ピーチ・ミルク・クラウン

ピーチ・ミルク・クラウン

恋に憧れる生真面目な主人公が、転校生の美少女に一目惚れすることから始まるラブストーリー。高校の陸上部を舞台にした、男女六名の青春群像劇でもある。「ビッグコミックスピリッツ」2018年8号より連載開始。

正式名称
ピーチ・ミルク・クラウン
ふりがな
ぴーち みるく くらうん
作者
ジャンル
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概要・あらすじ

幸田与一は、陸上部の主将を務める六輪高校2年生。クソがつくほど真面目だが、年頃の男子らしく恋に憧れていた。ある日、朝練で遅れて教室に向かうと、廊下に長い黒髪の美少女が立っていた。彼女は転校生の丹下桃。与一は桃をひと目で気に入るが、あまりの可愛さとクールな雰囲気に、高嶺の花と諦めていた。しかし、放課後、陸上部の部室に桃が訪ねてくる。

陸上部のマネージャーになりたいのだという。桃を見ていた陸上部のエース安田恩は、突然大声を上げ、同じく陸上部の沼繁二郎と与一を部室の外に連れ出した。いぶかしむ与一に、安田はスマホの画面を見せる。それは、桃のことが書かれたスポーツ記事だった。桃は走り高跳びの中学生チャンピオンだったのだ。

桃は高校進学に伴い、陸上の名門校に入ったのだが、ケガで競技を断念。女子校の寮を出て町田の実家に戻り、六輪高校に転校してきたのだ。こうして桃は、陸上部にマネージャーとして入部した。一見クールに見える桃だが、じつは天然で親しみやすいところがあった。しかも、コツコツ練習する与一のことをかっこいいという。与一は桃に惹かれていき、完全に恋に落ちた。

桃が転校してきてから一週間が経ったある日、陸上部のマネージャーとして頑張る桃に、安田は「陸上に復帰しないのか」と問いかける。未練はないと答える桃だったが、少し迷いも見えた。そして学校の帰り。桃は忘れものをしたと言って学校に戻った。気になった陸上部員たちが後をつけてみると、桃は一人で走り高跳びにチャレンジしていた。

そのフォームの美しさに、安田と与一は桃を説得。桃も陸上復帰を検討することになった。しかし翌日、その話を聞いた、陸上部の紅一点・片桐照子は、桃の入部に反対し、ストライキを起こす。表向きは、桃が足手まといになるという理由だが、実は嫉妬であった。照子は安田に片想いしており、安田と桃が近づくのを恐れていたのだ。

駄々っ子のように振る舞う照子だが、自分でも馬鹿なことを言っていると気づいていた。そして悩んだ末に、桃のところへ行き、勝負を申し込んだ。自分に勝ったら入部を認めるという。種目は100メートル走で、勝負の舞台は、来週末に行われる、市の学生大会。助走にスピードが要求される、走り幅跳びの選手である照子に圧倒的有利な条件だったが、桃は勝負を受ける。

桃を放っておけない与一は、100メートル走のコーチをすることになった。その指導のかいあって、桃は照子に負けないタイムを出せるようになっていった。市大会当日。順調に勝ち進んだ桃と照子は、決勝戦にコマを進めた。そしていよいよ、桃の陸上部入部を賭けた闘いが始まった。

登場人物・キャラクター

幸田 与一 (こうだ よいち)

六輪高校に通う男子高校生。陸上部部長。種目は200メートル走。身長178センチメートルの長身。メガネに黒髪という優等生スタイル。不器用だが、クソがつくほど真面目で、何事も諦めずに粘り強く努力する性格。部員の誰かがインターハイに行くことが夢。各自にベストな練習メニューを必死でつくるが、ペース配分が考慮されていないのが玉に瑕。 転校してきた丹下桃に一目惚れし、不器用ながらも恋に邁進する。

丹下 桃 (たんけ もも)

六輪高校に転校してきた女子高生。長髪で一見クールな外見だが、じつは天然。走り高跳びの元中学生チャンピオン。陸上の名門校へ通っていたが、ケガのために陸上競技を断念。女子寮を出て、実家の町田に戻った。六輪高校陸上部のマネージャーになるが、幸田与一らの説得で、陸上競技復帰を検討する。

安田 恩 (やすだ おん)

六輪高校に通う男子高校生。陸上部のエース。種目は100メートル走。イケメンで、金色に染めた短髪が特徴。チャラいが、女性には優しく、友情にも厚い。丹下桃が、走り高跳びの元中学生チャンピオンであることに、最初に気づいた人物。ケガは治っているという桃に、陸上復帰を勧める。

片桐 照子 (かたぎり てるこ)

六輪高校に通う、ショートカットの女子高生。陸上部員で、種目は走り幅跳び。同じ陸上部の安田恩に片想いをしている。丹下桃の陸上部入部に危機感を感じ、反対運動を起こす。そして、桃の入部を賭けて、100メートル走の勝負を申し込む。

沼 繁二郎 (ぬま しげじろう)

六輪高校に通う男子高校生。陸上部員で、種目は110メートルハードル。ボサボサ頭に三白眼のせいで、奇人に見られがちだが、実は常識人で気配りができる人物。また、頼まれるとイヤと言えない性格でもある。丹下桃の入部を賭けて、100メートル走対決をすることになった、片桐照子のコーチを引き受ける。

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