概要・あらすじ
夏川実は不機嫌な顔をしたサラリーマンで、いつも眉間にシワを寄せて、周囲を睨んでいるような男性だった。そんなある日の通勤中、駅の階段から落ちてきた斉藤一花に、新調したばかりのスーツをダメにされてしまう。不幸な時はとことん不幸が続くもので、会社から帰宅してみると、自宅の前にはなぜか高校時代に恋人だった斉藤遙子が座り込んでいた。
実は行く場所がないから泊めて欲しいと言う遙子を、なし崩し的に家へと招き入れてしまう。その後、一花と再会した実は、彼女がストーカー被害に遭っていることを知る。そんな一花の相談に乗るうちに、2人は男女の関係へと発展していく。それを知った遙子は「3人で同棲しよう」という奇妙な提案を投げかけるのだった。
登場人物・キャラクター
夏川 実 (なつかわ みのり)
ごく普通の会社員で、常に不機嫌な顔をしている男性。高校時代に恋人だった斉藤遙子に振られたことが、軽いトラウマになっている。怒りが頂点に達すると、却って冷静になるタイプ。
斉藤 一花
個人経営のブティックでお針子をしている女性。駅の階段から突き落とされた際、下にいた夏川実と衝突してしまう。口下手で自分の言いたいことをうまく言葉にすることができず、実をストーカーの犯人だと言い張ってしまうなど、精神的に余裕がない。
斉藤 遙子 (さいとう ようこ)
高校時代、夏川実の恋人だった女性。勢いに任せた行動を取ることが多く、27歳で一念発起し小説家を目指すようになった。それを機に上京し、かつての恋人である実の家に転がり込む。いきなり小説家としての仕事を得ることは難しく、現在はライターとして活動し、小銭を稼いでいる。
杜山 (もりやま)
夏川実が勤めている会社で社長を務める男性。思いつきや勢いで行動する斉藤遙子に似たタイプで、自分に似ている女性がいると聞いて「さぞかしいい女なんだろうな」と言い放つなど図太い神経の持ち主。酒やタバコは嗜まず、チョコレートが唯一の好物。
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