概要・あらすじ
孤児院で育った二子神ジュンは18歳の誕生日に、父親の莫大な遺産を相続。二子神邸で父が研究していたブルー・ゾーンのことを知る。ジュンが育った孤児院を爆破されたことをきっかけに、ジュンは異界の魔物と戦うことを決意する。
登場人物・キャラクター
二子神 ジュン (にこがみ じゅん)
明るい色の髪が前を向いている青年。孤児院で育ち、16歳で独立してからは漫画家・石森章太郎のアシスタントとして働いていた。18歳になった日に莫大な遺産を相続することを知らされる。連れて行かれた二子神邸で両親とブルー・ゾーンの生命との戦いのことを知る。一度は拒絶するが、長年育てられた孤児院ヒカリの国が襲われ、戦うことを決意。 父の生命を取り入れることで超能力を使えるようになった。自ら鍛えた剣と銃はかなりの腕前になっている。
じい
頭髪はないが、真っ白の眉と口髭は豊かな老人。羽織袴または大正期を思わせるスーツに蝶ネクタイといった服装をしている。二子神達也の死後、二子神邸を守ってきた。二子神ジュンをヒカリの国の前に置いた人物であり、ジュンの帰還には石畳に正座して出迎えた。ジュンを若と呼ぶ。 ジュンが家族の敵を討つことを願い、相談役のような立場でブルー・ゾーンとの戦いに協力する。
二子神 達也 (にこがみ たつや)
二子神ジュンの父。故人で、生前は口髭と顎鬚を生やしメガネをかけていた。ジュンへの遺言はテープに吹き込んであったが、断末魔の叫びで終わっていた。死後はホワイト・ゾーンにいて、人間の体に乗り移る方法を発見。生前のブルー・ゾーン研究の誤りをジュンに修正してもらい、正しく対抗してもらおうとしている。 ジュンだけでなく広小路リナやドクサーらの体にも乗り移ったことがある。
ドクサー
二子神邸の飼い犬の一頭。ボクサー犬で二子神ジュンが初めて二子神邸に来たときに、この家の主人だと嗅ぎ分けた。ブルー・ゾーンとの戦いでも心強い戦力となる。
石森 章太郎 (いしもり しょうたろう)
漫画家。二子神ジュンがヒカリの国を出てから2年間アシスタントとして働いている。ジュンがあまり上達していないと叱責する。一方で二子神邸に戻るために辞めてからも、スタッフの旅行に誘うなど気にかけている。漫画家の石森章太郎がモデル。
広小路 リナ (ひろこうじ りな)
『ブルーゾーン』に登場する人物。腰まで届く長い髪の少女。二子神邸の隣の古い洋館に両親と住んでいた。4・5年前に高熱を出した後、目が見えなくなり、性格も粗暴になった。狐憑きではないかと疑われたが、実はブルー・ゾーンの生命に憑かれたため。二子神ジュンがじいの助言を得てブルー・ゾーンの生命を倒すと、視力も含めて回復した。 その後、ジュンの姉の生命が入っている。自宅をブルー・ゾーンの生命に壊されたため、両親とともに二子神邸で暮らしている。父は垂れ目で細いカイゼル髭の小男で、元公爵家の血筋を大切にする弱気な男性。今では子どもたちのいい遊び相手となっている。母はオカッパ頭で目の小さなふくよかな女性。 夫とともに子どもたちの世話をしている。ジュンの母親の生命が母に入った。
レイ子 (れいこ)
青森県下北半島にある寒村・恐村の少女。病死したが土葬された柩の中で甦り、イタコの母トヨに呼びかけて助かった。それ以来、恐村では黒い虫が雪のように降ったり、牛のバラバラ死体と血が赤い雨のように降ったり、空飛ぶ円盤が現れたりと怪異が連続。レイ子のせいだと村人たちが噂した。 レイ子の臨死体験から、ブルー・ゾーンの生命がレイ子を取り込もうとして失敗し、レイ子の生命を狙って怪異を起こしていたものと判明。二子神ジュンとじいによって、円盤型になって現れたブルー・ゾーンの生命は撃退された。
足垣 源二郎 (あがき げんじろう)
卵形の頭に吊り眼タイプのメガネをかけた男。電機会社の目立たない一技師だったが、1年前に退職して足垣科学研所を東京都日野市の町外れに設立。ロミイたちを暗黒魔団と名乗らせて銀行を襲撃するなどして資金を調達し、現代社会を支配しようとしている。その体内に未来からやってきたブルー・ゾーンの生命が宿っている、未来の科学を使う危険な男だった。
ロミイ
『ブルーゾーン』に登場するロボット。吊り眼の美女で黒い帽子を被り、黒いワンピースとブーツを着用している。まったく人間と遜色ない、未来の科学で作られたアンドロイド。空を飛ぶこともできる。特殊な電磁バリヤーで体が守られているので超能力で内部を透視することはできない。生命を見ることも可能で、対超能力者用に作られている。 6体の顔のない男性型アンドロイドを率いて暗黒魔団を名乗り、銀行を襲撃するなどしている。
場所
二子神邸 (にこがみてい)
広大な屋敷で木造の家屋が数棟建ち並び、敷地内にも塀があって細かく区分されている。武道場なども整備され、射撃訓練も可能。床の間からは地下研究室に下りることができる。さまざまな対策が施されているためブルー・ゾーンの生命は入ることができない。爆破されたヒカリの国で生き残った子どもたちや、館が倒壊した隣の広小路リナの一家も住むようになる。
ヒカリの国 (ひかりのくに)
二子神ジュンが門の前に捨てられていた孤児院。16歳までは入所していられるが、それからは独立しなければならない。ジュンが二子神邸を継ぐことを知ったブルー・ゾーンの生命が脅しのために爆破。ジュンが「かあさん」と慕った保母が死亡し、ジュンをブルー・ゾーンとの戦いに赴かせた。
ブルー・ゾーン (ぶるーぞーん)
人間たちも暮らしている三次元世界に交接して存在する、邪悪な生命が暮らす異世界。BLUE=青い神々、ZONE=世界・地帯として二子神達也が命名した。俗にいう「地獄」。「天国」にあたるのが、二子神達也たちが行ったホワイト・ゾーン。
その他キーワード
生命 (えくとぷらずむ)
『ブルーゾーン』に登場する、実体のない魂にあたる生命。ブルー・ゾーンの生命は人魂のように現れ、集合して空飛ぶ円盤の形をとることもある。バラバラの状態では長く生き続けることはできない。ブルー・ゾーンの生命に憑かれた生物は、特殊な道具で殺すと体が高熱を発して燃え尽き、生命と一緒に死んでしまう。生物から抜け出した生命だけを倒すと、その死体は蜘蛛の糸のようなエンゼル・ヘアーになる。