概要・あらすじ
Jプレミア開幕戦、東京VERSUSは0-2で敗北を喫してしまう。1年10か月にわたる連勝記録がストップし、落胆するメンバーだったが、実はその敗北は東京VERSUSの選手である新堂龍司、滝幸次郎、佐々木武尊、ハルクたちによって演出されたものだった。天才プレイヤーとして知られる彼らは、とある組織から報酬を受け取り、賭場師(ディーラー)として完璧な八百長試合を演じていた。
自分の父親が死亡したことに関与している組織に対し、密かに復讐を誓っていた新堂は、賭場師として活躍することで組織に近づこうとする。
登場人物・キャラクター
新堂 龍司 (しんどう りゅうじ)
東京VERSUSのゴールキーパーの男性。23歳。第1話で描かれた開幕戦でプロデビュー。六大学リーグMVPという経歴を持ち、世間からは超大型ルーキーとして活躍が期待されている。賭場師の1人であり、ゴールキーパーというポジションから、失点を演出する花形である。8年前、全国中学生サッカー選手権でチームを優勝に導いたプレイヤーだった。 同時期に父親が謎の組織によって死亡し、生活のためにサッカーから離れていた。18歳で安東からスカウトされ、組織のことを探るために大学に入学、サッカー界に復帰する。
滝 幸次郎 (たき こうじろう)
東京VERSUSのセンターバックの男性。チームのキャプテン。ビルドアップの名手として国内外のチームからも注目される存在。賭場師の1人であり、4人の司令塔的な存在。相手選手だけでなく、チームのキャプテンという立場を利用して、味方選手たちの心理を操り、完璧な八百長試合を演出する。ディールのために最も必要なのは情報と考えており、世界中のサッカー選手の能力や勝敗結果、私生活の問題までもを蓄積している。 ときにリスキーな演出をする新入りの新堂龍司を快く思っていない。
佐々木 武尊 (ささき ぶそん)
東京VERSUSのミッドフィルダーの男性。元日本代表選手であり、国内では代表的なプレースキッカーとして知られている。賭場師の1人であり、かつて「\"キング\"に最も近い男」と呼ばれていた実力者。誰からも悟られずに、ギリギリでシュートやパスを失敗させるキック精度を持つ。その場の雰囲気を演出する能力にも長け、きわどいパス回しで味方選手を失敗に追い込みながらも、反感を買うことはない。
ハルク
東京VERSUSのフォワードの男性。コロンビア出身。W杯で得点王となった経歴を持ち、コロンビアの至宝という異名を持つ。超人的なフィジカルとシュート精度を持つ。圧倒的な運動量を生かして活躍する賭場師の1人。勢いづいているチームメンバーが、パスを回さざるを得ないポジションに切り込むことによって、東京VERSUSが得点することを阻止する守りの要。
安東 (あんどう)
東京VERSUSのホペイロを務める中年の男性。組織に所属している。選手の用具を整備しながら新堂龍司たち4人に八百長の指示を出し、多額の報奨金を渡している。試合の演出を盤石のものにするため、選手のスカウトも行なっている。新堂の真の目的である組織への復讐を知りながらも、能力を評価してスカウトしている。
鈴木 洋平 (すずき ようへい)
東京VERSUSのフォワードの男性。第4話以降で描かれたJプレミアリーグ第3戦では、結婚記念日ということもあり、前半にアルディーノから2得点する活躍を見せる。しかし、後半戦では滝幸次郎の策略と佐々木武尊の巧妙なパス回しによって、八百長のためとは知らないまま退場に追い込まれてしまう。
小谷 雄二 (こたに ゆうじ)
アルディーノのサイドバッカーの男性。第4話以降で描かれたJプレミアリーグ第3戦で登場。鈴木洋平とはかつての恋敵。対抗意識を燃やしているが、それを滝幸次郎に利用される。佐々木武尊とは同じ大学の出身で、サッカー部の後輩にあたる。
ニコライビッチ
東京VERSUSの選手で、元旧ユーゴ代表の男性。ポジションは守備専門のボランチ。好調なチームにおいては活躍する機会が少ないが、かつてはユーティリティとして活躍したこともあるベテラン。感情型で味方を思う意識が強く、ここぞという場面で思わぬ爆発力を見せるため、賭場師からは危険視されている。
クレジット
- 原作
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昌子 春