカメラとなっている。アルパカの顔に羽根が付いており、周囲を飛び回って動画を撮影する。パカによれば生物らしく、鳴き声を上げて感情表現をし、盗撮やストーキングを趣味とする。パカメラの中にはほかのパカメラの記録を一時的に保管する「ゴールデンパカメラ」という希少種が存在し、これはバックアップとしてデータ収集の要となっている。またストロボ機能があり、パカメラの放つ光を直視すると、見た者は強制的に昏睡し、一時的に悪夢に囚われてしまう。

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