チェンソーマン

チェンソーマン

舞台は、悪魔が人間に危害を加える事件が多発している世界。悪魔のポチタから心臓をもらったデンジは、人間でも悪魔でもない存在となり、公安のデビルハンターとして働くことになる。デンジをはじめ、それぞれの思いから悪魔と戦うデビルハンターたちの姿を描いたダークファンタジーアクション。「週刊少年ジャンプ」2019年1号から連載の作品。

正式名称
チェンソーマン
ふりがな
ちぇんそーまん
作者
ジャンル
ダークファンタジー
関連商品
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あらすじ

犬とチェンソー

父親が残した借金を返すためデンジはヤクザの言いなりになり、デビルハンターとして悪魔を狩っていた。悪魔のポチタを相棒にして、悪魔を狩り続けていたデンジはふつうの生活を夢見つつ、危険で貧しい日々を過ごしていた。そんなある日、デンジはヤクザたちの呼び出しを受けるが、ヤクザたちはゾンビの悪魔に乗っ取られており、デンジはゾンビとなったヤクザに不意打ちを受け死んでしまう。体をバラバラにされたデンジであったが、ポチタは友人であるデンジが「ふつうの生活」をするのを見届けるため、己の体を心臓にしてデンジを復活させる。ポチタを心臓にすることで体中のケガが治り、悪魔の力を手に入れたデンジは「人間でも悪魔でもない存在」となる。ゾンビと悪魔を殺し尽くしたデンジは、悪魔を退治しにきた公安のデビルハンター、マキマと出会う。デンジは、初めて自分に優しくしてくれたマキマに一目惚れし、公安のデビルハンターになることを決める。デンジは公安対魔特異4課に配属され、先輩デビルハンターの早川アキや公安所属の魔人パワーなど個性的な面々とも出会う。そして、デンジはパワーとバディを組んで仕事を始めるが、パワーは自分勝手で虚言癖があり、デンジは衝突してばかりいた。それでもパワーが悪魔にさらわれた友達の猫のニャーコを助けたいと言ったため、デンジは協力を約束する。パワーの案内でニャーコを連れ去ったコウモリの悪魔のもとにやって来たデンジだったが、そこでパワーが裏切り、デンジをコウモリの悪魔に差し出すのだった。パワーはデンジをニャーコの身代わりにすることを目論み、彼を騙して連れて来たものの、ニャーコを連れ戻すのに失敗。重傷を負ったデンジだが、執念で立ち上がり、コウモリの悪魔を打倒する。

銃の悪魔

コウモリの悪魔を執念で打ち倒したデンジであったが、実はコウモリの悪魔はヒルの悪魔と組んで行動しており、突如現れたヒルの悪魔によってデンジは窮地に立たされてしまう。しかし、駆け付けた早川アキによってヒルの悪魔は駆除され、デンジたちは危機を脱する。ニャーコを取り戻せたことでパワーとも打ち解け、マキマの計らいで、パワーとデンジとアキはいっしょに共同生活を送ることとなる。だが新生活を始めた途端、デンジは目指すべきものを見失い、思い悩むようになる。マキマはそんなデンジを見かねて世界中が恐怖している悪魔銃の悪魔を倒したら、なんでも一つ願いを叶えるという約束を交わす。銃の悪魔の居場所を探り当てるためには、各地の悪魔を倒し銃の悪魔の肉片を集める必要があるため、デンジは公安対魔特異4課の仕事により一層精を出すようになる。銃の悪魔の肉片を取り込んだ悪魔の居場所を突き止めた4課は、強力な悪魔に対抗するためデンジを含むチームを作り派遣する。悪魔が巣食うホテルに入り込んだ一行であったが、彼らは永遠の悪魔によってホテルに閉じ込められてしまう。

ゴースト・ヘビ・チェンソー

永遠の悪魔は殺しても殺しても死なず、空間をループさせてデンジたちをホテルの8階に閉じ込める。脱出不可能な空間に閉じ込められた公安対魔特異4課は、永遠の悪魔によりデンジの身柄と引き換えに脱出を提案される。東山コベニは絶望して、デンジを殺せば脱出できると錯乱し、4課のチームは同士討ちを始める。そんな中、早川アキがデンジの身代わりとなってコベニに刺され、重傷を負ってしまう。仲間が傷を負ったことで冷静となった一行は同士討ちを止め、デンジはアキに助けてもらった借りを返すため、永遠の悪魔にその身を差し出す。デンジは殺せない永遠の悪魔が自殺を願うまで殺しつくすことを思いつき、永遠の悪魔に食われ続けながら逆に相手を食い尽くし始める。それから3日間、殺され続けた永遠の悪魔は遂に観念し、己の急所を差し出してデンジに殺されるのだった。デンジの狂った戦いぶりを見届けた姫野は、彼なら銃の悪魔を殺せると期待を抱く。戦いのあと、4課は新人歓迎会を開き、姫野はデンジと交友を育む。新人歓迎会から一夜明け、マキマは会食のため京都を目指す。しかしそこに突如、襲撃者が現れマキマを射殺するのだった。襲撃者は4課のもとにも現れ、デンジとアキが重傷を負ってしまう。姫野も重症を負うがアキを守るため、己のすべてを悪魔に差し出す。

もっとボロボロ

姫野早川アキを守るため、己のすべてを差し出し幽霊の悪魔の力を使う。しかし、襲撃者の一人である沢渡アカネには通じず、力を使い果たし消滅する。姫野は消滅の間際、最後の力を振り絞り、気を失ったデンジを起こす。目覚めたデンジは反撃を行うも、デンジと因縁を持つ襲撃者のサムライソードに敗北し、彼らに連れ去られそうになる。襲撃者は銃の悪魔と契約を交わし、公安対魔特異4課の面々は彼らに次々と銃で撃ち殺されてしまう。しかしそこに殺されたはずのマキマが何事もなかったかのように現れ、逆襲を開始して襲撃者を殺害する。さらに襲撃を逃れた東山コベニがデンジのもとに駆け付け、彼を助けるのだった。多くの人員を損失したため4課は1課、2課、3課と合併し、マキマは再編に当たることとなる。またマキマはデンジとパワーを鍛えることとし、1課の岸辺にその指導を頼むのだった。一方、早川アキは九死に一生を得るも、戦いで、相棒である姫野だけではなく、悪魔の力まで失ってしまう。それでも悪魔と戦い続ける覚悟を抱いたアキは、新たな力を求め未来の悪魔と会う。アキは未来の悪魔に不吉な未来が訪れると言われるが、契約を交わすことを宣言するのだった。

恋・花・チェンソー

公安対魔特異4課は捜査を進めることで敵の一味の居場所をつかみ、総力をもって戦いを挑む。新たな力を手にしたデンジ早川アキ、それに天使の悪魔ら新たに加わった仲間たちの力もあり、4課は敵を一網打尽にする。デンジもサムライソードと再戦。自分と同じく人間でも悪魔でもない存在であるサムライソードを打ち倒し、逮捕することに成功する。沢渡アカネたちは銃の悪魔とつながりがあり、銃の悪魔の肉片を大量に保持していたため、これを回収することで4課の肉片は遂に本体の居場所に向かって動き始める。銃の悪魔を倒すという目標に一歩近づいたデンジは、マキマにデートに誘われる。サムライソードに人の心がないと言われたのを気にしていたデンジであったが、マキマとのデートで自分の思いを再確認し、再び悪魔を倒すモチベーションを高める。そんな有頂天になっていたデンジであったが、ある日、偶然一人の少女、レゼと出会う。カフェのバイトをしているレゼは気さくな性格で、デンジはすぐにレゼと意気投合し、彼女を徐々に意識し始める。マキマのことが好きなのに、レゼに惹かれていくことに戸惑いつつ、デンジはレゼと交流を重ねていく。レゼに誘われ、夏祭りにデートに行くこととなったデンジであったが、デンジはそこでレゼに「いっしょに逃げよう」と告白されるのだった。

失恋・花・チェンソー

レゼの告白に心揺れるデンジであったが、銃の悪魔を倒すという目標を投げ出すわけにもいかず、彼女の告白を拒絶する。それでも思いを伝えてくる彼女にせまられ、デンジはレゼとキスするも、そこで彼女は態度を豹変させデンジに襲い掛かる。レゼはデンジと同じく人間でも悪魔でもない存在で、銃の悪魔に連なる「爆弾の悪魔」の力を持つ者だったのだ。デンジの心臓を狙い襲い掛かったレゼであったが、間一髪、公安対魔特異4課のメンバーであるビームがデンジを助ける。4課のメンバーと合流し、レゼの討伐を始めるが、これまでの悪魔に比べて強大な力を持つレゼに次々と公安のデビルハンターは倒されていく。デンジもレゼの不意打ちで受けた傷で倒れていたが、早川アキたちの奮闘で復帰し、レゼと戦い始める。レゼの仲間である台風の悪魔も合流し、街は大混乱となるも、デンジは激闘の果てにレゼを打ち倒す。デンジは打ち倒したレゼを助け、今度はデンジの方から「いっしょに逃げよう」と提案するも、レゼはつれない態度で立ち去る。その後、レゼは難なく公安の捜査の手から逃れ、デンジとの待ち合わせ場所に指定したレゼのバイトしていたカフェを目指す。しかしカフェを目と鼻の先にして、レゼの目の前にマキマが現れる。レゼはマキマと天使の悪魔の圧倒的な力で打ち倒され、デンジを思いながら息を引き取るのだった。

