ハルシオン・ランチ

異星人によって地球に送り込まれた、どんなものでも食べてしまうデバイス人形と呼ばれる美少女・ヒヨスと、彼女の保護者となった中年・化野元が巻き込まれるドタバタを描いたシュールなSFコメディ。

正式名称
ハルシオン・ランチ
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
レーベル
アフタヌーンKC(講談社)
巻数
全2巻
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概要・あらすじ

会社が倒産し、路頭に迷っていた化野元は、食い詰めて釣りをしていた河原でヒヨスと名乗る美少女に出会う。一見普通の人間に見えるヒヨスだが、異星人によって地球に送り込まれた、どんなものでも食べてしまうデバイス人形だった。河原で知り合った女性・メタ子や、化野の元部下・沖進次と彼のもとにも現れたデバイス人形・トリアゾも加わり、次々と騒動が起こっていく。

登場人物・キャラクター

化野 元

元企業経営者の40歳の男性。ひげを生やしている。顔と声は渋く女性好み。嫁・英子と息子・隆太がいる。信頼していた友人であり部下であった沖進次に金を持ち逃げされ、不渡りを出し会社が倒産。一家離散となり、ホームレスのような生活を送っている。食うに困り、川で釣りをしていたところでヒヨスと出会い、「保護者」になった。 ヒヨスの常識はずれな行動に振り回されながらも、以降、行動を共にする。性格は律儀で責任感が強いが思いつきで行動を起こしがち。

ヒヨス

有用な元素を集めるため異星人によって地球に送り込まれたデバイス人形のひとり。おかっぱのような髪型で、髪飾りをした美少女。釣りをしていた化野元と河原で出会い、自分の「保護者」とする。ナビゲーターと呼ばれる摂食活動の指針になるドライバがついていないため何でも食べるが、「保護者」である化野が禁止したものは食べない。 一定時間内であれば食べたものを元どおり吐き出すことができるが、2種以上のものを食べていた場合は食べたものが合成された状態で出てくる。性格は明るく無邪気だが、知能は小学校低学年程度と思われる。髪飾りはノーマライザと呼ばれる、彼女たちが摂食行動をとる際に使用する道具で、箸のような形をしている。

メタ子

19歳の女性。愛知県出身。デイトレーダーをしている。友人と共に河原で育てていた大麻を見に来たところ、釣りをしていた化野元とヒヨスに出会った。死んだ兄が化野に似ていたことやダメな男に弱く惚れっぽいこともあり化野に惹かれ、ヒヨスと化野を自宅に招いて共同生活を送るようになる。引き取られた先の両親の仲が悪く、暴力を振るわれるなど、幼い頃は劣悪な環境で育ったが、性格は賑やかで環境順応力が高い。 また、科学に関する知識が豊富という一面もある。一秒間でEXILEのベストアルバムの数だけパンチを放つエグザイル・トーメントという必殺技を持つ。

沖 進次

化野元の元部下の男性。眼鏡をかけている。化野とは学生時代からの友人で信頼関係にあったものの、会社の金を持ち逃げし、倒産の原因を作った。悪人ではないのだが、騙されやすいところがあり、罪悪感が薄い。トリアゾの保護者でもある。酒田に叔父がいる。

トリアゾ

有用な元素を集めるため異星人によって地球に送り込まれたデバイス人形のひとり。「保護者」は沖進次。スラブ系混血の人形のような顔立ちの美女で、金髪に灰色の瞳をしている。ナビゲーターにより窒素を収集するよう設定されており、これを集めるためのノーマライザはフォークのような形をしている。ノーマライザ未使用時には額に垂らしている。 体内で窒素を圧縮し、吐き出すことで窒素爆弾を作成することができる。ナビゲーターが正常に作動しているため、性格は冷静かつ理知的。沖を追ってきた化野元にフィギュア人形のことを説明した。

アスキー犬

ヒヨスと共に地球へ送り込まれたナビゲーター。地球へ降りる際、ヒヨスとはぐれてしまい、死にかけた野良犬の体を宿主としている間に固定化。犬と離れられなくなる。ヒヨスに吐き戻してもらうことによって犬との分離を試みるものの失敗。アスキーアートのような顔を持つ犬に変形してしまった。犬の姿をしているが会話は可能。

