概要・あらすじ
1914年、カナダのバンクバーで日系カナダ移民による野球チームが結成された。監督に指名された宮本松次郎は、一度は断るものの、外国での日本人への差別から、子供たちに自信と誇りを身につけさせたいという想いで監督就任を承認。チームは成長していき、日系人チームとの対戦を皮切りにカナダ、アメリカのチームと対戦し、フェアプレーに徹して勝ち抜いていく。
そして、インターナショナル・リーグに参入。その後20年以上の常勝球団となって、カナダ・アメリカに住む日本人、日系人に希望と誇りを与えていく。
登場人物・キャラクター
宮本 松次郎 (みやもと まつじろう)
馬車松と呼ばれるほどの行動力に目をつけられ、バンク―バー朝日の監督として指名される。一度は断るも、白人に勝てるチームを作ろうと監督となった。厳しい人種差別に苦しむ日本人に、野球を通して誇りと尊厳を保つ道を示してゆく。論理的野球を実践し、常にフェアプレーの精神を徹底する。
ケイン
バンクーバー朝日の創設メンバー。運動能力はなかったため、選手としての活躍はなかったが、バンクーバー朝日の記録を取っていた。後に新聞記者となる。
テディ藤本 (てでぃふじもと)
藤本旅館の息子。バンクーバー朝日のエースピッチャー。
ハリー矢崎 (はりーやざき)
家族のために、カナダ移民となった。病弱の妹がいる。日本で野球をやっていたが、二度とやらないと決めていた。しかし、日本での活躍を知るケインの進言もあって、宮本監督がスカウトに行く。
トム的山 (とむまとやま)
バンクーバー朝日のセカンドで、強打者。兄が戦争に行と聞いて、調子を崩していた。
アリス・ガーランド
ハリーの働く缶詰工場のオーナーの娘。愛犬のマックスがハリーのお弁当を食べてしまったことをきっかけにハリーと出会い、次第に惹かれていく。
ジョージ・ガーランド
ハリーの働く缶詰工場の経営者。また、セント・ジェームズ・ハイスクールの理事長も務めており、対戦相手を探していたバンクーバー朝日と同校野球部の試合を認めた。ハリーに惹かれていく娘、アリスの将来を心配し、ハリーに別れるよう手切れ金を渡す。
ジョナサン・リード
セント・ジェームズ・ハイスクールの野球部キャプテンで、エースピッチャー。ブリティッシュ・コロンビア州のハイスクールリーグでMVPに選ばれる投手。落差のあるドロップが得意。
マイク佐々木 (まいくささき)
佐々木靴店の息子。バンクーバー朝日のセンターで俊足。
サイモン・スペンサー
セント・ジェームズ・ハイスクールの野球部のチーム・マネージャー。
トニー・ガンビーノ
金になりそうなことは何でもする男。バンクーバー朝日の活躍を見て、インターナショナルリーグのチームと対戦させるように動く。球場の入場料、そして飲み物やアイスの販売などで儲けていく。
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