江の島にいくには

デンジはレゼと会えなくなり落ち込んでいたが、マキマが江の島に旅行に連れて行ってくれるという話を聞きすぐさま元気となる。しかし、レゼとの戦いでデンジが街中で大立ち回りを演じたことで、デンジの存在が多くの人々の知るところとなる。これによってデンジが世界中から狙われることとなり、旅行は延期となってしまう。デンジは旅行に行くためにも、各国の刺客を迎え撃つことを決意する。公安対魔特異4課はデンジをあえて囮(おとり)に使い、刺客をあぶりだそうとするが、そこでパワーが勝手にコベニの愛車を運転して暴走、デンジ諸共公安の人間をひき殺してしまう。だが、そのひき殺した人間は実は紛れ込んだアメリカの刺客で、デンジは重傷を負うものの難を逃れることに成功する。デンジは最初の刺客を退けることに成功するも、中国からはクァンシ、ドイツからはサンタクロース、ソ連からはトーリカとその師匠と、未だに強敵ぞろい。サンタクロースが町中の人間を人形にして、襲い掛かってきたこともあり、事態は混迷を極めるが、そんな中、岸辺はクァンシと交渉を開始。岸辺は密かにマキマを殺す計画を立てていることをクァンシに伝える。

地獄旅行

岸辺とクァンシの交渉は決裂し、公安対魔特異4課と刺客たちは再び激闘を繰り広げる。混迷する状況の中、トーリカは一瞬のスキを突いてデンジに呪いをかけ、彼に重傷を負わせる。デンジを確保したトーリカであったが、そこにトーリカの師匠が現れ、彼に己の真の目的を語り始める。実はトーリカの師匠こそが真のサンタクロースで、彼女は偽のサンタクロースを使い、地獄の悪魔と契約を交わす。そしてトーリカの師匠は、デンジとクァンシ、4課の面々を弟子諸共に地獄に放り込む。トーリカの師匠はデンジを地獄の超越者、闇の悪魔に差し出すことで、闇の悪魔の力を手にするのが目的だった。デンジたちは絶対者である闇の悪魔を前に全滅一歩手前まで追い込まれるが、駆け付けたマキマの奮闘で地獄から脱出することに成功する。しかし現実世界には、闇の力を手にしたトーリカの師匠が待ち受けており、彼女はその圧倒的な力でデンジを追い詰める。クァンシも仲間を殺され、トーリカの師匠にいいように使われたことに激怒し、デンジと一時的に共闘する。だが、二人の力をもってしても闇ある限り不死身のトーリカの師匠を倒すことはできず、夜が訪れ、周囲が闇に包まれたことで、デンジたちはさらに劣勢となる。しかしデンジはそれでも戦い続け、闇の力の弱点が光であると見抜く。デンジは己の体すら燃やし続けて戦い、激闘の果てに遂にトーリカの師匠を打ち倒す。

日常の終わりに

デンジは地獄から帰還し、トーリカの師匠を打ち倒したものの、公安対魔特異4課が負った傷は大きかった。多くの仲間たちが死に、早川アキや天使の悪魔も後遺症の残る大ケガをし、パワーですら心に深い傷を負っていた。束の間の平和な日常の中、左腕を失ったアキは家族の墓参りのため、一時的に帰京する。いつもは一人での帰郷だが、今回はパワーとデンジもおり、賑やかな墓参りとなる。彼らの存在が自分の中で大きくなっていると実感したアキは、デンジやパワーが死なないためにも、銃の悪魔討伐戦の不参加を決める。仇を討つのをあきらめるという苦渋の判断だったが、そんなアキが聞いたのは、絶対に銃の悪魔は倒せないという残酷な真実だった。さらにアキは契約を交わした未来の悪魔に、自分が近い将来たどる「最悪な死に方」を見せられる。その未来を避けるためにアキは奔走し、天使の悪魔の提案でマキマに相談しにいくことを決める。デンジとパワーを助けると決意を告げるアキに対し、マキマは「私と契約しよう」と告げる。天使の悪魔はそんなマキマの様子を見て、過去の真実を思い出すが、時遅くすでにすべてはマキマの思いどおりに動いていた。所変わってアメリカ。大統領は銃の悪魔を復活させてでも、それすら超える最悪の脅威、支配の悪魔であるマキマを倒すと宣言する。銃の悪魔に国民の寿命を1年与え、彼を復活させる。圧倒的な力をまき散らす銃の悪魔であったが、その存在はマキマに一蹴されてしまう。そしてアキはマキマによって、銃の悪魔を植え付けられ銃の魔人と成り果ててしまう。魔人となって家に帰ったアキは、デンジと戦う。マキマはデンジにアキを殺すように命令するが、デンジは懸命にアキを正気に戻そうと呼びかける。しかし、町中を破壊してまわるアキは止まらず、デンジは苦渋の思いでアキを倒すのだった。そして未来の悪魔は、死んだアキに「デンジにとって最悪な死に方」をしたと哄笑を上げるのだった。

地獄のヒーロー

早川アキの死後、デンジパワーは現実逃避をするように、怠惰な日常を送っていた。しかし、デンジは何を食べてもおいしく感じず、食べるたびに吐いていた。そんな中、マキマと出会い、彼女の家に連れていかれることで、デンジはマキマの新しい一面を知り、心癒やされる。だが突如、マキマはパワーを殺すと宣言し、パワーを家に呼び寄せてデンジの目の前で殺害。そしてマキマは、自分の目的がポチタとデンジの契約破棄で、そのためにデンジが「ふつうの生活」を望めないほど、心の底から絶望させると宣言する。そんな中、岸辺はマキマ抹殺に動き出していた。岸辺は仲間の命すら犠牲にし、地獄の悪魔を召喚するが、マキマの危機にデンジはチェンソーマンとして覚醒し、地獄の悪魔を打ち倒す。だがマキマは、地獄のヒーローであるチェンソーマンを復活させたうえで打ち倒し、その力を手に入れることを目論んでいた。マキマは新たに用意した公安対魔特異5課の面々と共にチェンソーマンに戦いを挑むが、チェンソーマンは出鱈目(でたらめ)なほどに強く、マキマと5課の力ではまったく歯が立たず、彼らはなす術もなくチェンソーマンに蹂躙(じゅうりん)される。

作風

本作『チェンソーマン』は邪悪な悪魔を倒すために、悪魔ですら恐れる狂った戦い方が描かれている。また一方で、どん底生活を送っていたデンジが、周囲の人々と触れ合ううちに少しずつ人間らしさを取り戻していき、「ふつうの生活」を送る姿も描いており、ホラーでグロテスクでありながら、人間味を感じる作風となっている。これに関して作者の藤本タツキは300万部突破のお祝いコメントで、「邪悪なフリクリ」「ポップなアバラ」を目指していると語っている。また藤本タツキは、自分が好きなさまざまな作品の影響を受けていることを明言しており、作中には映画などのオマージュも見られる。なお、タイトルの『チェンソーマン』は連載前の打ち合わせで、「チェーンソーマン」では長音が二つとなり、文字面の収まりが悪いことが問題視され、『チェンソーマン』となった経緯がある。このため作中でも「チェーンソー」は一貫して「チェンソー」と表記されている。

評価・受賞歴

本作『チェンソーマン』は2019年に「次にくるマンガ大賞」で2位、2020年に「全国書店員が選んだおすすめコミック」で2位、「このマンガがすごい!」ではオトコ版で2020年に4位、2021年に1位、「このマンガを読め!」では2020年に12位、2021年に16位を受賞している。また、2020年には「マンガ大賞」にもノミネートされた。

登場人物・キャラクター

デンジ

デビルハンターとして働く少年。年齢は16歳。死んだ父親の借金を返済するため、ヤクザの言いなりとなって臓器や右目を売り払い、危険な悪魔と戦いながら極貧生活を送っていた。幼い頃に助けたポチタが唯一の友達。彼と共にいつか「ふつうの生活」をすることを夢見るが、ゾンビの悪魔によって殺されてしまう。死んだあとにデンジの幸せを願ったポチタが、デンジの心臓となって復活し、人間でも悪魔でもない存在となる。ポチタの力を使えるようになり、血を飲むことで致命傷を負ってもすぐに回復することができる。また、人間でも悪魔でもない存在となったあとは、それまで負っていた傷も再生し、右目も復元している。ゾンビの悪魔討伐後、その討伐にやって来たマキマに拾われ、彼女に一目惚れする。その後、マキマに言われるまま公安対魔特異4課に所属し、早川アキやパワーと共同生活を送るようになる。人生の大半がどん底な貧乏生活であったため、その生活から解放されても「ふつうの生活」というものがわからずにいる。友情や恋愛といった感情もいまいち実感できずにいたが、マキマへのあこがれやレゼとの触れ合い、アキとの生活を経て少しずつ周囲との絆を育んでいく。一方で戦闘では岸辺が100点と評するほど「イカれて」おり、自分が傷つくことを顧みず、傷ついても倒れてもしぶとく立ち上がる。胸の部分にチェンソーのスターターロープがあり、これを引っ張ることで悪魔の姿に変身するほか、力尽きた状態でもロープを引っ張れば再び立ち上がることができる。戦闘時は顔からチェンソーが生えた悪魔の姿となり、チェンソーで相手を切り刻んで戦う。人間でも悪魔でもない存在は貴重なうえ、心臓となっているポチタは悪魔にとって特別な存在であるため、レゼとの戦いでテレビに映って以降は世界中から狙われることとなる。実は彼の父親は虐待を行っており、幼い頃に殺されそうになったため、逆に父親を殺してしまう。その出来事はトラウマとなり忘れていたが、アキとパワーの死後、マキマによって無理やり思い出され、心を絶望で塗りつぶされ、チェンソーマンとなってしまう。

