概要・あらすじ
梅宮志乃は人に流されやすく、自分が本当に好きな相手と付き合ったことのない女性だった。自分のことを心から好きだという正樹とこじれた関係を続けていたが、そこに踏ん切りをつけ、引っ越しを決意する。梅宮志乃は引っ越した先で、隣人の菅原京志郎に一目惚れしてしまう。
登場人物・キャラクター
梅宮 志乃 (うめみや しの)
25歳の女性。人に流されやすく寂しいと割と簡単に男性と肉体関係をもってしまう女性。菅原京志郎と出会うまで本当に人を好きになったことがなかった。目が大きく巨乳でかわいいので男性にモテる。服飾の専門学校に通っており、服やおしゃれは好きだったが、自分の才能に見切りをつけてアルバイトをして生活している。
菅原 京志郎 (すがわら きょうしろう)
梅宮志乃が働くことになったレンタルビデオショップTRIPの店長。30歳の男性。屈託のない笑い方をする。だらしなく適当な性格だが熱いところもある。成田あかりと同棲しているため言い寄ってくる梅宮志乃を避けていた。
成田 あかり (なりた あかり)
菅原京志郎と同棲している24歳の女性。スラッとした美女だが他人との対面でのコミュニケーションが苦手。出会い系サイトのサクラのアルバイトをしている。実は経歴や名前等は全て嘘で本当は渋谷ナオミという名前の小説家志望の19歳の女性だった。
正樹 (まさき)
梅宮志乃の前の彼氏。強引で口うるさく、はっきりした性格で梅宮志乃には自分の要求を強く示すタイプだった。しかしながら梅宮志乃のことが心から好きで梅宮志乃に浮気されても別れることに踏ん切りがつけられなかった。
ミツ
正樹と付き合っていた時の梅宮志乃の浮気相手。軽くいい加減な性格で自分のことを拒絶されると子供のような嫌がらせをしてくる。
天ちゃん (てんちゃん)
梅宮志乃の服飾の専門学校からの友人。自称ノンケのオカマの男性。レンタルビデオショップTRIPで働きながら劇団で役者をしている。梅宮志乃にTRIPで働くことを勧めた。口が軽い。
ナナコ
梅宮志乃の服飾の専門学校からの友人。アパレルショップで働く女性。アントニオと2年ほど前から結婚している。しっかりしていて梅宮志乃のことをいつも心配しているが男漁りもやめない。
川谷 (かわたに)
レンタルビデオショップTRIPでの梅宮志乃の同僚の男性。梅宮志乃のことを気に入っており酔っ払ってキスをしてきた。軽い性格のイケメン。
梅宮志乃の叔父 (うめみやしののおじ)
梅宮志乃の叔父。正樹と別れた後梅宮志乃が越すことになるアパートの大家。
アントニオ
ブラジル人の蕎麦打ち職人の男性。ナナコの夫。カタコトの日本語で梅宮志乃の名前をいつまでたってもちゃんと覚えられない。浮気性だがナナコとすぐヨリを戻す。
千葉 (ちば)
天ちゃんの所属する劇団めばち子市場で演出、脚本、役者をしている男性。口は悪いが優しい一面もある。背が低く小太り。
八名 (やな)
レンタルビデオショップTRIPに新しく入ってきたアルバイトの19歳の女性。ぶりっこで男性とばかり話すので女性からは嫌われている。成田あかりの書いたであろう小説『旅の彩光』をTRIPへ持ってくる。
渋谷 京太郎 (しぶや きょうたろう)
成田あかりの叔父。成田あかりの故郷で渋谷堂という本屋を営んでいた45歳の男性。結婚もせず年老いた母親の面倒を見ている。自分と成田あかりが似ていると成田あかりの行く末を心配していた。
場所
TRIP (とりっぷ)
梅宮志乃がアルバイトととして働くレンタルビデオショップ。劇団員や映画監督志望など夢を持った人が多く働いている。
その他キーワード
旅の彩光 (たびのさいこう)
『ピースオブケイク』に登場する小説の名前。成田あかりの書いた小説。故郷での生活を綴った自伝的な内容だが、明るい部分はフィクションになっている。本屋に平積みされて話題になっている。