化野 安芸良

化野元の義娘。故人。化野の従姉妹夫婦の娘として産まれ、赤ん坊の頃、旅行のために化野夫婦に預けられたが、両親が旅行先で死亡。化野が引き取った。成績優秀な美少女だが変わりもので、政治賭博などで稼ぎ、数千万単位の貯金がある。目的のためには手段を選ばないことから、弟・隆太をいじめていた子供達から「エイリアン安芸良」と呼ばれ恐れられており、トラブルも少なくなかった。 また、化野に対しては強い愛着をしめしていた。ヒヨスの外見のモデルとなっている。

隆太

化野元の息子。男子小学生。母である英子に言われ、化野の様子を見にメタ子の元を訪れる。性格は礼儀正しい。同級生からいじめを受けており、姉の化野安芸良に庇われることが多かった。安芸良のことが好きだった。

エンタニル

異星人によって地球に送り込まれたデバイス人形のひとり。対地球型の人形を増やすためのアミノ酸回収を命じられており、これを集めるためのノーマライザはスプーンのような形をしている。ノーマライザ未使用時は首飾りについている。山奥で炭焼きをして暮らしていた須磨大吉に出会い、「保護者」とする。性格は明るく前向きで献身的。 外見はメタ子によく似ている。

須磨 大吉

デバイス人形であるエンタニルを保護した男性。自然回帰主義者で、炭焼き小屋にひとりで暮らしていたものの、炭焼きができなくなってからはエンタニルのヒモのような状態で暮らしている。過去、メタ子と付き合っていたが、その際、パチスロで散財。消費者金融6社から金を借りた挙句、メタ子に負債の半額を押し付け逃亡した。

小董卓

潜水艦に捕まったトリアゾと沖進次が連行された貂蝉という国の将軍および総帥を務める初老の男性。頭頂部は禿げており、ひげを生やしている。側近によると、大学時代、中国旅行の最中に辻占いに呼び止められ、あなたは董卓の生まれ変わりであり、董卓の行った暴政の罪を贖うために「欠けたるもののない地上の楽園を作るために生を受けた」と告げられたという。 カリスマ性が高く、国民からは宗教的とも思えるほどの熱狂的な支持を受けている。トリアゾを後宮に入れ、寝物語にその話を楽しむ。

その他キーワード

デバイス人形

宇宙人が有用な元素を集めるために使用する人工生命体。各種天体に送り込まれ、その天体の首位生物の被保護幼体に擬態。成体と接触することで「保護者」とし、身の安全を確保しつつ生活様式を学び、ノーマライザと呼ばれる道具を使用して食事をすることで必要な元素を収集する。送り込まれる際には、摂食活動の指針となる寄生ドライバ・ナビゲーターを持たされる。 8時間ごとに食料を与えられないと、飢餓バーストと呼ばれる行動を起こし、他の成人に保護を求めるようになる。地球には48人のデバイス人形が送り込まれたが、このうち39人は窒素回収、8人はアミノ酸回収にあたっている。残る1体はヒヨスであり、彼女はデバイス人形としての役割を果たせていない。地球に送り込まれた48人は、製作した異星人からはEKB48と呼ばれていた。

ナビゲーター

デバイス人形が天体に送り込まれるさいに持たされる寄生ドライバ。20mmほどの大きさで、ブローチのような形をしており、デバイス人形の首に寄生する。宿主としたデバイス人形の外見・人種・性別・年齢に合わせてふさわしい言語と簡単な生活常識を選択するようにプログラムされているほか、収集すべき元素を食べさせるよう摂食活動の指針となる。

ノーマライザ

デバイス人形が食事をする際に使用する道具。大きさ・性質に関わらず全てのものを5ミリメートル四方に圧縮することができるため、口には入らないような巨大なものや窒素など個体でないものも集めて食べることができる。箸やスプーン、フォークなど、デバイス人形ごとに形が違う。

保護者

デバイス人形を保護する人間。デバイス人形には8時間おきに食料を与える必要があるが、デバイス人形が自分で食料を確保できる場合はこの限りではない。食料を与えられなかった場合、デバイス人形は飢餓バーストと呼ばれる行動を起こし、最悪の場合、デバイス人形に食べられてしまうことになる。

書誌情報

ハルシオン・ランチ 全2巻 講談社〈アフタヌーンKC〉 完結

第1巻

(2010年3月5日発行、 978-4063106367)

第2巻

(2011年9月7日発行、 978-4063107739)

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