ポチタ

デンジの相棒の「チェンソーの悪魔」。犬に似た姿をしており、頭の部分からチェンソーの刃が生え、尻尾部分がスターターロープの形をしている。後頭部とお尻の部分にはハンドルが付いており、この部分を持つことでチェンソーのように振るうことができる。言葉はしゃべることができず、犬のように「わん」と鳴く。幼い頃、傷つき倒れていたところをデンジに発見される。傷を癒やすための血を欲しており、デンジとお互い助け合うという契約を交わす。父親の遺した借金で苦しんでいたデンジにとって、ポチタとの出会いがデビルハンターになるきっかけとなり、それからは無二の相棒としてお互いを支え合ってきた。デンジの夢の話を聞くのが好きで、ゾンビの悪魔にデンジが殺されたあとは、デンジの心臓となって彼を人間でも悪魔でもない存在とする。復活の直前、デンジの夢の中に現れ、デンジを生き返らせる代わりに、デンジが「ふつうの生活」を送って、ふつうに死ぬ姿を見届けさせてくれとの契約を交わす。以降、ポチタは姿を現さないが、時おりデンジの精神世界で古ぼけた扉を「開けちゃダメだ」と忠告する形で声を届けている。悪魔の中でもかなり特殊な悪魔で、その存在は世界中の悪魔から狙われている。デンジの心臓となってもポチタの存在は健在であるため、悪魔たちはデンジの心臓を手に入れようと躍起になっている。その正体は地獄のヒーローであるチェンソーマンで、ポチタの姿はチェンソーマンが大幅に弱体化したもの。デンジの心を守るため、彼のトラウマの象徴である扉を守っていたが、マキマの企みでトラウマを暴かれ、デンジの心を絶望で塗りつぶされてしまう。その後、チェンソーマンとして復活する。

マキマ

内閣官房長官直属のデビルハンターの女性。公安対魔特異4課を率いている。ミステリアスな雰囲気を漂わせたクールビューティーで、非常に優秀なデビルハンター。4課の中には早川アキをはじめ彼女に好意を抱いている者が多数いる。ゾンビの悪魔を倒しに出向いたところ、ゾンビの悪魔を倒したデンジを目撃して、彼を保護する。その後、彼を4課にスカウトする。優しく面倒見もよいが、一方でシビアな一面もあり、処分をちらつかせながらデンジを脅して働かせてもいる。なんらかの悪魔と契約を交わしているが、その力は機密扱いされており、一介のデビルハンターには知ることはおろか見ることすら許されない。生贄(いけにえ)を使うことで遠方から対象のみを圧殺したり、動物をあやつったりと、非常に多彩かつ強力な能力を持つ。また、殺されても即座に復活するなど謎の不死性を持ち、4課の中でも飛び抜けて謎の多い人物となっている。実は岸辺をはじめ世界中の人間からその存在を危険視されており、密かに彼女の抹殺計画が進んでいる。マキマは小動物をあやつることで、世界中の人間の動向を把握しているため、マキマの抹殺に関しては彼女に気づかれないように主に筆談で連絡を取っている。その正体は「支配の悪魔」。

パワー

公安対魔特異4課に所属する「血の魔人」。角が生えていること以外はほぼ人間と同じで、10代後半の少女のような姿をしている。一人称は「ワシ」で、相手のことを「うぬ」と呼び、偉そうなしゃべり方をする。悪魔の中では比較的話が通じる理性があり、マキマの監視下に置かれるのと引き換えに、処分を保留されている。実験的試みとしてデビルハンターとしての教育を受けており、新人のデンジとバディを組まされる。傲岸不遜で気まぐれな性格をしている。極めて自己中心的なナルシストで、物事をすべて自分の都合で考えている。また虚言癖があり、失敗を責められた際には適当なウソをついて周囲に責任転嫁する。質(たち)が悪いことに、ウソを言っているうちにパワー自身も自分のウソを信じ込み、心の底から周囲が悪いと思っているため、基本的に自分の行動を顧みることはない。この性格からデンジとも当初は仲が悪かったが、パワーがかわいがっているニャーコを取り戻すのをデンジが手伝ったことがきかっけで打ち解ける。その後は早川アキの家で、デンジと三人で共同生活を送ることとなる。野菜嫌いだったが、アキの料理を食べているうちに少しずつ克服している。血をあやつる力を持ち、これによって自分の力をレベルアップしたり、血を固めて武器にすることができる。他者に使って傷の止血をすることも可能だが、自分の血ほどうまく扱えない。実はふだんは血をある程度抜かれ、力を十分に発揮できない状態にある。血を取り込むとさらに角が生え、パワー自身も驚くほどの力を発揮する。ただし、血を取り込み過ぎると今より傲慢で凶悪な悪魔になるため、マキマによって定期的に血を抜かれている。デンジやアキといっしょに過ごすうち、家族のようになかよくなる。アキ死亡後はデンジと二人で暮らし、彼の誕生日の前日にバースデーケーキを用意してマキマの家に呼ばれるが、マキマによってデンジの目の前で殺される。実はチェンソーマンの眷属(けんぞく)の一人。

早川 アキ (はやかわ あき)

公安対魔特異4課に所属するデビルハンターの男性。銃の悪魔に家族を殺されたため、悪魔を憎んでおり、銃の悪魔に復讐するためデビルハンターとなった。マキマは命の恩人らしく、彼女に強い好意を抱いている。デンジの3年先輩にあたり、マキマの命令で彼の面倒を見ることとなる。当初はデンジに厳しく当たっていたが、根は情厚く面倒見がよいため、次第に彼に対して弟のような感情を抱くようになる。またパワーとも共同生活を送るようになり、年長者として彼らの面倒を見ている。料理が上手で、家事は専ら早川アキが担当する。バディは姫野で、先輩に当たる彼女から仕事から煙草の味まで教え込まれており、彼女とは深い絆で結ばれている。そのため姫野が死んだ際も強いショックを受けており、悪魔への憎悪を一層燃え上がらせる。当初は狐の悪魔、呪いの悪魔と契約を交わしていたが、サムライソードとの戦いで、狐の悪魔には嫌われ契約破棄、呪いの悪魔は代償となる寿命をほとんど使い果たしてしまう。残りの寿命は2年しかなく、悪魔の力を失っても戦い続ける覚悟を決め、未来の悪魔と契約する。また新たに天使の悪魔をバディに迎えて以降は、彼の力によって作られた武器を使うようになる。未来の悪魔とは彼が求める代償も納得済みで契約したが、パワーと自分がデンジに殺される未来を見て、その回避に思い悩むこととなる。最悪な未来を回避するため、己のすべてを差し出す覚悟でマキマに新たな力を望むも、その思いはマキマによって最悪な形で利用され、銃の魔人へと成り果ててしまう。

姫野 (ひめの)

公安対魔特異4課に所属するデビルハンターの女性。黒髪ショートカットで、右目を眼帯で隠している。気さくでノリのいいムードメーカー的な存在で、新人のデンジにも気安く接する。早川アキのバディ兼先輩で、彼をデビルハンターとして教育した。仕事でも基本的に飄々(ひょうひょう)としているが、アキのことは本当に大事に思っており、彼が危機に陥った際には我が身も顧みず彼を助けようとする。愛煙家で、アキにも煙草の味を教え込ませている。父親と妹がおり、家族への仕送りを行っている。契約を交わした悪魔は幽霊の悪魔で、右目を代償に見えない腕をあやつる力を持つ。デンジがマキマに惚れていることを知り、デンジの恋に協力する代わり、自分がアキとくっつくのに協力する同盟を組む。デンジにとってポチタ以外では初めての友人となる。永遠の悪魔との戦いでデンジのイカれた戦いぶりを見て、師匠である岸辺の言葉を思い出し、彼なら銃の悪魔を倒せるかもしれないと強い期待を寄せる。サムライソード、沢渡アカネとの戦いで、重傷を負ったアキを守るべく、幽霊の悪魔にすべてを差し出し、その力を振るう。力の代償に体がすべて消失するが、デンジのスターターロープを引っ張って彼を起こし、アキたちの命を救う。アキに煙草を勧めていたが、出会った当初はアキが未成年と知らず勧めており、彼が未成年と知ったあとは、その煙草をアキが大人になるまで預かるという約束を交わしている。この煙草は姫野のものではないため、アキとアカネとの戦いの際に、幽霊の悪魔がアキに返却している。煙草には「Easy revenge!(気楽に復讐を!)」というメッセージが書かれており、この言葉がアキに幽霊の悪魔の弱点を思い出させ、彼を勝利へと導いた。

荒井 ヒロカズ (あらい ひろがず)

公安対魔特異4課に所属する男性で、年齢は22歳。がっしりと恵まれた体格で、堅物ながら面倒見が非常にいい。教育係の姫野には、「実力不足だけどやる気は十分」と評されている。当初は同じく新人のデンジに対抗心を抱き、何かと衝突することが多かった。永遠の悪魔との戦いにおいても、彼を永遠の悪魔に差し出そうとするなど錯乱していたが、のちにデンジの戦いぶりを見て彼を認めるのと同時に、自分にデビルハンターの才能がないことを実感する。母親がよく酔って帰ってきたらしく、酔っぱらいの介抱が得意で、デンジが酔った際にも介抱している。趣味は俳句。契約悪魔は狐の悪魔で、東山コベニとバディを組んでいる。サムライソード一味の襲撃事件でコベニをかばって殉職する。

東山 コベニ (ひがしやま こべに)

