ノケモノたちの夜

ノケモノたちの夜

星野真の代表作。19世紀末のロンドンを舞台に、物乞いをして生きる孤児の少女、ウィステリアと、「崩国の十三災」と呼ばれる大悪魔のマルバスが出会い、契約を結ぶ物語。貴族に売られることが決まったウィステリアは、視力と引き換えにマルバスと契約を交わして難を逃れ、マルバスとともに当てのない旅を開始する。一方、ウィステリアの兄、スノウは悪魔討伐組織「剣十字騎士団」に所属しながら妹を探し続けており、人間と悪魔の関係や家族の絆が重要なテーマとして浮かび上がってくる。本作は、孤独と絆、生と死といった重厚なテーマを扱うダークファンタジーである。19世紀末のロンドンを舞台に、悪魔が存在する世界観が設定されており、悪魔が契約者の願いを叶える際には相応の代価が必要という独自のルールや、剣十字騎士団という悪魔討伐組織が存在する。また、階級社会や孤児問題といった社会問題、アフガン戦争(第一次)といった歴史的な要素が背景に織り込まれている。小学館「週刊少年サンデー」2019年36・37合併号から2021年20号まで連載。テレビアニメ化され、2023年1月から4月まで放送された。

正式名称
ノケモノたちの夜
ふりがな
のけものたちのよる
作者
ジャンル
ダークファンタジー
レーベル
少年サンデーコミックス(小学館)
巻数
既刊8巻
関連商品
Amazon 楽天 小学館eコミックストア

作品の概要

基本情報

星野真の代表作。

要旨と舞台設定

19世紀末のロンドンを舞台に、物乞いをして生きる孤児の少女、ウィステリア・ラングレイと、「崩国の十三災」と呼ばれる大悪魔のマルバスが出会い、契約を結ぶ物語。孤独なウィステリアと、長い時を生きる中で退屈を感じていたマルバスは、互いの孤独を分かち合いながら旅を続ける。

ストーリー展開

ウィステリアが貴族に売られることになり、物語は本格的に始まる。視力と引き換えにマルバスと契約を交わし、難を逃れたウィステリアは、マルバスとともに当てのない旅を開始する。一方、ウィステリアの兄、スノウは悪魔討伐組織「剣十字騎士団」に所属し、妹を探し続けていた。物語が進むにつれて、人間と悪魔の関係、契約の意味、そして家族の絆が重要なテーマとして浮かび上がってくる。

ジャンル的特徴と位置づけ

本作は、孤独と絆、生と死といった重厚なテーマを扱うダークファンタジーである。19世紀末のロンドンを舞台に、孤独を抱えた者が互いに支え合い、居場所を見つけて共存する姿を描く。

世界観の構築と設定

19世紀末のロンドンを舞台に、悪魔が存在する世界観が設定されている。悪魔が契約者の願いを叶える際には相応の代価が必要という独自のルールや、剣十字騎士団という悪魔討伐組織が存在する。また、階級社会や孤児問題といった社会問題、アフガン戦争(第一次)といった歴史的な要素が背景に織り込まれている。

連載状況

小学館「週刊少年サンデー」2019年36・37合併号から2021年20号まで連載。

メディアミックス情報

テレビアニメ

2023年1月から4月までTOKYO MXほかにて放送。アニメーション制作は葦プロダクション。キャストはマルバスを小西克幸、ウィステリア・ラングレイを竹達彩奈が演じる。

あらすじ

19世紀末のロンドン。強大な魔力を持つ悪魔マルバスは、珍しく自分の姿を見ることができる物乞いの少女ウィステリア・ラングレイと出会い、退屈しのぎに夜な夜な彼女と話をするようになる。とある事件をきっかけに、ウィステリアはマルバスと「共に生きる」という契約をする。その対価として悪魔の姿が見える自分の視力を捧げ、盲目となったウィステリアは、マルバスと奇妙な共同生活を送り始めるのだった。一方その頃、大英帝国で唯一の悪魔討伐部隊「銃剣騎士団」がマルバスの行方を捜索し、倒そうとしていた。その中にはウィステリアの実兄スノウ・ラングレイの姿もあった。

登場人物・キャラクター

マルバス

強大な魔力を持つ、不老不死の悪魔。体つきは人間に似ているが、顔はネコ科の動物に似ており、長くて赤いたてがみと2本の短い角を持つ。かつては大悪魔と呼ばれ、恐れられていたが、時代が下るにつれて自分の姿を見ることができる人間が少なくなり、退屈しきっている。ロンドンで自分を見ることができるウィステリア・ラングレイと知り合い、彼女の視力と引き換えに「共に生きる」という契約をしている。冷静沈着でつねに上品な物腰の言葉づかいをしているが、人間世界の一般常識にはやや疎い。

ウィステリア・ラングレイ

銀髪の少女。19世紀末には珍しく、悪魔の姿を見ることができる才能を持っている。一度決めたことは絶対に変えない性格。孤児だったが、人買いの男に保護され、ロンドンで物乞いをしていたところ、マルバスと知り合う。退屈を持て余していたマルバスと仲良くなり、その後とある事件をきっかけにマルバスと「共に生きる」という契約をする。その対価として自分の視力を差し出しており、それ以降は盲目になっている。

スノウ・ラングレイ

銀髪で長髪の少年。ウィステリア・ラングレイの実の兄。ウィステリアよりも先に身受けされたのちに行方不明となり、ウィステリアとは生き別れになっていた。現在は大英帝国で唯一の悪魔討伐部隊「銃剣騎士団」に所属しており、マルバスたち悪魔を追っている。

その他キーワード

悪魔 (あくま)

強大な魔力を持つ存在。ふつうの人間には姿を見ることも声を聞くこともできない。人間の願いを叶えてやる代わりに、魂や体の一部など、その人間が最も大切にしているものを対価として受け取り、自分の寿命に変えて生きている。対価を受け取らずに人間を助けると体が崩壊するという「悪魔の大網(ルール)」に縛られている。

書誌情報

ノケモノたちの夜 8巻 小学館〈少年サンデーコミックス〉

第1巻

(2019-11-18発行、978-4091294432)

第2巻

(2020-02-18発行、978-4091295583)

第3巻

(2020-06-18発行、978-4098500758)

第4巻

(2020-06-18発行、978-4098501366)

第5巻

(2020-09-18発行、978-4098501793)

第6巻

(2020-12-18発行、978-4098502875)

第7巻

(2021-05-18発行、978-4098503995)

第8巻

(2021-05-18発行、978-4098505272)

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