ブラックマジック

ブラックマジック

科学と魔法が同居する金星を舞台とした、SF作品。章ごとに登場人物などが変わる、オムニバス構成となっている。作者・士郎正宗の実質的デビュー作。同人誌での発表後、青心社から刊行された。巨大コンピュータによる統治システムやバイオロイドといったモチーフ、ギリシャ神話に由来するネーミングなどは、後の『アップルシード』に受け継がれている。

正式名称
ブラックマジック
ふりがな
ぶらっくまじっく
作者
ジャンル
その他SF・ファンタジー
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概要・あらすじ

太陽が今ほど活発に活動していなかった時代。金星人は巨大コンピュータ、ネメシスを作製、金星連邦の政治をこれに託した。ネメシスは執政官としてバイオロイドを作り出し、ユートピアの実現を目差すが、執政官長であるゼウスは次第に人間を軽視するようになる。ネメシスゼウスの独走を止めるべくデュナ・テュフォンを送り出す。

登場人物・キャラクター

デュナ・テュフォン

女性。ネメシスが作り出した最後のバイオロイド。ゼウスの独走を抑えるために作られた。単体で惑星間軍隊5個師団規模の戦力を持つと言われている。「力」をクリアーに引き出せる剣を帯びている。

金剛鬼 (こんごうき)

男性。通常の目の他に、額にもう1つ目を持つ鬼型バイオロイド。ティオティワカンで飲食店を経営していたが、後に遊牧集団の宇宙船に移る。デュナ・テュフォンをサポートする一人で、テュフォンに渡すようにと剣を託されていた。

夜叉姫 (やしゃひめ)

鬼型バイオロイド。金剛鬼の娘。幻術を使う。

孫悟空 (そんごくう)

男性。猿型バイオロイド。デュナ・テュフォンをサポートする一人。

ドクトルマシュー

男性。ロボット工学の権威でM66他の開発者。同作者の作品『アップルシード』他にも登場するが、これは同一人物ではなく所謂「スターシステム」によるもの。

ゼウス

バイオロイド。執政官長。人間を疎ましく感じている。さまざまな事件を裏から動かしているが、実際に作品の中には現れない。

バイオロイド

『ブラックマジック』に登場する人造生命体。ネメシスの政策を実現するための執政官として生み出された。遺伝子操作で作られ、特殊な教育と訓練によって育てられる。

集団・組織

第3惑星調査団 (だいさんわくせいちょうさだん)

『ブラックマジック』に登場する組織。第3惑星・地球を調査するための調査隊。プロメテウス計画で地球に人類が住めるようにし、コロニー化する事を目標にしている。

場所

ティオティワカン

『ブラックマジック』に登場する都市。バイオロイドが住む。バイオロイドは一般の金星人とは別の都市に暮らしている。

その他キーワード

ネメシス

『ブラックマジック』に登場するコンピュータ。ユートピアを実現するため金星人よって作製され、金星連邦の政治を一手に引き受ける。ヒトを守る事を優先するため、ゼウスと対立している。作品内には実際に登場しない。なお同人誌版ではガイアという名称になっている。

タルタロス

『ブラックマジック』に登場するコンピュータ。ネメシスによって作られたバイオロイド生成専用頭脳。

プロメテウス計画 (ぷろめてうすけいかく)

『ブラックマジック』に登場する用語。地球を金星の植民地にするため、人間が住める環境を作るべく月面に人工太陽を設置。生態系を大きく変化させようという計画。植民可能な状態にまでもって行く事に成功するが、ゼウスによって人工太陽が破壊されて終結。金星人は地球から撤退した。

エピメテウス

『ブラックマジック』に登場するメカ。第3惑星調査団に配備された潜水艦。実は潜水戦艦で、人工太陽を破壊するための惑星間巡航ミサイルを持つ。ゼウスの陰謀によるもの。

M66 (えむろくじゅうろく)

『ブラックマジック』に登場するメカ。金星連邦が前線に配備するロボット兵。女性の外見を持つ。ゼウスに揺さぶりをかけるため、デュナ・テュフォンによって暴走させられた。

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