公安対魔特異4課に所属する女性で、年齢は20歳。小柄な体型で、デンジには「地味にいい」と容姿をそれなりに評価されているが、引っ込み思案で臆病であるため、いつも泣いたりオドオドしている。実家が九人きょうだいの大家族で、兄の進学費を稼ぐため、風俗で働くかデビルハンターになるという選択肢を家族につき付けられ、仕方なくデビルハンターとなった。悪魔との戦いも怯(おび)えながら嫌々しており、いつも「やめたい」と言っているが、ボーナスをもらいたいがために辞めるのを先延ばしにして、辞め時を見失っている。永遠の悪魔との戦いでは錯乱し、率先してデンジを殺そうとしたため、それ以降はデンジからは苦手意識を持たれている。一応、そのことに罪悪感は感じており、サムライソードとの戦いでは、危険の中を飛び込んで敗北したデンジを助けている。臆病だが身体能力が非常に高く、サムライソードと沢渡アカネの二人の攻撃を、あっさりとかわした。また、なんらかの悪魔と契約を交わしているが、その力は不明。当初は荒井ヒロカズとバディを組んでいたが、彼の死後は暴力の魔人とバディを組んでいる。危険な場所に居合わすことが多いが、悪運は強く、サンタクロースや闇の悪魔との戦いではコベニの愛車を失って重傷を負うものの、五体満足で生き延びている。闇の悪魔との戦い以降はさすがにデビルハンターとしての仕事を辞め、ハンバーガーショップでバイトを始める。しかしそこでも持ち前の不器用さを発揮し、上司からパワハラを受けている。そしてパワハラのため「助けて」と呟(つぶや)いたところ、よりにもよってチェンソーマンを呼び出してしまう。皆殺しにされそうになるが、チェンソーマンが、「女とデートしたい」というデンジの願いを思い出し、強制的にデートに連れ出される。チェンソーマンとのデートでは、最後はダンスゲームを無理やりさせられたが、その高い身体能力でみごとなダンスを披露する。

ニャーコ

パワーがまだ悪魔だった頃、気まぐれに拾った性別不詳のネコ。弱々しくやせ細っていたが、パワーから食事を与えてもらううちに回復した。パワーの唯一の友達としてかわいがられているが、コウモリの悪魔に捕われてしまう。

銃の悪魔 (じゅうのあくま)

13年前、5分間だけ出現した悪魔。当時、世間では悪魔対策のため銃の取引が盛んになっており、銃への恐怖が高まっていた。そんな中、アメリカで銃を使った大規模なテロが起きたのをきっかけにして、銃の悪魔は出現した。たった5分間で世界中の国に上陸し、各地で破壊と殺戮(さつりく)を巻き起こし、述べ一二〇万人にのぼる犠牲者を生み出す。その後、行方知れずとなり、現在もどこにいるかは不明。しかし、銃の悪魔はそのあまりの移動速度の速さから、体の一部が焦げ付き、少しだけその肉片を地上に残しているため、これが本体の居場所を指し示す手がかりとなっている。銃の悪魔が暴れまわったせいで、銃と悪魔への恐怖が高まり、悪魔の存在をより強力なものにしている。そのため各国は銃や報道への規制を強化し、少しでも影響力を削(そ)ごうとしている。銃の所持の厳罰化によって、一般人は銃の所持は基本的にできないが、銃の悪魔と契約すれば入手できるとされる。実は銃の悪魔はすでに倒されており、各国が銃の悪魔の肉片を回収し、管理している。所持している肉片の多さがそのまま国の発言力となっており、核兵器と同じく一種の抑止力となっている。各国に出回っている銃も、国が裏で造ったものを裏で流しているのが真相だった。銃の悪魔を完全に倒すためには、各国の持つ肉片をすべて回収しなければならない。しかし、それは実質的な国家間戦争を引き起こすものであるため、銃の悪魔は永遠に倒せず、利用され続ける存在と成り果てている。誰にも手出しができない存在と思われていたが、アメリカ大統領が支配の悪魔を倒すため、全国民の寿命を1年与えて復活させる。頭が銃型で体中に銃が突き刺さった巨大な悪魔で、出現してわずか数秒で多数の犠牲者を生み出した。そのまま多数の犠牲者を生みながら支配の悪魔であるマキマのもとへ前進するが、多数の悪魔の力を駆使したマキマに撃破される。その後、マキマの手によって銃の魔人へと成り果てる。

コウモリの悪魔 (こうもりのあくま)

パワーといっしょに暮していたニャーコをさらった悪魔で、性別は男。コウモリの能力を持っており、自由に空を飛ぶことができる。身体が大きく強靭な力を持ち、パワー一人では倒すことができなかった。大食漢で主食は生きている人間。夢は「世界中の人間を食うこと」で、ヒルの悪魔と恋人の関係にある。

ヒルの悪魔 (ひるのあくま)

コウモリの悪魔と恋人関係にある悪魔で、性別は女。コウモリの悪魔がデンジとパワーに倒されたと聞き、二人の前に姿を現す。動きが素早く、攻撃力の高い舌を持つ。見た目が好みのデンジに、自分の恋人になってくれるなら、命は助けてやると交渉を持ち掛ける。

トーリカ

トーリカの師匠のもとで狩人をしながら、デビルハンターの修行に励んでいる青年。師匠を敬愛し、その技術の高さを崇拝しているが、一方で彼女が力を酷使し続けて余命いくばくもない状態なのを気づかっており、余生を平穏に暮らして欲しいと願っている。狩人のために冷酷に獲物を狩って殺すが、獲物に対してはわずかながらの哀憐を抱いている。師匠がロシアからの依頼を受け、デンジを確保するため来訪する。デンジの確保は、師匠からの卒業課題の一面もあり、成功のあかつきには彼女が契約を交わしている悪魔を紹介してもらえる約束をする。師匠への思いから全力で課題に取り組み、みごとにデンジに致命傷を与え、その身柄を確保する。実は本物のサンタクロースである師匠によって、「精巧な人形」を作るための材料として育てられた生贄(いけにえ)。精巧な人形には人形が持ちえない感情を材料として使う必要があり、「敬愛」「崇拝」「哀憐」といった人間らしい感情を抱かされていた。そして、デンジを倒した際に「罪悪感」を感じたことによって完成し、師匠の手によって精巧な人形にされてしまう。「人形の悪魔」によって人形にされた人間は、近くにいなければあやつることができないが、この精巧な人形は別で、地獄に送り込まれ闇の悪魔との契約を代行する。その後、地獄に現れたマキマに支配され、彼女たちが地獄から戻るための代償として利用される。

沢渡 アカネ (さわたり あかね)

公安対魔特異4課を襲撃した犯人の一人。フード付きパーカーを着た少女。元民間のデビルハンターで、現在は銃の悪魔となんらかの契約を交わし、デンジを確保することを目的に動いている。サムライソードを人間でも悪魔でもない存在に改造し、銃の悪魔から契約によって銃を受け取り、ヤクザに流していた。サムライソードとヤクザを率いて公安対魔特異4課を襲撃する。沢渡アカネ自身もすご腕のデビルハンターで、「ヘビの悪魔」と契約を交わし、その力をあやつることができる。ヘビの悪魔は巨大で、敵をその巨体で攻撃するほか、敵対者を丸呑みして支配下に置くことができる。姫野の幽霊の悪魔も丸吞みして支配下に置き、早川アキとの戦いでは幽霊の悪魔を使役して戦っている。襲撃事件には謎が多く、アカネ自身は最後に逮捕されるものの、あらかじめ捕まった際に情報漏洩を防ぐ契約をしていたヘビの悪魔に、自分を殺させた。マキマが銃の悪魔と戦う際に復活させられ、その力をマキマに利用される。

クァンシ

中国に雇われたデビルハンターの女性。右目に眼帯を付けた銀髪で、若々しい見た目をしているが、岸辺と同年齢。「最初のデビルハンター」と呼ばれ、現在は中国の意向に従っている。中国軍の依頼を受け、デンジを狙うために日本に来訪する。レズビアンで、女性の姿をした四人の魔人が恋人で、つねに彼女たちを引き連れている。素手での殴り合いなら全人類最強といわれており、見た目からは想像ができない怪力と、目にも止まらないほどの機敏さを持つ。デンジと同じく人間でも悪魔でもない存在で不死身じみた再生能力と、悪魔の力をあやつることができる。全力を発揮する際には右目の部分から矢を取り出し変身し、頭が大きな矢のような形となり、体中に弓矢を装着した姿となる。体中から矢を放つことができ、遠距離攻撃では無類の強さを発揮する。「無知で馬鹿のまま生きること」が人生を楽しく生きるコツだという持論を持ち、考えてもどうしようもないことは考えない主義。マキマのことも危険視しつつ、どうしようもない存在とあきらめており、岸辺がマキマの抹殺を持ち込んできても、提案を拒絶している。ただ一方で恋人の魔人たちに向ける愛情は本物で、本物のサンタクロースに彼女たちを殺された際には激昂し、デンジと共闘してまでサンタクロースと戦っている。サンタクロースとの戦いではコスモの力を使って、彼女にトドメを刺す。その後はマキマに降伏するも、彼女に恋人の魔人諸共殺された。チェンソーマンとの戦いで、マキマによって公安対魔特異5課の一人として復活させられる。その際には記憶と感情を書き換えられ、マキマに好意を持つと認識させられている。

天使の悪魔 (てんしのあくま)

公安対魔特異4課に所属する悪魔。女性と見まごうばかりの美形だが、れっきとした男性。背中に翼を持ち、頭の上に輪っかを持つといういかにも天使らしい姿をしている。性格は怠惰で怠け者だが、その戦闘能力は4課でも屈指の力を誇る。姫野の死後、その後任として早川アキのバディとなる。能力は素手で触れた相手の寿命を吸い取るというもの。人間に対して敵意はないが、素手で触れたものの寿命を無差別に吸い取るため、その力で生まれ故郷を滅ぼしており、現在も仲間内でもその力を警戒されている。ハンカチなど布ごしで触れることで能力を防ぐことができる。また、吸収した寿命を使い武器を作ることも可能。武器を使う際には「〇年使用」と言い、頭の輪っかから武器を取り出して使う。寿命で作り出した武器は非常に強力だが、使うと自分が殺した人間が武器にされた恨み言を言う夢を見るため、ギリギリまで使いたがらない。悪魔であるが有益な能力を持ち、4課に協力的であるため討伐対象から外されていた。しかし闇の悪魔との戦いで両腕を失ったため、処分寸前の状態となる。アキと仲がよく、彼から助命嘆願されている。またアキの「最悪の死に方」をする未来についても相談されており、彼に自分といっしょにマキマに相談しにいくのを提案する。実は生まれ故郷を滅ぼした話には裏があり、突如現れたマキマにあやつられて滅ぼしたのが真相。マキマの支配で記憶を失っていたが、アキがマキマに支配される様を見て思い出す。その後はマキマに反旗を翻すものの、再び支配され、マキマに言われるがまますべてを差し出してしまう。実はチェンソーマンの眷属(けんぞく)の一人で、「エンジェル」の名を持つ。

サムライソード

公安対魔特異4課を襲撃した犯人の一人。モミアゲが特徴的な男性で、ゾンビの悪魔と契約を交わした老人の孫。本名は不明。実際はゾンビの悪魔に祖父はゾンビにされたが、そのことを信じておらず、デンジが殺したと思い込んでいる。自分を正当化し、他者を非難する身勝手な性格で、デンジに復讐するため4課を襲撃する。沢渡アカネに体を改造され、デンジと同じく人間でも悪魔でもない存在となり、「刀の悪魔」の力を宿している。左手を刀の鞘(さや)のように抜くことで悪魔の姿に変身することができ、変身すると頭から大きな刃が生え、軍帽をかぶった姿となる。体中が刃のようになっており、非常に高い戦闘能力を持っているほか、デンジと同じく血さえ飲めば復活できる不死身性を持つ。また、独特な姿勢から一気に相手を切り裂く居合い斬りもできる。居合い斬りは目で追うことができないほどの強力な斬撃だが、予備動作が大きいため、対抗策も取られやすい。デンジとの戦いでも初見では彼を破ったが、再戦時はカウンターを打ち込まれ、彼の敗因となった。デンジに体を真っ二つに切り裂かれるが、血を飲まされて生き残っており、姫野の弔いのために、復讐と称してデンジと、早川アキに逮捕されるまでひたすら金的をされるという末路を迎える。チェンソーマンとの戦いで、マキマによって公安対魔特異5課の一人として招集される。その際には記憶と感情を書き換えられ、マキマに好意を持つと認識させられている。

トーリカの師匠 (とーりかのししょう)

トーリカの師匠を務める妙齢の女性。本名は不明。黒い髪を長く伸ばし、整った容姿をしている。体中がボロボロで余命は半年しかない。各国がデンジの存在に気づき、その身柄を奪うために暗躍を始めた際はロシアから依頼を受け、デンジの確保に動き出す。呪いの悪魔と契約を交わし、釘で4回相手を刺すことで、その命を奪うことができる。誰にも気づかせずデンジを3回釘で刺すなど、その技巧はかなり巧み。ただ現在は弟子の育成に力を入れており、あえて最後の1回はトーリカに任せている。基本的に落ち着いた性格ながら若干天然気味で、初めてハンバーガーを食べた際はそのおいしさに感動して、子供のように無邪気に喜んだ。その正体は「人形の悪魔」「地獄の悪魔」と契約した本物の「サンタクロース」。彼女の課した課題をクリアしたトーリカに真の目的を告げ、彼を人形にする。そして偽のサンタクロースとその養子三人を使い、地獄の悪魔を召喚してデンジを地獄に送り込む。彼女の真の目的はマキマを殺すため、闇の悪魔の力を手に入れることで、闇の悪魔が代償として要求したデンジの心臓を彼のもとに送り届けること。トーリカを人形としたのは、自分が地獄に行かずに契約を代行させるためだった。闇の悪魔の力を手にしたことで、体が人形のようになり、巨大化させることができるようになる。また闇の中ではほぼ不死身で、闇がある限り体を復元させることが可能。夜が来るとさらに力を増し、巨大な力をあやつることができる。人形をあやつる力も健在で、痛覚を人形と分散することで、痛みに対しても強い耐性を持つ。弱点は光で、光の中では傷の治りが遅くなる。弱点に気づいたデンジの特攻でダメージを受け、燃え盛るコベニの愛車でトドメを刺された。人形の悪魔と闇の悪魔の力を合わせることで、自らの作った人形を世界中に残して闇の力で進化し続けるという不滅に近い存在だが、戦いのあとはコスモの力で自我が崩壊し、再起不能となる。

支配の悪魔 (しはいのあくま)

支配の力を持つ悪魔にして、その正体は「マキマ」。所有する能力は「物事を掌握する力」で、自身より程度が低いと思った存在を支配することができる。人間や動物はおろか、悪魔すら支配下に置くことが可能で、支配下に置かれた存在は記憶や感情まであやつられ、自分が支配下に置かれていることにすら気づかない。また人間を支配下に置き、強制的に悪魔と契約させることも可能。これによって支配した人間を介することで、ほかの悪魔の力も使える。マキマの不可解な不死身の正体も、内閣総理大臣と契約を交わし、マキマの死が適当な日本人の病死や事故死に変換されるというものだった。その力は日本はおろか世界中に及び、彼女のせいで人類に「最悪の平和」が訪れるとされている。銃の悪魔すら超える最大の脅威で、アメリカ大統領はマキマを倒すため、銃の悪魔に全国民の寿命を1年与えて復活させた。多数の悪魔を従えている彼女の力は絶大で、その力により銃の悪魔も一蹴している。マキマは自らをチェンソーマンのファンと公言しており、その目的はチェンソーマンの完全復活。そのためにはデンジとポチタの契約破棄をしなければならず、デンジが「ふつうの生活」を望めないほど徹底的に絶望させようとしている。しかし、生まれてからずっとドン底の生活をしていたデンジを絶望させることはできなかったため、あえて一度人並みの幸せを与えて壊すことで、「ふつうの生活」すら望めなくなるほどデンジを絶望させることを目論んでいた。そのため、デンジに仕事を与え、早川アキとパワーという仲間を与え、絆を育んだあとにアキを銃の魔人と化してデンジに殺させた。またその直後、デンジを慰めつつ、彼の目の前でパワーを殺して己の目的を語ることでデンジを絶望させ、チェンソーマンを復活させる。チェンソーマンを信奉しつつ、彼を打ち倒すことで支配し、その力を使って世界から死、戦争、飢餓といった概念を消し去り、よりよい世界を作ろうとしている。

闇の悪魔 (やみのあくま)

闇の力を持つ悪魔。輪廻転生を繰り返す悪魔たちの中でも、一度も死んだことのない「超越者」で、「根源的恐怖の名前を持つ悪魔達」の一体に数えられる。地獄で登場の際には、上半身と下半身を両断された宇宙飛行士がどこからともなく現れ、参列者のように合唱をして、悪魔が通る花道を飾り立てる。その姿は獣や人の骨がいくつも折り重なり、闇そのもののような漆黒のマントを羽織っている。闇ある限りいっさい攻撃が通じず、闇ある限りどんな損傷も瞬時に復元ができるという不死身のような存在。絶大な戦闘能力を誇り、彼が通り過ぎるだけで人間や悪魔の四肢を一瞬で切り刻むことができる。本物のサンタクロースと契約を交わし、彼女がデンジを連れてきたのと引き換えに、彼女に闇の力を与えている。デンジたちを助けに現れたマキマとも互角以上に渡り合うが、逃げに徹したマキマを取り逃す。

岸辺 (きしべ)

公安対魔特異1課に所属する男性。口の左側に大きな傷跡がある。気だるげな雰囲気を漂わせている。50歳を超えるが、すご腕のデビルハンターで、デンジとパワーの指導役を務める。酒と女と同様に悪魔を殺すことが大好きと公言しており、「悪魔が恐れるデビルハンターは頭のネジがぶっとんでるヤツ」を持論とする。姫野も彼の教え子で、彼女にも過去にデビルハンターになるには「まとも」過ぎると忠告している。「爪の悪魔」「ナイフの悪魔」「針の悪魔」と契約を交わしているが、長年の経験から代償に支払えるものはほとんどなく、悪魔の力はほとんど使えない。しかしそれでも悪魔と渡り合える力を持ち、「最強のデビルハンター」を自称する。指導役ながら、弟子を「犬」、パワーのような公安所属の悪魔や魔人を「おもちゃ」と思っているが、実は彼らを指導するうちに少しずつ情を抱くようになり、彼らが殉職するたびに、酒を飲む量が増えていると打ち明けている。サムライソードの一味の襲撃で4課が壊滅したため、1課は4課と合併し、4課の隊長となる。マキマの存在を危険視しており、彼女に対して人間の味方でいるうちは見逃すと、面と向かって忠告している。クァンシとは新人時代、バディを組んでいた。彼女に惚れていたが、口説こうとするたびに殴られており、最終的に彼女が同性愛者だったことを知りあきらめた。マキマの抹殺計画を密かに進めており、銃の悪魔が撃退されたあと、彼女を襲撃する。

サンタクロース

ドイツでデビルハンターとして働く男性。ヒゲを生やした禿げ頭の老人で、「寿命で死んだ」と噂されるほどの高齢。岸辺やマキマですら警戒するほどのすご腕とされる。国からの依頼で、デンジの身柄を狙って東京に来訪する。依頼の報酬として美男美女を四人要求しており、三人は儀式に使って一人は趣味で養子とする。ターゲットへの攻撃を「プレゼント」と称し、プレゼントを届けるために契約を交わした「人形の悪魔」の力を使い、次々と人間を人形にして、彼らにプレゼントを届けさせる。一度人形にされた人間は二度と元に戻すことできず、自由意志を奪われ、文字通りあやつり人形と化す。また人形に触れられた人間も人形となるため、街中で使えばあっという間に周囲は大量の人形だらけとなる。デンジとの戦いでも、大量の人形を作り出し、人海戦術で彼を追い詰めた。実はサンタクロース自身も、本物のサンタクロースであるトーリカの師匠に作られた精巧な人形。三人の養子と共に地獄の悪魔を呼ぶ代償となる。

レゼ

カフェ「二道」でアルバイトしている黒い髪の美少女。可憐な容姿で、いつも頰を紅く染めて黒いチョーカーを付けている。親しみやすく明るい性格をしている。電話ボックスで雨宿りしていた際に、デンジと出会ってなかよくなる。デンジがマキマ以外で好意を持った初めての女性。デンジを何かと気にかけており、彼を夜の学校に誘って、泳ぎ方を知らない彼に泳ぎ方を教えている。過酷な境遇のデンジに同情して好意を持ち、夏祭りの日にデンジとデートをし、「いっしょに逃げよう」と告白する。しかし彼に断られたため、キスをする。実はデンジの心臓を狙う刺客の一人。ソ連によってモルモットにされ、デンジと同じく人間でも悪魔でもない存在となり、銃の悪魔の仲間である「爆弾の悪魔」の力を使うことができる。悪魔の力を使う際には黒いチョーカーに付いた金具を引っ張ることで、悪魔の姿に変身する。悪魔の姿は頭部が航空爆弾となり、裸にエプロンのような衣装を羽織った姿となる。爆発を自在にあやつり、その爆風を使っての高速移動も可能。身体能力も高く、生身でも高い格闘能力を持つほか、変身すれば暴力の魔人も敵わないほどの高い戦闘能力を見せる。正体を現したあと、不意打ちでデンジに重傷を負わせるものの、駆け付けたビームの奮闘で、デンジを逃してしまう。その後、公安対魔特異4課と戦うも、復帰したデンジに敗れる。敗北後、デンジに助けられ、彼への好意はすべて演技だったと語るものの、今度は彼から告白される。告白を言葉では一蹴するが、デンジのまっすぐな言葉に心動かされ、彼との待ち合わせ場所に向かう。しかし待ち合わせ場所を目前に、マキマと遭遇して彼女に殺される。チェンソーマンとの戦いで、マキマによって公安対魔特異5課の一人として復活させられる。その際には記憶と感情を書き換えられ、マキマに好意を持つと認識させられている。

日下部 (くさかべ)

宮城公安対魔2課に所属する男性。オールバックの髪型で、眼鏡をかけている。生真面目で几帳面な性格で、礼儀に対しては非常に厳しい。対人護衛のエキスパートでもあり、各国の刺客に狙われているデンジの護衛のため、バディの玉置と共にデンジの護衛を担当する。デンジやパワーの自由奔放さに頭を痛めており、何かと彼らを口うるさく注意する。「石の悪魔」と契約を交わし、魔法陣を敷くことで敵を石化することができる。サンタクロースとの戦いで、地獄に送り込まれる。闇の悪魔に出会いがしらに両腕を切り飛ばされる。石の悪魔の力を使って反撃を試みるものの、石の悪魔は殺され、自らも石化されて殺される。

台風の悪魔 (たいふうのあくま)

台風をあやつる力を持つ悪魔。脳と臓腑が露出した、巨大な赤ん坊という異様な姿をしており、体中に嵐のような風をまとっている。モヒカン頭の男と、デンジの心臓を持ってくれば自分の力を一生使わせるという契約を交わし、彼にデンジを襲わせる。モヒカン頭は、レゼを人質に取ってデンジを殺そうとするが、逆にレゼに返り討ちに遭う。レゼとは上下関係にあるようで、彼女を様付けで呼ぶ。モヒカン頭がレゼを狙ったのは不可抗力だったが、レゼに詫びとして力を貸すように指示される。その名のとおり、風を吹かせ、雨を降らせるといった台風をあやつる力を持つ。レゼが正体を現して公安対魔特異4課と戦い始めた際、応援として駆け付けレゼと共にデンジと戦う。嵐を呼び起こす力で町中を破壊しながら戦ったが、デンジに切り刻まれて敗北する。

地獄の悪魔 (じごくのあくま)

地獄そのものの力を持つ悪魔。半人半馬のケンタウルスのような姿で、体中が炎のようなもので覆われている。生贄を捧げることで、対象を地獄につき落としたり、逆に地獄から舞い戻ったりすることができる。本物のサンタクロースと契約を交わしており、彼女が発動した際には天から大きな手が下りて来て、公安対魔特異4課やクァンシたちを地獄へと引きずり込んでいる。岸辺がマキマの抹殺計画を始めた際にも使われ、対マキマ対策部隊の隊員6名の命と引き換えに召喚される。しかしその直後、チェンソーマンによって瞬殺された。最後の力で地獄に通じる扉を生み出し、チェンソーマンを地獄に叩き落とすが、チェンソーマンを止めることはできず、最終的に扉を破壊されてチェンソーマンに敗北する。

アルド

「皮の悪魔」と契約を交わした三兄弟の末弟。長男や次男と共に、アメリカでデビルハンター兼殺し屋として働いている。デンジを確保するという依頼を受け、来日する。兄たちと同じく変装術の達人。長男が黒瀬ユウタロウに変装して公安対魔特異4課に潜り込むが、パワーがコベニの愛車を暴走させたのに巻き込まれて長男が死亡。さらにそれに動揺したスキをつかれて次男も、吉田ヒロフミに正体を見破られ殺されるが、アルドは生来の気弱な性格が功を奏し、長男と次男が死んで嘔吐(おうと)している姿がプロっぽくないと見なされ、九死に一生を得る。もともと気弱な性格で、人殺しも初めて。兄たちの死後は黒瀬ユウタロウに成りすまし、彼の友人である友野の家に転がりこむ。友野から黒瀬の話を聞いて、強い罪悪感を感じ、黒瀬に対しても涙ながらに謝罪。しかし友野から黒瀬の兄の話を聞いて、自分たちの兄のことを思い出し、一人でも依頼を続行しようとする。長男は幼い頃に銃の悪魔に襲われ、家族が死んでいく中、三兄弟で生き残ったことを誇りに思っており、自分たちは「不死身だ」と公言し、高いプロ意識を持っていた。その思いを継いで、デンジの争奪戦に乱入するが、クァンシに一蹴される。その後、何があったかは不明だが、サンタクロースの死後にコスモの能力の影響を受けたようで、街中でひたすら「ハロウィン」と言っていた。

コスモ

クァンシの恋人で、女性型の魔人の一人。頭の右側から脳と目が垂れ下がっている以外は、人間の女性と見分けがつかない。ハート模様のある特徴的な瞳を持つ。明るく騒がしい性格をしているが、「ハロウィン」としかしゃべらず、それが何を意味しているのかは不明。サンタクロースとの戦いでは、一人だけ戦闘から抜け出し東京観光をしているなど、好奇心旺盛でフリーダムな部分を見せた。その正体は「宇宙の魔人」。本来はかなり理知的な性格で、森羅万象すべての知識を持っている。「本気のハロウィン」によってそれを敵対者に叩きこむこともでき、敵対者はハロウィンによって彼女の精神世界にある大きな図書館のような場所に連れていかれ、宇宙のすべての叡智を叩きこまれる。ハロウィンを叩きこまれた相手は、「死ぬまでハロウィンのことしか考えられなくなる」状態となり、無力化される。闇の悪魔の力を手に入れ、ほとんど不死身となったトーリカの師匠に本気のハロウィンを叩き込み、彼女を無力化する。またその際に、周囲の者も影響を受けており、アルドもハロウィンと言い続ける姿が目撃されている。

未来の悪魔 (みらいのあくま)

未来を予知する能力を持つ悪魔。サムライソードとの戦いで狐の悪魔の力を失った早川アキが、新たに契約を交わした。体が樹木と一体化したような異形の悪魔で、十字架に磔(はりつけ)にされたかのようなポーズを取っている。口癖は「未来最高!」。公安には未来の悪魔と契約している人間がほかに二人おり、一人は寿命を半分、もう一人は味覚嗅覚と両目を代価として差し出している。それに対してアキは、右目に未来の悪魔を住まわせるという非常に軽い代価だが、これは未来で「最悪な死に方をする」をするアキの未来を直接見たいのが理由。アキはそれを承知で未来の悪魔と契約する。アキが未来の悪魔の力を使う際には数秒先の未来を知ることができるが、あくまで見るだけであるため、回避できるかどうかは本人次第。また、極まれに悪魔側から勝手に未来を見せてくることもあり、アキの場合は自らの死ぬ場面を見せられている。アキがデンジ、パワーと絆を育み、彼らを守るため銃の悪魔への復讐を断念した際に、アキに未来を見せる。その後、銃の魔人と化したアキがデンジに殺されるのを見届け、デンジにとって「最悪な死に方」をしたアキに対して哄笑を上げる。

吉田 ヒロフミ (よしだ ひろふみ)

民間でデビルハンターを務める男性。口元にホクロのある黒髪の高校生で、学生と兼任しながらデビルハンターをしている。若いながらもかなりの実力者で、対人護衛のエキスパートでもあるため、各国の刺客が襲来した際はデンジの護衛として公安に雇われる。人当りがよく、デンジとも気さくに接する。いつも笑みを浮かべ、戦う際も笑顔のまま人を殺害する。生身での戦闘も強いが、「蛸の悪魔」と契約を交わしており、墨や触手を使ったからめ手を得意とする。マキマの危険性は知っているが、岸辺に忠告されて深入りはしていない。

黒瀬 ユウタロウ (くろせ ゆうたろう)

京都公安に所属するデビルハンターの男性。顔に大きな傷跡があり、黒い髪を少し長めに伸ばしている。「罰の悪魔」と契約を交わしており、同じく「罰の悪魔」と契約している「天童ミチコ」とバディを組んでいる。いつもは京都弁でしゃべるが、東京出身相手には方言なまりのしゃべり方を嫌い、なまり混じりの標準語でしゃべる。ミサという恋人と、友野という友人が東京に住んでおり、東京に来た際には彼らと会っている。幼い頃、兄が悪魔に喰われてしまったことで、悪魔への恨みからデビルハンターとなった。かつては銃の悪魔を打倒するという目標も掲げていたが、戦いの過酷さからあきらめている。そのため、ボロボロになっても戦い続ける早川アキには苛立ちと同時に、応援したいという気持ちを感じており、彼に激励を送っている。各国の刺客が日本に来た際、デンジの護衛のために東京へ召集される。しかしその道中、アメリカの三兄弟の襲撃を受け、同行していた天童諸共殺され、長男に顔をそのままコピーされ成り代わられてしまう。マキマが銃の悪魔と戦う際に天童と共に復活させられ、その力をマキマに利用される。

永遠の悪魔 (えいえんのあくま)

ホテルに巣食っていた討伐対象の悪魔。肉塊がスライム状に積み重なったような異様な姿をしている。顔や手といった人間の部位がいたるところに存在する。銃の悪魔の肉片を取り込んで自身の能力を強化しており、対象を自分の領域に閉じ込める力を持つ。ホテルの8階を自らの領域と化し、階段を下りても登っても8階にたどり着き、人間が物理的にここから脱出することは不可能。外部の悪魔の力も遮断しているため、契約を交わした悪魔が外部にいる場合は、その力を使うこともできない。また、永遠の悪魔は急所となる部分は8階の外に保管しているため、8階に見せている肉塊部分を破壊しても殺しきることはできず、実質的に不死身の存在と化している。デンジの心臓は欲しいが、同時にチェンソーの悪魔を恐ろしいとも思っており、公安対魔特異4課を仲間割れさせ、彼らにデンジを殺させようとする。しかし早川アキへの貸しを返すため、デンジが単身突撃して来たため、彼と戦う。実は急所がないために死なないが痛覚はそのままで、傷つけられたらふつうに痛みを感じる。殺しても殺しても自分の血を飲んで復活するデンジと3日3晩戦い続ける。死なないなら死にたくなるまで殺し続ければいいと考えたデンジに根負けし、最終的にデンジの目論見通り死を望み、自ら急所を差し出して殺された。

狐の悪魔 (きつねのあくま)

公安に協力している悪魔の一体。狐に大きな目がいくつも付いたような姿をしている。人間に比較的友好的な悪魔で、早川アキ、荒井ヒロカズなど何人もの人間と契約を交わし、力を貸している。面食いらしく、容姿が整った男性と契約していることが多い。契約者は代償を払って手を狐の形に取ることで、狐の悪魔を一時的に召喚することができる。ただし狐の悪魔の本体は京都に存在し、あくまで一時的に召喚するだけの契約であるため、永遠の悪魔のように外部と完全に遮断された場所では、その力を振るうことはできない。主な攻撃方法は捕食で、その巨体で敵を丸ごと喰らう。悪魔ならなんでも食べるが、人間でも悪魔でもない存在は食べられないほどマズイらしく、口に入れても吐き出してしまう。またあまりのマズさに契約者との契約を解除することもあり、アキはサムライソードとの戦いで、狐の悪魔から契約を解除されている。

蜘蛛の悪魔 (くものあくま)

公安対魔特異4課に所属する悪魔。上半身は顔の真ん中にファスナーが付いている以外は、ほぼ人間と見分けがつかない。黒い髪を長く伸ばした女性の姿で、下半身は蜘蛛のように複数の足を持つ。物静かな性格で、比較的人間に友好とされるが、その力は人間程度なら即座に殺すことができる。かんしゃくを起こして人を殺したりするため、その存在は4課でも危険視されている。マキマの言葉に忠実で、彼女からは「プリンシ」の名で呼ばれる。蜘蛛の悪魔らしく音もなく壁を登ったり、足を使って敵を攻撃したりすることができる。サンタクロースとの戦いで地獄に送り込まれ、闇の悪魔と対面する。マキマの命令によってファスナーを開くことで、彼女を地獄に転移させる。実はチェンソーマンの眷属の一人。

呪いの悪魔 (のろいのあくま)

公安に協力している悪魔の一体。契約者は早川アキで、代償は寿命。アキからは「カース」の名でも呼ばれる。非常に強力な能力を持ち、刀で相手を3回刺すと相手を呪い殺すことができる。悪魔にも通用する非常に強力な能力だが、デンジのような人間でも悪魔でもない存在には殺しきるまで威力を発揮しない。アキもサムライソードに使ったが、完全に倒しきるまでには至らず、寿命を大幅に減らしてしまう。相手の残り寿命を見る能力もあり、尋ねれば残りの寿命も教えてくれる。トーリカの師匠とも契約を交わしており、彼女の場合は釘を4回刺した相手を呪い殺す能力となっている。

チェンソーマン

チェンソーの悪魔。ポチタのかつての姿で、マキマによってデンジとポチタの契約が破られたことで復活する。助けを求める者の場所にエンジンをふかしてやって来る「地獄のヒーロー」で、敵諸共、助けを求めた者も皆殺しにする。その行動の末に、あらゆる悪魔を敵にまわしているが、倒されても殺されてもそのたびに復活して、最終的に勝利を収めてきた。この結果によりチェンソーマンは悪魔たちから恐れられると同時に、崇拝も集めている。その姿は、デンジが悪魔の力を使う際よりも、大きく禍々(まがまが)しい姿となり、頭と両手にチェンソーを付け、臓物のようなものをマフラー代わりに巻いている。その戦闘能力は壮絶で、マキマをして「勝てる気がしない」と言わしめるほど。また単純に戦闘能力が高いだけではなく、「食べた悪魔をその名前の存在ごとこの世界から消し去る」という規格外の能力を持つ。それぞれの悪魔が持つ力の象徴であり、概念そのものを消し去る力で、チェンソーマンに食べられて消された概念は世界からも消え去り、「物事を掌握する力」を持つマキマ以外からは認識することもできなくなる。チェンソーマンはすでに過去に「ナチス」「第二次世界大戦」「エイズ」「核兵器」といった概念を消し去っており、世界中からこれらに関する記憶は消え去っている。

ゾンビの悪魔 (ぞんびのあくま)

ヤクザをゾンビにしていた悪魔。頭と四肢のない腐った肉塊といった姿をしている。胸の部分に顔、首のあたりに脳があり、内臓が露出して触手のようになっている。デンジから借金の取り立てをしていた老人と契約を交わし、彼に力を与えるが、そのまま彼をゾンビにして奴隷としてこき使っている。デビルハンターを嫌っており、老人のゾンビを使ってデンジを呼び出し、彼を殺した。デンジを殺してその死体をゴミ箱に捨てるが、人間でも悪魔でもない存在となって復活したデンジに切り刻まれて敗北する。ゾンビの悪魔と契約を交わした老人は、サムライソードの祖父で、のちにサムライソードは祖父が残したゾンビを手勢として使用している。ゾンビの悪魔が作り出したゾンビは、嚙んだ相手をゾンビにすることができる。

銃の魔人 (じゅうのまじん)

銃の悪魔が人間の死体に取り憑いた姿。マキマによれば突然現れた銃の悪魔と戦うも、倒し損ねて「近くの死体」に乗り移って逃げて生まれたとされる。顔から銃が生え、左手が大型の銃器と融合した姿をしているが、その姿は「早川アキ」そのもので、自分の家に帰り呼び鈴を鳴らしてデンジを呼びつけた。人間としての意識はうっすらとしか残っておらず、デンジに襲い掛かる。銃の悪魔に比べてかなり弱体化しているが、その一撃一撃が周囲を破壊し尽くすほど凶悪。アキの中では雪合戦をしている感覚だが、町中を破壊しながらデンジを追い詰める。デンジの必死の説得も耳には届かず、最後は街の人を守るためにデンジによって殺される。

幽霊の悪魔 (ゆうれいのあくま)

姫野と契約を交わしている悪魔。その姿は目と口を縫われた巨大な女性の顔に、無数の花と手が生えた胴体がくっついたというもので、縫われた顔は満面の笑みを浮かべているようにも見える。姫野からは「ゴースト」とも呼ばれる。姫野には腕のうちの1本をあやつる力を与え、代償として姫野の右目を受け取っている。サムライソードとの戦いで、己のすべてを差し出した姫野に応え、全力で戦う。サムライソードを圧倒するも沢渡アカネには敵わず敗北し、彼女の契約する蛇の悪魔に食われる。その後、蛇の悪魔によって使役され、アキと戦わされる。代償で姫野のすべてを受け取ったが、彼女が預かっていたアキの煙草は姫野のものではないため、アキとの戦いの最中、煙草に姫野のメッセージを添えて彼に返却している。実は目を縫われているため、目が見えずに相手の恐怖心に反応して攻撃する能力を持つが、逆に言えば恐怖を感じない敵には攻撃をできないという弱点がある。煙草の返却をきっかけに、そのことを思い出したアキによって殺される。

暴力の魔人 (ぼうりょくのまじん)

公安対魔特異4課に所属する魔人。頭をペストマスクで隠し、フード付きのパーカーを羽織った男性のような姿をしている。マスクは毒を分泌しており、あまりに強すぎる本来の力を弱体化するために、装着させられている。取り憑(つ)いた人間の死体に脳みその大部分が残っているため、人間の記憶がわずかながら残っている。そのため危険な力を持つ魔人だが、ひょうきんでフレンドリーな性格で、暴力よりも「ラブ&ピース」が座右の銘と公言している。サムライソードの一味との戦いで、バディを失った東山コベニの新たなバディとなる。マスクのせいで食事ができないため、人がおいしい物を食べる姿を見るのが好きで、コベニによく食べ物を奢(おご)っている。コベニとは仲がよく、戦いの際も彼女の代わりに前線で体を張って戦っている。その名前のとおり、純粋に暴力を使った肉弾戦を得意としており、その戦闘能力は高い。また勝てない相手を前にすると、即座に撤退を選ぶなど判断能力も高い。サンタクロースとの戦いでコベニたちと共に地獄に落とされて、闇の悪魔と遭遇する。コベニを守るために仮面を外して反撃するも、闇の悪魔に殺される。素顔は目が二対ある大男で、口から腕を生やして攻撃したりできる。実はチェンソーマンの眷属の一人で、「ガルガリ」の異名を持つ。

ビーム

公安対魔特異4課に所属する魔人。上半身裸の青年のような姿で、頭の上半分がサメのような形をしている。短時間だけなら全身を変身させ、本来の「サメの悪魔」の姿となることもできる。魔人の中でも凶暴な性格で、ふつうの人では会話すらできない。しかし、デンジのことは「チェンソー様」と呼んで崇拝しており、彼に対しては従順。また、マキマとはなんらかの契約を交わしているらしく、彼女の言葉にも一応従う。パワーが血を吸いぎてパワーアップした際、血を抜くために一時的に離脱。そのあいだデンジとバディを組んでいた。見た目もテンションもおかしく、壁や地面を水の中を泳ぐように潜行する能力を持つため、ふだんはデンジの影の中に潜んで行動している。レゼとの戦いでは不意打ちを受けて重症を負ったデンジを身を挺して助け、戦いの終わりまで彼と共に戦い続ける。サンタクロースとの戦いではデンジたちと共に地獄に落とされ、闇の悪魔と対面。闇の悪魔に瀕死の重傷を負わせるが、最期までデンジを信じて彼を助けるも、闇の悪魔に全身をバラバラにされて死亡する。実はチェンソーマンの眷属の一人で、「サメの魔人」の異名を持つ。

集団・組織

デビルハンター

悪魔を討伐する職業。国が治安維持のために設立した公安組織に所属する者、民間組織に所属する者、どこにも所属しないフリーの者と、3種類のデビルハンターが存在する。日本では公安と民間組織を含めて1000人以上のデビルハンターがいる。世間一般からすると高給で待遇もいいが、ケガをしたり死に至るケースが多い。また、民間のデビルハンターが危険だと判断した悪魔の討伐を公安に依頼することもあり、公安の死亡率は極めて高くなっている。なお、一度あるデビルハンターが手を付けた悪魔を、別のデビルハンターが横取りした場合は逮捕されるなど、デビルハンターのあいだにも厳しいルールがある。

公安対魔特異4課 (こうあんたいまとくいよんか)

公安警察が結成した、悪魔対策を主な業務とする部署。民間で対処できない強力な悪魔と戦うことが多く、殉職者があとを絶たない危険な部署ながら福利厚生の待遇がよく、給与目当てで就職するデビルハンターも多い。また4課は公安の中でも実験的部隊という位置づけでデビルハンターだけではなく、理性があり、能力が有益だと判断された悪魔や魔人も所属している。所属している悪魔は有益なため生かされているに過ぎず、危険だと判断されたら即座に処分されることとなる。デンジもマキマの裁量で所属することとなるが、人間でも悪魔でもない存在もくくりとして悪魔や魔人と同列で、有益でないと判断された場合は処分される。サムライソードの一味の襲撃でほぼ壊滅したため、その後は1課、2課、3課と合併している。

公安対魔特異5課 (こうあんたいまとくいごか)

チェンソーマンとの戦いに向け、マキマが招集した者たち。全員が人間でも悪魔でもない存在で、中にはサムライソード、レゼ、クァンシの姿も存在する。レゼたちは生前の記憶や感情をいじられており、全員がマキマに対して強い好意を抱いている。マキマによると、彼らが持つ悪魔はかつてチェンソーマンと戦った悪魔とのこと。マキマに言われるままに悪魔の力を使ってチェンソーマンと戦うが、圧倒的な力を持つチェンソーマンには通じずに敗れ去る。

場所

地獄 (じごく)

悪魔たちの存在する世界。悪魔は現実世界と地獄を輪廻転生しており、地獄で生まれて死んだ悪魔が現実世界に生まれ、現実世界で死んだ悪魔が地獄で生まれなおしている。ふつうの方法では行くことができない世界だが、地獄の悪魔に代償を支払うことで、人間も行くことができる。空は扉で埋め尽くされ、地面は一見するとふつうの草原に見えるが、よく見ると所々に指など人体のパーツが散らばっている。

その他キーワード

悪魔 (あくま)

人知を超えた力を持つ異形の怪物。それぞれが概念そのものを象徴とする力を持ち、人に恐れられることでその力を増すことができる。「銃」や「闇」など、象徴とする概念が恐怖と直結する存在ほど強い力を誇り、逆に「コーヒー」など恐怖と結びづきづらい存在は弱いとされる。基本的に悪魔は異形の姿をしているが、稀に人間に近しい姿の者も存在し、人に近しい姿を持つ者ほど人間に友好的とされる。ただし悪魔の中では比較的友好というレベルで、価値観そのものが違うため、人間にとって危険には変わりない。友好的な悪魔であれば、「契約」によってその力を借り受けることができる。悪魔との契約は一方的に破ると死んでしまうため、悪魔にとって契約はとても重い意味を持ち、基本的に悪魔は契約を必ず守る。このためデビルハンターのように悪魔の力を借りて戦う者たちも存在する。しかし契約には代償が必要で、悪魔が欲する代償は千差万別。中には命に直結するものを欲しがる悪魔や、契約の不備をついて代償をかすめ取る悪魔もいるため、悪魔との契約は非常に危険とされている。悪魔は地獄で生まれて死に、人間の世界で生まれ代わってまた死に、地獄に戻るという輪廻転生を繰り返している。このため悪魔を象徴する概念が存在する限り、悪魔を完全に倒すことは不可能。ただし、生まれ変わった悪魔は記憶などを完全に失い、別の個体となる。チェンソーマンのみ悪魔を完全に滅ぼすことが可能で、悪魔が消滅した場合は、その悪魔を象徴する概念そのものが世界から消失する。

魔人 (まじん)

人間の死体に取り憑いた悪魔。体は人間のものだが、人格は悪魔が乗っ取っており、デビルハンターからは悪魔と同じく討伐の対象として見られている。姿は人間をベースに、悪魔の特徴が色濃く出たものとなり、人間とほぼ姿が変わらないものから、悪魔に近しい姿をしたものまでさまざま。悪魔に比べて比較的理性が高く、話が通じやすい者が多い。また人間の脳みそを乗っ取るため、暴力の魔人のように、人だった頃の記憶をわずかながら持っている者も存在する。デンジは、人の姿で悪魔の力を持っている点は魔人と同じであるが、人格は人間であるため、魔人とは明確に違う存在だと分類されている。

銃の悪魔の肉片 (じゅうのあくまのにくへん)

銃の悪魔の肉片。13年前に5分間だけ出現し、世界各国で暴れまわった銃の悪魔が、そのあまりの移動速度の速さから体が焦げ付き、体の一部を世界中にばら撒いたもの。銃の悪魔の肉片は弾薬のような形をしており、それぞれが独りでに集まって再生しようとする。この性質を利用することで肉片を集めれば、銃の悪魔の本体を見つけ出すことができるとされる。肉片が本体に向かって移動し始めるには、ある程度の大きさになる必要があり、そのため公安対魔特異4課は肉片集めも重要な任務としている。肉片はそれ自体がある程度力を持ち、悪魔が食べれば、その力を高めることができる。そのため肉片を集めるには、悪魔との戦いが不可避。また中には肉片を介して銃の悪魔と契約を交わし、銃を手に入れようとしている者たちもいる。実は銃の悪魔はすでに倒されており、その肉片は世界各国が抑止力として管理している。アメリカが20%、ソ連が28%、中国が11%、そのほかの国が4%所持しており、残りの37%は所在不明状態となっている。すべての肉片を集めるには戦争覚悟で各国から強奪するしかないため、銃の悪魔は永遠に倒されることなく、利用され続けるといわれている。

コベニの愛車 (こべにのあいしゃ)

東山コベニの愛車。貯金した給料で買った車で、家族の送り迎えや仕事に使っている。デンジが各国の刺客に襲われることとなった際に現場近くに駐車されており、興味を持ったパワーが免許を持っているとウソをついて強引に運転した。暴走させてデンジと、黒瀬ユウタロウに変装したアメリカ三兄弟の長男を(ひ)轢いて倒す。その後も要所要所で活躍し、クァンシとの戦いではビルから落ちた岸辺とアルドのクッションとなって彼らを救い、デンジが本物のサンタクロースと戦った際にはトドメの一撃として使われ、燃え盛ることでサンタクロースの闇の力を打ち払った。

人間でも悪魔でもない存在 (にんげんでもあくまでもないそんざい)

悪魔の力を手にした人間。デンジのように人間にもかかわらず、悪魔の力を扱える者を指す言葉で、人間の死体に悪魔が取り憑いた魔人とはまったく異なる存在であるため「悪魔でも魔人でもない存在」とも呼ばれる。実は過去にはこの存在を指す言葉は別にあったらしいが、チェンソーマンに概念ごと悪魔を葬られたため、現在は人間でも悪魔でもない存在の本来の名前を知る者は誰もいない。しかし、なぜかチェンソーマンが食べた者の中で唯一存在が許され、この力を持つ者は現在も存在している。人間でも悪魔でもない存在は悪魔ですら死ぬような傷を負っても死ぬことはなく、血を飲めばたちまち復活する。変身することで悪魔の特徴を色濃く持つ姿となり、宿した悪魔の力を使うことができる。変身方法は個々によって違い、デンジの場合は胸の部分にあるスターターロープ、レゼの場合は首につけたチョーカーの金具が、それぞれ引き金となっている。またこの引き金は、一種の気付けのような効果もあり、行動不能となっても引き金を引けば一時的に立ち上がることができる。ただしあくまで気付けのような効果があるだけで、消耗した力までは回復しない。極度に消耗した場合では引き金を引いてもほとんど力を発揮することはできず、回復するためには血を飲む必要がある。

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